2010年12月07日
前回の観戦記其の十二で、最終節のレビューをした。
なぜ、FC東京は降格するような試合運びに終始してしまったのか?
まず、稚拙なゲームプランを構築してしまったこと。
1点を取りに行くのか、1点を守りに行くのか。
いずれもホームで引き分けに終わった29節ガンバ大阪戦、
33節山形戦などは、その典型であった。
京都戦でもパワープレーに出るタイミングをベンチとピッチで統一できず
後半25分過ぎからポゼッションの要である梶山が
平山や今野めがけてハイボールをバンバン蹴るという醜態を晒した。
どんな指示を送っているのか定かではないが
存在感ゼロのFWを大事な局面で投入するという
交代カードの切り方も不可解なものだった。
次に戦うメンタリティの欠如である。
アマラオにしろ、ジャーンにしろ、ルーカスにしろ、カボレにしろ、
“心優しきブラジル人”という形容詞がピッタリな助っ人しか
連れてこなかった過去を持つFC東京。
ドゥンガのような“闘将”が在籍しなかったという事実は、
失点シーンやミスをした場面でも事態を受け流すという
生ぬるいメンタリティしか持ち合わせないチームを作ってしまった。
京都戦でも先制点を許した直後に、ほぼ全員が下を向く有様。
唯一、僕の目が捉えたのは手を叩いて味方を鼓舞する姿の梶山だけ。
これでは勝てる試合も落としてしまうというもの。
そして前回も言ったが、一番のポイントは
プレッシャーとの付き合い方を知らない選手が多かったことだ。
もともと若い選手が多いFC東京にあって
ベテランの域にある大黒や羽生がコンディション不良で
ベンチスタートだったことは、悪影響を及ぼしていただろう。
そのため90分通した集中力の維持は、終盤戦にきて出来なかった。
31節の川崎戦では、イージーミスを連発。
森重のミスと権田のポジショニングの迷いから決勝点を献上した。
33節の山形戦でも一瞬の隙を突かれて同点にされた。
京都戦もそうだった。
これらのことは、当然ある程度選手個人で解決できる問題ではある。
しかし、そんなプロの常識でさえ遂行できなかったところが
村林裕社長の言う「エリートぶった東京のひ弱さ」なのだろう。
ならば、それを現場で植え付けるのが監督の仕事だ。
しかし、大熊監督にはそれができなかった。
現在、フロントは2011年も大熊監督に指揮してもらうよう、
本人に打診をしたようだ。大熊監督自身は保留している。
個人的には、フロントの意思は尊重したい。
だが正式決定していない人事であるから、言わせていただきたい。
僕は、来季も大熊監督が指揮することに反対だ。
理由は、いくつかある。
まず、もともと大熊監督こそが戦うメンタリティを植え付けることに
長けた指導者であるにもかかわらず、それに失敗した点だ。
J1に昇格したばかりの2000年にFC東京を率い、
中村俊輔に「部活みたいなサッカー」と
揶揄に近い評価を受けた大熊トーキョー。
僕はテレビで生中継を見て、驚いた。
とにかく走る。最終ラインも中盤も走る、走る。
アマラオのチームと聞いていたが、印象に残ったのは
藤山竜仁、浅利悟、小林成光、佐藤由紀彦といったハードワーカーたち。
献身性の塊で、泥臭いのに美しい。
鮮やかなカウンターアタックと相まったサッカーのベースにあったのは
大熊監督が長年手塩にかけて植え付けた闘争心以外の何物でもなかった。
数か月後、国立競技場でFC東京の試合を初観戦し、今の僕がある。
それから10年経って、大熊節は変わっていなかった。
1対1の局面で勝つ。
球際で競り負けない。
攻守の切り替えを速くする。
相手よりも走る。
それらを大熊監督は「原点」「本質」という単語を用いて選手に語った。
もう1度、サッカーの「原点・本質」を見つめ直して
選手1人1人が責任をもってプレーすることを求めた。
ちなみに、それらは大熊監督自身が日本代表のコーチを務めていた頃、
オシム氏も重要視していたポイントらしい。
サッカーの本質からブレている選手は認めない、のだそうだ。
大熊監督になって、その「原点・本質」の成果は見られた。
負傷者が多い状況であえて練習量を増やし、負荷を多くする作業を続けた結果、
選手のフィジカルが上昇。分かりやすいところで言うと
平山と中村北斗の国見組、そして椋原らのプレーの質は明らかに上がった。
監督交代という劇薬は、功を奏したかに見えた。
だが最終的には前述のようなメンタル面の問題が浮き彫りとなる。
サッカーの「原点・本質」を突き詰めることはできなかったのだ。
それが何故だかはよく分からないのだが、
察するに、大熊監督自身の求心力が低下したのかもしれない。
スタジアムでは大声を出し過ぎて声が枯れ、
多くの指示をコーチに任せる姿も見られた。
試合後の記者会見でも、あまり覇気が無い。
第一次大熊政権時からチームに在籍している選手が皆無だったことも
それに拍車をかけた可能性がある。
京都戦でのパワープレー戦法についても
選手とのコミュニケーション不足を指摘されても仕方がないことのように思える。
次のポイント。
展開するサッカーの質や内容だ。
僕は京都戦で、愛するFC東京の降格が決まったことに絶望を感じたが、
それと同等の絶望感に浸らせてくれたのが、件のパワープレーである。
後半25分を過ぎた所で長身FWに向けてDFラインからボールを放り込む。
そんな醜いサッカーが見たくて東京をサポートしたんじゃない、僕は。
話を、また10年前まで戻そう。
「部活」と形容された大熊サッカーに
ある程度の理解を覚えた僕は、FC東京の「ファン」になった。
それが「サポーター」に変わったきっかけは、その2年後のこと。
2002年の開幕戦で、前年王者の鹿島アントラーズとホームで対戦。
ここでも僕はTV越しではあったが、FC東京のサッカーに衝撃を受ける。
ボランチ宮沢正史と新加入のケリーが起点となり
小林、由紀彦の両サイドがガンガン攻める。
サッカーは見違えるほど攻撃的になり、鹿島を4-2で沈めた。
この試合を境に、僕はFC東京に惚れたのだ。
だが、この試合の監督は大熊さんではない。
現日本サッカー協会技術委員長の原博実氏だ。
「首都のクラブだから魅力的なサッカーをしなければいけない」
という信念の下、原氏が傾倒していたスペイン流のサイドアタックを展開。
これに石川直宏、加地亮、今野泰幸といったA代表クラスのタレントが
加わることで、サッカーはより魅力的=セクシーなものになっていった。
当ブログがセクシーを名乗るのも、これに起因している。
セクシーという単語は用いなかったが“MOVING FOOTBALL”
という造語でJを席巻したのが城福浩FC東京前監督。
梶山陽平や米本拓司をポゼッションの軸に据えた
ボールも人も動くサッカーで、原氏も獲ったリーグカップのタイトルを獲得。
広島と並び、Jで最も魅力的なサッカーをするチームと謳われた。
それが、たいして選手の入れ替わりも無いのに
わずか1年で後半25分過ぎからパワープレーに出るサッカーになってしまった。
もちろん大熊監督が来年ずっとそんなサッカーを続けるわけではない。
それでも思う。
首都のクラブFC東京には、もっと魅力的なサッカーが必要だ。
大熊監督続投に反対の理由、最後の3つ目。
これまでのJ1生活11年が無駄になるからである。
第1次大熊政権はJ1で2年間しか続かなかった。
サッカーの「原点・本質」を突き詰めるサッカーに限界が来たのだ。
最終ラインと中盤でブロックを作りつつ、ボールホルダーへの強烈なプレス。
奪ってからの速攻・カウンター。これだけではJの中位はおろか
残留争いに巻き込まれる雰囲気さえあった。
ワンランク上のクラブを目指すため大熊サッカーに別れを告げ、
その後任として原氏がやって来ると、前述のように攻撃性と娯楽性が増した。
タイトルも獲った。クラブは正しい道を歩みながら成長していく。
それは城福体制になってピークに達したのだ。
では、大熊サッカーは10年前と比べて娯楽性が増したのか?
城福体制ピーク時より魅力的なサッカーを展開できているのか?
残念ながら答えはNO。京都戦の内容でもそれは明白だ。
確かに今季はシーズン途中の就任で、選手の見極めを含めて
大熊監督が望む準備期間というのは無かったと思う。
だが、それを差し引いてもサッカーの中身は10年前と何ら変わっていない。
結果を見ても4勝3分4敗の五分だ。
仮に「城福東京に足りないものは球際の強さ、運動量、戦う気持ちだ。
それを大熊が植え付けられればチームは強くなる」とクラブが判断したとしても
結局「原点・本質」を浸透させるというストロングポイントを持つ大熊監督が
それを発揮できなかった。来年の手腕にも疑問符がつく。
そもそも、現在フロントが大熊監督に続投を打診しているということは
「原点・本質」を見つめ直してJ2から出直す、ということを意味する。
だがそれ自体が、J参入を果たしてプロサッカークラブとしての
スタートを切った1999年の第一次大熊政権ではなかったか。
それをもう1度やり直すということ、すなわち11年のJ1生活を無駄にする、
それでも来季、大熊監督に指揮を委ねたい、と
フロントは思っているのだろうか?
クラブに問いたい。
今最も大事なことは、1年でJ1に昇格することや、主力選手を引き留めて
2010年のメンバーそのままで2011年を戦うことで良いのだろうか?
それよりも、中長期的なビジョンを持ち、戦う姿勢を植え付けられて、
首都・東京の名に恥じない魅力的なサッカーを展開できる指導者を
探してくることの方が大事ではないのか?
そして、それは大熊清であると自信を持って言えるのだろうか?
