フシ穴の眼 〜スポーツ編〜

この階級に日本人が覇権を打ち立てる可能性があるなんて、なんたる幸せ!(5)〝2017.10.22 両国から始まる日本ミドル級の新しい歴史〟②

このエントリーをはてなブックマークに追加

いよいよ一週間後に迫りました、アッサン・エンダムvs村田諒太のダイレクトリマッチ。

2010年にWBAバージョンの世界王座に就いてから、WBOを除くアルファベットタイトルをかき集めながら、17連続KO防衛を重ねてきたゲンナディ・ゴロフキンが今年はダニエル・ジェイコブス、カネロ・アルバレスと2試合続けて判定まで逃げ込まれてしまいました。

無敵のカザフスタン人の「魔法が解けた」(村田)こともあって、今後のミドル級は大きく動き出すと見られています。

ESPNのランキングからトップ選手の現況を見渡すと、1位のGGGと、2位のリング誌王者、カネロは来年5月5日の再戦が有力視されています。

ミドル級のボクサー全員が対戦を熱望しているカネロはもちろん、tripleGにも10位のジャーマル・チャーロが「やれば序盤で倒せる」と豪語、3位のジェイコブスも再戦をアピールするなど、もはや〝世界で最も避けられているボクサー〟ではありません。

【ジェイコブスは、英国最大手のマッチルームスポーツ、米国プレミアケーブルHBOと複数試合契約。脊椎に出来た骨肉腫を克服した〝ミラクルマン〟の物語と、GGG戦の健闘が評価された大型契約はまさに、渡りに船でした。】

その、ジェイコブスは11月11日に、無敗のルイス・アリアスとの対戦が決定しています。「俺は生贄の羊じゃない。ジェイコブスを倒してカネロや GGGと戦いたい」と番狂わせを狙うアリアスですが、ジェイコブス相手ではさすがに荷が重すぎます。

とはいえ「大型契約を勝ち取った最初の試合は躓く」というジンクスがあるだけでなく、ミラクルマンのアゴはガラス製です。何が起きるかわかりません。

4位のデビッド・レミューは、5位のWBO王者ビリー・ジョー・サンダースへの指名挑戦権を獲得していますが、人気者の白人同士、交渉がもつれるのは必至です。サンダース陣営は、英国開催を絶対に譲らないでしょう。

実現したら面白いカードですが、サンダースには、12月9日にアミール・カーンとの英国人対決の交渉が進んでおり、ローリスク・ハイリターンのカーン戦を選択するのが順当な路線ですね。「カネロと戦うまではリスクは冒さない」という一点では、揺るがぬ信条の持ち主です。

6位はウクライナの怪人、セルゲイ・デレビャンチェンコ。トルエノ・ジョンソンを粉砕して、GGGのIBFバージョンへの挑戦権を獲得しましたが、カネロ戦の前に戦うのは危険すぎる実力者です。ファンベースを持たないがゆえに、そして強いがゆえに、世界戦は待たされますね。

7位のアンディ・リーは、サンダース戦の敗北から、復帰戦は勝利を飾ったとはいえ、トップ戦線からはフェイドアウト気味です。

8位のチャーロは、GGGのWBCバージョンへの指名挑戦権を獲得していますが、金のなる木(カネロ)をついに掴んだGGGにとっては、選んではいけない最も危険な相手です。デレビャンチェンコ同様、カネロ2が終わるまで世界戦は待たされるでしょう。

9位は我らが村田。一週間後、10位エンダムとの決着戦のリングに上がります。初戦はリング誌、ESPNなど大手メディアが「村田の圧勝」と見た内容でしたが、まさかの判定負け。

東日本大震災報道で日の丸に放射能マークを重ねるなど、「表現の自由」を振り回す悪名高きフランスのCanal+テレビですら「村田の大量リード」と採点していたのですが…。

2ページ中1ページ目を表示中

記事カテゴリ:
世界のミドル級
世界に挑む日本人
ビッグファイト/メガファイト
パウンド・フォー・パウンド
タグ:

【お知らせ】
Yahoo! JAPAN IDで記事にコメントできるようになりました

このブログの最近の記事記事一覧

この記事へのコメントコメント一覧

この記事にはまだコメントがありません

こんな記事も読みたい

観戦記1381 UFC on FOX.24 デメトリアス・ジョンソンvsウィルソン・ヘイス【人生マイペンライ】

乱暴な相撲なしでは白鵬は優勝できない。2016年以降のデータは語る。【独断と偏見の相撲ランキング】

たった1試合で西岡利晃は私を失望させた【ボクシングをとっても楽しく見るブログ】

ブロガープロフィール

profile-icontanutan

出張が多い仕事柄、移動の合間に書き込ませていただいています。

新幹線の車窓に流れる日本の郷愁あふれる街の風景や、夜の航空機から暗い雲間の隙間に現れるきっと訪れることのない知らない街の光に、えもしれぬ感傷に耽りながら大好きなスポーツの試合を独断と偏見で書き綴るのは、最高にリラックス出来る贅沢な時間です。

健康診断のたびに「運動せねば」「酒は控えねば」と自戒しつつもまた翌年の診断を迎える怠惰な中年ですが、アスリートの美しい躍動に、歓喜と感謝と精一杯の拍手を送っていきたいと思います。
  • 昨日のページビュー:0
  • 累計のページビュー:1544469

(11月19日現在)

ブログトップへ

このブログの記事ランキング

  1. 山中は戦った、そして敗れた。「セコンドを心配させた」の真意は?
  2. ミゲール・コットとは何者か?
  3. いったい誰がロマチェンコに勝てるというのか?
  4. 具志堅用高は本当に強かったのか。13連続防衛は本当に偉大なのか。③
  5. 膠着、ミドル級。あからさまな不当判定、ボクシング界は腐っている。
  6. 具志堅用高は本当に強かったのか。13連続防衛は本当に偉大なのか。②
  7. 日本ボクシング史上最大の番狂わせ!木村がゾウをTKO!
  8. VIVA MEXICO! メキシコ史上最強は誰か!?
  9. ミゲール・アンヘル・コットは日本人が戦った最大の名前なのか?
  10. 日本人の身体能力は黒人に劣るのか?①

月別アーカイブ

2017
11
10
09
08
07
06
05
04
03
02

このブログを検索

スポーツナビ+

アクセスランキング2017年11月19日更新

アクセスランキング一覧を見る

お知らせ

rss