2007年04月26日

チェルシーの堅守を支えるリカルド・カルバーリョ

カルド・カルバーリョと聞いて思い出すのは、
CL04/05シーズンの決勝ラウンド1回戦、
スタンフォード・ブリッジで行われたバルセロナとのセカンドレグ。
後半31分、CKからテリーのヘディングが炸裂。
が、リプレイを確認すると
カルバーリョがビクトルバルデスを抑え付けているように見える。
バルサ好きとしての「キーパーチャージじゃないか!」という想いと、
一サッカーファンとしての「あれぐらいでファウルとってたら試合にならない」という想いが交錯した結果、
主審がコリーナさんだったということで結論は後者にしたわけですが、
沸々と込み上げるカルバーリョへの憎悪は増していきました。
まぁバルサは翌年、見事リベンジしてくれたので良かったですが。
 
 
カルバーリョの見方が変わったのはドイツワールドカップ。
元々良いディフェンダーだと思っていたけど、
スピードはあるし、高さもあるし、カバーリングも巧いし、
1度くっついたら離れないねちっこさもあるし、ロングフィードも出来るし。
すぐ横にテリーという素晴らしい選手がいるから地味に映るけど、
僕の中では世界の五指に入るセンターバック。
 
 
CLの準決勝で2シーズンぶりの対戦となった今日のリバプール戦。
1対0の勝利に貢献したのがカルバーリョだ。
自陣ゴール前でボールを掻っさらうと、ドリブルで前進。
前線の動きを見計らってドログバへロングパス。
J.コールのゴールの起点となった。
その後もカイト、ベラミー、途中出場のクラウチらリバプールFW陣と
ジェラードの飛び出しにも無難に対応し、アウェーゴールを許さず完封勝利。
攻守に大活躍を見せ、文句無しのマン・オブ・ザ・マッチじゃなかろうか。
 
 
カルバーリョの相棒・テリーに派手な動きは見られなかった。
だが、もちろんそれで良い。
センターバックが地味な印象ということは、
如何に守備が安定しているかということだ。
セカンドレグはリバプールのホーム、アンフィールド。
今日は途中出場だったクラウチを先発で使い、
リバプールは積極的に攻めに出るだろう。
それに対し、持ち前の固い守備で応戦してカウンターを狙うという、
チェルシーにとっては得意とする試合展開が予想される。
こういうゲームでこそ、ポルト時代に欧州制覇を経験した
カルバーリョのポテンシャルが生きてくるだろう。
リバプールにとって、ひょっとしたら、その存在はテリー以上に嫌かもしれない。
 
 
 
……とチェルシー目線で書きましたが、
個人的にはユナイテッド対リバプールの決勝が見たいんですがね……。

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posted by takuro7 |06:55 | ■ UEFAチャンピオンズリーグ | コメント(2) | トラックバック(0)
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2007年04月25日

エインセ、エインセ、エインセ!

ァーストレグから、こんな試合をしていいのだろうか?
セカンドレグは間違いなくCL史に残る名勝負の予感……。
 
 
ロナウドのゴールでも、ジーダのオウンゴールでもどっちでもいいけど、
ユナイテッドの先制点は、7点取ったローマ戦の勢いを
そのまま持ち込んだような取り方だった。
ただ、今日の相手はローマじゃない。
老獪さではローマの数倍上を行くミランだ。
 
 
このブログのタイトルにあるように、
僕はどんなスポーツでも、魅力的なものを好む。
だから、4バックの前に3ボランチ&セードルフがズラリと並び、
きっちりゾーンを作ってユナイテッドの攻撃を寸断すると、
「あとはヨロシク、カカ!」というような攻撃ばかりの
ミランはSEXYではない。そもそも僕は守備的なサッカーが嫌いだ。
ただ、カカはもの凄くSEXYだ。
1点目は、老獪ミランの象徴・セードルフからのパスを
絶妙なトラップで抜け出して技ありのゴール。
2点目は、現地テレビ局のスイッチングが間に合わないほどの早業でゴール。
今季CL得点王もほぼ決まりだろう。
90分通してユナイテッドに対して危険であり続けた。
で、カカがボールを持てればDFラインも押し上げられる。
ピルロを起点にボールもよく回る。
良いことづくめで、完全にミランペースの前半戦。
 
