2007年07月26日

それでもオシムを信じてる

初に言っときますが、僕はオシム続投派ですんで。
 
 
 
 
昨日、久しぶりに記事を書いたら、
取り上げた阿部がゴール決めて、
「よっしゃぁ~っ! こりゃイケる!!」
 
 
と、思ったら…………負けちゃった。
 
 
負けたことは悔しいし、不満に思ったことは多々ある。
勝てた試合だと思うし、勝てた相手だとも思う。
言いたい事はたくさんあるけど、とりあえず一番印象に残ったのは、
 
 
おもしろい試合だった、ということ。
 
 
「サッカーの試合で一番おもしろいのは3対2の試合」
と、以前何かの雑誌で目にして、実際そうだと思う。
昨日の試合もサウジが獲れば日本が獲り返し……の連続。
TVで見ていて、地元のファンなんだろうか、
サウジのカウンターにワーキャー言って、
日本の波状攻撃にワーキャー言って。
日本人とサウジアラビア人以外の人が見ても、おもしろい試合だったんじゃないか。
もちろん僕は日本人なので、「結果」はつまらん。
でも、「内容」はおもしろかったと思います。
このブログのタイトルに相応しい中身だった、と言ったら言い過ぎでしょうか。
 
 
試合後のオシム監督の言葉で、僕が一番印象に残ったのは、
3失点の原因について聞かれたことについてのコメント。
以下、コピペ。
 
 
 
「どういうシーンで失点したかを分析しないといけない。もう一つ、われわれはリスクを冒してプレーしていたということだ。だからリスクを冒すということは、失点する確率が高いということだ。相手の2トップに対して、2人のストッパーで守備を長い時間続けたわけだ。そのリスクを冒すことで、もう一つ別のポジションでフリーになる選手が1人出てくる、という考え方だ。それがプレーメーカーだったり、素晴らしい選手だったりするわけだが、逆にリスク回避してリベロを置く、つまり3ストッパーを相手の2トップに付けるとするならば、中盤での数的優位を失われることになる。そのどちらを選ぶかだが、私は今のサッカーの信奉者である。その方が魅力的ではないだろうか。その方がオープンなゲームになるし、美しいフットボールになる。残念ながら、何かが伴わなかった。何が足りなかったかは、お分かりだろう」
 
 
 
足りなかった「何か」は試合を見た人の数だけ答えがあると思う。
ある人は「決定力」と言うかもしれないし、
ある人は「1対1の強さ」と指摘するかもしれない。
または、「俊輔が機能しなかった」と苦言を呈する人もいれば、
「お前の采配が悪いんだ!」と指揮官を罵る人もいるだろう。
でも「何か」について分析する前に、
こういうアンチテーゼをメディアを通して我々ファンにも届け、
(もちろん選手たちやスタッフには明確に伝えるはずだから)
「『何か』とは何か」について論議し、よりよい解答を出そうとする。
うる覚えだけど、オシムは代表監督就任にあたって、
「指揮官も育てないとダメ」みたいな事を言ってたと思うけど、
サポーターやメディアにも同じ事を考えているんじゃないかなぁ。
僕はFC東京サポですが、ジェフ時代からこの人の会見は興味があった。
代表監督になっても変わらないし、今回の大会でもそう。
カタールにダサダサのドロー劇を演じたイレブンに
「お前らアマチュアだ!俺は死ぬ気でここに来てる!」と激昂して兜の緒を締める。
もち直してからは選手たちのプレッシャーを解きほぐすようなコメント。
サウジ戦前も「疲れてる選手を使って負けたら監督の責任。
新しい選手を入れて負けたら監督の責任。全責任は私にある」
こんなこと言われてプレッシャーから解放されない選手なんているのか?
言い過ぎかもしれないけどオシムが言ってることは
ヒディンク、モウリーニョ、ベニテス、アンチェロッティ級のコメントだと僕は思う。
今まで会見でこれだけ惹きつけられるコメントを発する代表監督はいなかった。
 
