2008年05月11日
〈QTGOP〉高い守備力とディフェンスし続ける集中力(2)
エレナ・ディメンティエワ(RUS)[7]×アナ・イワノビッチ(SRB)[2] 6-2/7-5 イワノビッチって、ディメンティエワに勝ったことなかったんですね。とはいえ、イワノビッチが大ブレイクする前(2006年のIWとオランダの大会)2敗と、こないだディメンティエワが優勝したドバイのQFの敗戦なので、あんまりそういう印象はなかったですし(しかもいつも競っているし)、参考にはならんだろーと思ったのですが… 実況・解説ではしきりに「苦手意識」という言葉が発せられていましたが、う~ん、どうなんでしょう。やっぱり苦手なのかなぁ。いずれにしても、最近のイワノビッチの試合のなかでは最も悪いものになったということだけは確かです。 ちなみに、QFが日没順延になって心配されたイワノビッチのフィジカル面ですが、こちらはまったく問題なかったと思います。
試合はイワノビッチのサービスゲームから始まったのですが、立ち上がりからリターンのいいディメンティエワ。このプレッシャーからか、イワノビッチはダブルフォルトでいきなりブレイクを許してしまいます。 一方、ディメンティエワはドバイのときと同様、サーブが非常に良かった。 ↑ 実況の佐藤武文さんが技術的にどう変わったかを指摘してくれていまして、まず、特に2ndサービスがクイック気味になったこと(これまでは2ndも高いトスアップだった)、そして、トスアップしたときのボール(の位置)が今まで右に流れていたのが、安定して頭の上付近に来るようになったことが良くなった原因ではないかとのことでした。 これまでのディメンティエワはサーブの悪さから、サービスゲームをなかなかキープできないことが多く、まぁ、リターンがいいのでそこでカバーしてきた部分が多かったわけですが、サーブが良くなった、安定してきたことで、おそらくよりストローク戦でも(心理的にも)安定感が増すのでしょう。 また、この日はショットが本当に冴えていて、第1試合のサフィナもそうでしたが、とにかくミスが少ない。もともとショットの威力はイワノビッチにも負けないものを持っていますから、こうなると、イワノビッチにも焦りが出てきてしまいます。特に、この日のイワノビッチは、得意のワイドへのフォアがほとんど決まらない。というか、ミスになってしまう。なんとか第3、5ゲームはキープするのですが、ディメンティエワの守備力の高さも手伝って、第7ゲーム、ミスが増えて、またしてもディメンティエワにブレイクを許す、と。 第1セットはこうしてディメンティエワが2ブレイクアップを保ち(一度もブレイクを許さず)6-2で奪取。 第2セットに入り、気持ちを切り替えたか、イワノビッチは第1ゲームをサービスエースでキープすると、第2ゲーム、ディメンティエワのミスにも助けられて先にブレイクに成功。イワノビッチが巻き返しなるか…と思ったのですが、第3ゲーム、ダブルフォルトで15-40とディメンティエワに2つのブレイクポイントを与えてしまいます。1本挽回するも、結局、ミスが出て、ディメンティエワにブレイクバックを許してしまいました。 ディメンティエワは次の第4ゲーム、ラブゲームでキープすると、第5ゲームもブレイクに成功。イワノビッチも開き直りのショットが決まり、第6ゲームをブレイクバックして、イーブンに戻す。第7ゲームでようやくイワノビッチらしいプレーが続けて出るようになり、いい形でキープし、ようやく目覚めたか! と思ったのですが、やはり、ディメンティエワのリターン力、ディフェンス力からのプレッシャーなんでしょうねぇ。良かったのはその第7ゲームだけで、あとは開き直りのウィナー(あるいはサービスエース)と焦りからくるミスかのどちらかで、展開どころのプレーではなく、どんどんプレーが雑になっていきます。迷いながら、悩みながらのプレーという感じで、あぁ、今日はこりゃもうダメだな、と思いました。 第9ゲームはディメンティエワにがんがんに攻められて0-30とされ、ラケットをコートに叩きつけようとするイワノビッチ(でも、ぐっと堪えた)。なんとかキープしますが、第11ゲームでディメンティエワにブレイクを許し、絶対絶命。このあと、イワノビッチはコーチをコートサイドに呼ぶのですが、泣いていました。男子は2試合とも途中リタイアで、女子は2試合とも負けることになる選手が涙です…。 