さっきから僕は大熊清と城福浩(あるいは原博実)を比較して語っている。
たぶん非常にナンセンス極まりない論陣を張っていると自分でも思うが、
今のFC東京はこういう状況に陥っている以上、
J1で歩んだプロセスをきちんと振り返り、功績と課題を分析した上で
明るい未来を築き上げる作業を怠ってはいけない。
実はFC東京サポーターの中には城福浩再登板を願う者が少なからずいる。
かく言う僕も「2011年は大熊体制よりは城福体制の方がまし」
という結論に達している。
広島やセレッソがJ2で攻撃サッカーを完全に浸透させて
J1で好成績を収めたのと同じことを、東京もできるのではないかと。
だがそれは(城福氏の健康上の理由などで)現実的ではない。
では、この例はどうだろう。
最近、城福サッカーと同じベクトルを持つドイツ人指導者が
日本最大級のビッグクラブの監督の任を解かれた。
彼は結果至上主義に起因する個の力に依存した
リアクションサッカーからの脱皮を図るため、
下部組織出身の若手を積極的に起用し、
「ボールオリエンテッド」という単語を用いて、
11人が攻守に連動したサッカーを展開した。
未来の主将候補もちゃんと育て、
原博実日本代表監督代行にもA代表に招集されている。
ドイツという国籍はFC東京とリンクしないが、
ボールも人も動くサッカーを展開する、
若手を積極起用して主将候補も育てる、
中長期のプランニングでチームをまとめる、経験も豊富、といった
今のFC東京に必要な要素を兼ね備えた指揮官だと思うのだが・・・。
この意見はTwitter上でつぶやいたら、一笑に付された。
だが、僕が言いたいのはこれくらいの改革が必要だということだ。
FC東京はJ2に落ちたのだから、
J1クラブを並列させた考えや議論をすることはできないはず。
「○○で監督やってた奴が東京の監督なんて・・・」
という考え方こそ、もはやナンセンス。
当然、高額な年俸というハードルが存在するが、何度も言うように
多少の主力放出があっても、良い指導者を連れてくるべきだ。
イビチャ・オシムの言葉ではないが、「FC東京の東京化」である。
件のドイツ人監督なら、それも可能ではないだろうか。
FC東京としてコネクションが無いのは理解できるが、
隣町で解任された外国人指導者にも働きかけができないなんて
それで「強化部」と言えるのだろうか。もっと言うと、
ジーコでもドゥンガでも空いている指導者は、
テリトリーとする南米にもたくさんいるではないか。
結局、言いたいところは、そこである。
今季FC東京に携わった2人の指揮官が良い仕事をできなかったのは
数年前から続く強化部の一貫性に欠ける補強が原因なのだ。
昨季もカボレや金沢浄を放出する一方、穴埋めとなる補強は無し。
今季も赤嶺真吾を仙台に期限付き移籍させておいて、
代わりにとった選手が大外れ(しかも赤嶺の活躍で仙台は残留に成功)。
長友佑都を海外移籍させたはいいが、
バックアップの左サイドバック候補の阿部巧を横浜FCに放出。
ポジション適性の無い選手を無理やりコンバートするなど
やり繰り采配が決壊した末のJ2降格だ。(徳永悠平はその典型的な例)
どこかのクラブのように主力の大量放出を社長の責任として問うのは間違い。
ブーイングされるべきは強化担当。
FC東京で言えば、鈴木徳彦さん。当ブログは貴方の辞任を望みます。
村林社長には、それについての勇気ある決断を求めたいです。
もし鈴木氏が続投するのであれば、
明確なビジョンの発表と共に、それに伴う監督人事の遂行はノルマ。
大熊監督続投なら赤嶺、阿部のレンタルバックと
すべての主力選手をチームに留めることを実行してほしい。
それができないなら京都のように、
外部から本格派のGMを連れてこれないものか。
当然、東京ガス時代からのレジェンドである鈴木氏を
解任するようなことは容易にはできないだろう。
しかし10年以上J1で戦ってきて、
さしたる成果を残せていないという現状を踏まえると、
FC東京がワンランク上のクラブになるために
彼と決別するというプロセスがそろそろ必要なのも、事実ではないだろうか。
posted by takuromt |06:08 |
■ FC東京2010 |
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2010年12月06日
●京都サンガ 2-0 FC東京
2010年12月4日 J1第34節 @西京極総合運動公園陸上競技場
京)ドゥトラ/34’ ディエゴ/90’+1
初めて行った西京極で、地獄の底を観たようだった。
日本晴れで青々とした空の下、
ピッチで赤く滾る情熱が爆発するような試合が観たい― 。
しかし、FC東京が表現したのはそんなものではなかった。
若干バックスタンドに寄ったアウェイ側ゴール裏では
西日の強さが試合観戦の邪魔になったが、
それこそがFC東京を象徴していたような気さえする。
試合が進むにつれ、暗闇に中に沈んでいく太陽。
前半戦のアウェイスタンドでは
その西日を手で遮りながら試合を観戦するサポーターが散見された。
皮肉な話である。
試合内容は目を覆いたくなるものだった。
だがそれは31節の川崎戦、33節の山形戦にしても
そういう内容であったことも確かだ。
システムは大熊監督就任後、オプションとして定着した4-2-3-1。
負傷離脱の石川に代わって右サイドには負傷明けの鈴木達也、
1トップに平山、コンディション不良の大黒はベンチスタート。
この判断には納得がいく。先発から平山・大黒の2トップでは、
攻め手を欠いた時に他に切るカードがなくなるからだ。
スーパーサブ大黒は良いアイデアだと思うし、
昨季も石川の穴を埋めた達也にも大いに期待が持てる。
練習でもキレのある動きを披露していたらしい。
しかし、納得と期待は不発に終わる。
平山は京都のマークに苦しみ全くと言っていい程ボールをキープできない。
達也は悪い時の達也。椋原や平山との連携はゼロに近く、
ドリブルもオフザボールの動き出しも空回り。
それ以前に、中盤で良い形でボールを回せない。
京都は柳沢やディエゴが東京の最終ラインへ圧力をかけ続けた。
苦し紛れのロングボールを京都のセンターバックに跳ね返されては
セカンドボールを拾えない展開が続く。
それでもボランチの徳永、米本とトップ下の梶山が
球際で強さを発揮してショートカウンターを仕掛ける姿勢も垣間見えたが
京都の堅い守備ブロックを崩すには至らなかった。
そんな中で痛恨の失点。
西日でよく見えなかったが、後でニュースを見直したら
北斗が完全に競り負けている。しょうがない。
ここは常にウィークポイントになっていたから。
僕はここで携帯電話を手に取り、浦和×神戸の途中経過を知ってしまった。
「浦和 0-1 神戸」
もともと浦和なんかに期待はしていなかったが、
やはり神戸は良いサッカーをしているようだ。
最終節で、どちらがJ1に相応しいサッカーをするか。
残留のカギはそこだった。
いつもと違ってゴール裏に近い場所で声を出していたからだろうか。
時間が経つのを早く感じた。
後半、達也が下がって大黒が入ってきた。
納得の交代だが、もうそんな時間なのか。
そう思わせるほど、フワッとした後半の入り方。
「大竹入れてくれよー!」
僕の心の叫びにも似た声がゴール裏から聞こえた中で、
後半21分、その大竹が米本に代わって投入。
今野が中盤に上がった。
梶山が1ボランチのように配置され、徳永が最終ラインをカバー。
中盤のバランサーがいなくなった。
残り25分で2点を取らなければいけない状況とは言え、
結構な賭けである。
しかし、それからしばらくして、
僕がスタンドから見た光景こそ、絶望的なものだったのだ。
あの梶山陽平が、あの梶山陽平が、
平山めがけてロングボールをバンバン放り込んでいた。
・平山 相太(試合後)
「前半はサイドから攻めてもクロスまでつながらないことが多かったので
後半はロングボールを増やそうという話をピッチでした」
・梶山 陽平(試合後)
「早めにボールを前線に送るというのは、みんなの共通認識としてあった」
それだけならまだ良い。
問題なのは、指揮官の試合後のコメントだ。
・大熊 清 監督
「繋ぐこととかというのが、サイドでもう少し繋いでいいところを
単純に(蹴ってしまう)と出た所が、ちょっと残念というか
もうちょっと繋げたんじゃないかなと」
実は僕はこのコメントを東京に帰ってきてから知ったのだが、
現地で試合を見て受けた印象とは少し違っていた。
僕は大熊監督から「ロングボールを入れよう」という指示が出て、
(言い方は悪いが)選手がそれを受け入れ難くもタスクを遂行する、
という印象として捉え、帰京していたからだ。
それが、帰宅してJ's GOALを見てみたら、どちらかと言うと
選手たちの方から自発的にロングボールを多くしたように感じ取れる。
もちろんそれ以前に監督と選手で言っていることが違うのは大問題。
ただ、僕が救世主と勝手に思い込んでいた東京の至宝が
抱いていたジレンマは、僕が現地で感じたものと一緒だった。
・大竹 洋平(試合後)
「僕が出た時はパワープレーみたいな状態でボールに絡めなかった。
普通の状態でやりたかったという気持ちはあります。
僕の頭を越えるボールが多かった。普段どおりにできれば
点を取ることができたかもしれない。自分が伝えることをできれば
良かったと思います。試合に頭から出られなかった自分に苛立つし
ああいうパワープレーになってしまうということは
自分の力を信じてもらえていないということだから。
そういう自分に腹が立つ」
大竹らしいコメントだ。
そんな彼の苛立ちは遠いアウェイスタンドでも、ひしひしと感じた。
だが、指揮官の感覚は少し違っていたようだ。
・大熊 清 監督
「大竹が入って流れが変わったと思う」
後半33分にキム・ヨングンが投入された直後、
僕はまたしても携帯電話を手に取った。
何があっても試合が終わるまで絶対に見てはいけない、
そうハーフタイムに自分へ誓っていたが、それに反してしまった。
目の前のピッチでは1年前、いや2カ月前でも考えられなかった
拙いパワープレー大作戦が実行されている。
おお 俺の東京 今日も行こうぜ勝利めざし
叫びながら目に映ってきた浦和×神戸のスコアもまた、
絶望的な数字を示していた。
「サッカーの神は、FC東京を見放した」