 
「日本化」も進んでいると思う。サウジ戦を見ていて、
これまで僕が見てきたオフト、ファルカン、加茂、岡田、トルシエ、ジーコ、
6つの日本代表の良い所が混ざっているように思えた。
カズ以来存在しなかったが、高原にはいよいよエースらしい風格が漂い始めた。
コンパクトなラインの中で黙々とセカンドボールを拾う鈴木啓太には森保一の残像が。
激しいプレスからボールを掻っさらって速攻に転じる勢いは
フランス人の赤鬼が好きそうなそれだし、
流れるようなパスワークからゴール前に迫る攻撃はブラジル人監督が指揮した自由奔放さが窺える。
俊輔、遠藤、憲剛のトライアングルが流麗にボールを繋ぐ中盤は
名波、中田、山口のフランスW杯チームの匂いを感じる。
それプラス「人とボールが動く」オシム流。
3失点はリスクを冒して、相手の2トップに対して2人のストッパーで対応したから?
いいんじゃないの?
今までの代表なんてビックリするほどラインが深くて、それでも1人余ってたくらいだ。
そんなリスキーな戦術やる人今まで記憶にない。
(ジョホールバルの岡ちゃんくらいか)
 
 
個人的な意見ですが、
今代表がやっているサッカーは、僕は大好きです。
 
 
確かに、リードしている時や同点時の戦い方には明瞭さが無いし、
交代して入った選手をどう活かすのか、ベンチとピッチで疎通ができていない。
俊輔、遠藤、憲剛にはゴールへ向かう姿勢がもっと欲しい。
両サイドバックにはクロスの精度を上げてほしい。
選手全般、攻守両面で1対1の場面をもっと強くなってほしい。
結局のところ、ジーコ時代とそんなに変わってないかもしれない。
でも、僕はオシムなら2010年に南アへ連れてってくれると信じている。
本当に日本人による、日本人のための、日本のサッカーを体現してくれると思う。
 
 
とりあえず韓国には勝っとけ。

posted by takuro7 |17:28 | ■ サッカー日本代表 | コメント(10) | トラックバック(0)
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Re:それでもオシムを信じてる

オシムなら、日本人による、日本人のための、日本のサッカーを体現してくれる。

聞こえはいいですけど、結局、日本人には期待できないので外人に任せとけというような感じがします。
日本らしさを外人に語ってもらおうとするところに、日本人的な自我の弱さを感じたりしませんか?

posted by 通りすがり | 2007-07-26 18:54

Re:それでもオシムを信じてる

管理人さんへ

感動しました。同感です!

私もオシムジャパンが好きです。

次の試合は3位決定戦で先発選手も変わるかも

しれませんがモチベーションを落とさずに

『イイ試合』、見ていて興奮できる試合を

してくれる事を期待したい。

ともかくこれからもオシムジャパンを応援して

2010年ワールドカップまでにはチームが

完成していることを祈ります!

posted by 小野ファン | 2007-07-26 19:03

Re:それでもオシムを信じてる

私もオシム監督を支持します。今回のサウジ戦の敗因はオーストラリア人の主審です。なんでこの試合にオーストラリア人が主審をするのか、理解できません。絶対公正な判断はできないと思います。

posted by ICEMAN | 2007-07-26 19:10

Re:それでもオシムを信じてる

次の韓国戦はフレッシュなメンバーで行くらしいよ。そうなら勝っても、負けてもマスコミは批判するだろうけど。

posted by T-801 | 2007-07-26 19:29

Re:それでもオシムを信じてる

よく整理されていて、とても読みやすい文章でした。
そして管理人さんの意見に同意します。

拝読させていただいて、日本人の「リスク観』が、日本サッカーの今後の方向性を左右するような気がしました。
ビルドアップ(パスワーク)の段階で相手の状況に応じてリスクを冒してシュートまでもちこむ選手があらわれなければならなかったと思います。それが高原、俊輔、遠藤、憲剛だという意見が多いかもしれませんが、私は、サイドバックの選手だったように思いました。
例えば、三都主が左サイドバックに入ったらまた印象が違ったかもしれません。90分間、サイドにへばりついて、フリーになるまでボールを動かす役割に徹するだけじゃなくて、時にポジションを崩して中盤の選手に化けてプレイしてもよかったなと思います。
リスクを最小限にするという発想だけではなく、リスクをマネージメントすることが選手に求められているような気がします。選手はジーコのころと変わらないかもしれませんが、オシムは、選手のプレイ(判断)に対してひらめきだけではなく、論理性を求めている点で、ジーコのころと違っているのかなと想像しています。

