お茶漬け唐辛子

W杯予選豪州戦を前にイベント化を懸念する日本代表と、ザッケローニ監督への一言。

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W杯予選豪州戦を前に、親善試合としてブルガリア代表はいろんな意味で勉強になった日本代表でした。

3月のアウェイ・ヨルダン戦の敗戦を受けての流れなら、単純に日本が勢いや自信を取り戻せるような対戦相手でも良かったのかもしれません。しかし日本もW杯本大会で勝てるチームを目指している訳ですから、欧州のシーズン終了後に遠路はるばるしっかりとした対戦目的を明確にした上で、来日して対戦してくれたブルガリア代表には感謝してもいいかもしれません。

親善試合は9月には、ガーナを呼んで日本で試合をする予定とも聞きますが、アフリカ勢は案外観光気分のチームも多いので、私はアフリカ勢とやるなら欧州でやって欲しい派であります。欧州なら各クラブのスカウトも見てるから、アフリカ人選手も手を抜かないし、シーズン途中欧州の日本人選手も時差負担は少ないですしね。

さてブルガリア戦の話に戻しましょう。私は今回録画観戦でしたが、試合終了後のCMが実に示唆に富んだ内容とタイミングで我が意を得たり。

でそれは何かといえば、今年の流行語大賞を目指す予備校講師の「いつやるの!?今でしょ!!」ではなく、長年日本代表をサポートしている飲料メーカーのCM。

プロポーズをためらう男性に、侍に扮したトヨエツが「言いたいことがあるんだろう!?想いは伝えなきゃ、思ってないのと同じだぞ!!」とハートの的に矢を射るバージョンがその①。
続いて「私のやり方は間違っているのかな?」と自問自答する政治家に、トヨエツ侍が「ぶれるなよ!自分の事が信じられない奴を、他の誰が信じられるというんだ!!」と語りかけるバージョンがその②  

その②はもちろんザッケローニ監督へ、そのままお贈りしたい言葉。そしてその①は我々サポーターへ。

話が遡りますが、3月のヨルダン戦終了後に、東京・渋谷スクランブル交差点では恒例の狂乱ハイタッチが行われました…日本代表負けたにも関わらず。この光景をニュースで見ていた私は、釈然としない面持ちでした。

何しろ、ドーハの悲劇で選手と共に「ドン底」に落とされた気分を味わった世代。それがあったから、4年後に「ジョホールバルの歓喜」があることを実感している訳です。そして、どうも渋谷ハイタッチ組はその頃を知らない世代が多いようであります。

今さら「昔は良かった…」なんて哀愁を漂わせるつもりもありません。

勝っても負けても酒飲んで暴れまくるフーリガンより、よっぽどタチは良いのですが、何か私は腑に落ちません。
サッカー雑誌「サッカー批評」62号に、このヨルダン戦渋谷ハイタッチ事件のレポートが載っていましたが、このレポートの締めには村上龍の小説から「一つ学んだ。暗く反省しても誰もついて来ない」そして「楽しんでいる奴が勝ちなのだ」という言葉を引用しています。

見る側のファンは所詮当事者ではなく、楽しめば結構という考え方もあるでしょう。それで問題先送りしていることって、サッカーに限らず日本に沢山あるんじゃあないのと言いたくもなります。庶民の立場としては、何をしていいのか分からないというより、自分たちの手の届かないところの問題だから「ええじゃあないか!?」的な発想にも感じるこの行為は、社会のストレスに対する一つのガス抜きと捉えたらいいのかもしれません。

勿論全ての人間が「ええじゃあないか」になってしまってはいけません。少なくとも、当事者である選手・監督・スタッフはそうではないでしょう。ただ選手に必死感が足りなかったのも確か。スマートにプレーしようとし過ぎる感もあり、泥臭くとも勝とうという情熱が感じられませんでした。

スタジアム全体がそうなのか…最近の日本代表のゲームは一種のコンサート会場のような雰囲気になってますよね。コンサートは盛り上がって楽しめば、最後はハッピーエンドが待っていますが、スポーツの試合は真剣勝負の対戦相手合ってのゲームだけに、いくらファンが盛り上がろうがハッピーエンドが待っているとは限りません。

