2008年02月25日

男子は中堅の頑張った一週間でした

★ ABNアムロ・テニス・トーナメント

2回戦でシード勢が全滅する事態となり、残った選手に優勝のチャンスが広がったこの大会。決勝に勝ち残ったのは、フランスのミシェル・ロドラとスウェーデンのロビン・ソダーリングでした。このノーシード同士の対決を制したのは、今季すでに1勝をあげているロドラ。スコアは6(3)-7/6-3/7-6(4)という非常に競ったものになりました。

ATP公式サイトのニュースを参照すると、第1セットはソダーリングがロドラに1ポイントも与えることなく、タイブレークも制して奪取。第2セットも先にソダーリングがブレイクしたものの、ロドラがそこから巻き返してセットオールに戻します。最終セットはどちらもキープを続けて、またしてもタイブレークに。キーになったのは、8ポイント目、ソダーリングがダブルフォルトをおかして、ロドラにミニブレークを許してしまったところ。これで5-3とロドラがリード。そして、ここから2本サーブのあるロドラが、しっかりと1stサービスを入れて、マッチポイントでもソダーリングにリターンを許さず、優勝を決めたそうです。


ロドラいわく「これまでのキャリアのなかでもっとも大きなタイトルだ。間違いなく、ベストな試合のひとつになった。1セットダウンからの勝利だしね。彼(ソダーリング)のような選手と戦うのは非常にタフだ。リラックスして、自分のサーブに集中しようと努めた。本当に嬉しい勝利だよ」。一方、負けたソダーリングは「2、3ポイントが勝敗を分ける、そんな試合だった。ミシェルは重要な場面でいいプレーをした。彼が優勝したのは当然のことさ」とコメント。

ということで、ロドラがATPツアータイトル3つめ、今季2つめを獲得。ダブルスも好調なロドラ、28歳(今年29歳)にしてキャリア最高のプレー、そしてランキング(37位まで上がりました)と、2008年シーズンは充実のスタートとなりました。おめでとうございます。全仏のミニプログラム、今年はさらにノリノリだ!


★ SAPオープン

ロッテルダムとは違い、決勝に残ったのは第1シードのアンディ・ロディックと第4シードのラデク・ステパネクとなったSAPオープン。結果はロディックの6-4/7-5、ロディックが今季1勝目、キャリアではトータル24つめのATPツアータイトルを手にすることになりました(SAPオープンでは3度目の優勝)。

こちらもATP公式サイトのニュースを参考にしますが、オープニングゲームをブレイクして第1セットを奪取したロディックが、第2セットでは第11ゲームをブレイクしてそのままフィニッシュ。これまでの対戦成績を4-0と伸ばしました。

ロディックはこの日、サーブがとても好調だったようです。1・2回戦とタフな試合を乗り越えたことで、準決勝と決勝でいいプレーができるようになった、というようなコメントを残しています。

2回戦では前週、ジェイムズ・ブレイクを破って優勝した錦織圭選手との試合があり、アメリカでも大注目になっていたと思います。そこでトップランカーとしての意地を見せ、アメリカ国内の期待通りに優勝したというのはロディックにとって大きいのではないでしょうか。今年も全豪ではあまりいいスタートを切ることができませんでしたが、まだまだ若いモンには負けへんで、という姿が見られてよかったと思います。


★ コパ・テレメックス

ロディック以上に今年の全豪に期待がかかっていたダビド・ナルバンディアン。しかし、直前に背中を痛めて、ロディック同様、第1週目で大会を去ることになり、がっかりしたテニス・ファンの方は多いと思われます。そんななか、デ杯を経て迎えた、今季2大会目のコパ・テルメックス。1回戦から厳しい戦いが続いていましたが、同じアルゼンチン選手、ホセ・アカスソとの決勝も1セットダウンのスタートとなりました。しかし、第2セット、1ブレイクダウンでアカスソにリードを許しながら、タイブレークに持ち込み、セットオールに戻すと、その勢いで第3セットも奪取、今季1勝目、ATPツアー8勝目を手にすることになりました。

自分の国の大会で優勝するというのはやはり特別なことのようで、むちゃくちゃ嬉しいとのこと。にしても、これまでナルバンディアンは母国で1度も優勝したことがなかったんですよね(ってか、その前に、彼の実力を考えるとATPツアータイトル8つってのは少ないような気がするのは私だけ?)。自分でも「なぜかわからない」と言っているようですが、やっぱメンタル? とすれば、今年はやっぱり期待が持てるかも??

