2008年03月23日
〈PLO〉シャラポワ連勝ストップ、決勝は第1・2シード対決に
まず、女子シングルスSF2カードのうち、最初に行われたボトムハーフの試合から行きましょう。 スベトラーナ・クズネツォワ(RUS)[2] × マリア・シャラポワ(RUS)[4] 6-3/5-7/6-2 いったいどんな試合になったのか、非常に楽しみにしていたのですが、実際はかなりグダグダでした(期待していたから余計に、というのもあるし、会場に観にきていたお客さんも、試合の内容がいまひとつでぜんぜん盛り上がっておらず、シーンとした中で試合が進んでいたから、というのもあります)。 とにかくシャラポワは連勝していた強さがまったく見られませんでした。サーブの調子も悪く、ストロークでもミス連発(特に第1セットはダブルフォルト。一方、クズネツォワも自ら攻撃を仕掛けるという姿勢がほとんど見られず、守備的プレーが目立ちました。そして、彼女もまた、ストロークミスが多かった。
先に相手のサービスゲームをブレイクしたのはシャラポワだったのですが(第1セット第3ゲーム)、ダブルフォルトとミスが絡んで、直後のゲームでクズネツォワにブレイクバックを許し、さらに第6ゲームでもクズネツォワにブレイクを許して、クズネツォワが第1セットを奪取することになりました(第8ゲームもデュースにもつれました)。 シャラポワは調子が悪くても最後まで迷うことなく攻撃を仕掛けていたのですが(そこはさすがだな、と思いました。こういうシャラポワのメンタルの強いところ、クズネツォワは学ぶところがあると思います)、それがことごとくミスになって、リズムが掴めません。 しかし、クズネツォワもぱっとしない。ようやくリズムが掴めたかな、と思ったのは第6ゲームをブレイクしたあたりと、次の第7ゲームをキープしたところくらいだったでしょうか(ラリーでもテンポが出てきた)。が、第9ゲームでまたリズムが悪くなり、(シャラポワは相変わらずミスをしてくれているのに)デュースになる展開。キープして第1セットは獲ったものの、非常に不満の残る内容でした。 第2セットでも先にブレイクしたのはシャラポワでした(第2ゲーム)。しかし、第7ゲームでクズネツォワにブレイクバックを許します。 その後はお互いキープが続き(第9ゲーム、クズネツォワにブレイクチャンスはあったものの生かせず)、迎えた第12ゲーム、ミスしようが攻撃あるのみのシャラポワがダウン・ザ・ラインへフォアのリターンエースを奪って15-30とリードすると、クロスへの鋭いフォアに、クズネツォワのフォアがネットにかかって15-40と2つのセット・ポイントを握ります。センターへの1stサービスがいいところに入って、シャラポワのバックのリターンをアウトにさせ、1本凌いだクズネツォワですが、最後はダブルフォルトでセットを落としてしまいました。 本来ならこれで乗っていきたいシャラポワなのですが、この日のシャラポワは最後まで修正できませんでした。シャラポワよりは少ないものの、力んでストロークミスが多かったクズネツォワでしたが、第3セットになってストロークがいい感じで力が抜けてきて、(だからといって、攻撃的なプレーになったわけではないのですが)これが結果的に、第2セットでは減ってきていたシャラポワのミスをぶり返させたり、ウィナーに繋がるようになったりしていました。 こうしていきなり第3セット第1ゲームをブレイクしたクズネツォワ、第2ゲームはデュースになるものの、シャラポワにブレイクチャンスを与えず、第5ゲーム、スウィングにキレが出てきたクズネツォワが再びブレイクに成功。サーブの調子も上がってきたクズネツォワが、そのままキープを続けて、シャラポワの連勝を止めることになりました。 やはり勝ち続けるのは難しいってことですな。全豪やドーハでは、シャラポワに今、勝てる選手はいるのか? と思うほどの強さがありましたが、この試合はまったくそんなオーラがなかったです(しかも、クズネツォワも決していいプレーをしていたわけではなかっただけに、なおさらそう感じました)。いつもなら、集中力そしてメンタルの強さで勝ちをもぎとっていくわけですが、この試合では集中力を切らすシーンも見られました。 なお、シャラポワは少しお疲れモードということで(一応、フィジカル面という話)、この敗戦後、マイアミをスキップすると発表しました。