2007年07月05日

〈ウィンブルドン〉WS4回戦 ヴィーナス×シャラポワ

ヴィーナス・ウィリアムズ(USA)[23] × マリア・シャラポワ(RUS)[2] 6-1/6-3

女子シングルスで唯一、残っていた4回戦のカードがようやく終了しました。

ヴィーナスは3回戦を苦しみながら制したことが良かったのかもしれません。
森上選手は、ヴィーナス復活のきっかけを作ったということになるのか…。

1回戦もフルセット、3回戦もあと少しのところで負けていたところを、経験と集中力、そしてサーブ力で勝ちをもぎ取ったヴィーナス。この日はそれまでのヴィーナスとは違いました。

というか、ウィリアムズ姉妹はシャラポワを潰す気か?

というのは冗談として。

立ち上がりこそ、まだ少しミスやダブルフォルトが出たものの、それ以降はミスも少なく、落ち着いていたヴィーナス。集中力も途切れることはありませんでした。シャラポワの強力なストロークに対しても、さらにその上を行くようなショットで、しかも深い。シャラポワがチャンスを掴んでヴィーナスを前後左右に揺さぶっても、しぶとく返すフットワーク。そして、1本深いショットで形勢逆転する。

3回戦まで1stサービスは確率とプレイスメントを重視していたシャラポワでしたが、それではまったく歯が立たない。これが少しずつシャラポワのサーブを乱していきます。

第1セット第4ゲーム、このゲームだけでダブルフォルトを4つもおかしたシャラポワが、ヴィーナスにブレイクを許し、その後も苦しい展開。リターンゲームでは、サーブの好調なヴィーナスを崩す隙がない。サービスゲームでは、リターンを叩かれ、主導権を握れない。粘って長いラリーを続けても、先にミスをしてしまう。

第4ゲームからヴィーナスが5ゲームを連取して、あっという間に第1セットが終わります。

第2セット第3ゲームはすごかった。
このゲームだけでなんと、22分30秒も経っていたそうで…。
数えること、デュース13回、ゲーム中、ヴィーナスにブレイクポイントがやってきたのは7回、シャラポワがアドバンテージを握ったのは8回と、シャラポワ、よく粘った!

しかし、ヴィーナスは長いデュース、7回もブレイクチャンスがありながら、ゲームをモノにできなかったこともまったく意に介さず。第1セットを獲っていること、第2セットに入っても、自分のサービスゲームは危なげなく、また、ラリーになってもまったく負ける気がしなかったのでしょう。第4ゲームはセンターへのサービスエースであっさりキープ(このゲームだけで2本のサービスエース)。

そして第5ゲーム、またもやシャラポワのサービスゲームはデュースが続きます(3回)。シャラポワはなんとかして流れを止めたいところなのですが、きっかけが掴めない。加えて、このびは、コードボールがことごとく自分の側に落ちました(ヴィーナスのコードボールはことごとくシャラポワ側に…)。これが逆だったら、そこから浮上のきっかけを掴めるところなのでしょうが、そこにも頼ることができなかった。第5ゲームもなんとか凌いでキープするシャラポワでしたが、とうとう第7ゲームでヴィーナスの前に屈します(ラブゲームでブレイクされる)。

5-3となった第9ゲーム、シャラポワが2本のストロークミスで15-40とマッチポイントをヴィーナスに与えてしまうと、1ポイント意地を見せるものの、最後は、ヴィーナスの深いショットにフォアハンドがネット。シャラポワの今年のウィンブルドンが終わりました。

それでも、今年の全豪の決勝のような悲壮感はシャラポワにはなかったと思います。

確かに、どうしてもヴィーナスを崩せないという焦りはあったでしょうが、全豪のときは、言ってみればセリーナにボコボコにされたみたいなものでしたから。

しかし、この日のシャラポワは、打つ手がなくなっても、どこかにチャンスがあるかもしれないと、1ポイント1ポイント必死でボールを追いかけ、ポイントを獲るごとに自分を鼓舞し続けていたように思います。このあたりは、全豪の後、ちょっと心配していたメンタルの部分も復活してきている、というか、また強くなってきているなぁ、と思いました。このあたりはさすがです。