この優勝で、ナルバンディアンはトップ10に返り咲き(8位まで上がりました)。これでほっとせずに、どんどん上を目指してください。そしてゾーンに入ったプレーをぜひよろしくお願いします。

参考:
ATP公式サイト「Nalbandian Rallies to win First ATP title on Home soil」
AFP@Yahoo!「Tennis player Nalbandian back in top 10 after home win」


★ カタール・トータル・オープン

ズボナレワ、ごめん。結果として優勝したのはマリア・シャラポワでしたが、そして、最後の最後で強さを見せましたが、ベラ・ズボナレワは私の予想をはるかに裏切る(いい意味で)プレーを見せてくれました。が、しかし、それは最後まで続きませんでした。

第1セット、調子が上がらないズボナレワ。シャラポワは6-1で奪取します。しかし、第2セットに入り、ズボナレワがSFの李娜戦で見せた以上の粘りと攻撃でシャラポワからリードを奪う。シャラポワの攻撃が単調になり、ミスが増える(今大会は、SFと決勝しか見ていませんが、スウィングボレーのミスが目立ちますなぁ、シャラポワ)。そして、第8ゲームもシャラポワのサービスゲームをブレイクして、セットオールに戻します。

最終セットの立ち上がり、流れはまだズボナレワのほうにあったような気がします。第1ゲーム(ズボナレワのサービスゲーム)、軽率なミスを2つ重ねたシャラポワ。本来ならば、ここで一気に攻め立てたいところだったのですが、必死に嫌な流れを断ち切ろうとするシャラポワにプレッシャーを感じてしまったのでしょうか。ズボナレワのほうにミスが簡単に出るようになり、いきなりブレイクを許してしまいました。

次のゲーム、シャラポワがキープ、さらに第3ゲームをシャラポワがブレイクして3ゲーム連取となったところで私はTV前を離れなければいけなくなったのですが、この時点で、あー、これはシャラポワがこのまま全ゲームを獲りそうだなぁ、と思ったら、やっぱりそうなっていた(スコアはシャラポワの6-1/2-6/6-0)。

第3セットの序盤は、まだまだシャラポワにつけいる隙はあったと思うんですよね、ズボナレワ。李との試合では、最後まで、向こうに行きそうになった流れを止めるだけの必死さ、粘りがありましたが、残念ながら、決勝ではそうはいきませんでした。もちろん、それは相手が李ではなく、シャラポワだったというのは大きな要素だと思いますが。そして、それこそがシャラポワの強さなんですけども。

シャラポワはこれで今季まだ負けなし。さすがにシーズン通して負けなしというのは難しいとは思いますが、1シーズンにおけるタイトル獲得数はキャリア最高になりそうな予感。まずは今週のドバイ、エナンも出ますし、注目ですね。


★ コパ・コルサニタス・サンダンデール

男子のロッテルダム同様、ヌリア・ジャゴステラ・ビベスとマリア・エミリア・サレルニというノーシード同士の決勝となったボゴタの大会でしたが、優勝したのは予選から勝ち上がった身長156cmのジャゴステラ・ビベスでした(スコアは6-0/6-4)。この優勝は、ビベスにとってWTAツアー2勝目。2005年に初優勝を飾り、全仏オープンでも第2週まで残った彼女は、その年、世界ランキング35位まで上がりましたが、以後は怪我などもあり、ランキングを下げていくことになります。

そんなビベスがこの大会、1セットも失わずに優勝。決勝は、第1セットを6-0で獲ったあと、第2セットではサレルニに4-2とリードされていたそうですが、「もしファイナル・セットにもつれても大丈夫、何があっても今日は勝つ」と考えていたビベスがそこから巻き返して、結局、ストレート勝ちすることになったようです。

スペイン勢といえば、女子は男子に比べて元気がない状況でしたが、フェド杯1回戦ではイタリアに勝ちましたし、今年はちょっと雰囲気違いますね。クレーシーズン、なかなか面白いことになるかもしれません。

参考:
WTA公式サイト「Llagostera Vives Caps Injury Comeback With Bogota Title」

posted by takezoh |22:02 | テニス | コメント(12) | トラックバック(0)
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男子は中堅の頑張った一週間でした

 今週は大荒れな感じがありましたが、シャラポワ・ロディック・ナルバンディアンと、終わってみればわりと順当な優勝が多かったような。
 錦織フィーバー1色で、あまり他の試合に目が向いていませんでしたが(笑)。
 シャラポワはなんか出入りの激しいスコアですね。対戦成績はズボナレワの3連勝の後、シャラポワの3連勝。去年のシャラポワ不調時にズボナレワが勝っており、これでタイに戻したそうですが、シャラポワはズボナレワが苦手なタイプなのかな?

