2008年03月02日

今年は地殻変動の多いシーズン?

★ PBZザグレブ・インドアズ

決勝は、マリオ・アンチッチに7-6(2)/6-4で勝った第1シードのイワン・リュビチッチと、シモーネ・ボレッリを6-4/6-4で退けたラッキールーザー(ミシェル・ロドラの欠場による)のウクライナ選手、セルジ・スタコフスキーの対決でしたが、なんと、なんと、このLLの22歳がリュビチッチをも7-5/6-4のストレートで下して、ATPツアー初優勝を手にしました!

ATP公式サイトのニュースによると、ラッキールーザーがATPツアーで優勝するというのは、1991年(11月10日)にサンパウロの大会で優勝したアルゼンチンのクリスチャン・ミニウシ以来のことだそう。また、ウクライナの選手がATPツアーで優勝したというのも、1997年のハンブルクでのマスターズ・シリーズ以来(アンドレイ・メドベデフ)ということです。

この大会に入るときはまだ世界ランク209位だったスタコフスキー、この快進撃には自分でも驚いているようす。ですが、イヴォ・カルロビッチやヤンコ・ティプサレビッチといった、プレースタイルの違うトップ50の選手を破って決勝に進み、さらには決勝で地元の観客の声援を大いに受けたであろうリュビチッチを破っての優勝ですからねぇ。なんだか、デルレイでの錦織圭選手の優勝を彷彿させるものがあります。こちらはLLで掴んだ運という違いはありますが、それをきっちり最後まで自分の力でたぐり寄せるというのは素晴らしい。

試合ですが、スタコフスキーが第1セットの第11ゲームをブレイク、第2セットは第9ゲームをブレイク。自身のサービスゲームでは1度しかブレイクの危機にあわなかった(そして、ブレイクを許さなかった)そうです。スタコフスキーいわく「僕はLLという立場だったので、地元の声援を受けているリュビチッチよりもプレッシャーがなかった」「非常に競った試合だった」「試合を決めるいくつかのショットが僕にとってはラッキーに働いたと思う」と試合を振り返っています。

一方、トップ10返り咲きを狙いたいリュビチッチは、「セルジは信じられないプレーをした。カルロビッチにティプサレビッチ、ボレッリに対しても素晴らしい試合をした。今日の彼は良すぎたね。僕はいろんなことを試したけれども、うまくいかなかった」とスタコフスキーを讃えています。残念ながらタイトルを逃したリュビチッチですが、「決勝にこられてハッピーだ。いい状態なので、この調子を維持して、マスターズ・カップ2大会にのぞみたい。昨年もあそこではいいプレーができたから、今年もそうだといいね」と今後の抱負を語っています。

ちなみに、スタコフスキーは、2006年の10月16日付けで、一度は158位まで世界ランクを上げていたようです。どういった選手なのかとATPのプレイヤー・プロフィールを覗いてみたのですが…まだ何もありません。ウクライナのキエフ出身で、現在はチェコのProstejovというところに住んでいるもよう。身長は193cmとけっこう大型。プロ転向は2003年、ここ数年は200位台と100位台をウロウロしていたようです。この優勝がトップ100の壁を破るきっかけになるのでしょうか?


★ リージョンズ・モーガン・キーガン・チャンピオンシップス&セルラー・サウス・カップ

ザグレブで下位ランキングの選手がタイトルを獲ることになりましたが、こちらメンフィスの大会も、昨年終盤に100位の壁を破って、世界ランク80位近くまで上げてきている(2月11日付けで最高ランク80位をマーク、現在は81位)ベルギーのスティーヴ・ダルシが、優勝まであと1試合という状況になっています。

ダルシの場合は、昨年7月にオランダ(アメルスフォルト)で行われたクレーの大会で、マルク・ジケル、ジル・シモン、イゴール・アンドレエフ、ミカイル・ユーズニーを破って決勝進出、決勝でワーナー・エシュアー(ちなみに、エシュアーもニコラス・アルマグロやカルロス・モヤらを破って決勝進出)を下してATPツアー初優勝を遂げています。

