2007年06月04日

〈全仏オープン〉女子シングルス4回戦

ジュスティーヌ・エナン(BEL)[1] × シビル・バマー(AUT)[20] 6-2/6-4
セリーナ・ウィリアムズ(USA)[8] × ディナラ・サフィナ(RUS)[10] 6-2/6-3
エレナ・ヤンコビッチ(SRB)[4] × マリオン・バルトーリ(FRA)[18] 6-1/6-1
ニコール・バイディソバ(CZE)[6] × タチアナ・ギャルビン(ITA)[19] 6-3/6-1

  セリーナ×サフィナの試合ですが…立ち上がり、というか、試合を通して、サービスもストロークも、セリーナがフルパワーでヒットしたボールは1割にも満たなかったような気がします。その証拠に(?)、ショットを放つときのセリーナの静かなこと!

  これに少し面食らったのか、サフィナは試合序盤、自分のリズムが掴めず、ミスを連発。早々にブレイクを許して、あっという間に5-1とセリーナにリードされてしまいます。そして、なんとか第7ゲームをキープしますが、あっさりと第1セットをセリーナに持って行かれてしまいました。

  第2セット、気持ちを切り替えたいサフィナでしたが、いきなりダブルフォルトで入ってしまい、ここでもあっさりとセリーナにブレイクを許してしまいます。しかし、セリーナもチェンジアップ気味のストロークだけでなく、(100%の力ではないものの)ハードヒットも織り交ぜるようになったことが影響したのか、サフィナもリズムを掴みはじめ、第4ゲームでブレイクバックに成功。

  シャラポワなんかもそうですが、ハードヒットする選手は、緩急をつけられると、リズムを狂わされる傾向にあるんでしょうか。チャクヴェタゼなんかも、チェンジアップ、チェンジアップときて、いきなりファストボールを叩き込むプレースタイルなので、対戦相手がリズムを狂わされる、なんていうシーンをよく見かけます。

  第2セット第4ゲームをブレイクバックしてからは、サフィナも調子に乗るか、と思ったのですが、乗り切れずに終わってしまったのは、やはりサーブでしょう。

  とにかく1stサービスの確率が悪い。さらに、2ndになると、厳しいコースをつかない限りは、セリーナに簡単にリターンを叩かれますから。で、さらにサーブにプレッシャーがかかる、と。結局、第5ゲームもブレイクされると、最後の第9ゲームもブレイクを許して、試合終了となりました。

  昨年はシャラポワを相手にフルセットを制したサフィナですが、まだまだプレーの安定性に欠けるようです。体格に恵まれていますし、サーブに安定感が出れば、先に仕掛けて有利な展開に持ち込めるでしょうし、コンスタントに成績も残していけるような気がするのですが…。


  ということで、やはりQFはエナン×セリーナの顔合わせとなりました。

  セリーナも、さすがにエナン相手に、サフィナとの試合のようには戦えないでしょうから、最初からエンジン全開で来ることでしょう。エナンも、クレーとはいえ、厳しい戦いになること必至。フルセットまでもつれるかな??

  ヤンコビッチ×バイディソバもかなり興味深い試合になりそう。バイディソバ、ハイライトでギャルビンとの試合が出ていましたけど、好調のようです。こちらもフルセットまでもつれるかも。どっちが勝つかなぁ(対戦成績ではバイディソバ有利)。このところバイディソバの試合を観ていないので判断が難しい。守備力から考えるとヤンコビッチかなぁ、という気がしますが。

アナ・イワノビッチ(SRB)[7] × アナベル・メディナ・ガリゲス(ESP)[24] 6-3/3-6/6-3
スベトラーナ・クズネツォワ(RUS)[3] × シャハール・ピアー(ISR)[15] 6-4/6-3
アンナ・チャクヴェタゼ(RUS)[9] × ルーシー・サファロバ(CZE)[25] 6-4/0-6/6-2
マリア・シャラポワ(RUS)[2] × パティ・シュナイダー(SUI)[14] 3-6/6-4/9-7

