2008年02月24日

カタール・トータル・オープンSF2試合

今週はサンノゼ(-17時間)、ボゴタ(-14時間)、ブエノスアイレス(-12時間)、ロッテルダム(-8時間)、ドーハ(-6時間)と、てんでバラバラな時差で、いっせいに各地の結果を追うことができないのがつらい(笑)。ということで、とりあえずカタール・トータル・オープンSFの2試合の話だけ。

ベラ・ズボナレワ × 李娜 3-6/6-3/6-3

今回はズボナレワが勝つかも、と、何の根拠もなく予想したら、当たってもた!

観た感想ですが、試合を通して、ラリーで主導権を握っていたのは李でした。第2セットこそズボナレワに獲られてしまったものの、第3セットは第2ゲームをブレイクし、2-0と李がリード。しかし、第3ゲーム、ズボナレワにブレイクバックを許す李。李はここで再びリードしようとギアを上げてきます。しかし、ズボナレワが耐える。李に攻め込まれても、最後まで絶対に諦めない。解説の神尾米さんがおっしゃっていましたが、これまでのズボナレワなら、もっと早くに集中力を切らして、ラケットを放り投げていてもおかしくない状況なのですが、この試合はそうではなかった。

この耐えて、耐えて、少ないチャンスを逃すまいとするズボナレワに、最後、集中力を切らした李が屈した。結局、最終ゲームもズボナレワがブレイクして試合終了。そんな試合でした。

李のプレーを観る機会というのは少ないのですが、昨年のインディアン・ウェルズSFでの敗戦(vsダニエラ・ハンチュコバ)、先日のアントワープSFでの敗戦(vsカリン・ナップ)、そしてこの敗戦、いずれも同じパターンでやられているような気がします。決して内容は負けていない、むしろ勝っているのに、最後に集中力を先に切らしてしまってミスが増え、流れを引き止められない、という。すごくもったいないなぁ、と思いました。

それでもやはり、彼女はトップ10に再び戻ってくるだけのものを持っています。怪我も癒えて、今シーズンは優勝ひとつを含めて好成績を維持していますから、調子を維持しながら、もうひとつ抜けてもらいたいなぁ、と思います。

ズボナレワは本当に素晴らしい戦いをしました。最後のセットは非常に見ごたえがありました。シードダウンが続き、自分にも優勝のチャンスがあるという思いが強かったのかもしれません。勝ちへの執着がありましたね。決勝はシャラポワということで、非常に厳しいものになるとは思いますが、久しぶりのツアー優勝に向かって、頑張ってもらいたいと思います。


マリア・シャラポワ[4] × アグニエシカ・ラドワンスカ 6-4/6-3

スコアだけを見ると、シャラポワ圧勝?と思われるかもしれませんが、決してシャラポワの一方的な試合ではありませんでした。昨年のUSオープンで、シャラポワを破ったのはフロックではなかった、そう思わせるものでした。

ラドワンスカは戦略面や心理的駆け引きは18歳とは思えないものを持っています。USオープンのシャラポワ戦以外は彼女のプレーを観る機会がなかなかないのですが、この試合を観ながら、あぁ、この子は勝つテニスを知っている選手なんだろうな、だからここまで上がってきたんだな、と思いました。

シャラポワ戦では、シャラポワのペースでラリーをしないこと。ハードヒットもできるのですが、回転を少なくして速度を落とした(いわゆる、相手に打たせる)ボールやムーンボール、ロブなどで相手のミスを誘う。とはいえ、試合を通して、守備にまわるほうが多かったのですが、ようやく拾ったボールがまたコートの中に入るんですよね。

シャラポワがこの試合では、とにかく打って、打って、攻めまくるプレーを選択したのは、ラドワンスカのこの戦略を打ち破るためだったと見ます。ペースを乱そうとするラドワンスカから、自分のペースを作り出すために。非常に有効な方法だったと思います。最近のシャラポワにしてはミスが多かった試合になったとは思いますが、その分、ウィナーの数もすごかった。

ラドワンスカは(いい意味で)狡猾なプレーができる選手ですし、戦略も悪くはなかったと思いますが、ただ、それをまとめるだけの技術面が追いついていないかな、と思います(もちろん、戦略面でもまだまだの部分はあるでしょうが)。