全豪、ドーハ(その間、フェド杯で2試合)と、さほど厳しいスケジュールではなかったとは思いますが、どちらの大会も優勝と試合数が多く、ドーハ、そして今大会は全豪よりもしんどい試合が多くなってきていました。フィジカルももちろん疲れているとは思いますが、メディアも「シャラポワを止める選手はいるのか?」という風潮がありましたし、どちらかというと、メンタル面での疲れのほうが大きいような気がします。もともとプレッシャーには弱くはないものの、好きではないタイプなので、このあたりでいったん一息入れたくなるのも仕方ないでしょうか。 クズネツォワに関しては…う~ん(苦笑)。最後のほうは良かったと思いますが、相変わらず観ているほうをもどかしい気持ちにさせてくれます。守備力、攻撃力、ショットひとつひとつをとると、そりゃもう、素晴らしいんです、クズネツォワ。でも、それを生かし切れないこのもどかしさ。ま、私なんかより数百倍、オルテガさん(コーチ)のほうがもどかしい思いをしていると思うのですが(笑)。今年はシドニー、ドバイと2度決勝に進みながら、準優勝に終わっているクズネツォワ(どちらの決勝もいいプレーをしていたんですけどね)。なんだか、今大会も準優勝で終わりそうな気がしないでもありません(それを裏切ってくれれば、とっても嬉しいのですが)。 アナ・イワノビッチ(SRB)[1] × エレナ・ヤンコビッチ(SRB)[3] 7-6(3)/6-3 第1セット第2ゲーム、ダブルフォルトでゲームを落としたヤンコビッチ。しかし、次のゲーム、ヤンコビッチの攻撃に0-40とされ、今度はイワノビッチがダブルフォルトでゲームを落とす。その後はキープが続いていくわけですが、内容としては、ヤンコビッチのほうが積極的で、ラリーでも主導権を握るシーンが多かったと思います。ただ、ヤンコビッチは狙いすぎ、攻め急ぎでミスも多かった。これがタイブレイクでさらに顕著に出てしまい、イワノビッチに6-0と一方的にポイントを許してしまう結果になってしまったように思います(それでも3ポイント凌いで、イワノビッチにプレッシャーをかけてはいたんですけども)。 イワノビッチはここぞというときにサーブが決まっていましたね(2ndサービスでエースを獲ったというのも1つありました)。あと、以前よりもずいぶん粘り強く守備ができるようになっているので、これがヤンコビッチのミスを誘っていたとも言えます。また、ヤンコビッチのバックハンドを警戒して、フォア側にボールを集めるという戦略も悪くはなかったと思います(ただ、試合が進むごとにヤンコビッチもフォアからかなり攻撃的な組み立てをして、ウィナーを奪うシーンが出てきましたが)。 第2セット、第2ゲームでブレイクチャンスを2回凌いだイワノビッチ、次のゲームでブレイクに成功すると、その後のサービスゲームは非常に安定していたと思います。そして、第9ゲーム(ヤンコビッチのサービスゲーム)、ヤンコビッチがラリーの主導権を握り、イワノビッチを攻めますが、(ヤンコビッチのボレーを)必死で拾ったボール(ロブ)がぎりぎりINでマッチポイントを握ると、最後はクロスへのフォアのリターンを決めて試合終了しました。 イワノビッチはベストなプレーではなかったと思いますが、要所でポイントをもぎ取る精神的な強さが出てきました(相手が分のいいヤンコビッチということもあったのかもしれません)。一方、ヤンコビッチは、いつもより攻撃が1、2本早かったように思うのですが、強引に行き過ぎたり、攻め急いだりする部分があったため、ミスになってポイントに繋げられないことが多かったと思います。ここの精度が上がる、もしくは、あと1本我慢する(我慢して、次のボールで確実に仕留める)といったところの判断力が研ぎ澄まされていけば、相手を圧倒していけるのかな、と思いました。あとはやはり、集中力が切れてしまうところでしょうか。 というわけで、今年のIWの決勝は第1シードと第2シードの対決となりました。SFの2カードを観た限りでは、イワノビッチが有利かな、と思うのですが、イワノビッチも絶対ではないんですよね。クズネツォワがどれだけ勝ちたいと思う気持ちをプレーに反映できるか、それを最後まで続けられるか。昨年もクズネツォワは決勝で敗れていますから、個人的にはクズネツォワに頑張ってもらいたいのですが…予想はイワノビッチ、希望はクズネツォワっていうことで。頑張れよ、クズネツォワ!!