posted by fussball | 2007-07-26 19:31

Re:それでもオシムを信じてる

バッシングが目立つ中で、私も管理人さん、皆さんと同意見なので書き込みさせて下さい。ヴェルディサポですが・・・

サウジ戦は全体的には均衡した面白いゲームでした。腑抜けたAUS相手の前戦の方がよっぽど気に食わなかったです。
結果は負けましたが、試合内容自体はポゼッションが高く、サイド攻撃も頻繁で「いかにも日本」らしく、「ボールも人も連動して動くサッカー」の方向性は押さえていました。シュート数が少な過ぎでしたが、失点後に即追い付く「日本らしくない」結果も評価されるべきですし、絶望感はありません。
正直、ここ4試合もボールは全て日本がコントロールしていたし(持たされていた議論は結果論ですよね)、前の大会よりも安心して見られていたのは事実。
試合内容だけで言えば、伸びしろを感じるゲームが多く、アジアとは格段の差があると感じましたし、少なくともW杯に出られないと言うことはない(韓国・イラン以外には負けないな)というのが感想です。よって、チームの可能性をもうちょっと見ていたかったという意味では今回の敗戦はホントに残念でしたが。

オシムのチームは明らかにドイツの反省(チーム一丸が必要)に立っているのでしょう、僕は今のチームが現状の最高の選手を揃えたチームではないと思っているし、未だ発展途上だとも思っているので、まぁ楽観しています。
ただし、この試合の反省点を洗い出すだけで強くなれるなら、こんなに楽なことはない。だって修正点は全部、小学生でも知っていることですから。
個人技や精度に限界がある事実がある限り、日本は今後も同じ反省/修正を繰り返すということを甘受するべきかもしれません。

最後に、終了後にサウジの選手が号泣していたのが印象的でした。サウジにとって日本がそれだけ大きな壁であったことを理解しました。誤解を恐れずに言えば、日本はアジアでNo.1だ、と他国には思われているんだと思っています。
僕は勝っても勝たなくても、競合相手に力を出し切ろうとする気持ちのあるサッカーを見せてくれればそれで良い。それがないとドイツW杯の悪夢が消えません。

posted by ジダンヌ | 2007-07-26 19:54

Re:それでもオシムを信じてる

ICEMANに同感。ふつうFIFAとかでもそういう審判の選択はしないはずでは?どうしてオーストラリア人の主審が選ばれたのかが謎。まーそれだけが原因じゃないけど。

posted by hipthehop | 2007-07-26 19:55

Re:それでもオシムを信じてる

今回、サウジに敗れたことで「日本化」道半ばであること、現時点での弱点が管理人さんの指摘のとおり具体的にはっきりと見て取れたことは大きな収穫だった。何より選手自身が足りないものを明確に認識したと思う。この敗戦を次回W杯出場へのバネにしてもらいたい。
管理人さんのオシムと代表への理解には大いに賛同します。オシムの「日本化」へのチャレンジは大変興味深く、期待できる。ここまで明確にわかりやすく代表をリードする指揮官は初めてでしょう。毎度、彼のメッセージは傾聴に値する。
疲労回復メソッドに卓越したフィジカルトレーナーを備え、メンタルのサイエンティフィックな強化、出足の一歩を早くする体幹の使い方指導等で格段に進化できる。メンバー選考には今後も注意深く見守りたい。

posted by palmscairns | 2007-07-26 19:55

Re:それでもオシムを信じてる

今までの戦いとオシムのコメントから『日本化』という受け取り方が自分の中で変わって来ました。
今までは『走れて考えれる選手を呼び、そこから更に訓練させる』という風に思ってたんですが、今は『走れて考えられる選手はもちろん必要だが、技術のある選手も必要。けれど特別扱いはしない。走ってプレーできるようになってもらう。』という風に思いました。自分の中では遠藤・中村俊が当てはまります。
もし遠藤・中村が進化しなかったら、いつかは落選するのではと。
そういう考えを持ったのは自分だけでしょうか。

posted by toshi | 2007-07-26 23:18

Re:それでもオシムを信じてる

自分の言いたいことを全部言ってくれたブログ主さんありがとう。
日和見主義なメディアや代表戦しか見ない人たちはこぞってオシムを叩いてますね。
昨日の試合の一体何を見てたんだろうって感じです。
優勝という結果を残せなかったのだから、監督や選手への分析や批判は当然だけど、今の時点でオシムを解任しろなんて正直馬鹿じゃないの?と思います。
いい加減、代表の試合に対していちいち感情的になるのはやめてほしい。特に普段サッカー見ない人たちは。
オシムが就任して1年。確実に日本代表は進化してると個人的に感じた大会でした。

posted by サッカー命 | 2007-07-27 02:19

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