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2017/6/24 世界ランクとGPランキング

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 過去52週におけるTOP30の選手のゲームパワー(GP)を分析し、順位が20位までの表を作成しました。  ゲームパワー(GP)とは1ゲームを獲得する力、安定性、エネルギーの指標です。ゲームパワー(GP)ランキングは、直近1年間のその選手のゲームを獲得する力の平均値の順位を表しています。ゲームパワー(GP)は基本的に最大値が4です。  3月23日の分析と同様に世界ランキングTOP10の選手の順位とゲームパワー(GP)の順位はだいたい一致しています。TOP10に在位するということは、直近1年間においてゲームパワー(以下GPと表記)もTOP10以内にいる必要があるということです。

 前回のGP分析から3ヶ月経過しましたが、GPランキングにも若干の変動がありました。まずは、ナダルがトップに躍り出ました。クレーシーズンで無敵と言っていい程の強さを見せた結果、GPを大きく上げて3.23にしました。これは1ゲームあたり平均して3.23ポイント奪う力があるという意味です。また、GPは最大値が4なのでパーセンテージで表すと約80%の確率で1ゲームを獲得するということです。GPはサービス・リターンの両ゲームの合計なので、80%という数値はかなり高いと言えるでしょう。スコアでいうとセットを平均して6-1から6-2で獲得するという力です。  フェデラーはクレーシーズンを全休した結果、GPは殆ど変動しないまま高い状態です。また、意外なことにガスケがGPランキングで3位に位置していますが、これは虫垂炎手術の影響で出場大会数が少ないために高く評価されたのだと思われます。  ジョコビッチはGPランキング5位です。3月の評価よりも若干上げて3.12です。たった0.01の上昇ですがこれは見逃せない変化で、0.01上昇するということは低調状態から多少は脱したのではないかと考えられます。ティームも同じく3.12で、前回から0.01上昇させました。ジョコビッチと逆に、クレーシーズンでの活躍の割にはあまりGPが上昇しなかったと感じます。  気になるのはマレーで3月の分析ではGPランキング2位でしたが、7位にまで落としています。前回3.18→今回3.11です。かなり力を落としていると言えるでしょう。最近の低調が明確に数字にも表れています。  錦織ですが、前回から0.01下げてGPは3.1です。0.01下がっているということは依然として低調状態なのだと考えられます。GPランキングでも9位タイを維持し、TOP10は保っていますが、既に大きなアドバンテージは失っています。GPで見ればチリッチ、ラオニッチ、ディミトロフ、ゴファン、バウティスタ・アグートと同位置です。  そして、相変わらずワウリンカはTOP10選手にも関わらずGPランキングでは18位タイです。GPは年間を通して調子を保たないと高く評価されない指数です。ですからグランドスラムや特定の大会だけ突出した成績を挙げている選手では、GPランキングで上位に行けません。  さて、前回(3月)のGPランキングを用いた分析で世界ランキングが上昇するだろうと言った選手がTOP10しなかったりしています。逆にTOP10を陥落するだろうと言っていた選手もTOP10を保っています。勉強になったことですが、GPランキングはあくまでその時点での平均的な1ゲームを獲得する力に過ぎないので、GPを単純に選手と強さと見ることは出来ないということです。もちろん強い選手は必然的にGPランキングも高いですが、ある試合では平均以下の力しか出ないこともあるでしょう。その意味で、GPランキングは現在の選手の「勢いの目安」という扱い方が妥当だと思われます。

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テニスの試合をスタッツ分析するのが趣味です。
新しいスタッツ分析指標、SCR%(実質支配率)とGP(ゲームパワー)、M評価を発案しました。
*SCR%はSMCIの改訂版です。
現在はTSA(テニススタッツ分析)の基本7表を用いて分析しています。
*TSA基本7表とは「得点内訳表」「失点内訳表」「得失点表」「自ポイント内訳表」「ゲームパワー表」「アタック評価」「ポイントパフォーマンス」のこと
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TPW 総得点、獲得ポイント
* TPWは【TPW=W+OUE+OFE】
W ウィナー
OUE 相手のアンフォーストエラー
OFE 相手のフォーストエラー
OW 相手のウィナー
EP エラー(アンフォーストエラー、フォーストエラーの区別なし)
OEP 相手のエラー
UE アンフォーストエラー
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*OwnPointsは【OwP=W+UE+FE】
UE対AP 1つのUEからどれぐらいのAPが生まれるかの効率 積極性効率
EP対TPW 1つのEPからどれぐらいのTPWが生まれるかの効率 得点効率
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