 
後半に入ると、立ち上がりからユナイテッドがじわじわと攻勢に出る。
そんな中で起きてしまったガットゥーゾの負傷。
結果論で言えば、ミランはこれが相当響いた。
ルーニーの同点弾は、ガットゥーゾ交代から6分後。
ゴール前の密集の中からスコールズの洒落たスルーパスによるもの。
この試合のスコールズは、ローマ戦のゴールラッシュに加われなかった
うっ憤を晴らすかのごとく、攻守に走り回っていた。
 
 
試合は振り出しに。
主導権もユナイテッドにある。
だがそれでも、ファーガソンは本当に動かなかった。
試合から消えていると言っても過言ではなかったギグスは90分出続けたし、
「今なら代表に呼ばれても大丈夫。彼の試合への情熱は常に感じている」
とサー自ら絶賛し、ローマ戦では最前線でリーズ時代を彷彿とさせる
暴れっぷりを見せたアラン・スミスには、ずっとベンチを暖めさせただけ。
疑問の残る采配だったが、ルーニーの逆転弾をアシストしたのは他ならぬギグス。
このあたりが、今シーズン赤い悪魔が好調たる由縁なのか……。
 
 
それにしても、エインセである。
「ビッグイヤーはユナイテッドに獲ってほしい」という僕の立場上、
試合はユナイテッド目線で見てしまうわけですが、
彼がいなければ先制点もジーダに枠外へ弾き出されてしまったかもしれないし、
あと3失点ぐらいしていたかもしれない。
元々、守備力には定評があった。
カカの1点目もわずかにエインセの伸ばした脚を免れての得点だった。
2失点目のシーンは、リオとビディッチの不在を嘆かざるを得ないものだった。
もちろんローマ戦以降、好パフォーマンスを披露しているブラウンも素晴らしいが、
今日の試合を2失点で済んだのはエインセの力が大きいと思う。
 
 
さて、1週間後のセカンドレグ。
カカは今日以上にキレキレだろう。
さらに、今日出番のなかったインザーギもいる。
怪我人が全員帰ってくればミランなんか目じゃない!
というタラレバは仕方ないから置いといて……、
ユナイテッドはやっぱりC.ロナウド。
今日はほぼ抑えられたといって言い。
2シーズン前のミラン戦と比べて
断然落ち着きが出てきたルーニー同様のプレーを彼にも期待したい。
 
 
カカか、ロナウドか―
今、世界で最もキレのある2人のスーパースターがより輝いた方に軍配が上がるだろう。

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posted by takuro7 |08:22 | ■ UEFAチャンピオンズリーグ | コメント(6) | トラックバック(0)
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2007年04月13日

