2008年01月23日
〈全豪OP2008〉QFでベーグル・スコアが3試合か…
【女子シングルスQF】 マリア・シャラポワ(RUS)[5] × ジュスティーヌ・エナン(BEL)[1] 6-4/6-0 エレナ・ヤンコビッチ(SRB)[3] × セリーナ・ウィリアムズ(USA)[7] 6-3/6-4 アナ・イワノビッチ(SRB)[4] × ヴィーナス・ウィリアムズ(USA)[8] 7-6(3)/6-4 ダニエラ・ハンチュコバ(SVK)[9] × アグニエシカ・ラドワンスカ(POL)[29] 6-2/6-2 【男子シングルスQF】 ロジャー・フェデラー(SUI)[1] × ジェイムズ・ブレイク(USA)[12] 7-5/7-6(2)/6-4 ノヴァク・ジョコビッチ(SRB)[3] × ダビド・フェレール(ESP)[5] 6-0/6-3/7-5 ジョー・ウィルフリード・ツォンガ(FRA) × ミカイル・ユーズニー(RUS)[14] 7-5/6-0/7-6(6) ラファエル・ナダル(ESP)[2] × ヤルコ・ニエミネン(FIN)[24] 7-5/6-3/6-1 昨日、本日と、男女シングルスQFの合計8試合が行われ、それぞれのベスト4が出揃ったわけですが、このQF8試合のうち、ベーグルのある試合が3試合も出ました。しかも、どれもまさかと思うようなカードで、というか…
今回は、女子はQFに残ったのはすべてシード選手。最近のWTA事情を考えると、いずれもQF進出にふさわしい選手が揃っていたと思います。また、男子はツォンガがノーシードで、ボトムハーフは上位シードがナダルだけではありますが、QFのどのカードも、どちらが勝ってもおかしくないようなもの(フェデラー以外?ごめん、JB)ばかりだったと思います。 しかし、男女ともすべてストレートセットでケリがついたばかりか、そのうちの3試合はベーグルあり、と。 今日の試合はまだちゃんと観られていないので、昨日の試合(シャラポワ×エナン、ヤンコビッチ×セリーナは別にエントリしましたので、そちらを参照してください)の雑感を。 まず、ナダル×ニエミネン。 ニエミネン、決して悪くなかったと思います。特に第1セットは非常に良かった。サーブもストロークもうまい配給で、ネットプレー、あるいはフォアのダウン・ザ・ラインでナダルからウィナーを奪い、ナダルになかなかチャンスを与えませんでした。最後の最後になるまで、ナダルにブレイクチャンスを与えず、逆にニエミネンが第10ゲームでセットポイントを握ったほどだったんです。 が、さすがナダル。このピンチを切り抜けると、逆に第11ゲームでミラクルなロブ(形は完全にニエミネンになってネットについたのですが、そのボレーを拾い、ニエミネンの正面、足元に沈めた。それをニエミネンがナダルが動く逆に打ったのですが、ナダルのやや正面にボールがいき、それをナダルが逆に動きながら、とっさにラケットを出して反応し、ロブを上げた。さすがにニエミネンもこのボールを追いきれず)でブレイクポイントを握り、そのワンチャンスでブレイクに成功。次のゲームをキープして第1セットを奪取、そのままの勢いで第2セットも奪取(ニエミネンのミスが増えていく)。第3セットは終盤、ニエミネンがなんとか巻き返そうと踏ん張りましたが(1ブレイク返した)、イーブンに戻すことはできず、ナダルがストレートで決着をつけました。 この日のナダル、珍しくサーブの調子が悪かったと思います。ふだんなら、最低でも70%くらいは1stサービスの確率があると思うのですが、第1・3セットは60%を切る確率。さらにダブルフォルトもトータルで5つありました。まぁ、ナダルはサーブ力そのものでポイントを奪うタイプの選手ではありませんが、最近はサーブのスピードもアップして、際どいコースでエースも増えてきていましたし、そのなかで高い確率の1stサービスを保っていました。しかし、この日はいまひとつ。でも、ストロークはさほど悪くなかった(どのショットもかなり深いところにしっかり入っていた)。立ち上がりはミスも多かったですが、しっかり修正してきたと思います。フィジカルも問題なさそうです。 次にツォンガ×ユーズニー。 スコアを知ってから録画していた試合を観ました。第2セット、ベーグルをツォンガに献上していたので、またしてもユーズニー、どこか体に異変が出てきたのか、とまで思っていましたが(ダビデンコ戦は完璧だったようなので)、そういうわけではなかったのですね。 