自分勝手な言い回しだが、FC東京の試合を見ていて
あんな気持ちになったことは無かった。2度と浸りたくない絶望― 。
僕も1993年以降、それなりに洋邦問わず、
いろんなサッカーを見てきているつもりだ。
後半40分、腹をくくった。
そして数分後、11年のJ1生活に終止符が打たれる2失点目― 。
誰が何と言おうと 周りを気にするな
自分を信じていれば 勝利はついてくる
呪文のように唱えていた。
テレビなどで“試合が終わっても選手に声援を送り続ける東京サポーター”
という報道がされていたが、僕の場合は少し違った。
他にすべきことが思いつかなかった。
黙っていたら涙腺が完全に崩壊してしまいそうだったから。
敗因は挙げるときりがない。
稚拙なゲームプラン。
戦うメンタリティの無さ。
フィジカルコンディションの不良(失敗)。
だが、一番のポイントをあえて言うなら
プレッシャーとの付き合い方を知らなかった、という所か。
これは数日後に控える天皇杯準々決勝で明らかになるだろうが、
大黒柱・今野のコメントなどを聞くと、否定できない。
「神戸は勢いがあって追い上げてきて、
僕らも勝たなくてはいけない状況が続いた。
追われる身のプレッシャーは次第に重圧になってきた」
記者会見での大熊監督も、選手へのプレッシャーを軽減させる策を
クラブとして施したのか? という旨の質問に答えるのを窮している。
優勝争いに参加したこともなければ、
残留争いにも巻き込まれたことも無かったFC東京。
その影響がクラブ史上初めて出てしまったのが、
致命的な後者の戦線になってしまった。
試合後、村林裕社長がアウェイゴール裏に赴き、深々と頭を下げた。
ブーイングもあるにはあったが、多勢は拍手だった。僕もそう。
「1年で戻るんだぞ!」「選手残せよ!」
そんな叱咤にも、社長は頭を下げるのみだった。
個人的な意見としては、彼は辞める必要はないと思う。
天皇杯で優勝できなくても、辞める必要はないと思っている。
辞めるべき人間は他にいる。
例えば強化部長。
気持ちの整理が徐々についてきたら、
来季への展望をこの場を借りて綴っていきたい。
posted by takuromt |02:10 |
■ FC東京2010 |
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2010年12月03日
「信じて」いるが、「覚悟」もできている。
僕と同じような心境で明日を迎えるサポーターは
どれだけいるのだろうか。
2010年のJリーグが終わる12月4日。
FC東京の未来は、ついにこの日まで見えないままで来てしまった。
浦和に負けた22節、あの日から「J2」を意識し始めた僕は
明日京都へ行くことまで想定した。
で、実際に今週の頭にチケットと新幹線を手配した次第。
大熊監督になってからリーグ戦を4勝3分3敗。
普通に考えれば悪くない数字だが、
残留争いに加わっているチームのものと考えれば芳しくない。
取りこぼしも多々あった。故に全てが最終節まで持ち越された。
前節の山形戦。
「FC東京史上最高のサッカーをして勝ってほしい」
そう願っていた僕の想いを、見事に吹っ飛ばす体たらくだった。
戦う気持ちを微塵も感じない、
クラブ史上最低の部類に入るサッカーに憤りさえ感じた。
だから明日何が起こっても不思議ではない。
ただ、誰が好き好んで負け戦なんて観に行きますか。
明日は京都に勝てばいい。
ただそれだけ。
確かにしばらく京都には勝ってない。主導権も握れていない。
でも、勝てばいい。
ポイントをいくつか。
まず大熊采配。
明日はスタートから平山の1トップ、
梶山トップ下の4-2-3-1で行くことが濃厚。
コンディションに不安を抱える大黒のスーパーサブ起用は大賛成。
残念だが平山と大黒以外に得点を見込めるセンターフォワードが
いないのが現状だから。
いかに大黒に良いタイミングで出番を与えるかは大熊監督次第。
今日発売のエルゴラッソ紙では野々村芳和さんが
「最後の10分間、誰がピッチに立っているか」とコメントしている。
まさにその通り。
ホームでの川崎戦、山形戦では
途中出場選手が空気のような存在感しか発揮できていなかった。
ベンチに誰を入れるか、大熊監督の戦いはもう始まっている。
そんな中で、当ブログでは大竹洋平に万感の期待を込めたい。
天皇杯ベスト8に導く2得点を決めたものの、
途中出場はおろか、ベンチ入りさえできない日々が続く。
だが、心・技・体すべてが好調にある東京の至宝が
明日は華麗なるジョーカーに変貌を遂げると信じたい。
リードの場面でもビハインドの場面でも
ゲームを変える会心の一撃を期待する。
対戦する京都は、今季公式戦最終試合。
ラストを飾ろうと、並々ならぬ決意で臨む可能性が高い。
東京もここ最近は京都の敷く強固な守備ブロックを崩せず
勝ち点を取りこぼしてきた歴史がある。
平山のポストプレーを起点にうまくマークを分散し、
リカルジーニョや先発出場が濃厚な鈴木達也の縦への推進力で
うまく守備網を剥がしていきたい。
梶山はもちろん米本、徳永の勇気ある縦パスも必要だ。
ただ、その3人にはディエゴにスペースを与えないという
守備面の最重要タスクも遂行できるバランス感覚が必要。
何より柳沢敦が京都ラストゲームに燃えないはずない。
今野と森重は持ち味である攻撃性を発揮する時間が少なくなるだろう。
そして、最近の試合運びで感じるゲームプランの薄さを解消すること。
山形戦でも平山のゴールで先制した後の戦いがどうにも不明確だった。
もう1点を獲りに行くのか、1点を守りに行くのか、
ポゼッションを高めながら時間を浪費しながら様子を見るのか、
ピッチ内、ベンチワーク共々、統一性を感じない時間帯がある。
明日の西京極でこれをやってしまうことは命取りと言えよう。
もう10時半か。明日に備えて寝よう。
すでに出発している夜行バス班もいるはずだ。
明日の今頃は、FC東京に携わるすべての人々が笑っていることを願いたい。
もっとも残留の美酒とは、あまり美味しくないだろうが。
You’ll never walk alone.
posted by takuromt |21:30 |
■ FC東京2010 |
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2010年11月28日
何と言えばいいだろう。
例えば、公開前からかなり話題になっている映画作品。
設定されたあらすじが面白そう。脚本が良さそうだ。
出ている役者も有名どころが揃っている。キャスティングも申し分ない。
そんなキャストを演出する監督の指揮にも定評がある。
その方はリハーサルを何度も何度も繰り返して
役者を極限まで追い詰めるという演出法を行うからだ。
そして、そんな良質な作品を観たいと観客が集まる映画館も
娯楽性に富んでいて、何より夢に溢れている・・・。
FC東京と同じくらい、映画も大好きな管理人には、
昨日の山形戦は、そんな映画を観るような気持ちで味スタに赴いた。
残留争いの渦中にいるという、これまでクラブが経験したことの無い領域。
新旧の日本代表がゴロゴロいる。タレント性も十分。
監督は交代前も後も、それなりのカラーを打ち出して首都東京を率いる。
キックオフの数時間前に残留争いのライバル神戸が勝利していた。
絶対に勝たなければいけない。しかもホーム、味の素スタジアム。
これ以上ない設定だ。試合が面白くないわけがない。
それがどうだろう。
僕の観戦メモには「前半7分の石川クロス→大黒ヘディング」以外は
ポジティブなものが残されていないのだ。
8分、今野バックパスミス
12分、米本ミス
13分、椋原ミス
14分、米本ミス
33分、権田ミス 石川自ら交代サインを出して途中退場
37分、米本ミス
以後、後半41分の失点シーンでの
「椋原、チームを鼓舞する」まで、メモは何も書いていない。
「やっているサッカーはJ1以下だなぁ」
そう言ってる人がいた。
返す言葉なんてない。
その通りだった。
「(神戸の結果は)私の方から伝えていません」
という大熊監督の判断は、結果論ではあるものの
大失敗だった、と言わざるを得ない。
山形から勝ち点3を取れなかった一番の原因が
戦うメンタリティの欠如であったことは一目瞭然。
神戸と勝ち点で並ばれている状況を、
指揮官はモチベーションに変えられなかった。
いや「変えなかった」の方が正しい表現か。
残留争いをしているチームとは思えないほど、
前半のFC東京はフワフワして試合に入っていったのだ。
前節に残留を決めていた山形の“名将”小林伸二監督は
東京戦を前にしたモチベーションコントロールについて
「去年と同じ降格もかかる場所にきていたので本当にクリアしたら
気持ちがホワッとしてしまう。大きな深呼吸ではなく、小さな深呼吸をすれば
うちはやられてしまう。選手も苦しかったと思いますが
そこは上手くモチベーションを保ってくれたと思う」と語った。
天晴である。
東京も名古屋に勝ってホワッとしたわけではないだろうが、
そう思われても仕方ないほど、東京のサッカーは空虚だった。
開幕戦以来勝っていないホームスタジアムの今季最終戦、
僕は憤りしか感じなかった。
こんなサッカーではJ2へ落ちても仕方ない。
パスが繋げないとか、シュートが入らないとか、ボールを奪えないとか
技術的な話うんぬんの前に、戦う気持ちがない。
僕は大熊監督については、その「戦う気持ち」をチームに植え付けることを
一番の武器とする指導者だと思っていたのだが、どうやら違ったらしい。
そしてJ1だろうがJ2だろうが、来季以降のFC東京の指揮を
務めるのが大熊監督であるというのが既定路線であることも不思議だ。
あんなに何も感じない、何も伝わらないサッカー、
空虚なサッカーで、来年何ができるというのか。
「空虚」ということで、もう1つ言いたい。
昨日の試合では後半8分の交代シーンに驚きを隠せない僕がいた。
満身創痍の大黒将志に代わって入った選手は誰もいなかったのだ。
レッドカードを誰かが受けたわけでもないのに
FC東京は残りの37分と追加タイム4分を、
10人でプレーしていたのだから。
ん? 僕の言っていることが辛辣? 敬意を欠いていると?
いやいや、そんなことはありません。それが事実です。
なぜ大熊氏は、あの「空虚」が好きなのだろう?