勝っても負けてもそこそこのパフォーマンスに満足して単なるイベント化してしまったなら、日本代表に進化は無し。

最後にザッケローニ監督のコメントをご紹介します。
「(時に負けることが良いという考え方があるが)私は負けることは良くないし、好きではない」
「私自身は不安に思っていることはない。今日の試合は結果がついてこなかったから嬉しい気持ちではないが、この選手たちはやるときにやるし、いざというときには本領を発揮してくれる。だから心配していない」

この内容と結果で豪州戦に向けて不安がないなんて嘘に決まっています。ただ公式の場で監督が正直に不安だらけだ!なんてコメントしたって何の得にもなりません。

ザックジャパン、決して順風ではありません。批判もそれなりに有ります。しかし、ザッケローニ監督ぶれていません。勝負師としての意気込みと戦略があるなら、私は今しばらく彼に託して見守りたいと思います。



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琴欧州も観戦のブルガリア戦。

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Re:W杯予選豪州戦を前にイベント化を懸念する日本代表と、ザッケローニ監督への一言。

1234 さん、いらっしゃいませ。再びコメントありがとうございます。

あの内容と結果では、バッサリ切られても何も言えないかもしれませんね。私も代表を応援しても盲目的に弁護するつもりもありませんが、いきなり慣れない3バックでは身体より頭が先行してぎこちないのは仕様がないかもしれません。以前3バックにトライした時よりはマシだったかもしれませんが、負けを覚悟で親善試合辺りで試さないと代表で定着させようと思ったら勇気も必要です。
早い時間帯の失点に関しては3バックは直接関係なかったんですが、あれでブルガリアを勢いづかせた部分もありますし、何にせよ3バックはまた封印して豪州戦は選手も意地を見せてくれると思います。
彼らもプロですから、あれで豪州戦発奮しなかったら、それこそ私もラモスになってしまいそうですが…


W杯予選豪州戦を前にイベント化を懸念する日本代表と、ザッケローニ監督への一言。

練習試合でも、ラモスなら負けると、怒りますね(笑)
本選ではないといっても、逆にブルガリアだってそういう立場ですよね。それでも結果はご覧のとおり。

相撲もサッカーでもそうですが、頭より先に体が動くのはこういう試合を見てても分かります。てことは、本試合では到底無理です。メンタルは言い訳に過ぎず、本当はそれだけの能力が日本代表には身についていないということだと思います。
実践での厳しい状況でそれができるかは体に身についているかどうかです。
その上に真剣さも見えないと、はぁー。ため息しか出ません。

Re:W杯予選豪州戦を前にイベント化を懸念する日本代表と、ザッケローニ監督への一言。

foo さん、いらっしゃいませ。

代表戦のシーズンですね。大予言頂きありがとうございます。
因みに週刊サカダイ情報ですが、豪州本国のメディア、ファン、関係者の雰囲気は「日本には勝てない」という一種の諦観と「本大会には出場できる」という楽観 だそうです。

勝ち点計算でグループ1位は無理でも、日本戦の後に控える2位争いのライバル・ヨルダン・イラクとホーム2連戦連勝の計算をしているようで、日本以上に世代交代に苦戦しているサッカールーズに対して自国からは批判と卑下のオンパレード。
さて6月4日まさか日本と豪州で自虐比べの戦いにはならないとは思いますが、プライドを懸けて戦ってもらいましょう。

Re:W杯予選豪州戦を前にイベント化を懸念する日本代表と、ザッケローニ監督への一言。

weed さん、いらっしゃいませ。

欧州シーズン終了でまたしばらく代表戦で盛り上がりたいと思ってますが、いきなり日本代表のていたらくで大変です。ブルガリア戦と豪州戦どっちが大事!?と聞かれたら間違いなく豪州戦なんですが、試合の入り方から緊張感足りなくて、まあバッサリ切りまくられても仕方ない内容でしたね。香川・乾の動きは良かったとは思いますが、ゴールには繋がらなかったですし、豪州戦で鬱憤晴らしてもらいましょう。

ただヨルダン戦の負けは忘れちゃあいけません。その前のカナダ戦より緊張感足りないパフォーマンスの上の敗戦でしたから、豪州戦は試合の入り方だけは間違えると最後まで引きずる可能性あるだけに気をつけてもらいたいと思います。


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