ただ、課題は残ります。
試合中、解説の伊達さんもおっしゃっていましたが、セリーナやイワノビッチ、そして今回のヴィーナスといい、シャラポワのサーブや強打に対応・対抗できるスピードとパワーのある選手(いまのところトップランカーだけ、つまりは、加えてテクニックのレベルも高い選手になるわけですが)には、自分のテニスを封じられてしまう。特に、今年は肩の故障も含めて、サーブに不安があるわけで、サーブで崩して自分のペースでストロークできなくなった場合にどうするのか。

17歳でウィンブルドンを制してから、なかなかGSで2つ目のタイトルが執れないことから、強打だけに頼らず、緩急をつけたり、ネットにより多く出るようになり、昨年USオープンで初タイトル、生涯2つ目のGSタイトルを獲った経緯がありますし、まぁ、まだ20歳(21??)です。この敗戦から、また一皮むけたシャラポワを見られることに期待したいと思います。

一方、ヴィーナス。いやぁ、まさかでしたが、さすがです。今日はお見事でした。このところ、不調だったのがウソのようです。全盛期を彷彿させるようなキレ味鋭いショット、ネットの取り方、リターンのときのプレッシャーのかけ方。フットワークも素晴らしかったと思います(解説の酒井さんが、大会1日目に「注意! ヴィーナス」とおっしゃっていましたが、これまたさすがです)。ただ、これをQF、SF、決勝と続けられれば、の話ではありますが。

2005年も、優勝は無理だろうと言われる中でウィンブルドン3つ目のタイトルを手にしたこともありますし、ボトムハーフ、これはわからなくなってきましたねぇ(結局、伏兵はヴィーナスってことか。恐るべし、ウィリアムズ姉妹)。

それにしても、ヴィーナス。試合開始前の練習後にトレイブレイクをとったのですが、あそこから、シャラポワへの心理的な作戦、はじまっていたかもしれないと思うのは私だけか?

posted by takezoh |10:00 | ウィンブルドン2007 | コメント(6) | トラックバック(1)
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女子シングルス4回戦 シャラポワvsヴィーナス・ウィリアムズ戦 【hΛlの女好き日記】

(続き)6-1、6-3、終った〜。2/5ぐらいしか試合を見れなかったけど、サーブもストロークもヴィーナスのほうが断然、キレキレなのは、十分伝わってきた。思いっきり回転のかかった鋭く角度のついたスピードのあるリターンとベースライン際、ワイドに打ち込む、よくコントロールされたリターンといったように、緩急+コースの使い分けで、マリアを翻弄しまくってた。それに比べて、マリアのリターンのほうは、なんと単調に、そして打ちごろに見えたことか(^_^; サービスゲームでは、相手の素晴らしいリターンを許してしまう、自ら...

2007-07-05 11:07 | 続きを読む
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Re:〈ウィンブルドン〉WS4回戦 ヴィーナス×シャラポワ

ヴィーナス素晴らしかったですね。シャラポワのリターンの多くが打ちごろに見えてしまったのは、ヴィーナスのフットワークの上手さがあったからなんでしょう。あと、私は、シャラポワのウェアのはためきが気になりました(笑) 風強かったみたいですね。ヴィーナスのウェアのほうが集中力を乱さないためには良かったような(^_^; 第2セット第3ゲームのデュース合戦で垣間見えたシャラポワの闘志は良かったと思いますが、あれも考えてれば、自分のサービスゲームだったわけで、それを楽にとれなかったこと自体がそもそも物語ってるのかなと。WBのあと肩の治療と併せて暫くツアーから離れるという情報を読んだので、後半戦の建て直しに期待したいところです(ファンなので)

posted by hΛl | 2007-07-05 11:03

Re:〈ウィンブルドン〉WS4回戦 ヴィーナス×シャラポワ

いや~ヴィーナスの気合、凄かったですね。滑って転倒しても何とかボールを返そうという執念。終始締まった表情の昨日のヴィーナスには第23シードの雰囲気は全くありませんでしたね。サーブ、ストローク、フットワーク、全てが「ゾーン」に入ったプレーでした。シャラポワが小さく見えました。
私もタケゾウさんと同じこと考えてました(笑)
ウィリアムズ姉妹はシャラポワになんか恨みでもあるんでしょうか?(笑)全豪のときのセリーナにしても、なんか「シャラポワにだけは負けたくない」というような気合が感じられました。
果たしてヴィーナスはどこまでいくんでしょうね。クズネツォワは決して芝が得意な選手ではないので、ヴィーナスが昨日のようなプレーレベルを維持すればQF突破の可能性は高いかもしれないですね。