posted by バラージ | 2008-02-26 00:40

男子は中堅の頑張った一週間でした

タケゾウさん、こんばんは。
ロッテルダムの決勝戦はシングルス、ダブルスの顔ぶれが普段と逆でしたね。ソダーリングはシングルスプレーヤーですけど、ロドラはどちらかというとダブルスのほうが戦績を残してましたし、ダブルス決勝は4人ともシングルスのタイトルを複数持ってるようなTOP40に入るような選手で。ダブルスルールズでもベルディッチがそういうコメントしてましたね。
シングルスプレーヤー同士のペアを見ると面白いですね。へー、この選手たち仲良かったんだ!とか。シングルスと違って放送がないのが残念ですが。ロッテルダムのFreeのライブストリーミングもシングルスだけでした。
ロドラは第2セット途中でメディカルタイムアウトを取って、背中~臀部の辺りをマーサージしてもらったり、その後のコートチェンジのときも指にテーピングを巻いてもらったりしていたので、大丈夫かなと思ってたんですが、見事な勝利でした。

posted by えんつぉ | 2008-02-26 01:10

男子は中堅の頑張った一週間でした

そんなにまじまじ見てたわけでないいですけど、ロドラvsソダーリン200ポイントをきれいに分けてましたね。どちらも接戦でしたけど、ロドラ=ダブルスの人と思ってたんですが今期2勝目ですか。絶好調ですね。ロディックも勝ってよかったですね。ニュース見てたら錦織くんにずいぶん威嚇してたそうですが、まあ当然です。若い芽は早いうちに積んでおくという…。これからもそんな試合が続くでしょうがそれで潰れてしまう人はそれまでなので。2年くらい長い目で期待したいです。(ということをTVの人も知ってくれればいいんですが)あとナルバンディアン勝ちましたね。やっぱ母国制覇は大変なんでしょうが割といつも1セット先行されて逆転が続いてるあたり、ほんとにしつこいよなあ強いなあと思います(賞賛ですが。本心は適当に負けてくれないかなと思うのですが。強。)。中堅さんの試合巧者ぶりを見るのも楽しいです。

posted by みどり | 2008-02-26 01:42

男子は中堅の頑張った一週間でした

あーえんつぉさんのコメントで思い出しましたが、ロッテルダムダブルスはツルスノフ&ベルディッチVSコールシュライバー&ユーズニーでしたね。みんなシングルじゃん!!!!と思いましたが本当ならユーズニー&ツルスノフVSベルディッチ&コールシュライバーの方が国的にはしっくりきそうですがなんか不思議ですね。スペインとかも、ダブルスはいろんな組みようがあるなあと思ってしまいます。ナダル&フェレールって見たことないですね…。

posted by みどり | 2008-02-26 02:44

男子は中堅の頑張った一週間でした

タケゾウさん、こんばんは。
ナルちゃんが勝って、嬉しい週になりました。
おっしゃるとおり、タイトル少な過ぎですよね。
何だかもっと勝っているような印象があるのは、グランドスラムで何となくいつもベスト8くらいに入ること、マスターズ・カップで優勝していること、のせいでしょうか。2004年ローマ決勝のとき、ついにマスターズ・シリーズ初タイトルなるか、と思ったのですが、結局2007年までお預けでした。技術といいスタミナといい(あの体格も……)間違いなく大物!と思っているのですが、「大器晩成」とか言っているうちにピークが過ぎてしまうんじゃないかと毎年ハラハラしています。
ロードラの優勝は少し意外でしたが、彼はもっと評価されてもいいプレイヤーですよね。ロディックはインディアンウェルズを前にいい感じ。シャラポワはやっぱりな~という印象です。

posted by slycat | 2008-02-26 22:46

>バラージさんへ

おっしゃる通り、日本は錦織選手一色でしたけど、荒れた大会もありましたけど、勝つべき人が勝った大会のほうが多かった1週間でしたよね。

シャラポワ、さすがにこの大会もパーフェクト優勝とはいきませんでしたが、ドバイを急遽とりやめた(ウィルスにやられているらしいです)ので、そういう影響もあったのかもしれません。

ズボナレワは苦手なタイプじゃないと思うのですが、きっと二人のタイミング(シャラポワ躍進のあたりでズボナレワが怪我などでランキングを落としたとか)が、そういう対戦成績にしているのかなぁ、と思います。ただ、今回はズボナレワ、けっこう頑張ったと思います。でも、すっかり実力もランキングもシャラポワが格上という感じかなぁ、と。

posted by takezoh | 2008-02-26 23:33

>えんつぉさんへ

そうなんですよね、ダブルスもけっこう面白い勝ち上がりになったんですよね。ツルちゃんがベルディッチ、ユーズニーがコールシュライバーと組んでいるというのは、ちょっとびっくりでした。シングルス中心の選手は、大会ごとにペアを変えたりするので、えんつぉさんがおっしゃるように、どの選手がどの選手と仲がいいのか、というのが垣間見られて面白いですよね。