posted by takezoh |16:55 |
テニス |
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〈PLO〉シャラポワ連勝ストップ、決勝は第1・2シード対決に
クズネツォワがシャラポワを止めたと聞いて、おぉ!クズネツォワ、やったじゃん!と思ったんですが、ぐだぐだ試合だったんですか。シャラポワはマイアミ欠場の理由として肩の怪我を挙げているようですね。再発したんでしょうか? そうすると今後に向けて黄信号か?
ヤンコビッチはイバノビッチに勝てませんねぇ。苦手意識とかあるんでしょうか。それとも相性が悪いのかな?
posted by バラージ | 2008-03-23 19:43
>バラージさんへ
クズネツォワ、シャラポワの二人とも出来がいまひとつで、締まらない試合でした。特にシャラポワはサーブがまた昨年の不調時のような感じに戻っていましたねぇ(確率を上げるために、フラット系よりもスピン系を多用して、高くキックさせてリターンをさせにくくする努力はしていましたが)。肩をまた痛めてしまいましたか。なんか、マイアミをスキップといい、以前、バラージさんが心配されていたように、若くしてセリーナ化してしまうんじゃないかという気がしなくもありません。
ヤンコビッチとイワノビッチは相性なんでしょうか。ジュニア時代から、イワノビッチのほうが分が良かったらしいので、少しは苦手意識があるのかもしれませんよね。どこかで打破したいところなのでしょうが…サーブで一発がある分、なかなか難しいのかなぁ(最近、イワノビッチの守備もよくなってきていますし)。
posted by takezoh | 2008-03-23 22:03
〈PLO〉シャラポワ連勝ストップ、決勝は第1・2シード対決に
タケゾウさん、こんばんは。
試合の詳細なレポートありがとうございます!クズネツォワの勝利に興奮していたのですがまさかグダグダの試合だったとは。いやはや、息詰る熱戦を想像してましたので若干興奮度が下がり気味ではありますが・・・
いや、でも決勝進出できてよかったですよね。決勝は勝っても負けても良いプレーをしてもらいたいです。いや、やっぱり勝って欲しいっ。がんばれー!
あと、シャラポワはマイアミ欠場なんですか。なかなかトップ選手全員が揃うことがないですね。個人的にはエナンとシャラポワの再戦を楽しみにしていたのですが(ちなみにエナン派です)。
いつも詳細な情報ありがとうございます。今更なんですが、これからも楽しみにしております。
posted by こぼし | 2008-03-24 00:59
>こぼしさんへ
そうなんです、もっと白熱した試合を期待していたんです。期待しすぎて肩透かし食らいました(笑)。シャラポワが肩のせいなのか調子悪かったので、普通にプレーしたらクズネツォワが圧勝したんじゃないかと思うのですが、なかなかうまくはいきませんね。でも、リズムが掴めないなか、勝ったというのは良かったです。今季、三度目の正直で優勝できるでしょうか。やや不安なのですが、なんとか頑張ってもらいたいです。
シャラポワ、マイアミ欠場なんですよね。カタールはエナンが欠場、ドバイはシャラポワ欠場、IWはエナンが欠場、マイアミはシャラポワ欠場と、お互い避けてんのか!と突っ込みそうになります(笑)。私もシャラポワとエナンの再戦を楽しみにしているのですが、このままだと全仏までなさそうですねぇ。
手抜きの稚拙なレポート、いつも読んでいただきありがとうございます。こちらこそ、今後ともよろしくお願いします。
posted by takezoh | 2008-03-24 01:28