ユーズニーは決して調子が悪いわけではなかったと思います。ツォンガがその上を行くプレーを見せた。そういうことだと思います。ユーズニーにしてみれば、本来ならばウィナーになってもおかしくないようなショットを打っても、ツォンガが返してくるんですよね。試合前半は、どう攻めていいのかわからないというか、どこから打破していけばいいのか、少し迷いがあったかもしれません。 で、問題のベーグルなのですが。これは第1セット、ユーズニーがブレイクを許してしまった第12ゲームがその流れを作ったと思います。ダブルフォルトで0-30とツォンガにポイント先行を許したユーズニー。2ポイント挽回しますが、30-30となったポイント、ユーズニーのほうが攻めていた。しかし、どんなボールも拾ってくるツォンガ。高く上がったボールをユーズニーは直接スマッシュせずに、グラウンドスマッシュを選択するのですが、これをネットにかけてしまい、ツォンガにブレイクポイントを与えてしまうのです。 これが伏線になってしまったんでしょう。次のポイント、ここもユーズニーの完全な形になったんです。今度は普通にスマッシュができるボールが上がってきた。しかし、前のポイントが頭にあったのでしょう、ユーズニーはスマッシュを入れにいった。そして、不運にもそのボールはツォンガのいるコースへ飛んだ。ツォンガはバウンドしてきたボールをジャストタイミングで捉えた(バックハンドクロス)! これがキレイにユーズニーの左を抜けていったのです。 これでツォンガは一気に乗った。逆にユーズニーはこのショックを引きずりました。これが第2セット、ベーグルというスコアに出てしまいます。 それでも、ユーズニーは第3セット、頑張ったんですよね。自分の形でウィナーを奪うシーンも増えたと思います。しかし、それでもツォンガはまったく崩れなかった。ツォンガがただただ素晴らしかった。スピン系のサーブとフラットサーブの使い分け、ユーズニーのバックハンドスライスおかまいなく、逆にバックスピンをかけたボールでコースを切り返す天性の感覚。終始、ツォンガが試合を支配したような印象が強く残りました。 ユーズニーは残念でした。試合直後は明らかにツォンガよりもユーズニーのほうが緊張していたと思います(というか、ツォンガに緊張感は見られなかったのですが)。ユーズニーの汗のかき方が尋常じゃなかったですから。でも、これからもっとランキングを上げてきてくれるんじゃないかと思います。ダビデンコを抜いてロシアNO.1になる日も近いかも(ダビデンコ、頑張れよ!)。 ツォンガは昨年、ナダルと1度GSで対戦しています。そのときは、自分の力に頼ったプレーが目立ち、策に溺れて自滅したところがあったと思います。しかし、今のツォンガはそのときのツォンガとぜんぜん違う。あのUSオープンの試合でも、ツォンガがミスさえ減らせばナダルに勝つチャンスは大いにありましたから、SFはナダルもトップギアで入らないと厳しくなるでしょう。あとはツォンガがこれまでのようにリラックスして試合にのぞめるかでしょうか。面白い試合になりそうですね。 さて、残りのQFですが…本日の4試合(女子2試合、男子2試合)はまだ観られていません。勝ち上がりをざっと観た感想は、イワノビッチ、とうとうヴィーナスの壁を乗り越えたな、ということ、ジョコビッチがフェレールをベーグル含むストレートで片付けたところが印象深いです。 フェデラー×JBの試合はちょっとだけ観ましたが、思った以上にJBが健闘していたなぁ、という印象です(もっとあったり決着がつくと思っていた、ごめんJB)。第3セット、一度は5-1と2ブレイク引き離されましたが、そこからひとつブレイクを返しましたし、第1・2セットだって、ひとつ転べばわからない部分もありました。でも、やはり力の差はまだまだ大きかったなぁ。仕方ない。 ハンチュコバ×ラドワンスカは、ラドワンスカがあまりいいところなかった感じがします(USオープンのシャラポワ戦で見せたオーラがなかったような)。ハンチュコバのプレーが硬かったということでしょう。もっと競った試合になるんじゃないかと思いましたが、ハンチュコバが貫禄を見せたと言えるかも。 ということで、全豪オープンも佳境に入ります。 果たして、誰が決勝に勝ち上がることになるでしょうか。 まだまだ波乱があるかもしれませんね。
posted by takezoh |21:19 |
全豪オープン2008 |
コメント(8) |
