2007年06月06日
サッカー 日本代表 オシム流とは?
%color(red){} 昨日の試合だが、ゆっくりテレビ観戦してみた。
注目点は主に二つ
1、中盤を細かいパスとドリブルで構成する南米スタイルに日本の海外組を含めた中盤が勝てるか?
2、稲本、中田の二人がオシムサッカーのマッチするか??
前半 コロンビアは選手個人が「Jリーグに売り込み」という感情やコパアメリカの調整ということもあり、かなりモチベーションが高かった。
「前半は飛ばしてくる」という予想をオシムはしていたのではないだろうか?(コロンビアは中1日のため、前半に勝負をかけて、後半守る)
という意味で、中盤を厚くして、高原の1トップという作戦だったように思う。
1トップの場合に重要なことは、FWが
「裏を狙う」
ことよりも
「くさびで受けて、ボールを収める」
ことが重要になる。マイボールで納まらなければ、2,3列目の飛び出しができないので、守備の時間が長くなり、劣勢になるし、体力が奪われる。
高原はよく、つぶされ役になり、マイボールにしていたと思う。ただ、トップ下のフォローと2シャドーの動きがイマイチで、前半はアタッキングエリアでほとんど仕事ができず。ただ、守備的に戦う上ではファールをもらえる高原は及第点。
強いチームとやるときの1トップはおもしろい。
2シャドーと呼ばれる二人に重要なのは
「飛び出し」
つまり、「ボールの受けて」にならなくてはならない。もちろん、下がってもらうことも重要だが、
裏への飛び出しをして「相手のラインを下げる」役割が求められる。
これをすると、ラインが下がったり、マークがサイドに引っ張られるので、中央のFWにくさびがはいりやすくなる。もちろん、飛び出さなくても、ドリブルで突破するフィーゴタイプもいい。
重要なのは、「ラインを下げる」こと
多くの人がいっているが、中村と遠藤の二人の前への飛び出しが少ない。中村は駒野を使うことで、自ら飛び出しがなくてもラインをさげるのは成功していたが、遠藤の左サイドは死んでいた。中村の調子が明らかに悪かったが、悪いなりに駒野を使うことで状況を打開しようとしていた(2つのパスミスはいただけないが・・)遠藤が左にいる前半は中田の攻め上がりも皆無だった(けががあったようだが)
Jの王様としてピッチにたっている以上、ボールをもらい存在感をだして一皮むけてほしい・・
トップ下はかなりの運動量を求められる。
大事なのは、「守備の起点」攻撃に重きを置かれるポジションに見えるが、1トップの場合、ボールを失った場合のファーストアタックの役割が多い。
1トップの場合、攻撃に後ろからの攻め上がりで数的優位をつくる。よって、中盤が飛び出してボールを失ったときに「いかにして攻撃を遅らすか?」
というポイントはこのポジションが担っている。
基本的に、中央突破を主としない1トップでは(主はサイド攻撃)攻撃力より、運動量における守備力が重要になる。
攻撃面では、「フォロー」と「飛び出し」だが、決定的な仕事をするよりは、「展開力」と「フリーランニングによりスペースをつくる」など、仕事は多彩でる。
ただ、パスを裁くだけでは攻撃がサイドが基本なため、スペースをつくることができない。サイドからのセンタリングにつめる役割もあるのでFWの役割と攻撃的、守備的の両方を求められる、難しいポジションである。
オシムの稲本の選択は前半を守備的に戦いたいというあらわれだろう。ただ、運動量の少なさから稲本のここのポジションがまた使われるかは疑問が残る。ただ、ボランチで中村憲の位置で使われてた場合、もっといい動きができたか?と言われれば、日本が失点していたかもしれない・・。
そういう意味ではオシムの中でのハイリスクは危機管理しつくした上でのハイリスクのようだ(つまり、小さな冒険程度のもの・・)
ボランチと守備的MFの中村と鈴木のコンビはシステムになく不動である。この二人は中盤の軸になっていくだろう。オシムのいう「ワンボランチ」は守備的MFを一人という意味ではなく、{ボランチ」と「守備的MF」をわけているように思う。
守備的MFは、一言で言うなら「献身的」技術よりも気持ち。といった感じ。鈴木は前、後半通じて及第点。
中村もボランチとしては、玉に触れる回数も多く、よかった。ただ、シュートの決定力が不足。オシムの期待の大きさが伝わる。
前半は守備的に行った日本が守りきった。オシムはテストと言っているが、ミスが減ってくれば、このシステムはまたやるかもしれないと思った。ただ、高原がいるときだけだと思うが・・
後半 オシムは動いた。トップ下に羽生。左バックに今野を入れてきた。狙っていたのはただ一つ
「運動量のアップ」
後半に足が止まると予想されたコロンビアにはかなりうざかったと思われる羽生。その分の守備の負担がふえる鈴木のフォローとして今野。ほんとにバランスのとれた交代である。後半になればサイドバックの攻撃参加を増やすよりも、前だけで活性化させ、守備はくずさない。がっぷりに組んだ前半からはできない戦術でる。羽生の投入でパスの出しどころが増え、ファールが増え、マイボールの時間が延びる。
しかし、高原へのスペースはできない。相変わらず2シャドーがスペースを作れない。後半のこう着状態から普通の監督ならFWを1枚増やすだろう。
ただ、MFを1枚減らせば、ドリブルというスペースをつくりやすくなる。コロンビアの「いいところ」を消すことが最重要ならば、中盤のスペースは絶対にあたえないオシムの狙いはすごい。
結果的に0-0だったが、オシムサッカーであらためて思うのは
「相手にあわせる」ことだ。コロンビアのように中盤を細かくつなぐチームには今回の布陣はあるだろうが、アジアでは少ないかもしれない。
けがの中田はよくわからないが、稲本はジーコの「システム」の残像があるのだろうか?稲本には必ず期待している。「飛び出し」は自由にやればいい。またチャンスはあるだろう。
中村は調子悪いなりにまとめた。野球でいえば、7回3失点という感じ。(ちなみに稲本は4回5失点KO)高原はあんなに人に強いのか?という感じ。
全体的にボールを簡単に失わないし、ダイレクト、ロングパスの精度。プレッシャーを受けながらのトラップなどは「うまい」って感じるようになった日本。ボールを扱うのはうまい日本がどのように強くなるかはオシムがいつもいっているが「ポリバレント」
世間の社会でも9人の「ジェネラリスト」と1人の「スペシャリスト」でいい社会になる。そんな当たり前のことをオシムは教えてくれている気がする。
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posted by taku |17:33 |
コメント(7) |
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Re:サッカー 日本代表 オシム流とは?
