2007年04月07日

“闘う男”スコールズのメンタリティー

EFAチャンピオンズリーグの傾向として、
ファイナリストのうち必ず1チームは、
劇的な強さや勝ち方をしたわけでもなく、
なんとな~くスーッと勝ち上がってきます。

昨シーズンのアーセナルもそう。
グループステージでは相手に恵まれた。
プレミアシップでは、さしたる強さも発揮できないのに
CLでは欧州仕様のアンリ1トップシステムによる
バランス重視のフットボールと、
レーマンの神がかり的活躍で決勝まで登りつめた。

今季のグループステージを見ていて思ったのは
マンチェスター・ユナイテッドは決勝まで来るな、ということ。
セルティックはおろかコペンハーゲンなんかに苦戦したけど、
まぁ何となく強い。
今季はプレミアも獲れそうだ。って言うか獲ってほしい。
CLベスト16からはユナイテッドに注目しています。

03/04はベスト16でモウリーニョ率いるポルトに敗れ、
04/05はベスト16でミランの前に散り、
昨季はグループステージで敗退した。
今季は本当に強いユナイテッドを見られる嬉しさをヒシヒシと感じているが、
それにしても、4月4日のローマは強過ぎた。
何故こんなサッカーができるのにインテルに差をつけられているのか、
この日のローマなら世界中のどこのクラブと戦っても勝てるんじゃないか、
と思わずにはいられない素晴らしさ。

キックオフから30秒にも満たない時間で得たコーナーキック。
コーナーフラッグに小走りで駆け寄ってきたトッティは
ボールボーイがセットしたボールをそのまま蹴りこんだ。
奇襲は功を奏し、その後20分近く、
ユナイテッドイレブンは足が地についていなかった。
タッデイの先制点もボールデッドから5~6秒でリスタートした
ショートコーナーから生まれたものだ。

ただ、その10分前に起きたスコールズの退場が、
この試合の勝敗を分けた分岐点であることは否めない。
現地で観戦したわけではないので真相は不確かだが、
ローマの王子さまは、絶対に狙っていた。
ユナイテッドのクロスのこぼれ球を拾ったトッティは
チラッと前線を見てカウンターのチャンスを伺っていた。
そこへボールホルダーをマークすべくスコールズがやってきた。
ユナイテッドの栄光を知り尽くすこのベテランは、すでに警告を1度受けている。
そして彼の周囲にも、わずかなスペースができている。
トッティはスコールズ目掛けて突っかけていき、
計算どおり2枚目の黄色い紙と、1枚目の赤い紙を主審に提示させた―。

ブライアン・ロブソン、
ポール・インス、
ロイ・キーン。
ユナイテッドの中盤には常に闘う男がいた。
彼らは勝利を得るために少々手荒な真似もした。
とりわけ記憶にも新しいアイルランド人の“復讐劇”などは物議を醸した。
だがすべては、チームの勝利のためだった。
彼らはそれをよく知っていた。

4月4日のスタディオ・オリンピコで、
それを知っているユナイテッドの選手はスコールズだけだったのかもしれない。
ネビルは怪我でチームに帯同していない。
ギグスはそんなキャラクターではない。
ロブソンに憧れ、インスの背中を見て育ち、キーンの横ですべてを学んだ男。
3冠を期待されるチームの中で、彼は自分にその役が回ってきたことを認識しているのかもしれない。
1枚目のイエローカードは統制のとれたローマの中にあって若干浮いていた男、
ビルヘルムソンへのバックチャージだった。
「この男を突けば、俺たちは勝てる」
無言の指示だったのかもしれない。

ホームといえど、2ndレグでの逆転は簡単じゃないでしょう。
でも、今シーズンはユナイテッドに勝ってほしい。
イタリアのサッカーがあまり好きじゃないこともあるけど、
僕の欧州サッカーの入り口は
ダイヤモンドサッカーで見た93/94のユナイテッドだったから。
左からギグス、右からカンチェルスキスがグイグイと縦を突きまくり、
中ではマーク・ヒューズが泥にまみれて、
エリック“ザ・キング”カントナが華麗に舞っていた。
ビッグイヤーは獲れなかったけど本当にいいチームだった。
特に11番は僕のアイドルだった。
今で言うとロナウドを左利きにした感じかな。
とにかく1対1は全部突っかけていた。
それだけ逆突いてればもう抜けるだろ! と思うくらいのフェイントと、
もはやダンスの域に達していた高速シザース。
今は見る影もないけど、2ndレグではやってくれるはず。
そして若い頃のスコールズ的存在のキャリック。
アニキがいなくて辛いだろうけど、しっかり攻撃つくってくれ!

posted by takuro7 |02:30 | ■ UEFAチャンピオンズリーグ | コメント(4) | トラックバック(0)
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