クレーで初タイトルをあげているダルシですが、サーブ力のあるダルシ(フォアも武器のひとつらしい)、実は芝やハードコートが好きというのが面白い。ストローク力やフットワークも兼ね備えているということなんでしょうね。

ダルシが決勝で対戦するのは、第6シードをつけたロビン・ソダーリング(最近、好調のラデク・ステパネクを7-6(3)/6-3で破りました)。ソダーリングはどうやら、この大会のコートにかなり合っているようですね(大会公式サイトのニュース参照)。「ここのセンターコートは僕のゲームに合っている。2年前に決勝に進んだときも、いいプレーができていた」とコメントしています。

ソダーリングは先週もABNアムロ(ロッテルダム)で決勝まで進んでいますから、絶好調といっていいのではないでしょうか。ステパネクも、第1セットはチャンスがありながら、ソダーリングのビッグサーブでタイブレークはあっという間に終わったと述べています。

しかし、ダルシとSFで戦った35歳(今年36歳)のヨナス・ビョークマンの頑張りにも拍手を送りたいですよね。第1セットはビョークマンが獲っていたし、おぉ、これは! と思いましたもん。昨年シングルスでも頑張っていたビョークマン、今年もまだまだやってくれそうでしょうか。

女子はやはり、この人! リンゼイ・ダベンポートが優勝です!
復帰して早くも4勝目(キャリア・トータル55勝目)かぁ。

決勝は、WTAツアーの決勝に初めて進んだ19歳のオルガ・ゴボルツォバだったのですが、ダベンポートはどのゲームでも若いゴボルツォバにプレッシャーをかけ続け、ゴボルツォバのサービスゲームでは13ものブレイクポイントを握り、うち5度ブレイクに成功。自身のサービスゲームでは1度もブレイクの危機にあうことなく、6-2/6-1の圧勝だったそうです(大会公式サイトのニュース参照)。

う~ん、やはり、ダベンポートはティアIIIやティアIVレベルの大会では、そうそう簡単に負けませんね。ただ、今回は初戦で第1・2シードのヴィーナス・ウィリアムズ、タチアナ・ゴロヴィンというトップランカーが沈みましたから、そういったトップシードの波乱があった上での優勝ということはダベンポートも自覚しているようです。しかし、優勝というのはやはり彼女のようなベテラン選手でも気持ちの上でずいぶんプラスになるようで(特に彼女は出産から復帰したばかりですから)、「これから始まる大きな大会ではトップ10選手と試合をしなくてはいけなくなるから、ここで勝てたことは自信になるわ」とコメントしています。

一方、初のWTAツアー決勝だったゴボルツォバはやはり緊張があったんでしょうか、「サーブがうまくいかなかった。でも、いい経験になった」とコメント。この決勝進出で世界ランク35~40位あたりまで上がるということなので、これからますます頑張って、より多くの決勝を経験し、タイトルを掴めるようになるといいですよね。


★ アビエルト・メヒカノ・テルセル

決勝は第1シードで先週母国優勝を遂げたダビド・ナルバンディアンと、先月ブラジルで優勝したばかりの第6シードのニコラス・アルマグロという顔合わせとなりましたが、やはり、2週連続タイトル獲得は難しいなぁ、アルマグロがナルバンディアンを6-1/7-6(1)で下して、ATPツアー4勝目をあげました。

ATP公式サイトのニュースによると、アルマグロは第1セット、相手に1度もブレイクチャンスを許さず、第2セットは2度のブレイクの危機があったものの、2ポイントとも凌ぎ、逆にナルバンディアンのサービスゲームを(第1セットは)2度破ったそうです。そして、自身のサービスゲームでナルバンディアンに与えたポイントはたったの6ポイントだけだったとか(スタッツを見ると、ナルバンディアンのサーブの調子が悪そう)。