コメント投稿者ID :
素晴らしい文章ですね、感服しました。
僕はオシム監督の意志の強さが好きなのですが、勝つのは難しい相手のコロンビアに対して、オシム監督がどう対処したか?が良く分かる記事でした。
感激しました、ありがとうございます。
posted by 名のるほどのものではない | 2007-06-06 18:20
Re:サッカー 日本代表 オシム流とは?
コメント投稿者ID :
上の方と同じく、素晴らしい視点だと思いました。
羽生の投入が大成功してるのに、
セオリーなどという在って無いようなものを持ち出して、
「FWを入れるべきだった」と批判している解説に辟易としていた所だったので。
posted by ナイスゲーム | 2007-06-06 18:39
Re:サッカー 日本代表 オシム流とは?
コメント投稿者ID :
管理人のレスは確かに素晴らしい。だけど、俺はFWを入れてほしかった。相手のスペースは確かに消えてました。負けはないだろう。相手の運動量が落ちたので。その中でドリブル突破してくる相手を止めてほしい。負けはしないが勝つのも難しい。ある程度リスクを背負った攻撃を見たかった。ホームでこのゲームであれば、高原がいなければアジアカップ制覇はかなり難しい。オシムは確かに日本サッカーを前進させていると思いますけど、勝たなければいけない采配をしていない。ホームでしかも中1日の相手。勝つ采配をしてほしかった。まぁ、アジアカップで真価を問われるでしょう。期待しています。
posted by カカ | 2007-06-06 20:11
Re:サッカー 日本代表 オシム流とは?
コメント投稿者ID :
オシムハ相手の長所を消すことができるわけですね。
前は相手の監督が策士だとどうも試合前から嫌なイメージがありましたが、これからは逆に相手が嫌がるでしょうね。
posted by kuma | 2007-06-06 20:16
Re:サッカー 日本代表 オシム流とは?
コメント投稿者ID :
鋭い分析ですね。
オシムのリアリストとしての一面が見えた、と言う感じでか。
内容の割りに試合後のインタビューがご機嫌だったのも、ねらいどおりコロンビアの良いところを消すことができたからでしょうか。
アジアカップは手堅くいくかも?
posted by kani | 2007-06-06 21:15
Re:サッカー 日本代表 オシム流とは?
コメント投稿者ID :
確かにtakuさんの仰るとおり選手交代の妙はオシムならではでした。また全体的に見てみると「なるほど」といえることが多々ありますね。ただ、オシムが「カミカゼシステム(オシムさんがどーゆう理由で命名したかわからんですが”海外組全員使いましたよっ”ていってるのかなーと感じました。)」については疑問が…。
やっぱり稲本にはいわゆるトップ下のポジションは酷じゃないかなー?稲本って攻撃では3列目からの飛出し(MFの底からの前線又は2列目のフリースペースへの飛出し)が持ち味だと思うので、囮の動き、前線からの組立て(ポストプレーだとか)、FWを追い越す動きとかについては違うと思うし、守備にしてもがっつりと体当ててボール捕りに行くタイプだと思うのでバンバン走り回ってコースを限定していく守備は並くらいなんじゃないかな?というか得意ではないと思う。
あそこで稲本を使ったのはオシムのいうポリバレントのテストなのだろうか?
万が一だが、もしこれで稲本が代表から外されるなら、オシム監督さん、是非1回羽生を鈴木啓太の位置で使ってみてよ。彼の持ち味はそこでは発揮できないはずだから。
posted by G.G | 2007-06-06 23:20
Re:サッカー 日本代表 オシム流とは?
コメント投稿者ID :
みなさんの賛否両論、おもしろいです。
特に稲本の起用法ですよね。。
稲本個人で考えれば、かわいそうな感じもします。ただ、日本代表は個人のものじゃありません。
特に、稲本はこのチーム(オシムの前)では初出場です。稲本がどのような選手であるか?の前に監督にとって必要な選手にならなければこのチームで試合にでれません。
ただ、オシムも稲本のことには一定の評価をしているようなので、またチャンスはくるでしょう。
アジアカップの戦いには中村と高原だけが海外組で呼ばれる見込みである。
どのようなサッカーをするか楽しみです。観戦できたら、また書いてみたいと思います
posted by taku | 2007-06-17 17:29
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