カットインしながらクロスを送ったり、ドリブルで前進するなら
天皇杯で2得点の大活躍をした中盤のテクニシャンがいるだろう。
相手のサイドバックを徹底マークしつつ、ここぞの得点力に期待するなら
戦う青赤魂と野心を兼ね備えたルーキーのストライカーでも良いはずだ。
ハッキリ言おう。
僕もFC東京というクラブを愛しているが、
あんな「空虚」と心中するなんて、まっぴらご免だ。
そういう意味で、ガッカリした山形戦となった。
特に指揮官。採点したら0点だろう。
大げさな言い方だが、彼のコメントには言霊が無い。
自信に満ちていない。小林監督のような開き直りも無い。
会見はただ淡々と話している。
そこから選手へメッセージを送る、というやり方も当然しない。
日の丸を背負っていた数年間はなんだったのだろう。
当然、彼を登用しているフロントが首悪の根源であることに変わりない。
今日の試合後セレモニーでは社長に怒号が飛んでいたが、
強化部長も即刻辞していただきたい。
この状況で「来季も大熊で」とどの口が言えるのだろうか。
まぁ大した人脈もないのだから仕方ないか。
自分は、以前から
「本当の強さを手に入れられるならJ2に一度落ちた方がいいのでは」
とまで思っていた人間である。
万年中位で、ホーム最終戦と言っても何もないシーズンばかりだった数年前。
だが城福浩が監督に就任して、その状況が変わりつつあった。
優勝の芽は摘まれても、アジアへの挑戦権は残されていたし、
何より昨年はカップタイトルを保持していた。
今年は優勝を、そう鼻息荒く臨んだシーズン。
しかし蓋を開ければ優勝争いではなく、クラブ史上初の本格的な残留争い。
「J2に一度落ちた方がいいのでは」と軽く思っていた小生は
実際にその状況に身を置くと「やっぱり落ちたくない」と強がった。
そして僕はポジティブに物事を捉えた。
上ではなく下のゾーンでも、痺れるような戦況に東京がいることで、
チームもまた一皮剥けてくれるだろう、と。
しかし、そんな思惑も昨日の試合で裏切られた感じさえする。
愚痴やフロント批判ばっかりしてもしょうがない。
言いたいことはシーズンが終わってからでいい。
それでも言いたくなるほど山形戦が最低だっただけだ。
今回、この場でいろいろ言って、さっぱりした分、
来週の西京極では思う存分、声援を送りたい。
京都に勝って残留を決める瞬間に立ち合いたい。
とても自己中心的な文面になっていると思うが・・・。
京都では勝ちましょう。
posted by takuromt |04:39 |
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2010年11月21日
●FC東京 1-2 川崎フロンターレ
2010年11月20日 J1第31節 @味の素スタジアム
東)森重66’ 川)矢島47’ ジュニーニョ84’
残念ではあるが、この先の結果の良し悪しを別としても
おそらく今シーズン最も痛い敗戦だろう。
前半5分。
梶山のトラップミスから川崎のカウンター。
ヴィトールが中央突破も、米本と徳永の間でマークの受け渡しがズレる。
以降、久々の右サイドバック徳永は
対峙するヴィトールの攻撃を“受ける”時間が長く続いた。
定位置の居心地を忘れてしまったのだろうか。
前半9分。
平山が中盤で華麗なターンを見せる。
この日の動きにもキレを感じさせた。
擬音語で例えると第1歩が“ギュッ”“グイッ”と出ている。
前半10分。
小宮山の突破からジュニーニョにボールが入り、フィニッシュまで。
その後も楠神やヴィトールが中盤と最終ラインの間のスペースを
巧く使いながらのドリブルで攻撃の起点となる。
12分にはヴィトールが抜け出しジュニーニョへパスが出るが
北斗がクリア。その直後に大熊監督から石川へ指示が飛ぶ。
明らかにヴィトール対策。
ただ川崎にも、攻撃に迫力がない。
森が負傷欠場のためサイドバックも高い位置取りをできず
サイド攻撃は単発になってしまっていた。
憲剛も累積警告で不在。攻撃にアクセントがない。
久々のスタメンらしい谷口は
いつものゴール前での嫌な雰囲気を見せられずにいる。
何よりコンディション不良が明らか。
矢島は右腕の負傷の影響か、動きは若干重たい。
稲本も何か問題を抱えながらのプレーのように見えたが。
前半32分。
平山が九州男児であることを再認識させるシーンがあった。
井川の小突きを大げさにアピールすれば良かったのに・・・。
前半は東京のポゼッションに対し、川崎がカウンターで対応する展開。
双方、攻撃が迫力不足で0-0で折り返す。
東京は前半の半ばには川崎の攻撃に慣れるようになっていた。
特に今野、森重の落ち着きぶりは素晴らしく、
ジュニーニョに持たれてもきっちりと対応できていたし、
北斗もコンディションの良さを伺わせた。
ただ、前半シュート3本という数字が示す通り、
攻撃はもっとテコ入れして然るべきものだった(川崎も2本だったが)。
特に梶山の縦パス精度が低かった。
守備では球際の強さを見せてくれる場面が多々あったが
攻撃面での貢献は乏しかった。
両サイドの羽生と石川は前半でサイドを2度入れ替えるなど
リズムを生み出そうとはしていたが、川崎のDFラインを脅かすには至らず。
後半2分。
「あれっ?」という感じで点が入ってしまった。
楠神がサイドからカットインしてジュニーニョ→矢島へ。
矢島はゴールに背を向けてボールを受けたが
東京守備陣のマークが緩かったため反転してシュート。
権田が完全にタイミングを外され、ボールはネットへ。
及び腰の守備で先制を許したFC東京。
その3分後。
羽生OUT リカルジーニョIN。まぁいつもの交代。
だが7分後。大黒OUT 椋原IN。
平山 大黒 平山
リカ 石川
羽生 石川 梶山
米本 梶山 → 徳永 米本
北斗 徳永 北斗 椋原
今野 森重 今野 森重
権田 権田
って変わった。
練習で試してたのか? 何にしてもなかなかに機能してはいた。
まずウイング的な配置転換が成されたことで
サイドバックが高い位置に進出できるようになる。
スプリンター系の北斗と椋原はウイングに追い付き追い越せ的な
オーバーラップ能力を発揮し、サイドの圧力が増す。
そして守備面の負担が減った梶山が攻撃的な位置
(と言うか彼が一番生きる位置)でボールを受けられるようになった。
何よりリカの縦への推進力が東京に流れを呼び込む。
後半21分。システム変更から9分後。
石川のCKに森重が合わせる。同点。
悪くない流れだ。
川崎も黒津投入で巻き返しを図ってきたが
東京も平山を起点にリカの突破、石川の飛び出しなどでゴールに迫る。
足も止まってはいない。むしろ川崎の足が止まっていた。
チームに勢いも感じた。スタジアムも盛り上がっていた。
しかし・・・・・。
例えば。
梶山のパスが少し弱いとか、
1対1の場面でナオが勝負しない(パスを選択)とか、
北斗がちょっと軽い守備をしちゃったとか、
森重と今野がルーズボールを見合ったとか、
負ける時ってそういう小さなミスが積み重なって負けるんじゃないかな。
昨日の味スタのFC東京を「残留争いしているチームとは
思えないほど気持ちが伝わってこなかった」っていう人もいた。
川崎はコンディションが悪かったけど、
そういうつまらないミスは無かったような気がする。
その差かな。
味スタで観ていた時は何が起こったか分からなかったけど
ビデオで見直してみるとハッキリわかった後半39分。
頭なのか足なのか、クリアなのかキープなのか
プレーを迷ったような感じだった森重。
そして少し前目にポジションをとっていた権田は
ジュニーニョにボールが渡る瞬間に少しの躊躇があった後、
シューターへチェックに行っていた。
ほんのわずかな躊躇で、
ジュニーニョにループシュートを許してしまった。
せっかくシステム変更で流れを呼び込んだ大熊采配も
3枚目のカードの切り方は疑問が残る。
なぜ一番気持ちの入っている19番を起用しなかったのか・・・。
僕は現地で観ていて、同点に追いついて以降の後半30分前後は、
「この内容ならとりあえず勝ち点1は取れそうだ」
との気持ちになっていた。
ガンバ戦の時とは違う。
あの時は「勝ち点1でも御の字」と切迫した試合展開だった。
だが、この多摩川クラシコでは勝ち点を取らないといけない内容。
ゆえに、この終盤に来て今シーズン最も痛い敗戦、となる。
以前、当ブログで「来年、J2で戦う覚悟はできている」
と綴ったことがある。
それはFC東京前監督の体制に向けて発したコメントなのだが
その気持ちは今も変わらない。
目の前の試合を戦うチームを信じるしかない。サポートするしかない。
だが、最悪のケースを想定している。その覚悟がある。
リーグ戦を苦しい状況で戦う中で、一筋の光明と言えたはずの大竹洋平を
1分たりともピッチに送り出せない、それ以前に声を枯らして
満足な指示さえコーチ任せになってしまう指揮官には
僕はかなり失望しているから。
中立なメディアから「気持ちが伝わらない」と言われるチームでは
この先も厳しい。現にFWの軸である平山は次節出場停止。
相手は“王者”名古屋グランパス。
言葉が無いなぁ。
良い意味で忘れよう。このゲームは。
最後に採点を参照していただきつつ、1つだけ言わせていただく。
僕は去年のFC東京総括を当ブログで行ったが、
期待している分だけ「梶山は辛口に評価する」と記事に書いた。
その気持ちも変わってない。
だから言う。
梶山陽平よ、君はなぜプロになったのだ?
FC東京を勝利に導くためじゃないのか?
スタジアムを歓喜の渦に巻き込むようなゴールを決めるためでは?
それとも、ただボールを回すためだけにプロになったのか?
権田5/明らかなキックミスも2~3回あり、どこかいつもの彼ではなかった。
2失点とも止めらないシュートではなかったが・・・
徳永5/右SBの勘を完全に忘れていた。むしろボランチに配置されてから存在感発揮
森重5.5/責められない。後半39分までの彼は良いプレーをしていた
今野6/厳しいチェックにも負けず川崎の攻撃を身体を張って止めた
中村5.5/攻撃時にコンディションの良さを感じるが守備時のプレーにムラ多し
(前田 ― /時間短く評価なし)
梶山3/シュートを撃たないのは今に始まったことじゃないが
トップ下コンバートでもあの体たらくなら彼の居場所は無い。
この王様に「なぜ撃たない?」と言ってあげられる人間はいないのか?
それ以前に負傷を抱えているなら休ませるべきだが
米本5.5/彼に求められるのはまずバランスのはず。この試合ではそれがイマイチ
石川4.5/シュートに当たりが無いとは言え、後半はただのクロッサーと化した
前にも言ったが90分引っ張るほどの石川直宏ではない
羽生5.5/大黒の動きを一番見ている選手だが結果には表れず
(リカ6/彼の投入で間違いなく流れは良くなった
フィニッシュの精度は相変わらずだが・・・)
大黒5.5/システムの都合による途中交代が多い。ならばスーパーサブ起用すべきでは?