アルマグロは以前からずっと注目を集めている選手ですが(けっこうマスターズ・シリーズでもトップランカーを破ってますから)、こうなると、マスターズ・シリーズのタイトルも狙いたいところですよね。が、クレーだとそう簡単にいかないのも事実(そう考えると、ラファエル・ナダルのクレーでのあの強さは一体…笑)。ナダルと対戦するまではまだマスターズ・シリーズでは勝ち上がっていないという現実、今年はその壁も破れるのでしょうか。これまた注目したいと思います。

女子は、第1シードのフラヴィア・ペンネッタと第2シードのアリス・コルネの対決となりましたが、ペンネッタが6-0/4-6/6-1でコルネを下し、早くも今季2勝目をあげています。試合は、第1セット、ベーグルで獲ったペンネッタに対して、コルネが第2セット巻き返しますが、第3セットはまたしてもペンネッタの独断場、コルネが獲ったポイントはたったの8ポイントで、24分間で第3セットが終了したそうです(大会公式サイトのトーナメントラップ参照)。スキアヴォーネの活躍といい、ペンネッタの好調といい、う~ん、フェド杯の1回戦敗退が本当に悔やまれますな。

メキシコの大会ということで、表彰式ではアルマグロもペンネッタもソンブレロをかぶって満面の笑み。二人とも、似合ってるなぁ。私も欲しい、ソンブレロ(でも、ツバがでかいので、置き場に困りそう…)。

posted by takezoh |17:31 | テニス | コメント(4) | トラックバック(0)
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今年は地殻変動の多いシーズン?

 デメンティエワやクズネツォワにしてもそうですが、なんか今週は意外な人というか、ちょい地味な人たちが活躍した感じですね。

posted by バラージ | 2008-03-02 19:30

>バラージさんへ

入れかわり、立ちかわり、色んな選手、しかも男子は初タイトルとかが多いですよね。シーズン序盤というのもあるのでしょうが、一握りの選手を除いては、もう誰が勝ってもおかしくない状況になりつつあるのかもしれません。

posted by takezoh | 2008-03-03 05:45

今年は地殻変動の多いシーズン?

メンフィスでDarcisという選手が優勝したようですね。この人も名前聞いたの初めてでした。23歳(だったかな)って言うから、チラッとでも名前くらい聞いても良さそうだけど。

ぜんぜん関係ないですけど、GregRusedskiがダンシング・オン・アイスと言う番組に出てました。プロの女性とペアでアイス・ダンス! 練習中にデッキブラシを宙に投げて、受けるはずが頭に当たって血を流してました(汗)なんか自分の実力以上の技に挑戦したかったみたいです。テーブルから飛ぶのは骨を折るからやめろと言われてました。今度はヘンマンが出てくれないかなぁ!!

http://www.itv.com/Entertainment/reality/dancingonice/Thecelebrities/GregRusedski/default.html

posted by あびあ | 2008-03-03 08:04

>あびあさんへ

いやいやいやいや、ダルシ君。すごいです。
昨年いきなりATPツアー2大会目で優勝したので、名前だけは覚えていたのですが、振り返ってみると、えらくあっさりした記述ですませていたので反省しております(笑)。今年はいろいろありますね…

ルゼドスキ、何やってんだか(笑)。でも、ちょっと面白い。教えていただいたサイト(ありがとうございます)、動画はUKに住むユーザのみだそうで観られなかったので記事だけ読んだのですが、子どものころはアイス・ホッケーやっていたんですね。でもって、奥さんをデートに誘うときにアイススケートにしたはいいけど、顔面から転んだっていう話に笑いました。ルゼドスキ、口悪い印象(サンプラスのことをあんまりよく言わないという印象)があったのですが、なかなかお茶目さんですねぇ。それにしても、ダンスは得意じゃないのに、アイス・ダンスて(笑)。YouTubeで探してみます。

ヘンマンならば華麗に踊ってくれそうですねぇ。けっこう天然キャラのヘンマン、今度CMはアイス・ダンスでいきましょう! と言われたら、けっこうあっさりOK出すかもです。アリエールでやってもらいましょうか。

posted by takezoh | 2008-03-03 21:48

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