  シュナイダー、もったいない試合を落としましたねぇ。
  シャラポワ×シュナイダーの試合は、濃いぃ内容でした。

  第1セットの序盤は、シャラポワのストロークの調子が良いというか、フォアもバックもスウィング・スピードが速く、厳しいコースをつく精度も高かったのですが、中盤からスウィングが鈍くなってくる。それは、シュナイダーが微妙に回転量を変えて、緩急をつけていたことにもよると思います。また、シャラポワにフォアのミスが多かったため、第1セットはシャラポワのフォア狙いでラリーをしていました。

  先にシャラポワにブレイクを許したものの、すぐさまブレイクバックに成功し、第1セットはシュナイダーが獲ることになります。

  第2セットに入り、いきなり第1ゲームをシャラポワにブレイクされるシュナイダーでしたが、すぐさま第2ゲームでブレイクバックに成功。

  肩を痛めていたシャラポワのサーブには、いままでのような威力もなければ、怖さもない。でもって、今度はバックハンドのミスが増えてくる。クレーが得意な選手だと、動かされてもカウンターでさらに厳しいところへ切り返すことも可能ですが、シャラポワに限らず、クレーをあまり得意としていない選手は、少しでも動かされると、その前にいくらエース級のボールを放っていても、形成が逆転します。

  こうして、シュナイダーは第2セットから試合の最後まで、サーブでもラリーでもシャラポワのバックハンド狙いにシフトします。

  が、劣勢になったときのシャラポワがすごかった。劣勢になればなるほど集中力が増し、スウィング・スピードが上がれば、走らされても、渾身の力で切り返す。第2セット、一度はシュナイダーが4-2とリードしますが、そこから4ゲーム連取で、試合をイーブンに戻します。

  第3ゲームはシーソー・ゲーム。第1ゲームでシュナイダーがブレイクに成功すると、次のゲームでシャラポワがブレイクバックする。第3、4ゲームはお互いキープするも、第5ゲーム、シュナイダーが再びブレイクすると、第6ゲームでまたもシャラポワがブレイクバック。

  その後、1ゲームずつキープが続いて、4-4からシャラポワのサービスゲームを、三度、シュナイダーがブレイクに成功。

  しかし、シャラポワはますます集中力を高め、ポイント先行されても、強烈なバックハンドのリターンをアングルに決めて追いつきます。そして、またもシャラポワがブレイクバックする、と。

  この後もずっとブレイク合戦。常にシュナイダーが先手を取るのですが、なかなか試合を閉められない。何度もマッチポイントを握りながら、あと1ポイントが遠かった。いや、ここまで来ると、シャラポワの精神力を褒めるしかない。シュナイダーのテニスの内容のほうが良かったですから。

  結局、シャラポワが第15ゲームでキープに成功し、第16ゲームをブレイクして、2時間30分を越える死闘に幕を下ろしました。シュナイダー、最後は力尽きたという感じでしょうか。

  シャラポワは、試合の途中、ケガでもないのにトレーナーを呼んで薬を飲んだり(たぶん、肩かどこかの痛み止め?)、シュナイダーのいいところでラケットを変えたりなどで、かなりブーイングを浴びていましたが(試合を通して、完全に観客はシュナイダー側についていました)、試合終了後も、観客に挨拶するシャラポワに対して、歓声のなかにブーイングが混じっていました。ちょっとお気の毒。この試合でも、またシャラポワがサーブを打つ瞬間に掛け声かかってましたし(それがエースになったのですが、シュナイダーは、審判にポイントのやり直しだろうと抗議。認められず、審判にもブーイングが飛びました)。

