2007年07月06日
〈ウィンブルドン〉女子シングルスQF(2)
アナ・イワノビッチ(SRB)[6] × ニコール・バイディソバ(CZE)[14] 4-6/6-2/7-5 いやぁ、イワノビッチ、よくカムバックしました。 すでにライブスコアで、第3セット、バイディソバにリードされているのを見ていたので、今回はバイディソバが来たか! と思っていたのですが、PCから目を離した隙に、イワノビッチが逆転勝利していてビックリ! 立ち上がり、お互いカタかったでしょうか。それぞれサーブの調子がいまひとつ。 その中で、先に自分のプレーができるようになったのはバイディソバ。 この日も、4回戦で見せたように、ただ打ち合うだけでなく、相手を前後にも揺さぶり、加えて、チャンスを見たら、積極的にネットに詰める。18歳とは思えない落ち着いたプレーで、第1セットを奪取。 しかし、第2セット第2ゲーム、第1ゲームをブレイクされたイワノビッチの動きが良くなり、ネットにも積極的に出てブレイクバックに成功。徐々に1stサービスにも本来の調子が戻ってきます。そして、第6ゲーム、ラブゲームでバイディソバのサービスゲームをブレイク、第7ゲームキープで、5-2とリードします。
第2セット中盤までは流れは自分にあったのに…とバイディソバが思っていたかどうかはわかりませんが、第2セット終盤は明らかに苛立っていました。そのため、第8ゲームのプレーが非常に淡白になってしまい、ダブルフォルト2つにミス連発で、イワノビッチにまたもブレイクを許してしまい、第2セットを奪われます(そして、第2セットが終わると、バイディソバは気持ちを落ち着けるためか、トイレブレイクをとります)。 第3セット第1ゲーム、ラブゲームで自分のサービスゲームをキープしたイワノビッチ。流れがイワノビッチに傾くか、と思ったのですが、そうではありませんでした。解説の伊達さんもおっしゃっていましたが、この日のイワノビッチはいつもより攻撃性に欠けていたと思います(詳しく言うと、伊達さんが指摘していたのは、バックハンドはスライスを多用して、ハードヒットできるところでもやっていなかった。サーブとフォアからしか攻撃を仕掛けていなかった、というところです)。やや守りに入ってしまっていたところが、第2セットの流れをそのまま第3セットに持ち込めなかった要因でしょうか。 結局、第3ゲーム、バイディソバに先にブレイクを許してしまいます。そして、その後、イワノビッチにブレイクチャンスは訪れず、逆に第9ゲーム、バイディソバに3度のマッチポイントを許してしまいます。しかし、粘った。ポイントを獲るたびにガッツポーズで気持ちを高めるイワノビッチ。デュース3回の末にキープに成功します。 それでも、第10ゲームはバイディソバのサービング・フォー・ザ・マッチになるわけですが、バイディソバはここでギアを上げられなかった。いや、まぁ、このゲームで終わらせる気持ちは満々だったと思いますが、イワノビッチの気持ちのほうが上回ったような気がします。 こうして第10ゲーム、イワノビッチがブレイクに成功。第11ゲーム、バイディソバも上手さを見せますが(ダウン・ザ・ラインへリターンしてイワノビッチを走らせ、バック側に戻ってきたボールを浅いところにスライスで返球してウィナーを奪う)、どんどん良くなるイワノビッチのサーブに対応できず、イワノビッチが簡単にキープ。 第11ゲーム、イワノビッチにポイントを先行されながらも、ワイドへのサービスエースで30-30と並んだバイディソバ。しかし、逆クロス、コーナーいっぱいにイワノビッチのバックハンドが決まって、イワノビッチが初めてマッチポイントを握ります。イワノビッチのバックハンドがフレームショットになって、デュースになりますが、最後はバイディソバのバックハンドミスと、なんと、ダブルフォルトで試合終了。 思うに、全仏の決勝、緊張で自滅していったイワノビッチ、経験が生きているんじゃないかと感じました。というか、以前よりも勝つことへの欲みたいなものが出てきたように感じます。 ただ、次の相手はヴィーナス。消極的なプレーではコテンパンにやられる可能性もあります。また、ヴィーナスはバイディソバのように自分に苛立ちを見せて、プレーが淡白になることもないでしょう。果たして、どこまでイワノビッチが攻撃的になり、勝ちへの欲を見せられるか、それが勝利への鍵になってくるのではないでしょうか。 ヴィーナス・ウィリアムズ(USA)[23] × スベトラーナ・クズネツォワ(RUS)[5] 6-3/6-4 クズネツォワ、勝てないことはなかったと思います。 