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西岡選手IW大会2回戦突破!実質試合支配指数(SMCI)分析

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BNP Paribas Open 2017、2回戦。西岡選手が、カルロビッチ選手に6-4、6-3のストレートで勝利しました。 他のブログで既に書いておられる方もいますが、西岡選手(70位)とカルロビッチ選手(21位、クロアチア)の体格差には圧倒されるものがあります。しかし、その身体的不利をものとのせずに見事勝利を収めました。 さて、実質試合支配指数(SMCI指数)による試合分析です。

smci30

まずは、優勢指数から見ていきます。

smci31

【積極性】の比較から行きます。 積極率(AR) 西岡:0.64 カルロ:1.22 ポイント積極性(AOP) 西岡:14 カルロ:23.5 カルロビッチ選手の積極率(AR)の高さが突出していますが、これはビッグサーバーの特性とも言えます。ARにはエースも含まれるからです。 実際に優勢指数を左右したのは、精度性と効率性でした。 【精度性】 精度率(PR) 西岡:043 カルロ:0.2 ポイント精度性(POP) 西岡:9.5 カルロ:4 【効率性】 効率(ER) 西岡:0.85 カルロ:0.18 ポイント効率性(EOP) 西岡:18.5 カルロ:3.5 西岡選手の数値が高いわけではありません。目立つのは、カルロビッチ選手の精度性と効率性の悪さです。特に、効率性は非常に低い水準で、ER負基準点0.57(優勢指数の場合この値を割り込むと明確に悪い)を大幅に下回っており、ER有意な差0.33(対戦相手とこの差以上あると明確に力量差がある)を上回る開きもあります。 その結果として【優勢指数】です。 試合優勢率(MAR) 西岡:2.46 カルロ:2.05 ポイント優勢レーティング(ARP) 西岡:75.5 カルロ:59 やはり西岡選手の数値がとても高いわけではありません。しかし、カルロビッチ選手は自身のエースか、サービスを主体としたネットプレー以外にポイントをなかなか獲得することが出来なかったと言えます。しかし、ネットポイントも17/35に留まり、半分程度しかポイントを獲得できませんでした。 西岡選手はカルロビッチ選手のビッグサーブとネットプレーを前にしても、ある程度の水準で精度性と効率性を維持できたということが優勢指数でリードした要因だと言えます。

次は、劣勢指数を見ていきます。

smci32

【損失性】 損失率(LR) 西岡:0.62 カルロ:1.01 ポイント損失性(LOP) 西岡:15 カルロ:24.5 【不正確性】 不正確率(IR) 西岡:0.18 カルロ0.81 ポイント不正確性(IOP) 西岡4.5 カルロ19.5 【劣勢指数】 試合劣勢率(MDR) 西岡:0.8 カルロ:1.82 ポイント劣勢レーティング(DRP) 西岡:19.5 カルロ:44 これを見ると、勝敗を分けたのは劣勢部門だと分かります。いずれの要素も西岡選手が正基準点未満(劣勢指数の場合その数値未満だと明確に良い)であり、カルロビッチ選手は負基準点以上(逆にその数値以上だと明確に悪い)となっています。 西岡選手とカルロビッチ選手のプレースタイルの違いはあるとしても、アンフォーストエラー(UE)の差が余りにも大きすぎます。西岡:9に対してカルロ:39。約4倍ものUEの差があります。それが不正確性に表れています。 この差を生んだのは、月並みな表現になってしまいますが、西岡選手のサーブへの対応力と粘りが大きいと考えられます。 最後に【実質試合支配指数(SMCI)】の評価です。

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OFE 相手のフォーストエラー
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