ASローマは一日にして成らず

20070413-00.jpg
れはベースボールではなく、フットボールである。 メジャーリーグでは5点以上リードしているチームの盗塁は 公式記録として加えられない、みたいなルールがあるらしい。 そういえば日本のプロ野球でも大量リードしたチームの投手は 打席に入ったら打ってはいけない、みたいな暗黙の了解があるらしい。 それを知らなかった某投手を某球団が野次って泣かせた、なんてこともあったっけ。     アメリカ文化は暖かい。敵にもリスペクトの精神を忘れないし、 相手チームの選手でも好プレーには拍手する。 ヨーロッパはそうじゃない。 やるか、やられるか―。 情けは無用だ。 ユナイテッドが7点取ったことも、ローマが7点取られたことも 極上のエンターテインメントではなかろうか。     僕は1stレグでのローマの戦いについて、 「世界中のどこのクラブと戦っても勝てる」と評しました。 ところが、あれよあれよと9分間で3失点。 ミランも2シーズン前のリバプールとの決勝で6分間に3失点を喰らい、 指揮官は「何が悪かったのか説明できない」と有り得ないコメントしましたが、 この日のローマの原因については最初の3失点から、おのずと説明がつくでしょう。     まず前半11分のキャリックの華麗なるミドル。 右サイドを駆け上がったロナウドを、パヌッチとマンシーニの2人で ゾーンをつくり、縦への動きを封じるとこまでは良かった。 ところが1stレグと違ったのは、 ペロッタが出場停止で、ボランチの位置にはピサーロが入っていたことと、 直前練習でタッデイが膝の負傷を悪化させ、ブチニッチが起用されていたこと。 つまり、ユナイテッドを無失点に抑えたい試合なのに、 1stレグよりも攻撃的なスタメンにせざるを得なかったということ。 ピサーロは開始10分こそアクセントの効いたビルドアップで ローマの攻撃を引っ張っていた。 だが、前半11分のシーンではロナウドへチェックにも行かなければ 中央の空いたスペースを埋めるでもなく、 非常に中途半端なポジショニングをしていた。 さらにキャリックに対してもビルヘルムソン、デロッシの寄せが遅れ、 ゴールが決まったというのが、本当のところだろう。     その6分後、アラン・スミスの得点シーンは、 1点目のシーンでも少し出てきた、ビルヘルムソンについて。 僕はアンデルレヒト時代に、このスウェーデン代表ドリブラーのプレーを 見たことがあるが、右サイドを上下動するタフネスとテクニックを併せ持つ、 とても良い選手だと思った。少なくともタッデイより攻撃センスはある。 ところがローマへ来てからの彼は、どこか遠慮がちだ。 ペロッタやデロッシがボールをキープするトッティを追い越して どんどん攻め上がって行くのに対し、ビルヘルムソンは 「これでいいのかな、ここで上がって行っていいのかな」と 不安に苛まれながらプレーしているように見えてならない。 1stレグでもそうだったが、この日もどこか浮いていて、 スミスの得点の直接的な原因となる、 エインセのオーバーラップをまったくマークできていなかった。     そのわずか2分後、ルーニーのゴールシーンは、 前がかりになった裏のスペースを突かれたこともあるが、 それよりも失点直後で集中力を欠いていたことが一番の原因ではないか。 これはローマの悪癖だ。 スクデット争いでインテルに大差をつけられている理由がわかるような気がする。 2シーズン前も、レアルマドリードやディナモキエフの CL常連チームにコテンパンにされた。 集中が切れてラフプレーをし、退場者が出て、主審に八つ当たりして無観客試合、 というのが2シーズン前、グループステージ最下位になったローマだった。 この日は退場者こそ出さなかったが、集中力は無かった。 前半終了直前の失点、後半開始早々の失点。 「開始・終了5分前」という大事な時間で踏ん張れなかったのは イタリアのチームらしくない。     ユナイテッドの攻撃は素晴らしすぎた。 今シーズンのビッグイヤーはユナイテッド、を以前から謳う僕にとっては ロナウドのCL初ゴールも、スミスの復活も、大いに祝いたい。 だが、ホームであれだけ素晴らしいサッカーを披露したローマが、 アウェーでは別のチームになったように脆く崩れ去ってしまい、 その無念さも一入なのだ。     スカパーを見ていて、解説の川勝良一氏がこんな類のコメントを言っていた。 「せっかく良いチームをつくりながら、ここで集中を切らして  ラフプレーに走ったり退場者を出しては、元の弱いローマのまま。  もう1ランク上のチームになるために、ここで頑張らなくてはいけない」     まったくもって、その通り。 国内リーグで引き続き素晴らしいサッカーを続けていれば、 来季もCLに帰ってくる。 僕らが本当のローマの強さを知ることが出来るのは、その時だろう。         それにしても……、 ユナイテッドは強い! セルティックやバイエルンに手こずってるミランもボッコボコにしてしまえ! ロナウド止められるヤツなんかいないだろう、今のミランに。 そして決勝の相手がリバプールだろうがチェルシーだろうが、 ビッグイヤー獲ってくれ!!