posted by れも | 2007-07-05 12:53

>hΛl さんへ

 あのウェアだと、風の強度はわかりやすいですよね…ちなみに、あのウェアの背中のヒラヒラが私には背びれに見えてしまいます(笑)。

 冗談はさておき、サーブが以前に比べてこのところ狂っている上に、風が強いと、さぞやりにくかっただろうと思います。
 第2セット第3ゲームの長い長いゲームは、よくキープしたというか、気持ちを切らすことなく頑張った! という感じですが、この日はヴィーナスがどこをとっても見事なプレーで、流れを離してはくれなかったですし、まぁ、このスコアで敗戦というのは仕方なかったと思います。

 またしばらくツアーを離れるのですね。サーブは彼女の生命線のひとつでしょうから、立て直してUSオープン、ディフェンディング・チャンピオンの意地が観られることに期待したいと思います。

posted by takezoh | 2007-07-05 13:30

>れもさんへ

 ランキング2位と23位、逆に感じるほどの差が昨日の試合にはありましたよね。

 それにしても、ウィリアムズ姉妹のシャラポワへの仕打ちは尋常じゃありません(笑)。全豪ほどの悲惨な状況ではありませんでしたが、なんかもう、彼女たちのシャラポワ戦は異様なほどに自信に満ち溢れていますよね…。ヴィーナスのプレーは本当に素晴らしいのひと言に尽きるのですが、シャラポワ、ちょっとお気の毒です。

 クズネツォワのプレー、今大会はまったく観ていないのでどういう状態かわからないのですが、あのヴィーナスだと、クズネツォワも厳しいと私も思います。どこまであのレベルが保てるのか、今晩、非常に楽しみです(でも、クズネツォワのゾーンに入ったプレーも観たい)。

posted by takezoh | 2007-07-05 13:37

Re:〈ウィンブルドン〉WS4回戦 ヴィーナス×シャラポワ

 いや~、ビーナス、完全に甦ってるじゃないですか! それが出来るんなら最初からやれよな~、というのは素人考えなんでしょうか?(笑) 第2セット第3ゲームの再開時から見たんですが、第3ゲームはすごかったですね。2人とも1歩も引かない、まさに意地と意地のぶつかり合い。しかしこの日のビーナスは最後まで崩れませんでした。
 ビーナスはここまで1試合ごとに辛勝・快勝・辛勝・快勝で、次は辛勝か?と思ったら、クズネツォワに快勝したみたいですね。セリーナのがんばりに触発されたんでしょうか? う~ん、わからなくなってきましたね。
 シャラポワはやはり右肩の故障のせいかサーブの威力がなく、ゲームをうまく展開することができませんでしたね。それでも最後まで崩れない精神力はすごい。エナンとセリーナも含めて、この4人の精神力は一体何なんでしょうか? ヒンギスやモーレスモ・ハンチュコバに足りないものはまさにそれなんだよな~などとも感じたりしました。

posted by バラージ | 2007-07-05 23:03

>バラージさんへ

 ヴィーナス、完全復活かもしれません。クズネツォワ、ストロークで負けてなかったのに、それでもストレート勝ちって…このまま決勝→優勝もあるかもしれません。

 でも、シャラポワが全豪のときみたいに、悲壮感漂わせるのではなかったのは素晴らしかったと思います。全豪のあとは心配しましたが、逆に、さらにメンタル強くなっているような…。
 ウィリアムズ姉妹、エナン、シャラポワのメンタルの強さは他とは一線を画していますよね。別格です。しかも、試合中の集中力も切れないですし。性格的なものなのか…
 次に彼女たちのような強い精神力でツアーを制する選手は誰になるのでしょうか。今のところ、まだ見当たらないですよね。

posted by takezoh | 2007-07-06 20:56

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