(椋原6/シンプル・イズ・ベストを体現。チームにダイナミズムを生む)
平山6/動きにキレがあるだけにゴールを決めてほしかった
2試合連続で勝利に導いて初めてエースと言えよう
大熊5.5/システム変更は功を奏したが3枚目のカードの切り方は絶対に間違い
posted by takuromt |00:13 |
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2010年11月08日
ガンバ戦は個人的にちょっと弱気なメンタリティが出たようだ。
こんなことを言うと、FC東京サポーター失格かもしれないが、
勝ち点1を取れて良かった。
勝ち点3を取れなかった悔しさよりも、1を取れた安堵の方が強い。
負ける気はしなかったが、それ以上に勝てる気もしなかった。
今季のガンバはバランス重視と聞いている。
ある程度、守備面を改善する意識が強いのだと。
「一番得点を挙げているチームですから、有効なポイントでボールが奪取できれば
アタッキングサードに持っていける力やフィニッシュの力はある」
とは試合後の西野監督のコメント。
だが、前半はFC東京のサッカーに苦しめられたようだ。
米本が復帰したFC東京の中盤は最終ラインと良い距離感を保ち、
相手のセカンドボールを幾度と拾ってガンバに2次攻撃の機会を与えない。
また攻撃面でも石川、羽生が2トップと良い距離感でサポート。
城福イズムの微香が残る中盤と最終ラインは
勇気を持って平山と大黒に縦パスを入れていた。
戦術的にもフィジカル的にも前半はFC東京がガンバを圧倒していた。
そんなFC東京の攻撃の中心にいたのは、間違いなく平山相太である。
立ち上がりからドリブルに比重を置いたプレーが色濃かった平山は
前半11分にはガンバゴール前で突然の“国見ルーレット”を見せる。
「前を向ける時にドリブルできるかどうか」は個人的に、
平山が好調か否かを見極めるための重要なポイントであるので、
このプレーで悟った。今日はどんどん平山にボールを入れるべき、と。
平山が左サイドをぶっちぎったのは、その9分後だった。
ボールを受けると1フェイク入れて、ドリブルのギアをトップへシフト。
高木和道だったか中澤だったか忘れたが、
マーカーは平山が肘を使ったとアピールしたものの笛は吹かれず、
そのまま巨漢の13番の侵入を許して置き去りにされていた。
藤ヶ谷のクリアによって、ガンバはこの場面では事なきを得たが、
そのスローインの流れから、かつて自チームでプレーしていた大黒に
先制点となるヘディングシュートをネットに突き刺された。
個人的には、ガンバ相手に前半のみとはいえ、
東京がこんなに内容面で圧倒できた試合は記憶に無い。
加地や安田とのサイドでの攻防もしっかりとケア。
遠藤へのパスコースは必ず限定させる徹底ぶり。
前半終了間際、藤ヶ谷から遠藤へのフィードを狙って
米本と羽生が同じ形のチェックに行こうとしていた動きがそれ。
結果、平井を「ほとんどボールを触っていない状況」(西野監督)に陥れた。
100点満点とは言わないまでもパーフェクトに近い内容を維持した前半。
ただその分、後半の劣勢をかなり覚悟したのだが・・・。
案の定、後半は完全にガンバのペース。
しかもガンバに主導権を握られたポイントが
宇佐美の途中出場、というのが何とも。彼一人にかき回された大熊東京。
宇佐美は、平井には無かったような、
中盤に下りてきて起点を作る動きを淡々とこなした。
今野、森重、徳永らフィジカルに定評のあるFC東京の守備陣を背負っても
ボールを簡単に収めて遠藤らに展開、
そして彼らとのワンツーでゴール前へ突っ込んで行く。
ガンバの攻撃に迫力と厚さが増していく。
さらに「ボールを前につけていくこと。積極的な厳しいボールを
前線の選手や橋本や二川に早くつけていく」(西野監督)ことが
チームにリズムをもたらし、FC東京の中盤と最終ラインを完全に押し込んだ。
ある程度、守備面の修正に時間を割くような準備をしてきたガンバだが
結果的には、試合中の攻撃面での意識付けの変化が
チームに好影響を及ぼしたようだ。
FC東京も石川を中心にカウンターで度々ガンバゴールに迫ったが
単発な攻撃のため主導権を握り返すには至らず。
82分に中澤のゴールを許すに至った。
前節の清水戦で声を枯らせたため、今節はテクニカルエリアでの指示の大半を
浜野コーチに任せていた大熊監督は
松下、リカルジーニョと2枚の交代カードを切ったが、
残る1枚を使わずして、試合終了の笛を聞くことになる。
勝ち点3を取れなかった一番大きい理由が、
東京は前半を飛ばしすぎたから、とは心底思えない。
後半もある程度はコンディションの良さを伺わせたからだ。
ただ、宇佐美1人が入ってチームの攻撃性が高まったガンバ相手に
何の抵抗もできずにジャブを食らいまくっていたのは問題だ。
あれで致命的な2失点目を食らわずに済んだのは
最終ラインの踏ん張りに、米本という中盤の網が1枚加わったから。
主導権を握っていた前半のうちに追加点を取れないことも大きいが、
チームとして難局をどうやってかわしていくのか、
という所が全然見えなかったのは寂しい。
大熊監督が交代カードを1枚残して試合を終えたことも甚だ疑問。
今のナオは90分使い切るほどの選手ではないし、
重松や大竹といった攻撃に変化を与える選手を投入することもできたはず。
逆に「引き分けでいい。点を取りに行ける時は行くが、無理はしない」
という算段だったとしても時間稼ぎの交代をできたはずだろう。
3人目の交代でピッチにメッセージを送る意識が無かったのは残念。
結局のところ、大熊監督になって守備面に耐久性が増したことは確かだが
それ以外、FC東京に大きな変化は無いというのが僕の見解。
残留争いの渦中にいるチームとして、それはちょっと悲しい。
だから「勝ち点1を取れて良かった」という感想になってしまう。
今後の相手は横浜に川崎、名古屋と続く。
攻守のバランスに長け、どちらかと言うと守備に力のあるチームが続く。
会見で大熊監督は決定力不足について「チームで頑張って得点を
生み出すということを今後も続けていかなればいけない」
と語ったが、あんまり賛同できない。
監督として個人名を挙げられないからというのは理解できるが
やはりこの現状を打破するには「個」の奮起に期待せざるを得ないだろう。
この試合の得点は技ありヘッドを決めた大黒というタレントがもたらしたものだ。
さきほどゴールシーンをやべっちFCで再確認したが
あの場面で羽生のクロスに反応できたのは大黒しかいなかった。
そういう状況で得点できるというのは、
ヘディングの難易度も含めて、やはり大黒という個の存在が大きい。
もちろん、ああいった場面で平山や石川も飛び込んで来てほしいが、
2点目が遠い状況を打開できるのは個の力、と
あえて当ブログでは言わせていただく。
米本について。
まずはよく戻ってきてくれた、と拍手。
守備はブランクが嘘のように素晴らしい。
56分の場面に代表される、ボールを華麗に掻っ攫うスライディング。
今の東京に数少ない、お金を払って観たいと思える代物だ。
「今までは4、5回ボールを回されるような所で取れる」
という椋原のコメントは正しかった。
管理人は現地で観ていて「あっ、取れた」と何度思ったことだろう。
だが、攻撃面ではまだまだ。縦パスを入れる意識の強さは感じるが
精度はまだ今一つ。ロングパスにもキレが無い。
なによりミドルシュートを打ってない。本領発揮はもう少し先か。
あと、さりげなくドロンパのダンスは良かったね。
●FC東京 1-1 ガンバ大阪
2010年11月6日 J1第29節 @味の素スタジアム
東)大黒 20’ 大)中澤 82’
【FC東京】
平山6.5 大黒7
(リカルジーニョ5.5)
羽生6 石川5.5
(松下5)
米本6 徳永5.5
中村5.5 椋原6
今野6 森重6
権田6
監督:大熊4.5
【ガンバ大阪】
イ グノ6 平井4.5
(宇佐美6.5)
二川5 橋本5.5
(佐々木 ―) (ルーカス5.5)
遠藤6 明神6
安田5.5 加地5
高木6 中澤6.5
藤ヶ谷6
監督:西野6
posted by takuromt |01:18 |
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2010年10月03日
とりあえず、勝ってよかった。
でもまったく何も変わっていない。
降格圏を脱出したと言っても
最終節が終わった時にそうでないと、意味がない。
勝ったことを自信にしてほしいとは思うが、
本当に何も決まってはいない。
ジャーンがいない。田原もいない。
都築も田村も出てこない。
万全でない湘南に、後半序盤はピンチの連続。
大熊さんのシステムはシンプルな4-4-2だが、
湘南は4-3-3みたいな感じで、
DFラインから中盤の底あたりで良い感じでボールを回された。
もしも、僕が8月に生観戦した京都戦の湘南であれば、
ジャーンや田村から入る縦のボールを田原が抑えて、
中村や永木ら湘南の誇るテクニシャンがチャンスメイクする、
みたいなことが出来たのではなかろうか。
東京で言うと、大宮戦もそうだったのだが、
森重は押されてくると4バックに吸収されてしまう。
大宮戦は最終ラインと前線が間延びして
中盤が徳永のみの5-1-4みたいな感じになっていた。
今日はリカとナオがちょっと頑張って5-3-2な時間が多かった。
森重は、まぁ前半からだいぶ飛ばしていたので致し方ないが
後半に入っても、もう少し綺麗なブロックを維持して、
前でボールを取れるようになれれば良いな、と。
攻撃に関しては「3点目をもっと早く取ろう」と。
そう思っていた東京サポーターは多いはず。
先制されて後追いになる展開ばっかりだったから
カウンター慣れしていないのか(笑)
これまでも平山は良い時はすこぶる良かった。
我々の立場としてゴールを求めるのはもちろんだが、
今日はよくボールを収めたよ、うん。良かった良かった。
たくさん走って守備にも貢献したし、前向いて突破もしている。
こういうのが2、3試合続けば、彼はゴールも決まるはず。
森重の身体を張ったキープっぷりは正に梶山の代役だった。
ヨングンと森重のところで大きな展開をできる時は本当に助かる。
ナオのゴールも起点は森重のサイドチェンジだったかな。
課題としては、大熊トーキョーになってから格段に増えた
サイドからのシンプルなクロスを点で合わせるシーンかな。
徐々に精度は合ってきているがゴールには至っていない。
あそこで大黒や平山に合ってくると・・・・・
まぁ「降格」なんて言葉と無縁のチームになるんじゃないでしょうか。
湘南について少し。
京都戦に続いて生観戦は2試合目。
東京戦に関しては「悪い所を探すのが難しいぐらいのゲーム」
と反町監督は試合後会見で語ったようだが、
(選手をかばっている部分もあるにせよ)僕にはそうは見えない。
前半の10~30分過ぎぐらいの間に
