フシ穴の眼 〜スポーツ編〜

カネロvsGGG〜最後に生き残るのは…村田諒太である〜④

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9月16日(日本時間17日)のゲンナディ・ゴロフキンvsカネロ・アルバレスの結果によって、ミドル級はもちろん、パウンド・フォー・パウンドの風景も今とは大きく異なったものに変容する可能性大です。

GGGとカネロ、勝負が僅差、小差の判定なら、カネロが再戦契約を行使して、ミドル級戦線は膠着します。

しかし、多くのファンが期待している、決定的なKO劇が起きれば…。

カネロが惨敗したら、そのダメージは大きいものの、27歳の世界一の人気者には、まだ挽回のチャンスがあります。ここまでの輝きは失いますが、再戦条約を放棄して、ジュニアミドルに舞い戻るなど選択肢は十分に残されています。

一方、35歳のGGGが痛烈にKOされてしまったなら、その被るダメージは甚大です。ダニエル・ジェイコブス戦で劣化と弱点を露呈、カネロに粉砕されたとなると、引退の二文字もよぎります。

いずれにせよ、明日の勝者がPFP1位に限りなく接近することは間違いありません。

そして、その評価と人気の匂いを嗅ぎつけて、ミドル級とその周辺階級から強豪たちがハイエナのように群がるでしょう。

村田諒太も、その一人です。

ここからは、村田が10月22日のアッサン・エンダム戦を明白な形で勝利を収めるという前提でのお話です。

ピーター・クイリンも、デビッド・レミューも息の根を止めることができなかったカメルーン人を、五輪金メダリストが倒したとなると、その評価はWBO王者ビリー・ジョー・サンダースを凌駕、GGGとカネロの勝者を除く、王者のピースを持つa championとしては、際立った存在になります。

GGGとカネロの勝者が、次の試合で階級最強候補の一人、ジャーマル・チャーロや、不気味なセルゲイ・デレビャンチェンコを選ぶことは考えられませんから、統一戦線という道筋なら、次は村田かサンダースです。

村田がエンダムに勝てば、1995年にやはりWBAミドル級王座に就いた竹原慎二以来、22年ぶりの快挙です。

竹原は「広島の粗大ごみ」から「日本の宝石」に昇華しましたが、その実力は世界レベルからは大きく乖離していました。ミドル級の長い長い歴史の中でも、あの日あの時のホルヘ・カストロ以外からはタイトルを奪うことは至難の技だったでしょう。

【アマエリートで人気のミドル級、村田が海外メディアで最もよく取り上げられる日本人ボクサーであることは当然といえば当然です。リング誌のミドル級ランキングでは9位、同誌では、ロンドン五輪の村田を「正確なパンチと高度な防御技術をスマートに使いこなし、日本史上二人目の金メダリストに輝いた」と絶賛。「勤務先は東京大学」というのは間違いですが、ご愛嬌です。米国から見たら東京も東洋も変わりありません。】

当時、あまりにも無謀な挑戦と見なされ、知名度も低かった竹原の試合は、生中継されず、その偉業は深夜にひっそりと録画放送されました。

しかし、その実績と実力がすでに、海外メディアから「ミドル級のトップを狙うウェイティングサークルに入っている」と評価されている村田の立ち位置は、竹原とは全く異なります。エンダムに圧勝したら、日本中量級史上最大の偉業と言い切って良いでしょう。

さらに、GGGとカネロの勝者も破って、議論する余地のない世界ミドル級王者に登り詰めれば、これは世界基準でも一発殿堂クラスの大偉業です。

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出張が多い仕事柄、移動の合間に書き込ませていただいています。

新幹線の車窓に流れる日本の郷愁あふれる街の風景や、夜の航空機から暗い雲間の隙間に現れるきっと訪れることのない知らない街の光に、えもしれぬ感傷に耽りながら大好きなスポーツの試合を独断と偏見で書き綴るのは、最高にリラックス出来る贅沢な時間です。

健康診断のたびに「運動せねば」「酒は控えねば」と自戒しつつもまた翌年の診断を迎える怠惰な中年ですが、アスリートの美しい躍動に、歓喜と感謝と精一杯の拍手を送っていきたいと思います。
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