2009年01月03日

2008FC東京総括 ~そんなことより赤嶺残留~

 
 
2007シーズンのFC東京ホーム最終戦に関して
僕はこんな事を書いていました。
 
 
土肥と福西の退団セレモニーにも
>『リーグ戦のホーム最終ゲームって、
  本当はこんなことやってたら、いけないんじゃないですか? 
  やらなくちゃいけないのは感傷的なセレモニーじゃなくて、
  本当にピッチと客席が一体となるような
  優勝争い真っ只中のシビれるような試合なんじゃないですか?』
 
さらに、
>『今のFC東京には「厳しさ」}が足りないと思うから。
  球際での厳しさ、勝負事への厳しさ、サポーターの厳しさ、
  自分たちのサッカーへの厳しさ、強くなるための厳しさ』
 
 『FC東京は来季、原博実以上の監督を引っ張って来なくてはいけない』
 
 
2009年になって、2008年を振り返ると、
僕が2007年の最終戦で寂しく思った事が全部解消されていました。
 
 
FC東京は2008年新たなスタートを切った。
羽生直剛を完全移籍で、佐原秀樹を期限付き移籍で、
東京に足りなかった中盤のハードワーカーと屈強なセンターバックを補強。
さらに外国籍選手3人、長友佑都、大竹洋平らのルーキーが加わった。
でも、それ以上に僕が重要だと思ったのは城福浩新監督だった。
監督が代わればすべてが変わる。期待はあるが、それ以上に不安の方が強い。
 
 
『後半40分以降の空気はシーズン序盤とは思えない
ピリピリ感が漂っていました』 と僕が記した第3節の京都戦。
キャンプで多色ビブスを使用した練習をしていると聞いて
少し 「良い監督なのかも」 と感じていた城福さんは、
どうやら選手のハートを熱くさせる術をもった指導者だったようだ。
開幕戦の神戸も、この京都も、2008シーズンきっての曲者だった。
結局この2チームとは2引き分けに終わるのだが、致し方ない。
この頃の東京は石川直宏、エメルソン、近藤祐介ら負傷者もいて、
毎試合スタメンが変わり、誰がベストかも分からない状態が続く。
そんな中で、徐々に城福監督が描くパズルに
ピースが埋め込まれていくのを観ているのは、案外楽しかったなぁ。
 
第5節札幌戦以降、CBの1stチョイスになったのが佐原。
圧倒的なヘディングの強さ。ファウルも厭わない厳しいマーキング。
そして時に武器なったセットプレー。佐原は東京の空を制した。
 
続く第6節は久々のダービー。
“オレたちのナオタケ” が2008年最も輝いた試合。
オフザボール時に真価を発揮するFC東京のニュータイプ。
中盤で虎視眈々とボールハントを狙う様は
キャプテンマークをつけるに相応しい存在にまでなった。
相手のオウンゴールが決勝点となったが、
最後の最後にボールを押し込もうとしていたのは、
日本代表の左サイドまで担当するようになった長友。
2人の小柄なファイターもFC東京に欠かせぬ存在になってゆく。
 
 
『惚れ直した』
と僕が最大限の賛辞を送ったのは、第7節川崎戦。
2度のビハインドを追いついた執念はもちろん、2つのゴールも記憶に残る。
スーパールーキー大竹洋平のスーパーゴールは、ファーストタッチだった。
僕はというと、声にならない声を上げていた。とんでもない新人だ。
そして4点目。徳永悠平、梶山陽平、赤嶺、大竹あたりが絡んで
今野泰幸のゴールは城福トーキョーが掲げたMOVING FOOTBALLの
完成形として名高い2008年のベストゴールの1つ。
卓越した “個” としてのゴール、浸透し始めた “組織” としてのゴール。
この時点で、もう城福新監督への不安はなくなっていた。
東京が進化した事として、僕が真っ先に挙げたいのは
“1点取られても慌てなくなったこと”。それまでは失点すると
「1点返さなくては」と無理にでも攻撃に人数をかけて自滅、
というパターンが多かったのですが、
川崎戦が良い例であるように、城福トーキョーは慌てず騒がず
攻守のバランスを修正し、点を取りに行っていた。
 
 
中断明けの千葉戦から、
3連敗を含む公式戦8試合無勝利の泥沼状態が続く。
中断明け以前は4-4-2(中盤は菱形もあればボックス型もある)と
ミラン仕様の4-3-2-1のクリスマスツリー型等を併用していたが
中断明け以降は4-2-3-1を重用するようになった。
 
 
    【第6節東京V戦】              【第12節柏戦】
 
     カボレ   赤嶺                 カボレ
 
         羽生                  羽生   赤嶺
   今野        梶山
         浅利                今野  浅利  梶山
 