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posted by takuro7 |00:55 | ■ UEFAチャンピオンズリーグ | コメント(2) | トラックバック(1)
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2007年04月09日

ライカールトよ、攻めまくれ

イカールトがオランダ代表監督だった頃の話―。
 
 
EURO2000のほんのちょっと前、
オランダ代表はホームにブラジル代表を迎えて親善試合を行った。
当時のブラジルはロナウジーニョがまだブレイク前で、
トップ下に君臨していたのはリバウドだった。
当時のバルセロナでも攻撃の中心として活躍していたリバウドは正に絶頂期で、
彼を止めないことにはオランダの勝利はない。
ライカールトは中盤の底を守るコクーをリバウドへマンマークにつけた。
僕の記憶は定かではないが、確かコクーだったと思う。
とにかく1人の選手をリバウドにマンツーマンでつけさせたのだ。
 
 
試合は引き分け。
翌日のスポーツ紙には、こんな見出しが躍ったという。
 「オランダ代表にマンマークを取り入れるなんて!
  ライカールトは何て古臭いサッカーをしてくれたんだ!」 
 
 
オランダ代表と言えばトータルフットボールトータルフットボールと言えばオランダ代表だ。
全員攻撃・全員守備。DFは積極的に攻撃参加し、FWは前線からプレッシング。
フィールドプレーヤーは神出鬼没にポジションを変えて相手を撹乱し、
人とボールが目まぐるしく動いてピッチで踊る。
1974年のワールドカップでオランダ代表が見せたサッカーは世界を震撼させた。
その申し子、ヨハン・クライフはアヤックスで、バルセロナで、
その才能を遺憾無く実力を発揮し両チームの一時代を築き上げた。
監督としてもトータルフットボールの系譜を引き継ぐスタイルを
アヤックスバルセロナに持ち込んだ。
 
 
クライフのアヤックス監督時代の教え子が、フランク・ライカールトだった。
名将の下でトータルフットボールのいろはを学んだライカールトは
そのすべてをイタリアの名門・ミランで披露することになる。
現代サッカーのボランチの理想像とも謳われた彼のプレーは
アリゴ・サッキ監督の掲げたゾーンプレスという革新的な戦術の完成に一役買った。
 
 
だがゾーンプレスとは一般的に、
DFラインをフラットな形で高く位置取りさせFWとの距離をコンパクトに保ち、
中盤と共にゾーンを張って前線から激しくプレスをかけてボールを奪う、
という戦術だ。
攻撃面についてはこれと言った戦術はなく、
ただ、ボールを高い位置で奪ったら素早く攻める、という特徴ぐらいだ。つまり、
トータルフットボール - 攻撃戦術 = ゾーンプレス なのだ。
ライカールトはそんなチームでキャリアの最盛期を過ごした。
 
 
バルセロナの監督になったライカールトについて、
僕は今シーズン、忘れられない采配がある。
UEFAチャンピオンズリーグ、グループステージ第6節のブレーメン戦、
ライカールトは守備的MFのモッタを、ジエゴにマンツーマンでつけた。
モッタはファウルも厭わない厳しいマーキングでブレーメンの司令塔を封じ込めた。
この試合はバルセロナにとってベスト16進出がかかった大一番だったが、
ロナウジーニョとグジョンセンの得点もあり、前半で2点のリードを得た。
後半8分、モッタがジエゴへのファウルでイエローカードをもらうと
その7分後、ライカールトはモッタに代えて、センターバックのテュラムを投入した。
ボランチにはマルケスが入った。
 
 
翌日の報道は、バルセロナのベスト16進出を祝う見出しばかりだった。
 
 
オシムは以前「今のサッカーにはエレガントさがない」という類のコメントを発した。
僕もそう思う。だってバルセロナでさえ、これなんだから。
2点リードしたら守備的なMFに代えて、さらに守備的なDFを投入するんだから。
クライフ時代のバルセロナはどんな試合でも
2点リードしても3点目、4点目、5点目を狙いに行くチームだった。
カウンターで失点しても、関係なく攻撃的な姿勢をとり続けるチームだった。
それはファンハール監督時代のアヤックスも同じだった。
「エレガント」という言葉が適切かどうかは別として、
なんてカッコいいサッカーだろう、と今でも思う。
当時のバルサ、アヤックス以上にカッコいいチームを、僕は見た記憶がない。
 