ノリノリのディメンティエワおねいさんは、第12ゲームでもキレのあるショットを炸裂。イワノビッチはほとんどいいところを見せることなく(世界2位のオーラもなかった…)散って行きました。 とにかく、この試合は、ディメンティエワの良さが光った試合でしたねぇ(そのせいで余計にイワノビッチのイケてなさも目立った試合になりました)。試合の途中で実況の星野アナが、これなら全仏優勝できる、という言葉を口にしていましたが、私もまったく同じことを考えていました。 エナンが元気なし、シャラポワも肩の調子がどうなっているかわからない(しかもクレーだし)、セリーナも(全仏タイトルはありますが)やはりクレーでは絶対的ではない。となると、誰が? と思ったとき、今日(昨日)のディメンティエワのプレーを観たならば、ほとんどの人が、あるかも! と考えるんではないか。それくらい良かったです。 ちなみに、エナンは来週からのローマの大会は疲労により欠場することにしたようです。 ということは、全仏ぶっつけ本番ということか。う~ん、大丈夫だろうか…… ま、それはさておき、とにかく、サフィナもディメンティエワもどちらも本当に調子が良さそうです。これならば決勝、むちゃくちゃ期待してしまいます。いやぁ、どっちが勝つかなぁ。エナン、セリーナを破ったサフィナか、とも最初は思いましたけど、ディメンティエワのような気もしてきました。ビッグサーブという点ではサーブはサフィナに軍配が上がりますが、ストロークでの攻撃力はディメンティエワのほうが上手だと思いますし、しつこさもある(もちろん、サフィナのディフェンス力も高いんですけども)。 と考えると、サフィナが自分からもっと積極的に仕掛けたときに、どれだけミスなく、ポイントを奪っていけるか、というのが優勝の鍵になるでしょうか。 それにしても、サフィナ×アザレンカ、ディメンティエワ×イワノビッチ、この4人のパワーとスピード。あんかもう、すごかったっす。はえー、こえぇぇー、強烈―!! と思いながら観てましたです。エナンもこういう部分に押され始めているということなのかなぁ、と思った2試合でございました。
posted by takezoh |10:59 |
テニス |
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〈QTGOP〉高い守備力とディフェンスし続ける集中力(2)
前述のドイツルポの中で、「1日おきにしかいいプレイができない」とドイツメディアに評されていた、と紹介されていたデメンティエワですが(笑)、いやぁ調子がいいみたいですねぇ。そろそろ彼女もGSタイトルがほしいところ(年齢的にも)。
一方のイバノビッチは、やっぱりこういうところ(メンタル的な部分とか)がちょっと優勝候補にあげづらいところなんですよね(ヤンコビッチなんかもそうなんですが)。う~ん、大丈夫かなぁ。
posted by バラージ | 2008-05-11 22:57
>バラージさんへ
>「1日おきにしかいいプレイができない」とドイツメディアに評されていた、と紹介されていたデメンティエワ
あ、そんなことを…(笑)。最近はサーブが良くなって、全体的な調子も上がってきているみたいなので、1日置きにしかいいプレイができないわけではないディメンティエワになったかもしれません。でも、実はクレーではサフィナに2戦2敗だったみたいで、まぁ、クレーだとサフィナのほうが得意にしている面も影響したのかもしれません。
イワノビッチは久々に追い込まれた表情を見てしまいました。なんだかんだで彼女もまだ20歳。メンタルな部分は課題なんでしょうね(というか、かなり性格が良い選手のようなので、永遠の課題で終わってしまう可能性もあるわけですが、負けず嫌いな面も持っているみたいなので、改善の余地はあるかも、と思っています、というか、思いたい)。ヤンコビッチの場合は、最近はパフォーマンス化してきているので、私はどちらかというと、キレる云々よりも、プレー中に気持ちがふっと抜けるところのほうが気になります。リードすると余裕が出てくるからなのかもしれませんが、一気に畳み掛けられるようになると、もうちょっと強さが出てくるのかなぁ、と思っております。
posted by takezoh | 2008-05-13 01:48