第1セットは、ラリーで押していたのはクズネツォワのほうが多かったですし、ラリーからのウィナーもヴィーナスよりも奪っていたと思います(スタッツでは、第1セットのウィナー本数が両者同数になっていると思いますが、スタッツのウィナー数はサービスウィナーも含まれますので)。 実際、第1セット第1ゲーム、フォアハンドのウィナー2本、バックハンドのウィナー1本で15-40とクズネツォワがいきなりブレイクチャンスを掴みます。サーブの読みも良かったですし、ボディに来たサーブにもよく対応していた。しかし、チャンスを生かせず。 それでも、第2ゲームはほぼ完璧な形でサービスキープ。 しかし、第3ゲーム、ここでもフォア、バックハンドと見事なショットで30-30とポイントで並ぶものの、冷静なヴィーナスがサーブを読ませず、逆をついてブレイクまで行けない。第4ゲームも自分の形でプレー、ヴィーナスを追い込んでネットをとるも、ヴィーナスに狭いところ(ダウン・ザ・ライン)へフォアでパッシングを決められ、ワンチャンスでヴィーナスにブレイクを許す。第7ゲームは15-30とポイントを先行しながら、長いラリーに我慢しきれず、先にミスし、ここもブレイクポイントまで至りません。 第2セット第1ゲーム、0-40からデュースに持ち込み、常にヴィーナスにアドバンテージを握られながら、最後はワイドへのサービスエースで凌いでキープしたクズネツォワ。しかし、第5ゲーム、ラリーでミスを重ね、ここでも0-40とヴィーナスに3つのブレイクポイントを握られ、(1ポイント凌ぐものの)ブレイクを許してしまいます。 その次の第6ゲーム、この試合初めてヴィーナスがネットでのミス(フォアのボレーをネット)、ストロークでもミス(バックハンドをネット)をし、クズネツォワが0-40と逆に3つのブレイクポイントを握り、2度目のデュースからアドバンテージを握り、風の影響でイレギュラーバウンドしたボールにヴィーナスが対応し切れずバックハンドをミスショット。クズネツォワがラッキーなブレイクバックを果たします。しかし、第7ゲーム、ダブルフォルトと長いラリーからのミスでクズネツォワは再び0-40とヴィーナスにブレイクポイントを握られ、そのままラブゲームでブレイクを許してしまう。 テニスでは(テニスに限らず、どんなことにでも、でしょうが)、集中力という言葉がよく使われます。この集中力の持続と、大事なポイントでその集中力をどれだけ高められるのか。それが両者の勝敗を分けたと思います。 決してストロークで負けていないのに、長いラリーで先にミスをしてしまうのはクズネツォワ。ここで集中力をぐっと高めて、獲りたいところでポイントが獲れていた確率も、クズネツォワよりもヴィーナスのほうが高かった。 第2セット第10ゲーム(ヴィーナスのサービング・フォー・ザ・マッチ)、ヴィーナスが40-0と3つのマッチポイントを握ってから、クズネツォワは無の境地に入ったかのごとく、力が抜けてストロークが良くなり、逆にヴィーナスが、このゲームで決めたいという気持ちが少しもたげたのか、ダブルフォルトとフォアのミスでブレイクチャンスとなるのですが、もう一度、気持ちを引き締め直しました(結局、デュース3回続きますが)。 クズネツォワも、決して集中力が途切れたプレーをしていたわけではないのですが、テンションを維持した上で、さらにもう一段、そこから上がってプレーがまだできていないのではないかと思います。このあたりが、GS2つ目のタイトルが遠い理由なのかな、と。2週目に入ると、さらに集中力を上げていかなければいけない相手とばかりの対戦になりますし。テクニックや粘り、フットワークも高いレベルのものを持っているだけにちょっと残念です。 しかし、ヴィーナスは、シャラポワ戦のように相手のプレーを封じ込めているわけではなかったにも関わらず、ストレート勝ち。逆に、それが怖い。腰を少し痛めている(痛めた?)かも、という話ですが、あの落ち着き、プレーのレベルの高さ。円熟期に入りましたでしょうか。これはひょっとして、ひょっとするかもしれません。
posted by takezoh |20:15 |
ウィンブルドン2007 |
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Re:〈ウィンブルドン〉女子シングルスQF(2)
バイディソバはまだ荒削りというかムラがある感じですね。イバノビッチの方が落ち着いていて、現時点では完成度が高いのかな。解説の伊達さんもおっしゃってましたが、何年後かにはこの2人がGSの決勝で戦うことになるのかもしれないなぁなどと思ったりしました。
ビーナス対クズネツォワは見てないのですが、スコアを見る限りではビーナス快勝!という感じ? 一昨年の再現はなるのでしょうか?