 
僕には今のバルサは、全然カッコよく見えない。
ライカールト政権でもカッコいい時代はあった。でも、
04/05シーズンのCLベスト16、
スタンフォードブリッジでチェルシーに2-4で敗れたあの時、
あの時から本当にカッコいいバルサは死んだと思う。
僕はバルサが好きなので、大嫌いなチェルシーに負けて悔しかった。
でも、かつてクライフが言った
「負けるときは美しく」という精神を受け継いだような見事な負けっぷりだった。
でも最近の負けっぷりは後ろ髪を引かれすぎてはいないか。
 
 
現役時代、最も攻守のバランスを必要とされたポジションでプレーし続けたのだから、
監督になってもバランスを重視するのはわかる。
でも、ライカールトにはトータルフットボールの血が流れているはずなのだ。
それを今のバルサに、リーグ制覇も危うい状態のバルサに、注入してほしい。
なぜ今シーズンになって3-4-3システムを採用するようになったのか。
なぜトータルフットボールの代名詞とも言えるシステムを突然やり始めたのか。
それは今のバルセロナのコーチが現役時代、
クライフと共にトータルフットボールを体現していた人物だからだ。
3-4-3についてはよく「バランスが悪い」と揶揄されている。
僕はそうは思わない。
悪いのは、むしろ、それで攻撃を組み立てられない攻撃の選手たちだと思う。
いつからバルサにバランスなんか求めるようになったんだ。
 
 
セビージャだろうとマドリーだろうと、攻めて攻めて攻めまくれ!

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posted by takuro7 |04:03 | ■ 海外サッカー | コメント(11) | トラックバック(1)
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2007年04月08日

梶山のための負け戦

更こんなことを言うのもなんだが、
僕は原監督の1年での復帰について今でも疑問に思っている。


確かに原さんはナビスコを獲った。
東京に初タイトルをもたらしてくれた。
でも、それだけだった。
リーグ戦では年間4位にこそなったものの、
昨シーズンの浦和、川崎、G大阪が繰り広げたような優勝争いには
一度も加わることが出来なかった。
「カップ戦のタイトルより、リーグ戦の3位以内のほうが価値がある」
と言う、現日本代表監督の意見に僕は賛成だ。
だから「原監督では勝ち続けることは出来ない。優勝争いに加われる
常勝チームになるためには別の監督にするべき」との判断で、
ガーロを招聘したことを、僕は評価している。
そして、せっかく呼んできたブラジル人監督が期待外れの采配で
半年で解任したことも、僕は評価している。
倉又さんは頑張った。正直言って、残留させただけでも凄いと思う。
彼が監督になってからの傾向として、
藤山や浅利といったベテランを先発起用したが挙げられる。
覇気のないチームに経験と喝を注入することが理由だが、
正直言って、僕にはそれで新監督の力量が見えてしまった。
彼には特別な戦術やシステムをチームに植え付けることはできなかった。
だから2007年は違う監督が指揮することも、僕は賛成だった。


問題は、それが原さんだったことだ。


僕は思った。
東京のフロントは、
「2005年シーズン終了時の原さんではリーグ戦で優勝争いできないが、
2006年シーズン終了時の原さんならリーグ戦で優勝争いできる」
と判断したのだろう、と。
以前、原さんがつくりあげたFC東京よりも、
今の原さんならもっと強くて魅力的なチームを作れるはずと判断したのだろう、と。
でなければ、わずか1年で同じ監督を呼び戻したりはしない。
日本はもちろん外国でも、そんな例は聞いたことがない。


ただ僕は、2006年にスカパーやNHKでサッカー解説をしている原さんを見ていて、
そんなに大きく変わったとは断じて思わない。
もちろん、今となってはヒロミを応援するし、信じている。
でも今日の試合をTV観戦して思うことは1つ。
今の東京には、J2へ降格が決まった1999年の浦和の残像がチラついている。
点を取れない長身FW平山と盛田剛平。
ルーキーながらセンターバックとして出場機会を得た吉本と池田学。
チームを鼓舞する外国人選手・ルーカスとペトロビッチ。


すべては開幕ゲーム広島戦の“悪夢の前半45分”じゃないんだろうか。
立ち上がりは良かった。パスが流れるように繋がり、フィニッシュまでこぎつけた。
あとは決めるだけ、という所でエアポケットに陥ったような失点をする。
そしてビビってDFラインがズルズルと下がり、攻撃は単調になってゆく。
今日もそうだった。立ち上がりは本当に素晴らしかった。
ただ、本当にイージーなミスから自分たちの首を絞めているように思える。