特にサーブ。解説でもさんざん指摘されていましたが、どうしても回転をかけて弾むサーブが、シャラポワのような長身の選手にとっては打ちごろになってしまう。しかも、コースが甘い、配球もまだまだ(そして、シャラポワに完全に読まれていた)。シャラポワ、2ndサーブになったら、すべてリターンエースを奪ってやるくらいの勢いでした(笑)。そして、その通り、リターンエースの数も非常に多かった。

あと、フォアのダウン・ザ・ラインがとても素晴らしいだけに、それを生かせるだけの攻撃の幅があればなぁ、と思います。また、守備から攻撃、攻撃から守備に転じるときのポジショニングもまだまだかな。まぁ、まだ18歳ですからね、このあたりはこれから伸びていく部分なのでしょう。

サーブも含めて、このあたりが改善されれば、かつて東レでヒンギスがシャラポワを手玉にとったように、彼女がシャラポワを手玉にとることだって不可能ではない、そう思いました(たぶん、シャラポワはラドワンスカのようなタイプは好きではないというか、あんまり得意ではないと思う。それでも勝てるんですけども。というか、現段階の実力はラドワンスカよりはるか上なんですけどね)。

しかし、今年のシャラポワはやはり強いです。今シーズンはほとんど負けることはないんじゃないかと思うくらい。エナンを含めて、他のトップ選手たちに確実さが見出せないので、よけいにそう思いますね。ちょっと今は、シャラポワが負けるところはあまり想像できないなぁ。無名の若手、とかのほうがチャンスあるかも。

今のシャラポワを誰が最初に止めるのでしょうか(ズボナレワではないような気がします。ごめん、ズボナレワ)。

posted by takezoh |05:57 | テニス | コメント(2) | トラックバック(0)
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カタール・トータル・オープンSF2試合

 シャラポワ対ラドワンスカ戦、ライブスコアで最初のほうを見ていたら、いきなりラドワンスカの2-0で、「おいおい、まさかまた番狂わせ?」と思ったんですが、席を立ってしばらくしてから戻ったら、シャラポワのストレート勝ちになってました。さすがに同じ相手に2度負けるってのはね。しかしラドワンスカは大善戦だったんですね。
 とはいえシャラポワに勝てそうな選手って、僕も今のところ思いつきませんねぇ。全豪で優勝した後、「今年はゴールデンスラム?」なんていう記事が出てて、「さすがにそれはなぁ(笑)」と思ったんですが(フェデラーのゴールデンスラムが消えちゃったし、ジョコビッチよりは可能性高そうってことで取り上げられたんでしょうが)、ひょっとしたら可能性もなくはないかも。でもやっぱりさすがになぁ。

 なんて書いてたら、今ちょうどNHKの「サンデースポーツ」で錦織選手の特集をやってました。う~む、なんか毎日彼のニュースを見てるような。こんな日が来ようとは……。

posted by バラージ | 2008-02-24 22:45

>バラージさんへ

私もTV観ながら、いきなりブレイクしたので、どうなることかと思いましたが、ラドワンスカの戦略を振り切るように打って、打ちまくるシャラポワが勝ちました。今大会は(SFと決勝しか見ていませんが)ツアー最終戦や全豪のような幅の広いプレーはあまり見られなかったのですが、ただ、もともと守備力が高いというのもあり、とっさの切り返しがむちゃんこ巧くなっていた気がします。まだ若いんですけど、ベテランのような味(笑)。

ゴールデンスラムというか、もしかして年間GS?というのを一瞬、私も記事のなかに書きかけたのですが、考え直しました。確かに、今、シャラポワに勝てそうな選手は思いつかないのですが、すべてにピークを持っていくのは難しいだろうし、やはりクレーがなぁ。とはいえ、不調だった昨年はSFまで行っているので、全仏初優勝も夢ではありませんが。ここを獲れば、かなり面白いことになりそうですよね。

サンデースポーツでも錦織特集ですか(見逃しました)。なんかすごいですね…他のスポーツで10代の選手が活躍しているので、よけいに取り上げられやすいってことなんでしょうか。。。

posted by takezoh | 2008-02-25 22:34

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