posted by バラージ | 2007-07-06 21:43
Re:〈ウィンブルドン〉女子シングルスQF(2)
ヴィーナス、強いですね!シャラポワ戦では、彼女の運動能力の高さを再認識しましたが、昨日の試合ではメンタルの強さも見せ付けられました。まだイワノビッチとエナン(バルトリ、ごめんなさい/笑)を倒さないといけませんが、4度目のウィンブルドン制覇の可能性も現実味を帯びてきたと思います。
イワノビッチは、第3セット第3ゲームにブレイクを許したときに「今年はベスト8までか」と思いましたが、最後まで諦めずによく挽回しましたね。最近はメンタル面でも成長してきているようなので、ますます楽しみな選手になってきました。
ところで、今大会のクズネツォワを初めて見ましたが、あの髪型には改めて驚かされました。
どういう心境の変化があったんでしょうね?(笑)
posted by shin | 2007-07-06 23:03
Re:〈ウィンブルドン〉女子シングルスQF(2)
記事とは関係ありませんが、杉山&スレボトニク組が準決勝進出。次はいよいよ第1シードのレイモンド&ストーサー組です!……って全仏のときといっしょ?
posted by バラージ | 2007-07-06 23:56
Re:〈ウィンブルドン〉女子シングルスQF(2)
連レスすみませんが、一言だけ書かせてください。
まさかエナンに勝ってしまうとは‥‥バルトリ、本当にごめんなさい!
posted by shin | 2007-07-07 04:21
>バラージさんへ
伊達さんもしきりにおっしゃっていましたが、イワノビッチ、試合中、メンタルにもっと波があったんですよね(昨年ぐらいまで)。それが、このところ大きな舞台で決勝に進んでいたこともあって、ずいぶん、変わってきたなぁ、と思います。数年後のGS決勝、バイディソバとイワノビッチの戦いはぜひとも観たいですね。どんなふうになっているでしょうか(そして、どちらかがランキング1位になっているのでしょうか)。
ヴィーナスは好調を維持しているようですね。さすが元女王。女子は最後の最後で大波乱です。
posted by takezoh | 2007-07-07 06:26
>shinさんへ
第3セット、バイディソバに5-3とリードされたときは、もう完全にこのまま負けると思って、スコアをチェックするのをやめたのですが、びっくりしました。本当にメンタルも強くなってきていますよね。バイディソバもこの悔しさ(ある意味、お姉さま方に負けるよりも、同世代にこういう負けをするほうが悔しいと思いますので)をバネに、次のGS、ぜひ頑張ってもらいたいと思います。
しかし、ヴィーナスすごい。ウィリアムズ姉妹は、全仏は別として、今年のGS、すべてかっさらうつもりでしょうか(笑)。
posted by takezoh | 2007-07-07 06:28
>>バラージさんへ
またもやレイモンド/ストサー組か…。雪辱を晴らして突破してもらいたいです!!
posted by takezoh | 2007-07-07 06:30
>>shinさんへ
バルトーリ、びっくり&エナンの負け方にショックを受けております(泣き笑い)。バルトーリはうまくエナンを外へ追い出して、ウィナーを奪っていたようです。いやぁ、試合、観たかったような、観たくなかったような(笑)。
上で書き忘れましたが、クズネツォワの髪型チェンジには私もびっくりしました。ブレイズ(ウレード)とは! しかも、ショートヘアだったのに長くなっている(たぶんエクステンション)。確か、全仏では赤黒いカラーから、金髪に染め直していて、それもビックリしたのですが、いろんな髪型するの、好きなんでしょうか??
posted by takezoh | 2007-07-07 06:33