僕が思う問題点は、
まず、今のチームには士気を高めるキャプテンやファイターがいない。
TV観戦なので定かではないけど、
ミスした川口を怒鳴りつけるでもなく、元気付けるでもなく、
ただシュンとしているように見える。
本来なら土肥だろう。でもフィールドプレーヤーにそういう人間がいなければならない。
それから効果的なサイドチェンジがまったくと言っていいほど無い。
これが第一次原政権時の攻撃と一番違う点だと僕は思う。
宮沢の抜けた穴と言ってしまえばそれまでだが、
これだけのタレントがいて、それが出来ないのは非常に悲しい。
特に退場した伊野波。彼はユーティリティーな選手だが、
サイドに配置しては持ち味が出ないように思えてならない。
どうしても彼を右サイドで起用して効果的な攻撃参加をさせたいなら
サイドチェンジを多用して、相手DFが少なくスペースがある状態で
ボールを渡さないと苦しいと思う。


大変恐縮ですが、僕の考える打開策として以下の並びはいかがでしょう。



            ルーカス
            (平山)

  鈴木規        梶山         石川
(リチェーリ)     (馬場)       (川口)


        今野        伊野波

 金沢                      徳永

        福西        藤山


             土肥
            (塩田)


藤山と徳永の両センターバックは非常に頑張っていると思うが、
やっぱりサイドが本職の選手だけに、そろそろ限界だ。
新潟戦を見て改めて思ったが、
彼らのボールホルダーへの寄せは、サイドバックの選手のそれである。
「そんな身体の使い方して、もしかわされたらどうするの?」
というような動きが多々ある。
だからと言って、福西もセンターバックが本職ではないが、
彼には強力なフィジカルと1対1の強さ、
そして、磐田で1年間だけリベロをやった経験がある。
最終ラインを引き締めつつ、機を見計らってオーバーラップしてもらいたい。
で、福西や両サイドバックが攻撃参加した穴を伊野波が埋めればいい。
彼が中盤の底に常駐することで、
福西の攻撃力を立てるため、攻め上がりを自制している感がある今野も
攻撃力を今以上に発揮できるのではないか。


そして梶山―、
僕は新潟戦を見て、改めて思った。
東京浮沈の鍵を握るのはこの若き司令塔だ。


今シーズン、FC東京での梶山は本当に酷い。
はっきり言って何もしていない。今日も。
つまらないパスミスを連発し、新潟にカウンターの好機を献上する。
自分が創り上げたピンチにも、疲労のためか、やる気が無いのか、
ボールを取り返そうというアクションが無い。
石川、ワンチョペ、平山と、選手が交代するたびに
「代えるのは梶山だろうなぁ」と僕は考えていたが、結局90分出続けた。


僕は原監督のこういう采配が好きだ。
「この試合はまだ逆転できる。そのためには
お前がしっかり攻撃を創ってくれないとダメなんだ」という願いなんだろう。
機能しない選手は交代させればいい、
でも今の東京のようになかなか結果が出ず、微妙な雰囲気のチームでは、
ただ選手のモチベーションを下げるだけに終始する可能性もある。
梶山と心中したとまでは言わないが、
それに近い感情を原監督は梶山に持っているんじゃないだろうか。


それには、僕も賛成だ。

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posted by takuro7 |01:44 | ■ FC東京 過去 | コメント(4) | トラックバック(0)
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2007年04月07日

“闘う男”スコールズのメンタリティー

EFAチャンピオンズリーグの傾向として、
ファイナリストのうち必ず1チームは、
劇的な強さや勝ち方をしたわけでもなく、
なんとな~くスーッと勝ち上がってきます。

昨シーズンのアーセナルもそう。
グループステージでは相手に恵まれた。
プレミアシップでは、さしたる強さも発揮できないのに
CLでは欧州仕様のアンリ1トップシステムによる
バランス重視のフットボールと、
レーマンの神がかり的活躍で決勝まで登りつめた。