  ブーイングといえば、ナダルも相当、ブーイングを受けているとか(プレーが単調でつまらないから、という理由らしい)。ダビデンコ×ナルバンディアンでは、圧倒的にナルバンディアン応援が多かったものの、ナルバンディアンが自分のミスでラケットをコートに叩きつけ、ラケットを折ったときもブーイング(だったら、サフィンなんてブーイング浴びまくりか?/笑)。ま、こちらは仕方ないとしても、ブーイング文化に馴染めない私としては、観ていてあんまり気持ちのよいものではないですねぇ。

posted by takezoh |14:09 | 全仏オープン2007 | コメント(5) | トラックバック(0)
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Re:〈全仏オープン〉女子シングルス4回戦

 ビロビロ画面でシャラポワ対シュナイダー戦を見たんですが、いやすごかった! シュナイダーも素晴らしかったですが、最後の最後までまったくあきらめないシャラポワの精神力! 感服しました。あまり期待できないとか書きましたが、エナンもセリーナもいないし、意外に決勝まで行っちゃうかも……って、さすがにそれはないかな?
 ブーイングは僕もちょっとなぁと思いましたし、多くの日本人がなじめないものだと思います。ただそういうのってフランス人が持つ独特の反骨精神とかと表裏一体のようなところもあるのかなぁという気もします。だから全面的には否定しづらいような気もするんですよね。難しい。

posted by バラージ | 2007-06-05 00:23

Re:〈全仏オープン〉女子シングルス4回戦

 今、ふと気づいたんですが、女子ベスト8は第1~4シードと第6~9シードという、あまりにも順当な勝ち上がりですね。地元期待の第5シード・モーレスモが唯一のシードダウンとは……。

posted by バラージ | 2007-06-05 00:49

Re:〈全仏オープン〉女子シングルス4回戦

そういう内容だったんですか・・・。自分の予想だとシャラポワとナダルはこれからはあまり勝てなくなると思うなあ(この2人は2004年に一気にランクが上がって頂点まで来たが)。女子はエナンとセレナの勝った方が決勝までくると思う。女子は今でもセレナが最強なんじゃないかなあ(最近調子悪かったけど)。男子の今のクレーのスペシャリストはナダルか。昔はフェレロとかコスタがクレーでは強かったけどなあ。今はやっぱりフェデラーとかナダルなのかなあ。

posted by レイトントン | 2007-06-05 01:03

>バラージさんへ

 これで全豪のセリーナのトラウマは払拭されましたかね(笑)。それだけこの試合のシャラポワの精神力はすごかった。記者会見でブーイングの件について「残念な状況だったけど、私はテニスプレーヤー。同時にマザー・テレサにはなれない」とコメントしていたようです。それだけ必死なんですよね。これで芝&ハード・シーズン復活しそうでしょうか。
 フランスの観客は、好みがはっきりしているようですねぇ。まぁ、試合が終われば勝者にちゃんと拍手していますが(ヒンギスのプレーは好まれるはずですが、1999年決勝の事件があってからは、嫌われ者になってましたね…)。

 女子はおっしゃる通り、モレスモ以外は順当勝ちしていますね。トップ20ぐらいまでと、それ以下の実力差があるというか、トップ20までは誰が優勝してもおかしくないというか、混戦なのかそうでないのか、判断が難しいです。
 やはりクレーではエナンが頭ひとつ抜けてますでしょうか。ヤンコビッチは今度こそ、エナンに勝てるでしょうか? ここでエナンを倒せば、一気に優勝候補ですね。

posted by takezoh | 2007-06-06 14:56

>レイトントンさんへ

 お返事遅くなって申し訳ありません。
 私もシャラポワは今年の全仏、そろそろ負けている頃だと予想していたのですが、違いましたねぇ。自信を取り戻せば、やはりあの強打は相手にとって怖いものだと思いますし、シュナイダー戦を見て思ったのが、(強気のときのシャラポワの)ストロークが以前よりもよくなっているので、まだまだシャラポワはGSで優勝するチャンス、あるような気がしてきました。

posted by takezoh | 2007-06-06 14:59

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