何でもないイージーなパスミスが2、3あったからだ。
もっと華麗なポゼッションすればとか
もっと強烈な鬼プレスを仕掛ければとかなんて言わないが、
当たり前のことが当たり前に出来ていないシーンには
ちょっと僕もう~んとなってしまった。
(まぁ東京もちょっと前までそんな感じだったんですが)
たぶん同じ残留争いの渦中にある
東京との試合に敗れたショックは相当にあると思う。
この敗戦で「湘南決まったな」と思っている人は多いだろう。
正直に言うと、僕もその1人だ。
ただ反町監督の会見などを読んでいると精神的な余裕を感じるし
選手も持っているものを出し切っている。
東京に馴染みのある選手もいるし、
湘南よりもお金をたくさん使っていながら
長期的な強化をできないどこかのJ1チームよりも
よっぽど残留してほしいチームなので、諦めずに頑張ってほしいと思う。
以下、FC東京の採点。
権田9:出色の出来。何も言うことは無い
椋原6.5:守備は相変わらず安定。さりげなく大熊イズムを体現中
今野7:鬼のようなカバー&チャージ。
キム ヨングン6.5:身体はボロボロのはず。それでも攻守に貢献
中村5.5:前がリカというのもあるがもう少し裏を取られる回数を減らしたい
徳永6:大宮戦に続いて中盤のバランスを1人で持ちこたえる
森重6.5:梶山の代わりにリズムを作った。でも90分出てほしい選手
(松下5.5:ボランチの位置で試合を落ち着かせた)
石川6.5:去年よく見た形でゴール。突破でもキレを見せた
(重松 ― )
リカルジーニョ6.5:ずっと決めたかった形でようやく決めるも
もう少し守備面で融通がきかないと
平山7:ちょっと甘めの採点ですが、よくボールを収めた
大黒6:点は決めたが周囲との連係はまだまだ
(前田 ― )
大熊5.5:もっと楽に勝てた試合。3枚目のカードはもう少し早く切ってほしい
posted by takuromt |23:37 |
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2010年09月28日
いって‐こい 【行って来い/往って来い】
1 博打や相場取引などで、損得を繰り返して、結局、差引勘定に変わりがないこと。
2 歌舞伎の演出で、ある場面から別の場面に替わり、またもとの場面に戻ること。
●FC東京 0-1 大宮アルディージャ
2010年9月25日 J1第24節 @味の素スタジアム
大) 金久保 73’
【FC東京】
大黒4 平山5.5
(大竹6)
リカルジーニョ4 石川4
(重松5)
森重5 徳永5.5
中村5.5 椋原5.5
(前田 ― )
キム ヨングン5.5 今野5.5
権田6
監督:大熊5
【大宮アルディージャ】
ラファエル6.5 李 天秀6
金久保6.5 藤本5.5
(マト ― ) (石原6)
李 浩5.5 青木6
(安 英学 ― )
鈴木5.5 村上6
坪内6.5 福田6.5
北野6.5
監督:鈴木7
「相手は部活みたいなサッカーをする。絶対に負けたくない」
うろ覚えではある。言葉尻は違うかもしれないが、そんなことを言っていた。
コメントの主は、その年の1stステージを制した横浜F・マリノスの背番号10。
現在はそれに15足した番号を背負って同クラブでプレーしている。
そんな部活みたいなサッカーで、FC東京は2000年の開幕戦、
横浜に1-0で勝った。鮮やかなカウンターアタックは鮮烈だった。
実は、その試合が、管理人が観たFC東京の最初のゲームである。
毎回ここで偉そうなことを言ってはいるが、ファン歴11年目の俄かです。
(でもそれからは必死で応援しているので・・・)
攻撃サッカーが大好物の僕にとって、確かに大熊トーキョーは守備的に映った。
DFラインと中盤、4-4のラインでしっかりブロックを作る。
初見で印象に残ったのは、まず藤山。
尋常でない上下動を繰り返すタフネスさだった。
そして浅利。
彼のチームだと思った。守備は彼からスタートしているように見えた。
そして小林成光。決して巧くはないのだが気が利いていた。
ここぞという時にゴール前で顔を出していた。
そしてチームとして、とにかく統制がとれていた。
全員がハードワークし、守備はどこからでもプレスがかけられるような。
「こういうサッカーも良いな。応援してみようかな」となった。
あれから10年。
クラブは大きくなった。
一目置かれる首都のクラブになった。
カップタイトルも取った。
それでもクラブ創立以来、初めてにして最大の危機を迎えている。
第二次大熊トーキョーの初陣は惜敗。
個人的には残念を通り越して、だいぶヘコんだ。
「大宮に勝てばチームは自信を取り戻す。悪い空気は払しょくされる。
近いうちに降格圏を脱出できるだろう」
もちろん簡単に勝てる試合でないことは重々承知していたが、
基本的には珍しくポジティブシンキングになってしまっていた。
それゆえヘコんだ。
前半は得点を奪えなかったことを除けば、素晴らしい出来だった。
城福政権との違いは2つ感じた。
まずは守備面、ボールホルダーへのプレッシャーだ。
大熊監督は「奪う」という類の単語を練習で度々使うらしい。
それを感じさせる球際での迫力。
「ディレイ」という方法を知らないかの如きボールハントは昔を思い出させる。
そして攻撃面、縦への意識だ。
平山にシンプルに付ける。
サイドにはリカルジーニョと石川、ドリブル突破と飛び出しに長けた2人を置く。
平山へのサポートは申し分なく、大黒を含めた4人は
良い距離感を保っていた。それに加わるのは両サイドバック。
特に左の中村北斗はさっそくU-20時代の恩師に触発されたのか、
今季No.1のスプリントぶりを発揮した。
ドリブルにもオフザボールの動きにも、スピードと力強さ、迫力が増した。
サイドの選手がゴールライン深くまでえぐるプレーが多々あり、
可能性は感じさせてくれた。しかし結局は最後の精度で跳ね返され続けた。
後半に入ると、大宮が藤本に代えて石原を投入。
システムも戦い方も大きく変わったわけではない。
しかし、なぜか大宮の圧力に屈してしまった。
確かに李天秀の攻守におけるプレッシャーは脅威であったし、
東京戦初出場のラファエルも守備陣にとっては
掴みどころの無い存在だったろう。
それでも完全な誤審だったラファエルの“ゴール”前後から
何もできないFC東京があった。理由は簡単に見て取れた。
“5-1-4”
前半から一番ハイペースを飛ばしていた森重がDFラインに吸収される時間が増え、
それでも攻撃時の縦への意識が強いため、2トップと両サイドは前がかり。
中盤で攻守に一枚噛めるのは、徳永のみ。
ゆえに5-1-4。前指揮官の5-0-5よりはまだマシなのか。
と言うか今の指揮官とか、前の指揮官と言うよりも、
これは原トーキョーの悪癖だ、と思った。
クラブとしても、1試合ごとの戦い方としても、
何か元に戻っているだけのような。
とにかくそんな時間が続いた。そんな中の金久保のJ初ゴール。
僕は大熊監督に期待しているが、当然不安もしている。
彼は約7年間FC東京を率いてチームの基盤を築いたが、それだけである。
日本の若年層の代表チームを率いたり、A代表のコーチも務めた。
でもそれだけ、と思っている。
確かに負傷者が続出している中で、あえて練習量を上げたことで
チームのフィジカルコンディションは目に見えて良くなった。
そのための「サッカーの本質」として、
球際の強さ(ボールを奪う)、攻守の切り替え(トランジション)、
サポート意識の徹底(サボらない)を植え付けた。
これは功を奏したと言える。
だがその先の見極め、例えばピッチの中で何が起こっているのか、
そして、それを理解した上で、どういった策を施して修正していくのか、
といった部分が、やはり後手だったな、と感じた。
後半序盤の押し込まれている時間帯も、なんとなくフワフワしていた。
エルゴラッソ紙を読む限り、試合前々日の段階で大熊監督は
「リトリートしてブロックする時間もあると思う」と語っている。
耐える時間帯では耐えるという意思統一ができていたかどうか。
そして“5-1-4”になって後半の運動量が落ちた原因は
オーバーペースだったからという分析が広まっているが、
これについても大熊監督は「90分のペース配分が大切」と
前々日に語っている。(エルゴラ紙)
分かっていながら最善策を施せなかった、というのは
試合が終わってからひしひしと管理人が感じていることだ。
ただ5-1-4の「1」を務めた徳永も
「前半はイケイケになっていたが、後半に落ちてきた時ほど
バランスをよく見て判断しなければ」と語っている。(エルゴラ紙)
やっぱり、まだまだ時間が必要だ。
余談ですが、個人的にはやっぱり大竹をもっと使ってほしいなー。
採点で4点台付けた選手たちは、やっぱり力みすぎ。
あれではゴールが遠い。
梶山がいない状況であれば、やはり中で変化をつけられる選手が欲しいな。
posted by takuromt |02:36 |
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2010年09月21日
9月12日、味の素スタジアムでの浦和戦。
城福監督の姿を見た。
何か見慣れない雰囲気をもっていた。
しばらく不思議に思ったが、少し考えると理由が判明。
グレーのスーツを着用していたのだ。
普段は黒や濃紺を着こなすイメージが強かったし、
げんを担ぐような事はあまりしないと聞いていたので意外だった。
「少し追い詰められているのかな」
そう思うと、いつもより城福監督に視線を送る回数が増える。
この人が東京を指揮する姿を観るのは最後かもしれない―
そんな気持ちで浦和戦に臨んでいた。
9月19日、城福監督解任の報が駆け巡った。
前回の記事では、当SEXYSPORTSで
自分が城福浩をどう評価していたのかを確認する意味で
過去の日記をコピペしながらまとめてみた。
すっかり忘れていたことだったが、やはり就任当初は懐疑的で
やや冷ややかな目で見ていたのだな、と思う。
まぁ多色ビブスを使うから良い監督だなんて考え方はどうかと思うが
それまで悪い意味で本能的なサッカーしか出来なかったチームは
持て余していた技術と運動量を効率よく発揮するようになる。
とりわけ2008年4月19日、味スタでの川崎戦は
城福トーキョーがその名を轟かせた試合として、強い印象が残る。
後半26分、カボレ、梶山、徳永のキープに赤嶺が絡み、
大竹のスルーパスから今野が決めたゴール。
複数人がボールに絡んでのパス交換、そして連動性ある動き出し。
あの試合を現地で観たサポーターは決して忘れないだろう、
「これがムービングフットボールなんだ」と。
【08年前半】 【08年後半】
カボレ 赤嶺
カボレ (平山) 石川
羽生 赤嶺 (エメルソン)
(大竹)
羽生 今野
今野 梶山
浅利 梶山
(浅利)
長友 徳永 長友 徳永
藤山 佐原 茂庭 佐原
塩田 塩田