今季のグループステージを見ていて思ったのは
マンチェスター・ユナイテッドは決勝まで来るな、ということ。
セルティックはおろかコペンハーゲンなんかに苦戦したけど、
まぁ何となく強い。
今季はプレミアも獲れそうだ。って言うか獲ってほしい。
CLベスト16からはユナイテッドに注目しています。

03/04はベスト16でモウリーニョ率いるポルトに敗れ、
04/05はベスト16でミランの前に散り、
昨季はグループステージで敗退した。
今季は本当に強いユナイテッドを見られる嬉しさをヒシヒシと感じているが、
それにしても、4月4日のローマは強過ぎた。
何故こんなサッカーができるのにインテルに差をつけられているのか、
この日のローマなら世界中のどこのクラブと戦っても勝てるんじゃないか、
と思わずにはいられない素晴らしさ。

キックオフから30秒にも満たない時間で得たコーナーキック。
コーナーフラッグに小走りで駆け寄ってきたトッティは
ボールボーイがセットしたボールをそのまま蹴りこんだ。
奇襲は功を奏し、その後20分近く、
ユナイテッドイレブンは足が地についていなかった。
タッデイの先制点もボールデッドから5~6秒でリスタートした
ショートコーナーから生まれたものだ。

ただ、その10分前に起きたスコールズの退場が、
この試合の勝敗を分けた分岐点であることは否めない。
現地で観戦したわけではないので真相は不確かだが、
ローマの王子さまは、絶対に狙っていた。
ユナイテッドのクロスのこぼれ球を拾ったトッティは
チラッと前線を見てカウンターのチャンスを伺っていた。
そこへボールホルダーをマークすべくスコールズがやってきた。
ユナイテッドの栄光を知り尽くすこのベテランは、すでに警告を1度受けている。
そして彼の周囲にも、わずかなスペースができている。
トッティはスコールズ目掛けて突っかけていき、
計算どおり2枚目の黄色い紙と、1枚目の赤い紙を主審に提示させた―。

ブライアン・ロブソン、
ポール・インス、
ロイ・キーン。
ユナイテッドの中盤には常に闘う男がいた。
彼らは勝利を得るために少々手荒な真似もした。
とりわけ記憶にも新しいアイルランド人の“復讐劇”などは物議を醸した。
だがすべては、チームの勝利のためだった。
彼らはそれをよく知っていた。

4月4日のスタディオ・オリンピコで、
それを知っているユナイテッドの選手はスコールズだけだったのかもしれない。
ネビルは怪我でチームに帯同していない。
ギグスはそんなキャラクターではない。
ロブソンに憧れ、インスの背中を見て育ち、キーンの横ですべてを学んだ男。
3冠を期待されるチームの中で、彼は自分にその役が回ってきたことを認識しているのかもしれない。
1枚目のイエローカードは統制のとれたローマの中にあって若干浮いていた男、
ビルヘルムソンへのバックチャージだった。
「この男を突けば、俺たちは勝てる」
無言の指示だったのかもしれない。

ホームといえど、2ndレグでの逆転は簡単じゃないでしょう。
でも、今シーズンはユナイテッドに勝ってほしい。
イタリアのサッカーがあまり好きじゃないこともあるけど、
僕の欧州サッカーの入り口は
ダイヤモンドサッカーで見た93/94のユナイテッドだったから。
左からギグス、右からカンチェルスキスがグイグイと縦を突きまくり、
中ではマーク・ヒューズが泥にまみれて、
エリック“ザ・キング”カントナが華麗に舞っていた。
ビッグイヤーは獲れなかったけど本当にいいチームだった。
特に11番は僕のアイドルだった。
今で言うとロナウドを左利きにした感じかな。
とにかく1対1は全部突っかけていた。
それだけ逆突いてればもう抜けるだろ! と思うくらいのフェイントと、
もはやダンスの域に達していた高速シザース。
今は見る影もないけど、2ndレグではやってくれるはず。
そして若い頃のスコールズ的存在のキャリック。
アニキがいなくて辛いだろうけど、しっかり攻撃つくってくれ!

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posted by takuro7 |02:30 | ■ UEFAチャンピオンズリーグ | コメント(4) | トラックバック(0)
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