2007年07月09日

〈ウィンブルドン〉女子シングルス決勝~ヴィーナス、4つ目のタイトルを手にする

ヴィーナス・ウィリアムズ(USA)[23] × マリオン・バルトリ(FRA)[18] 6-4/6-1

土曜日に行なわれた女子決勝の話をいまさらするのは少し間が抜けているとは思いますが、こちらの話もエントリしなければ、ウィンブルドンは終わりません。簡単ではありますが、女子決勝の感想をエントリしておきたいと思います。

テニス選手が、グランドスラムの2週間で、コートを走り回る総距離と足にかかる負担は、いったいどれほどになるのでしょう(プレースタイルの違いがあれば、必然的に大きな差が出るとは思いますが)。どこかでそんなデータが出ているかもしれませんが、とにかくまぁ、それを想像と、決勝に残った2人の選手の体は、たとえ負傷していなくとも、限界がきていてもおかしくないと思います。

男子シングルスの2選手もそうですが、女子シングルスの決勝に残った二人も、最後の力を振り絞っての戦いとなりました。

第2セット第3ゲームが終わると、まずバルトリがメディカル・タイムアウトを要求し、左足の土踏まずのトリートメント。そして、立て続けに、ヴィーナスもメディカル・タイムアウトをとり、左太ももの付け根の治療を行ないました。

すでに第1セットを奪取し、第2セットも3ゲーム連取していたヴィーナスですが、さすがに、第4ゲームでは足の踏ん張りがきかずにミスを連発、バルトリにラブゲームキープを許しますが、最後の第7ゲーム、気持ちで勝ちを奪いに行った、そんな気迫を感じました。

バルトリは、立ち上がりこそ表情がカタく、初の大舞台に緊張している様子がうかがえましたが、第1セット第4ゲーム、3度のデュースの末に、この試合、初めてキープしたところから、非常に締まった顔つきに変わって行ったような気がします。

私にもチャンスはある、優勝できるんだと、自分を信じて一球入魂。
重く、深いヴィーナスのショットを懸命に返して、隙をうかがう。

しかし、第1セットのように、ヴィーナスからブレイクバックをすることはできませんでした。

実力と経験の差ももちろんあったわけですが、バルトリのプレーを考えれば、それだけで片付けられない決勝になったと思います。敢えて言うならば、やはり、ヴィーナスのタイトルへの執念が凄かった、ということなのではないでしょうか。

表彰式の前、ベンチで涙するバルトリに、こちらの涙腺もゆるみました。
いつも決勝のあとに思うのは、決勝戦で負けることほど悔しいことはない、ということです。

そして、ヴィーナス。
「そう、これこれ。これが欲しかったのよね~」というかのように、優勝プレートを抱きしめて、声をあげる姿がとても印象的でした。インタビューでも触れていましたが、やはり、全豪でセリーナが復活優勝したことに刺激されたようです。

逆に、バルトリが、準優勝のプレートをかかげてコートを一周したときの悔しそうな表情(私がほしかったのはこのプレートではない、という複雑な表情をしていました)に、改めて勝負の残酷さも見た気がします。

あと、バルトリが、ヴィーナスの抱きしめる優勝プレートに手を伸ばしたシーン。
かつて、アランチャ・サンチェス・ビカリオが、2年連続グラフに敗れて、「プレート交換してよ~」というように、グラフに自分のプレートを差し出したときのことを思い出しました。
そういえば、バルトリの走りまくるテニスは、アランチャととても共通していますよね。

アランチャはとうとうウィンブルドンのタイトルを手にすることなくキャリアを終了しましたが、まだ22歳のバルトリ。まだまだたくさんの可能性とチャンスが待っています。また来年ここに戻って来たい、今度は違うプレートなら嬉しい、と、悔しさを押し殺して笑顔でインタビューに答えていたバルトリに、今後の活躍を期待したいと思います。

ヴィーナス、4度目のウィンブルドン・タイトル、おめでとう!

最後に、女子ダブルス。
第3シードで登場した杉山/スレボトイク組が、第1シードのレイモンド/ストサー組を破り、全仏に続いて決勝に進出しましたが、残念ながら、今回もあと一歩のところで優勝を逃してしまいました。あ~、悔しい! 次はUSオープン、今度こそ!!!

posted by takezoh |16:58 | ウィンブルドン2007 | コメント(3) | トラックバック(0)
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この記事に対するコメント一覧
Re:〈ウィンブルドン〉女子シングルス決勝~ヴィーナス、4つ目のタイトルを手にする

 いや~、バルトリ残念でした。やはりビーナスの方が経験でも地力でも1枚も2枚も上手だったようですね。しかし最後まで気持ちを切らさずに戦いきったのは立派でした。弱気ゆえに崩れることも、逆に強気ゆえに崩れることもなかった。やはり彼女は非常に安定したメンタルを持った選手だと思います。
 ビーナスは、やはりセリーナの全豪復活優勝が大いに刺激になったんですね。これでウィンブルドン4度目の優勝。現役ではセリーナが2回、ヒンギス・シャラポワ・モーレスモが1回ずつですから、やはり彼女にとっては非常に相性もよく思い入れのある大会なのでしょう。
 バルトリ・パパがウィリアムズ・パパに声をかけられて思わず泣き崩れたところで(何か温かい言葉をかけたんでしょうね)、思わず僕もウルウルしてしまいました。
 とにかくビーナス、おめでとう! バルトリもよくがんばった! もしよければ東レに来てね(AIGはもうランキング的に無理だろうから・笑)。

posted by バラージ | 2007-07-10 00:00

Re:〈ウィンブルドン〉女子シングルス決勝~ヴィーナス、4つ目のタイトルを手にする

 書き忘れた!
 杉山&スレボトニク組、残念! それでも全仏・全英と連続で決勝進出、しかもいずれも第1シードのレイモンド&ストーサー組を破ってというのは素晴らしいと思います。全米では今度こそ優勝を!

posted by バラージ | 2007-07-10 00:04

>バラージさんへ

 いやぁ、ヴィーナスの強さはもちろんですが、バルトリは最後まで素晴らしかったと思います。右手首にもともとテーピングをしていたようですが、試合後、ヴィーナスの1球1球が重くて手首にかなりの衝撃があったようで、これまで対戦したなかで、もっとも強烈なボールだったと語っていたようです。
 それにしても、ウィリアムズ姉妹はすごいな…ヴィーナスも一気にランキングを上げてきましたし、今年中にヴィーナスもトップ10返り咲き、あるかもしれませんねぇ。恐るべし…
 バルトリ、今年のAIGは来るのかな? おっしゃるように、来年からはランキング的に難しくなりそうなので、それ以後は東レってことで(笑)。

 それから、まとめてお返事してしまってすいませんが、杉山/スレボトニク、残念!! でも、これでダブルスのランキングが7位になりました。今年はツアー最終戦、厳しいかな、と思っていましたが、来ましたね。USオープンではぜひとも優勝を勝ちとって、ツアー最終戦に登場していただきたいです。

posted by takezoh | 2007-07-10 02:07

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