2007年09月13日

シーソーゲーム  ~勇敢なナデシコの歌~

念ながら個人的な事情で、
A代表スイス戦、U-22代表カタール戦は、テレビ観戦出来ませんでした。
でも、女子日本代表のイングランド戦は、たまたま観ることが出来ました。
 
 
結論から言います。
感動した!!
 
 
もちろん勝てなかったので、厳しいことも言わなければいけないと思います。
今後はさらに強敵であるドイツと戦い、
ここでも勝ち点を取らなければいけない状況であるわけです。
初戦のドローに手放しで喜んでいる場合ではないのです。
 
 
それにしたって、
僕が「日本代表」の試合で感極まったのは、
男子アメリカW杯アジア最終予選のイラク戦、
男子フランスW杯アジア3位決定戦のイラン戦、
そしてW杯コリア・ジャパンのベルギー戦、
今回が4回目となりました。
 
 
カウンターパンチをズコーンと決めたものの、
その後は相手のフットワークに苦戦し、
ボディブローがジワジワと効き始め、
ワンツーパンチがクリーンヒットしだして
とうとう2分間で2度のダウン。
「よく走った。でもここまでだな」
なでしこJAPANの試合を
指で数えられる程度しか観戦したことのない僕はそう思いました。
 
 
しかし、90分通しての彼女たちの戦いには、素直に胸が打たれました。
いつのまにかイングランド戦をチラ見しながら遊んでいたウイイレの手は止まり、
なでしこたちの走る姿、ボールを追う姿に目頭が熱くなりました。
日本代表の試合で、あんな体験は久しぶりです。
最後の最後でもぎとったフリーキックのチャンス。
宮間の渾身の一撃がネットに突き刺さると、涙腺は完全に破壊されました。
「次につなげることはできたが、勝てる試合だったので残念」
殊勲のキッカーは、試合後こうコメントしたそうです。
 
 
僕は日本代表以外のナショナルチームを応援することはまず有り得ませんが、
唯一、アイルランド代表だけは違うのです。
彼らのサッカーには常に「魂」が宿っています。
展開するサッカーは大したものではありません。
傑出したプレーヤーがいるわけでもありません。
でも、世界中の何処へ行っても必死に声援を送るサポーターと、
「魂」だけは絶対にあるんです。
それがW杯アメリカ大会のイタリア戦、
コリア・ジャパンのドイツ戦のような試合を生むんです。
当事国の人たちだけでなく、第三者が観ても胸を打たれる試合、
昨日のなでしこたちはそんな試合をしたと思います。
ロスタイムの宮間のフリーキックが決まった瞬間の
日本サポーター以外の、どこからともなく聞こえてきた歓喜の声を
僕は忘れません。
 
 
A代表も、U-22代表も勝ったみたいですね。
いいことです。
でも、なでしこたちの戦いを観て、忘れていたことを思い出したようです。
オシムJAPANも反町JAPANも、
ボールや人が動くことより、
エレガントなサッカーをすることより、
決定力不足を解消することより、
もっと大事なことがあるだろう。
 
 
ナデシコの花言葉には「勇敢」という言葉が含まれているそうですね。
 
 

posted by takuro7 |00:45 | ■ サッカー日本代表 | コメント(0) | トラックバック(0)
みんトピに投稿 このエントリをlivedoorクリップに登録 このエントリをはてなブックマークに登録 newsing it! このエントリを Buzzurl に追加

2007年09月02日

前田智徳は孤高じゃない

月の中頃、神宮に広島戦を観に行きました。
僕のお目当ては、前日の試合で太ももを痛めたため、大事をとって休場しました。
僕は試合の合間を縫って、双眼鏡でベンチの真ん前に
どっかり座ってる背番号1を、ただただ見てるだけでした。


正直、ここ数年、野球はちゃんと観ることができていません。
スタジアムで観ることはもちろん、テレビ観戦さえ滅多にしない状態です。
ただ、スポーツ紙を買った時には、必ず広島のラインナップは確認します。
「前田智」という単語を探して、
「安」の列を見て数字を確認し、次に「率」の列の数字を確認する。


「ああ、また打ってるな」
「さっすが、またマルチだ。2打点だ」
「あれ、ノーヒットだったんだ。打率落ちちゃったな」


なんてことを思いつつ、カープの勝敗を確認するのはそれからの作業です。


「孤高」「侍」「天才」
いろんな形容詞を付けられた前田智徳の、
2000本へのカウントダウンが先週あたりから始まりました。
彼が笑えば、僕も笑う。
彼が照れれば、僕も照れる。
彼が泣けば、僕も泣く。
自分が同じリアクションになることは容易く想像できました。


8回裏2死満塁、中日・久本のストレートをライト前へ弾き返す。
あの時の広島市民球場の一体感。甲子園の比じゃなかった。
優勝したようなお祭り騒ぎ。
「自分みたいな選手を応援してくれて……」
僕が言うのもなんですが、記念すべき2000本目は
チームメイトが、
そして何より我々ファンが打たせたヒットだったんではないでしょうか。


「もし前田がアキレス腱を断裂しなかったら」
野球ファンなら一度は考えるタラレバです。
もしそうなら、カープは近年1度くらいリーグ優勝したのかもしれない。
首位打者やMVPの1つや2つ、簡単に取っていたのかもしれない。
広島の3番打者なんかではなく、シンシナティで3番を打っていたのかもしれない。
怪我する前の前田智徳は、本当に傑出した存在でした。
それが今はどうでしょう。
イチローを筆頭に、高橋由伸、福留孝介、青木宣親、
打撃技術に秀でた人間はどんどん出てきました。
カープの成績が落ちていくのに比例して、
前田の出すオーラも弱くなっていった。
だから、きっかけはマーティ・ブラウンだったと思います。
ブラウンが来る以前の前田も努力していたのはもちろんですが、
情熱的な指揮官が来てからは、
チームを鼓舞したり、1塁へヘッドスライディングしたり、
今までとは違う新しい前田智徳が生まれたような気がしてなりません。


足を引きずりながら一塁へ走る前田を見て、とある解説者が言ったそうです。
「全力でプレーできないなら足を治すまで試合に出なければいい」と。
何で前田が試合に出続けるのか?
この解説者の方は、よく御存知でなかったようです。
何よりも我々ファンが、前田を見たいということを。


川相にランニングホームランを許すエラーを犯し、
北別府の勝利投手の権利を奪った後、
エラーを帳消しにする起死回生の逆転ホームラン。
前田を語る上で忘れることのできない、
あの15年前の巨人戦でも、前田は泣いていました。
あの時、前田の涙の意味を理解できるファンはいなかったでしょう。
でも、昨日の中日戦後のスピーチで、
彼が流した涙の意味をわからないファンは1人もいないはず。


もう前田智徳は「孤高」なんかじゃありません。
我々ファンの、みんなの前田智徳です。
  
  
  

posted by takuro7 |02:21 | ■ プロ野球 | コメント(3) | トラックバック(0)
みんトピに投稿 このエントリをlivedoorクリップに登録 このエントリをはてなブックマークに登録 newsing it! このエントリを Buzzurl に追加