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〈全豪OP2008〉QFでベーグル・スコアが3試合か…
やっぱりイバノビッチもやりましたね。ついにビーナスの壁を破りました。前のエントリにも書きましたが、いよいよ世代交代かもしれませんね。
ハンチュコバは初のGSベスト4おめでとう! 唯一の10代ラドワンスカにもちょっと期待はしていたのですが、低迷・苦難を乗り越えてきたハンチュコバの復活はうれしいです。
準決勝はまたもイバノビッチとの美女対決かぁ。そして決勝も勝った方とシャラポワとの美女対決ということで盛り上がりそう(ヤンコビッチすまん)。
一方男子の方は、いや~、ツォンガ、またもやりましたねぇ。まさに大躍進。とはいえさすがに次のナダルは……とも思うのですが、この勢いにはそうとも言い切れないとも感じます。でもまぁやっぱりナダルかなぁ。ナダルも初の全豪ベスト4。このまま決勝に進んでほしいと思います。
フェデラーはやや手こずった? まぁブレイクも一昨年の全米ではフェデラーから1セット奪ってますから、意外と言うのは失礼ですが、ブレイクが善戦したのか、フェデラーの調子がいまいちなのか。後者だとしたら、フェレールに快勝したジョコビッチに大いにチャンスあり! 前者だとしたら……やっぱりフェデラー有利かな?
posted by バラージ | 2008-01-24 00:04
〈全豪OP2008〉QFでベーグル・スコアが3試合か…
タケゾウさん、こんばんは。
エナンが負けてしまい、がっくりです。シャラポワ恐るべし。「壁」と呼んでいたエナンに圧勝し、自信をさらに深めたことでしょう。人気・美貌・実力と3拍子揃って、他を寄せつけない雰囲気が出てきましたね。
男子はまあ、残るべき人が残ったと思うのですが、ツォンガの活躍が光りますね。全豪は毎年愛すべきスターが出てきますし、今年はツォンガなのかなぁと思います。
posted by slycat | 2008-01-24 01:36
>バラージさんへ
ヴィーナスもあまり調子が良くなかったらしいのですが、ウィリアムズ姉妹はきっと、今後もシーズン通してベストなコンディションを持ってくるのは難しそうだな。というのを、セリーナの敗北含めて感じております。
ラドワンスカは残念でしたが、ハンチュコバの処理は喜ばしいですよね。まだ重心が高かったり、リーチに頼ってフットワークがおろそかになるのがたまにキズなのですが(笑)…って、ここが完璧になったら世界1位も夢ではない???サンチェス・アカデミーに入って、本当に彼女のプラスいなったなぁ、と感じる今日この頃です。
ツォンガは本当にすばらしかったです。ユーズニーも頑張ったのですが…ツォンガはこのまま行くかもしれません。でも、ナダルも簡単には勝たせてくれそうにないので、白熱した試合になるかもしれませんね。
ジョコビッチはすご~く強かったみたいです(まだ試合、観てないのですが)。フェデラーは…さすがなのですが、やはり、昨年の全豪とは違うなぁ、という気がしています。ジョコビッチにも大いにチャンスありではないでしょうか。まぁ、それでもフェデラー優位だとは思うんですが。ジョコビッチがティプサレビッチにアドバイスしたなかには、「絶対に勝つという気持ちで望まないと勝てない」というものがあったそうです。USオープンのときも勝ちに行くと言って(結局はストレート負けでしたが)フェデラーからリードを奪った経緯もありますし、そのときの反省(大事なところでダブルフォルト)をプラスに変えた戦いをしてもらいたいです。
posted by takezoh | 2008-01-24 04:21
>slycatさんへ
エナンの負けはやはりがっくりきますよね。私自身、負けは覚悟していたというか、第2セットの最初のブレイクで腹をくくりましたが(苦笑)、負けたことよりも、内容の悪さに余計にがっくりです。いよいよ本当のシャラポワ時代が来るかもしれませんね。プレスカンファレンスの彼女の様子を見ても、どんな選手が来ようと負ける気がしない、というオーラを感じます。間違いなく、昨年のツアー最終戦の自分のプレーに自信をつけましたよね。そのプレーがあるために、以前にも増してメンタルが強くなってきているんじゃないでしょうか。
ツォンガは今大会の一番人気になりましたね。そうですねぇ、確かに、ここ最近のことを考えると、ツォンガがこのまま行く可能性は大かもです。ジョコビッチも応援しているのですが、フェデラー×ツォンガの試合も面白そうだしなぁ…いやぁ、どうなりますでしょうか。