08年前半はアンチェロッティっぽい2シャドー気味の布陣。
途中で平山をトップ下に置く4-2-3-1を経由して、
カボレのポテンシャルを活かすべく採用した4-3-3が
シーズン後半にハマった。ルーキーの長友と大竹が躍動、
新加入の羽生と佐原が気の利いたプレーを見せれば
プレーに幅を持たせた石川は大ブレイクした翌年の礎を築く。
リーグ戦で12得点を稼いだ赤嶺はA代表にも招集された。
最終順位は6位。相手ゴール前までボールを運ぶ力は
当時のJ1の中でも突出するようになってはいたが、
ACL出場権のかかった最終節で千葉の“奇跡の残留”を
手助けするなど、勝負どころでの試合運びの拙さは改善されなかった。
それでもプロのクラブを率いて最初のシーズンだった城福監督、
リーグ戦6位という結果は、素晴らしすぎるものだった。
余談だが、この年は4-2-3-1を採用していた時も含めて
3トップ気味の布陣を敷くことが多かった。
解任される前の城福監督が採用していた3トップ
(大黒を中央にリカルジーニョが左、石川が右)の布陣は
この年のイメージを描いていたのかもしれない。
当時はカボレと石川というチームの中で突出した個を
ウイング気味に張らせて起点とし、中盤とサイドバックが
有機的にサポートしてボールを落ち着かせていた。
赤嶺(平山)がポスト役として低い位置まで下りてくると
両ウイングは中央に進出してDFラインの裏を狙う。
FW間の頻繁なポジションチェンジに相手は混乱を招いていたようだが
最近の東京は当時の連動性を再現するには至っていなかった。
2009年序盤は苦しんだ。(もちろん今と比べると痛くも痒くもないのだが)
前年に見事なライン統率を見せた茂庭と佐原のパフォーマンスが低下。
彼らの他、今野、ブルーノクアドロス、新加入の平松と
センターバックは日替わりで代わった。(この辺も今年と似ている)
ちなみに当時、軸を固定するきっかけとなったのは
今野とブルーノ、開幕前にWボランチとして想定していた2人を
そのまま最終ラインに組み込むという超攻撃的措置を施したこと。
チームの武器であるポゼッションを突き詰めた結果、攻撃性は向上。
城福監督が抜擢したルーキー米本の台頭もあり中盤はバランスアップ。
まさに、城福トーキョーの絶頂期だった。
【09年基本フォーメーション】
カボレ 平山
(赤嶺)
羽生 石川
(鈴木)
米本 梶山
長友 徳永
今野 ブルーノ
権田
このスタメン11人が揃う日は、負ける気がしない試合も多々あった。
とりわけ公式戦8連勝を記録した6~7月は、
Jで最も魅力的なサッカーをするチームとして広島と並び称された。
当時の城福采配で特筆すべきは、前述の米本の起用の他に
他の指導者が成し得なかった平山のブレイクである。
夏の中断を挟んで運動量が見違えるように増え、守備でサボらず、
攻撃でも楔を受け、そこからゴール前へ入って行く動きにキレがあった。
梶山、米本から面白いようにボールを収めて起点となる。
この平山のブレイクと同時進行でブレイクしていたのが石川。
城福監督の下、前年から着手していたプレースタイルの再構築と
(サイドに張るだけでなく中央に進出して中盤とDFラインの
ギャップでボールを受けたり、DFラインの裏を突く動き)
平山ら周囲との連係がシンクロし“エース”とも言える活躍。
公式戦6試合連続ゴールの大活躍・・・・・こうやって考えると
当時の平山やナオのプレーぶりというのは、
疲労やケガの影響か、最近の彼らに無いもののような気がする。
もちろん米本の長期に及ぶ戦線離脱も、当たり前ではあるが影響している。
U-17日本代表から指導を受けた恩師の退任を
米本は今どう感じているのか・・・。
そして前年同様、城福トーキョーは夏場に失速。
不動のスタメン11人のうち、誰か1人でも負傷や累積警告で失うと
激しくバランスが乱れた。さらにカボレが中東へ移籍、
“エース”石川が靭帯損傷でシーズン絶望。
下降線を辿るかに見えたが、ここで持ちこたえることができたのは
チームを鼓舞し続けたモチベーター・城福浩の存在を忘れてはならない。
石川が負傷した試合ではチームの将来を担う大竹ら若手に
「青赤のプライドを彼らに植え付けなければ
今後ピッチに立たせることはできない」と叱咤。出場機会の少ない
藤山・浅利の両ベテランを小平の鑑として、競争意識を高めさせた。
5年ぶりとなるナビスコカップ制覇はその賜物であり、
「04年はジャーンの涙で優勝しました。今回はサリの涙で優勝できました」
の“名采配”は今もFC東京サポーターの心を掴んで離さない。
その後も傷だらけの城福トーキョーは、
サブの選手にFWがいないというメンバー構成ながら鈴木や椋原らの台頭、
試合終盤で今野・長友のMF起用といった“奇策”でやり繰りするも
浦和や千葉といった苦手とする相手から勝ち点を奪えず5位でシーズンを終了。
チームの核である今野を最終ラインで先発させ、試合展開に応じて
中盤に上げる・・・当時は機能していた采配も、
今季は不安定さを煽るだけだった。
こうして振り返ると、散々な現状の東京が負の連鎖を抜け出すヒントは
城福体制1~2年目に転がっていたように思う。
なぜリカ・大黒・石川の3トップを採用したのかも、
今野や徳永を様々なポジションで起用する理由も、
長く城福体制を観ている人には何となくわかる。
これまではそれで「うまくいった」のだ。
何かに躓いて迷った時に「自分たちのやり方をブレずに」遂行したことで
リーグ上位に位置できたし、カップウイナーにもなれたのだ。
ただ、ブレていないようでブレていたのかもしれない。
昨シーズン序盤、センターバックを日替わり起用していた頃でも
中盤の底は梶山と今野で比較的固定されていた。
だが今の東京は最終ラインはおろか、ボランチも固定されない。
今野と森重がMFとDFを行ったり来たりしている。
ボランチとして定着しつつあった徳永もサイドバックに戻されたり
遂には左サイドMFでの出場と、プレーのリズムを見失った。
チームの軸が定まらない中、
今年の前半戦を何とか持ちこたえていた要因に長友の存在がある。
徳永がボランチであっても、長友が左右どちらかのサイドにいることで
チームの生命線であるサイドアタックはダイナミズムを失わずに済んだ。
しかし長友移籍以降は、守備は一級品でも攻撃力に乏しい椋原、
サイドバックとしての守備力に難のある中村や松下をやり繰りするのみ。
迫力に欠けバリエーションも少ないサイドアタックは攻撃を停滞させた。
さらに平山が昨季ほどのパフォーマンスを披露できず、
それに連鎖するかのごとく石川もゴールから遠ざかった。
この状況にフロントは動いた。
得点源として大黒を横浜FCから獲得したまでは良かったが
引き換えの形で左サイドバックのルーキー・阿部を横浜FCに放出。
強化部は昨年功を奏した城福監督のやり繰りに期待したのだろうが、
アキレス賢となっている左サイドバックの問題は今も解決していない。
さらに城福体制1年目の功績を無視するかのように赤嶺を仙台へ放出。
代わりとばかりに獲得したのはソ・ヨンドクと前田俊介。
ボランチとサイドバックがいない状況で、人員過剰気味の
攻撃的MFとFWの選手を補強したのだから目も当てられない。
大黒獲得は今季開幕前にも一時噂されたことから
城福監督たっての希望と推測できるが、
その他の人事はフロント主導の感が強い。
そもそも昨シーズンもカボレや金沢を放出する一方で、
穴埋めの選手を誰も獲得しないというフロントと現場でのズレがあった。
昨季ホーム最終戦、試合後のセレモニーで城福監督が
「クラブの事情」と少し皮肉を込めて語ったのは、これに起因しているが
今季もフロントが現場にリンクしない強化を行ったのは明らかだ。
ただ負傷者が続出したことは城福監督にも問題があったと言える。
開幕当初、チームの中心である梶山は膝に負傷を抱えていたが
城福監督は後半15分過ぎに攻撃の切り札的に梶山を途中出場させていた。
それが功を奏して攻撃が機能することも多々あったのだが
無理がたたって梶山の完治はどんどん先送りとなった。
最近の浦和戦でも負傷が癒えたばかりの羽生を出場させて
わずか20分で怪我を再発させている。当然これには
土斐﨑フィジカルコーチの判断にも非があると言わざるをえないが
最終判断を下す人間として、城福監督の責任でもある。
もう1つ。
今季城福監督が掲げた目標の1つに「リーグ最少失点」というのがある。
2009年のリーグ戦総失点数38は、J1で4番目の少なさ。
堅守を誇る川崎や清水より少ない。
にも関わらず今季はさらにその守備に磨きをかけると宣言したのだ。
(正確にはリスタートの守備を改善する、ということだった)
だが実際は、今季23節を終えた時点で失点28、
昨年の23節終了時は29なので大差ない。
逆に得点は昨季23節終了時で33、今季23節終了時は22。
より一層の守備力強化を謳ったことで、
持ち前の攻撃力をレベルアップすることに疎くなってしまったのでは。
恥も外聞も捨てて、開き直っても良かった。
僕はこの場で何回か「チームが暗い」と指摘し、
またその度に「開き直って下さい」とも綴った。
昨年、センターバックが固まらない中で攻撃性をさらに上げたような。
あの開き直りを今年も見たかったが結果は出なかった。
磐田戦の前にはリトリートに方針転換することも頭にあったらしいが、
監督だけでなく選手たちの中にも、これまで自分たちのやり方で
何とかしてきた自負もあり、変えなかったようだ。
良き助言者はいたのか、とも思う。
負傷を抱えた選手を強行出場させる事に
「シーズンは長いから焦るな」と諭すような。
フロントとは意見の相違があったことは否めない。
もっと監督に身近な所で
監督に近い(もしくはそれ以上の)経験を持つ人物がいたら。
奥原コーチを責める気は無い。
だが彼も退任した。一緒に戦っていたのだろう。
知らず知らずのうちに泥沼にハマっていた選手と監督。
その手助けを間違った形でしているフロント。
これに加えて、以前のブログ記事で触れたことだが、
日本一を目指す現場をよそに「世界一」を謳う一部のサポーターがいた。
クラブは三位一体で支えられるはずなのに、
これでは残留争いを強いられるのも頷ける。
FC東京は大熊新監督を迎えてJ1残留を目指すこととなった。
J2時代をよく知らない僕の中では
微かな記憶となっているかつての大熊トーキョー。
まずは破綻しつつある中盤のバランスを、統制された4-4-2と
惜しみないハードワークで改善してくれると願っている。
そして起こるべくして起こった負の連鎖の責任を取り
FC東京を離れることとなった城福浩監督。
それでも、この方が展開したサッカーには限りない可能性があった。
J屈指のポゼッションを誇ったムービングフットボールに
FC東京の明るい未来を感じない者などいなかった。
そして、その方向性をまい進する力の源は、熱く煮えたぎる情熱だった。
テクニカルエリアで余す所なく放射するパッションは東京の代名詞。
