2007年07月07日

〈ウィンブルドン〉男子シングルスQF フェデラー×フェレーロ

ロジャー・フェデラー(SUI)[1] × フアン・カルロス・フェレーロ(ESP)[20] 7-6(2)/3-6/6-1/6-3

第1セット第11ゲーム(フェデラーのサービスゲーム)、デュースから再開となったこの試合。結果論ですが、第11セットをやり切って、順延になったほうがよかったよなぁ、フェレーロ…。

まぁ、フェデラーも、最初はクロスへのフォアをネットにかけるミスで、フェレーロがアドバンテージを握るのですが、ワイド、センターとサービスエースを2本続けて、最後はフェレーロのクロスへのフォアがわずかにアウトとなって、さくっとフェデラーがキープすることになりました(第12ゲームもデュースになりますが、なんとかフェレーロがキープ。タイブレークは、フェデラーのワイドへのサービスエースに始まり、フェデラーのセンターへのサービスエースで終わりました)。

順延になる前の試合で、フェレーロのストロークが非常によく、フェデラーのボールに打ち負けることなく、深いところに返すことができていた、長いラリーでもフェデラーが先にミスをするまで粘ることができる、というようなことを書きましたが、この日のフェレーロも同様。やはり、本格的に復活してきていると見ていいのでしょうか。

第2セットもその調子は持続、加えて、フェデラーの1stサービスの確率が極端に落ちる。また、ミスが集中して、第8ゲーム、フェレーロがブレイクに成功。この大会、初めてフェデラーがセットを失い(さすがに、全豪のように失セット0での優勝はないか)、フェレーロが第2セットを奪い返します。

実は先にライブスコアでチェックしていたのですが、第3セットに入って、ライブスコアの数字がぽんぽんと変わっていく。自分のサービスゲームはあっさりキープ、ブレイクするときもかなりあっさりと。私は想像していました。フェデラー、サーブでもストロークでもがっつりギアを上げてきたな、と。

その通りでした。

第3セット第1ゲーム、エースこそないものの、すべて1stサービスを入れて、フェレーロにリターンを自分のコートに入れさせない。ラブゲームキープ。
第2ゲームこそ、フェレーロはサービスエースやサービスウィナーで、フェデラーにブレイクポイントを与えずにキープしますが、このセット、フェレーロがフェデラーのサービスゲームで奪ったポイント、たったの3ポイントですよ。3て。

早かった~、このセットが終わるの。

しかし、なんでしょ、あのフェデラーのバックハンドの軌道と回転は。
ナダルのフォアハンドも漫画ショットですが、フェデラーのバックのスピン(1種類ではない)をかけたボールも完全に漫画ですね。

私は手元にこうメモりました。「あかん、フェデラーとナダルだけ異次元…」と(笑)。

しかし、神の子フェデラー(言いすぎ?)でも、ずっとは1stサービスを続けて入れることはできないですし、ミスだってする(といっても、第4セット第2ゲームはまたラブゲームキープするのですが)。フェデラーのバックハンドのスピンやスライスに苦しんで第3ゲームをブレイクされてしまいますが、集中力を高めて、フェレーロもさらに攻撃的になっていきます。

そして、第4ゲーム、フェデラーのミスに助けられて30-30とすると、バックハンドの打ち合いから積極的にネットに詰めて、フェデラーのパッシングをミスさせ、ブレイクバックのチャンスを掴みます。ワイドへのサービスウィナーでデュースになるも、ラリーで主導権を握り、フェデラーを左右に振ってワイドへのフォア! フェデラーのバックハンドがネットにかかり、再びブレイクのチャンス。パッシングをミスいして2回目のデュースになりますが、先にネットをとって、三度ブレイクチャンス。

しかし、ここまででした。

バックのスライスにまたも対応できず、3回目のデュースになると、バックハンドのダウン・ザ・ラインをネットにかけてしまい、フェデラーのアドバンテージ。最後は、ワイドへの1stサービスにフォアのリターンがネットにかかり、ブレイクバックすることができませんでした。

その後は、1度もブレイクのチャンスがフェレーロには巡ってこず、第9ゲーム、フォアの角度をつけたクロスへのウィナーでフェデラーがブレイク、試合終了となりました。

思うに、フェデラーからゲームを奪う、セットを奪うときの多くは、(ウィナーは皆無とは言いませんが)、結局はフェデラー次第のところがありますよね。つまり、1stの確率がガクンと落ちる、ミスが集中する、とか。それでは、フェデラーに勝てない。ナダルがフェデラーに勝つとき、確かにフェデラーのミスが多くなったり、1stの確率が落ちるからというのもありますが、ナダルはフェデラーからウィナーも数多く奪えている。そこが、他の選手と決定的に違うんですよね。

フェレーロ、決して悪いプレーではなかったと思います。
フェデラーが相手ではなかったら、勝てているぐらいのプレーをしたと思います。
今回は、不運にも相手がフェデラーだった、ということです。

それでも、フェレーロはハードコート・シーズンもいい状態で入れるんじゃないでしょうか。昨年、シンシナティで準優勝し、復活の兆しを見せていましたが、今年こそ、本当に復活かもしれません。あとで少し書きますが、最近は20歳前後の若手の台頭が著しく、New Balls世代が、フェデラー以外はやや押され気味になってきていますから、ぜひとも、今後のフェレーロにも期待したいと思います。

posted by takezoh |14:59 | ウィンブルドン2007 | コメント(2) | トラックバック(0)
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この記事に対するコメント一覧
Re:〈ウィンブルドン〉男子シングルスQF フェデラー×フェレーロ

 フェレーロが第2セットを取ったときは「おぉぉ! これは!」とか思いましたが、結局は全仏のロブレド戦と同じパターンでした。フェデラーは相手が調子を上げてきたら、自分もギュン!とギアをあげちゃうんですねぇ。マラソンなんかでトップの選手が2位の選手に追いつかれたときに一気にギアを上げて引き離してしまう、そんな感じ? あれって追いついた選手にはかなりの心理的ダメージになるそうですが。
 しっかしそれにしても、途中でフェデラーのものすごいカーブがかかったバックのスライスを見たんですが、何なんでしょうか、あれは!? あんなの漫画でしか見たことないぞ。ま、風の影響とかもあったのかもしれませんが、それにしたってねぇ……。しかもラスト1ゲームは信じられないスーパーショットの連発。あんなことされちゃもう誰も勝てないよ!(笑)

posted by バラージ | 2007-07-07 15:18

>バラージさんへ

>フェデラーのものすごいカーブがかかったバックのスライス

 ちょうどあのとき、(あまりにもすごい軌道だったので)スコアをつけている横に、軌道をボールペンでうにゅ~っと書いてたら、3Dアニメーションでリプレイされていて、誰もがどびっくりしている、きっと私だけでなく、あの軌道をペンで描いてみた人はいるはず、と思ってしまいました(笑)。

 なるほど、マラソンもそういった心理的な駆け引きを戦略として用いるといいますから、フェデラーのギアを上げるのも、それと同じ感じかもしれませんね。ただ、ロブレドはかなりダメージを食らっていたような気がしますが、フェレーロはそこまで大打撃は食らっていなかったような気がしないでもないです。まぁ、どうやっても勝てない感じはプンプンしていましたが(苦笑)。

posted by takezoh | 2007-07-07 16:30

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