posted by takezoh | 2008-01-24 04:26
〈全豪OP2008〉QFでベーグル・スコアが3試合か…
だいぶ大詰めですね。セミファイナルというにはもったいないようなドキドキのカードですね。ツォンガ魅力的ですねえ。サーブもいいし柔らかい動きでどこからでも相手に左右されずに最高のショットを打ってきますし、落ち着いてますよね。ナダルは、全く危なげもなくてサーブも今年は良いですしチャンスだと思います。予想も難しいですが3-0ツォンガ。
ジョコビッチもすごくシャープなプレーで、隙も無いように見えるので、ナーバスさをコントロールできれば負けそうにないと思います。フェデラーはよくわからないですね。今回ブレークバックされることが多いし、イライラ、ミスも多いように思うのですが好調ならもう1ギアくらいありそうだけどいつもさっぱりわかりません。全体のレベルが上がって所々苦戦しているとも思います。こちらは3-1フェデラー。(ただの希望です)
フェデラー×ツオンガだったら面白いですね。(一番見たいです)ジョコ×ツオンガだったらツォンガが勝っちゃいそうな気もします。ナダル×ジョコならジョコ、フェデラーナダルなら神様にお任せしたいところです。
posted by みどり | 2008-01-24 13:10
〈全豪OP2008〉QFでベーグル・スコアが3試合か…
フェレールやっと試合が観られたと思ったら、あっさり負けてしまいました・・・ジョコビッチのスタートが素晴らしかったですね~フェレールは何にもさせてもらえませんでしたね。結局フェレールらしいラリーもさせてもらえず、彼らしいフォアの逆クロスも1.2本しか記憶にありません。サーブが入らなかったのがきつかったですね、それまで70%は入っていたのに・・・
ユーズニーもやっと試合観れたのに、これまた負けてしまいました・・・ツォンガはテニスの神様が降りてきてるように見えてしまいます。
フェデラーの調子は全くわかりません。サーブは絶好調ですが、ありえないショットが入ったかと思えばミスショットもあっさりしたり。彼も人間なんですからプレッシャーを感じてるのでしょうね。でも相変わらずボールボーイが動いててもサーブを打とうとしたり、あまり周囲を気にはしてないように見えますが・・・
posted by rieechan | 2008-01-24 19:33
>みどりさんへ
すっかりSFも終わって、あとは決勝を待つだけの今になってコメント返しで、少し間の抜けた話になって恐縮ですが…
みどりさんの予想3-0ツォンガというのは、ツォンガが3-0で勝つってことなんですよね?予想的中、お見事です。私はナダルがもうちょっと善戦できると思っていたのですが、いやはや、ツォンガ、恐れ入りました。
逆にフェデラー…ストレート負けになってしまいましたね。昨年の途中から、フェデラーが徐々に絶対的な王者ではなりつつありましたし、これからのジョコビッチということを考えると、ジョコビッチが勝ってもなんら不思議ではないのですが、ストレートで決着がつくとはまさか思いませんでした。こちらもジョコビッチ、お見事でした。
決勝はツォンガ×ジョコなので、ツォンガが勝つという予想ですね。私はジョコの3-1にしました。
posted by takezoh | 2008-01-27 06:31
>rieechanさんへ
ジョコビッチとフェレールの試合、ようやく観ました。すごかったです、ジョコビッチ。ストローク力がパワーアップしているどころか、スピード(ボールを捉えるタイミングや展開力も含めて)もアップしていて、本当に驚きました。あれではフェレールが何もできなくても仕方ないというか…
ツォンガ、神が降りてますよね。昨年のゴンサレスはゾーンに入っている感じでしたが、それとはまた違うというか…しかもノージードですし。
フェデラーはサーブ絶好調がSFでなくなりましたね(ジョコビッチがそうさせたというのもあると思うのですが)。フェデラーは「ティプサレビッチ戦でエースを使い果たした」というコメントを残していますが、本当にそうかも…昨年から好調でないと、苦しみながら勝つor負けてしまうようになりましたが、今年もそういう試合が増えていくのかなぁ、と感じたジョコビッチ戦でした。となると、王者はますます芝連勝記録に執着するようになるのでしょうか(かつてのサンプラスがそうだったように)…
posted by takezoh | 2008-01-27 06:36