試合後会見に両目を充血させて登場することは当たり前で、
時には声を枯らせて出てきたこともあった。
情熱だけは誰にも負けなかった。それが僕らの誇る城福浩だった。
モウリーニョだって、グアルディオラだって、
ゴールが決まれば選手以上に喜びを爆発させる時がある。
城福浩ほど無限の情熱を発散させて、
未来あるサッカーを展開できる指導者が今の日本にいるだろうか。
この先、彼はどうするのか。
スカパーあたりで欧州サッカーを語り尽くすのも悪くないだろう。
だが、僕は思う。
ゆっくり休んで充電して、次なる戦いへの備えを蓄えたなら、
また日本のどこかで、新たに情熱を捧げるクラブを見つけてほしい。
もちろんそれがFC東京であったとしても構わない。
今回完成を見なかったムービングフットボールの行く末を見せてほしい。
城福浩は日本サッカー界の貴重な財産である。
それを簡単に腐らせてしまっていいものか。
2011年、
城福浩が味スタのアウェイベンチ前で指揮を執る姿は容易に想像できる。
そしてその事に、青赤のサポーターは嫉妬する。
それだけのものをFC東京に残してくれた人だから。
posted by takuromt |15:27 |
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2010年09月20日
2007年4月7日から運用し始めた当SEXYSPORTS。
記事の半分以上がFC東京に関するもので、
その9割以上が城福トーキョーに関するものでした。
9月19日、愛すべき城福浩がFC東京監督から解任されました。
管理人はまだ磐田戦を見ていません。
しかし、最後に指揮を執ったホームゲーム浦和戦は
「この人の姿を味スタで観るのは、これが最後かもしれない」
という想いを秘めて観戦していました。
城福浩と共に歩んだSEXYSPORTS(と勝手に言わせていただきます)、
当ブログで管理人がFC東京監督・城福浩をどう評価していたのか、
とりあえず自分の気持ちを整理する意味で過去の日記を振り返ってみました。
氏への感謝の気持ちは磐田戦をちゃんと観てから書こうと思います。
●2007年シーズン終盤
『FC東京は来季、原博実以上の監督を
引っ張って来なくてはいけないのです
これ以上は、もう言いません。
僕が何を言いたいか分かる人にはわかるでしょう』
※07年11月26日 J1ホーム最終戦が終わって。
次期監督に城福氏の名前が浮上し始め、暗に批判。
●2008年シーズン
『強い。どうしよう。面白すぎる。惚れ直した』
※08年4月20日 味スタクラシコでの鮮やかな逆転勝利に掌を返す
『まぁ、よく考えたら城福監督もJ1一年生。
これまで11戦、采配ミスらしい采配ミスが無かったことを褒めるべきか
選手だけでなく、東京に携わるみんなが成長しよう、ってことなんですね』
※08年5月13日 ホームでの連敗に。
このスタンスを常に持っていられれば・・・
『僕も開幕前はこのルーキー指揮官に懐疑の念を抱いていました
今は深く謝罪いたします。そしてこう続けます。
「来年も監督やってください」』
※2008年7月4日 リーグ5位で迎えたアウェイ浦和戦前の日記。
う~ん、見極め早い・・・
『城福監督の掲げる“MOVING FOOTBALL”がある程度
ポゼッションに重きを置いている事はこの3連戦で分かったが
それはどうやら「ポゼッション」という単語では説明しきれない
スケールの大きいモノのようだ』
※08年7月17日 浦和、鹿島、G大阪と続いた優勝候補との連戦を
1分2敗で終えて。スケールが大きいかどうかは結局分からずじまい・・・。
『はっきり言います。頭が固いです。
理詰めだけで勝てないなら、選手もベンチも発想の転換ぐらいして下さい。
そういうことが出来ない事を含めて
「負けたのは僕の責任」って言ってるんでしょうかね』
※08年8月24日 東京ダービー敗戦に当ブログ初のJFK批判
『2008年を振り返ると僕が2007年の最終戦で寂しく思った事が
全部解消されていました』
※09年1月3日 08年の総括として城福トーキョーに賛辞
●2009年シーズン
『東京の攻撃は梶山・米本を中心に、石川と羽生が縦横無尽に動き回り
平山のポスト、カボレの縦への突破とバリエーションに富んだ。
長友、徳永の両サイドバックが絡むと一段と攻撃に厚みが増す。
ご贔屓チームながら流れるような攻撃サッカーに惚れ惚れ』
※09年7月5日 アウェイでの神戸戦に快勝。
城福トーキョー絶頂時を評して
『日本屈指のサッカーを展開している城福浩監督』
※09年8月3日 等々力クラシコで敗れたにも関わらず
サラっと賛辞を送っている。
ただサポーターだからという理由でなく、当時は心底そう思っていた
『城福浩が、これまで東京を率いた指揮官が与えられなかった、
東京にもたらしたものとは何なのか? たぶん厳しさなんだと思う。
0-4の試合で雷を落とすような。
若手に勝者のメンタリティを植え付けるような。
シーズンの中で下降線を辿る時期というのは
どんなチームにも必ずある。
東京は昨年も今年も低調な時期があったが
大きな破綻が起きなかったのは
この厳しさを逐一チームに注入していたからであろう。
(中略)
6月ぐらいから思っていたことなのだが、城福浩は素晴らしい監督だ。
大袈裟な表現で言うと、名将の器がある。
控えめに言っても、もし4~5年後にFC東京の監督を退任しても
すぐにJ1の他のチームから監督要請があってもいいのは確かだ。
(中略)
テクニカルエリアに立つ姿は小柄ながら存在感が大きく、単純にカッコいい。
ゴール後は派手に喜ぶなど、喜怒哀楽のメリハリが強い。
レフリーに食ってかかっても、けれん味がないし、しつこくない。
クールに見えて熱血漢な面もある。
発する言葉もメッセージ性が強く情熱に溢れている。
でもクサくないし、暑苦しくない。何より今季展開しているサッカーは
J屈指のエンターテイメント性を誇る。
現有戦力を底上げし、チームへ効果的に組み込んできた
城福監督の采配を僕は評価する』
※09年10月18日 ホーム柏戦後の日記。エース石川の戦線離脱で
気持ちが滅入りそうな中、記事タイトルは「城福浩はカッコいい」と来た!
『FC東京は数年前から外国人選手の獲得に“失敗”している。
どうやら2009年は、その埋め合わせをするシーズンだったらしい。
開幕前にも外国人選手を獲得しなかった件について少し騒がれたが
それどころのものではなかった。城福監督はそんな“敵”とも戦っていた。
(中略)
苦しい台所事情の中、指揮官は昨年以上にモチベーターとしての能力を発揮。
類稀な技術の持ち主でも、戦う姿勢の無い選手は容赦なく叱責したという。
報道上は叱責でも、現実には怒号、罵倒といった類のものであろう。
GK以外のサブメンバーがDF4人、守備的MF1人、攻撃的MF1人となっても
戦える18人、勝利をもぎ取れる18人を逆算して選んだ。
解れそうな糸は、それでやっと形を留めることができていたのである』
※09年12月21日 シーズン総括より。
この時点でなんとなく管理人はフロント・強化部批判をしていたのか・・・
●2010年シーズン
『浦和戦、1人少なくなってからの“攻めの采配”はセクシーだったぞ。
負けはしたけど全員がポリバレント性を発揮してのオールコートディフェンス、
ゴールを逆算した効率良いオフェンス、どちらも見応えがあった。
とにかく今は「J1最少失点チームを目指す」との宣言通り、
堅実な守備だけは功を奏している。ここからどうやって攻撃性を高めていくのか。
試合の中で、どうスイッチを入れていくのか。
3年目の城福采配、焦らずじっくり見守っていきたい』
※10年3月23日 1勝1分1敗で開幕3戦を終えて。
「焦らずじっくり見守っていきたい」か・・・。
『昨季の良い時期を知らない選手たちにどうやって早急に
イズムを刷り込ませるか。今季が消える前に模索を』
※10年4月4日 等々力でのクラシコに“完敗”して。監督の採点は10点満点で5
『城福さん。この閉塞感を発信させているのは貴方だ。
色々書いたけど、とりあえずチャンスは作れている。
ゴール前までボールを運べるのも相変わらず。ただ最後の精度だけ。
それも大事だけどもう少しこの息の詰まるような現状を何とかできないだろうか?
選手が楽しそうにプレーしていない。
「すべて僕の責任」と言うのは、そりゃそうだけど、チームが暗い。
調子良い時は明るくて、調子悪い時は暗い。いっつもそう。
今一番余裕が欲しいのは城福監督なのです。僕から見ると』
※10年5月5日 ホーム仙台戦スコアレスドロー後の記事。
この辺りから管理人も閉塞感を意識し始める。記事タイトルは「暗すぎ」
『あんなに試合中に喜怒哀楽の「哀」だけが目立つチームも他に無い。
今の東京には「哀」しかない。
「喜」をもたらすには、まず「怒」を表現できる人がいなければいけない。
誰も連れてこれないなら、選手が発奮するしかない。
(中略)
「楽」を注入するのは城福さん、あなたしかいません。
あなたはプロサッカークラブを率いて3年目。たった3年です。
去年の夏はJ屈指の美しさを誇っていた。ナビスコも獲った。
こんなドン底を今まで体験してこなかった事が奇跡としか言いようが無いんです。
(中略)
前にも言いましたがチームが良くない時のあなたは暗い。
ちょっと休んで深呼吸して、少しだけチームを客観的に見てみてください。
色々言ったけど、内容はJ2へ落ちるチームのそれではないですよ。
それよりもあなたが手塩にかけて育てた若い選手が
「今までで一番楽しくない」って言ってる現状を何とかしましょう。
サッカーが楽しくなければ、リスクなんて冒せるはずがない』
※10年8月23日 ホーム広島戦で敗戦後の記事。椋原の「楽しくない」発言に
“今季はちょっとヤバいかも”と批判的な記事をやめようと思った管理人
『試合後に「私はチャーチルのようにありたい」と語った城福監督。
もう、はっきり言ってしまおう。
僕は、あなたと、あなたが作ったチームと、J2へ落ちても本望です。
浦和戦の敗戦で、その覚悟ができたのです。もちろんこれから続く
下位チームとの連戦で持ち直してくれると信じます。
ただ、最悪のケースを想定しなければならない。今年はそんなシーズンです』
※10年9月13日 ホーム浦和戦で敗戦後の記事より。
管理人が城福トーキョーと心中する覚悟を決めた瞬間。
長い目で冷静にFC東京を見つめようと思っているつもりでも、
こうやって見ると非常に感情的かつ短絡的だなぁ・・・(笑)
磐田戦を観たらちゃんと書こうと思いますが、とにかく。
城福さん、お疲れ様でした。
次は他チームの監督として、
味スタのアウェイベンチに立つ姿を楽しみにしています。
posted by takuromt |01:36 |
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