 長友           徳永       金沢            徳永
      藤山  佐原                茂庭  藤山
 
 
         塩田                     塩田
 
                 【第14節千葉戦】
 
                     カボレ
 
             羽生     平山   エメルソン
 
                  今野    梶山
 
             金沢              徳永
                  藤山    佐原
 
 
                      塩田
 
 
何せ苦戦しました。苦戦の原因は “2点目が取れない” こと。
「2-0は最も危険な点差」 なんてフツーにコメントする実況アナはさておき
試合を決定付けるゴールを決められない、もどかしい試合が続きました。
浦和戦では3-5-2を陥落させるに適した形であるはずの
4-2-3-1の長所も生かせず惨敗。
鹿島戦では経験値不足に起因する試合運びの拙さと
守備組織の脆さが浮き彫りに。
僕は京都の増嶋の復帰を願うタイトルまでつけてしまった。
G大阪戦では、指揮官の選手交代術に首を傾げた。
この3連戦、当ブログで僕が勝手に謳っていた
『勝ち点5以上』 という目標。現実では1だった。
そんな中でも京都戦の赤嶺、名古屋戦の平山相太、
アウェーで勝ち点を拾った2人のゴールは印象強い。
 
 
第22節、東京ダービー。
敗れはしたが、この試合で東京がピッチに描いたシステムが
その後の好調を呼び込んだ。所謂 “カボレシステム” 。
 
 
                 【第22節東京V戦】
 
                      赤嶺
              カボレ         エメルソン
 
                  羽生    今野
 
                      梶山
 
             金沢               長友
                   茂庭   佐原
 
 
                      塩田
 
 
このシステムに変更して爆発的に点が取れるようになったわけじゃないけど
ポゼッション向上と決定機増加というチームとしての課題と
若干持ち味を発揮できずにいたカボレの課題。
2つの課題解消にシンクロした。
8試合未勝利中に見られた緩急のない攻めと
アタッキングサードでのアイデアが、試合を追うごとに良くなった。
試合展開に応じた試合運びも段々できるようになった。
この結果が、第23節柏戦から続く5連勝に繋がる。
 
 
この5連勝は、2008年に城福監督がチームにもたらしたもの中でも
最も目に見える結果であり、2009年への最高の糧である。
どちらかと言うと負け癖が染みつつあったチームに、
わずかながらの勝ち癖を浸透させてくれた。
自分たちのサッカーが出来れば勝てる。それを続けることで勝ち方を覚える。
勝ち方を覚えると自信になる。
それこそが東京に一番足りなかったもの。
第28節清水戦の大惨劇で連勝は潰えたが “勝つ力” はアップした。
 
 
赤嶺のゴールSHOWに目を奪われがちだったが、
この時期の茂庭照幸の復調ぶりも特筆すべき要因だった。
粘り強く前でボールを取れるマーキングと、鬼神の如きカバーリングはもちろん
最終ラインからビルドアップに貢献できるパス能力も見事。
 
そして、大事な試合で真価を発揮したバランサー浅利悟。
彼が中盤の底に居座ることで、
両SBや梶山が良いポジションを取れて、カボレも自由に攻撃できた。
さらに、MOVING FOOTBALLというチームが目指す指標の中で、
ジワリジワリと攻撃の組み立てに加われるようになった。
『今は浅利でもってるチームのような気がしてならない』 とは
僕が第27節札幌戦後に記したコメントです。
 
ナオは相変わらず負傷がちだったが
彼が相手DFの裏を突くことで、チームが主導権を握れた試合は多々ある。
ナオ不在時でも柏から加入した鈴木達也も同様の働きぶりを見せた。
リーグ戦終盤の塩田仁史は背番号1をまとうに相応しい活躍を見せた。
全員の名前を挙げたいが、これぐらいで。
 
 
ホーム最終戦、第33節新潟戦。
管理人は試合後に 『幸せ』 と思った。
たぶん1年前のホーム最終戦に無かったものが、
あの日の味スタにあったからだろう。
 
確かに千葉戦は、試合運びの拙さがまたしても出てしまって
“奇跡の残留劇” の引き立て役に徹してしまった。
天皇杯も準決勝まで進みながら、
最後は “2点目を取れない病” が再発して柏の前に屈した。
負けた要因をほじくり返せば、某サッカー雑誌に出ていたような
「千葉戦のようにバランスを崩して大量失点してしまう
 悪い癖が治っていない」 的な批評にさらされるだろう。
だが年間通して見れば、非常に伸びしろのある有意義なシーズンだった。
もっと勝ち点を取れた、という試合も多かった。
でも、近年になく良いシーズンだった。胸を張って言えます。
 
 
 
 
最後に、SEXY SPORTS選定、FC東京表彰式を勝手にやります。
 
 
 ●MVP  赤嶺 真吾
 
 
 ●ベストゲーム
  第1位 J1第30節 鹿島戦
  第2位 J1第7節  川崎戦
  第3位 J1第25節 川崎戦
 
 
 ●ベストゴール
  第1位 J1第7節  川崎戦/大竹洋平のゴール
  第2位 J1第18節 京都戦/赤嶺真吾のゴール
  第3位 J1第6節 東京V戦/羽生直剛のゴール
 
 
 
 
2008年、東京がタイトルやアジアを見据えた試合を継続できたのも、
元日の国立を目指して年の瀬まで戦えたのも、
「ゴール」 という誰にでも分かる結果で答えを示し続けた
エースの存在があったからこそ。
第18節アウェーの京都戦。
あんなゴールできる選手、東京にいなかった。
インザーギなんて言いません。“東京の赤嶺” 確立してください。
 
 
北斗も獲得濃厚なんですね。
東京のピリッとしない国見ラインに一石投じてほしいです。
 
 
 
 
本年も宜しくお願いします。
 
 

posted by tacleau7 |20:37 | ■ FC東京2009以前 | コメント(1) | トラックバック(0)
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