ロドラはメディカルタイムアウトをとっていたのですね。それでも接戦を制したというのはすばらしい! 気持ちも充実しているということでしょうか。なかなかシングルスでは結果が出なかったロドラですが、今季に入って実を結んでいるところを見られるのはうれしいことですよね。優勝できてよかったなぁ、と思います。

posted by takezoh | 2008-02-26 23:46

>みどりさんへ

そうですよね、このところロドラはクレモンと組んでダブルスで大活躍しているので、今季2勝目というのはすごいです。この時期に2勝あげるってすごいことですよね。マレーしかやってない…ダブルスでの活躍がシングルスにも生かされているのかもしれません。苦労の末にキャリアハイは素晴らしいです。

錦織選手、私もここから数年という長いスパンで見るべきだと思います。日本の地上波だと、そもそもテニスのプロツアーの仕組みやその厳しさとかよく理解している人が少なそう(いるとは思いますが)なので、現状はある程度仕方ないかな、とも思います。ただ、今回のことはよりよいテニス報道のベースを作るチャンスだと思っています。

>ナルバンディアン…適当イ負けてくれないかなと思うのですが。強。

(笑)。やはり、フェデラー・ファンの方にとってはナルバンディアンは脅威っちゅうことですね! 確かに、昨年終盤のマスターズ・シリーズ2大会を見せられると、そう思われるのも当然かと思います。ナルバンディアン(あとヒューイットとかも)はほんと、5セットに強い。メンタルにむらがあると言われるナルバンディアンですが、そういうことからすると、なんだかんだでメンタルもタフっていうことなんでしょうねぇ。

posted by takezoh | 2008-02-27 00:00

>>みどりさんへ

上記に書き忘れました。
ナダルとフェレール、そういえば見たことないかもしれません(ほんとはあるのかな?)。今回もロブレドとやってましたっけ? ナダルはモヤが多いですよね。フェレールとも仲がよいので、そのうち見られるかもしれません。

posted by takezoh | 2008-02-27 00:01

>slycatさんへ

ナルバンディアンはすでに2タケくらいタイトルを持っていてもおかしくないですよね。サンプラスが引退したときには、サンプラスもよくナルバンディアンの名前を出していましたし、周囲も世界1位という期待がかなり大きかったんじゃないかと思うのですが…マスターズ・シリーズのタイトル、昨年ようやくっていうのは遅すぎたくらいに思います。今年はやる気満々(?)のようですし、タイトル数を増やしてもらいたいですよね(そしてGSも??!)。

ロドラも20代終わりにキャリアハイというのは素晴らしいです。こうやってベテランが活躍することで、さらにツアーは面白くなりますよね。ロディックもナルバンディアンも今季は早々にタイトル獲れましたし、ニュー・ボールズ(もうニューとは言えないが/笑)、ベイビー・ボールズ、そしてロドラやモヤのようなベテラン選手と、いろんな層が活躍してくれて(さらには日本人も)、今年は本当に面白いシーズンになりそうです。

女子はシャラポワ、このまま行ってしまいそうですね…

posted by takezoh | 2008-02-27 00:20

男子は中堅の頑張った一週間でした

ロドラ涙の優勝、見てましたよ。ほんとに良かった、おめでとう!
途中マッサージを受けているあたりで、疲れているような様子も見えたので心配しましたが、絶対に勝ちたいという気持ちで乗り切ったのでしょう。
フランスは若手も中堅もベテランもみんな頑張ってますね。他の国も負けていられません。

そしてロディックの優勝にほっとしました。
ここで勝たねばどこで勝つ、というドローでしたからね。皮肉な事に錦織戦でそのプレッシャーを跳ね返した形になりましたが、これからも危機感を持ってプレーしたほうが良さそうです。

posted by 美咲 | 2008-02-27 08:58

>美咲さんへ

ロドラの試合、ご覧になられていたのですね。涙していましたか…というのを伺うと、じーんとしますね。

しかし、本当にフランスはベテランも若い選手もいい感じで頑張っていますよね。本当にうらやましいです。

そして、ロディック、優勝おめでとうございます。勝たないといけない大会で優勝できたのは大きいと思います。勝ちへの執着も見られましたし、マスターズ・シリーズに向けて、気持ちもぐっと上がってきそうでしょうか(にしても、ロディックって、来週のドバイもエントリしてませんでしたっけ?本当に出るのかな??)。

posted by takezoh | 2008-02-27 19:34

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