2007年04月22日

〈MSM〉シングルスSF フェデラー×フェレーロ

ロジャー・フェデラー[1] × フアン・カルロス・フェレーロ[16] 6-3/6-4

  立ち上がりはお互い、強打で早いテンポのラリーが続きます。そのなかで、フェデラーはウィナーでポイントを奪う、フェレーロは相手のミスを誘うという形でポイントを奪い、第1、2ゲームはそれぞれサービスゲームをキープします。

  フェデラーのここまでの戦いぶりは観ていませんが、ボールをとらえる感触はそれほど悪くない印象。特にこの強打のラリーで、この試合の調子が上がってくるのも早いかも? なんて思っていたのですが、先に相手のサービスゲームをブレイクするのはフェレーロでした。

  というのも、解説の丸山薫さんもおっしゃっていましたが、フェデラーがナダルにクレーで勝てないのは、ラリーでのナダルのしつこさ。このしつこさに、フェデラーのほうが先にミスをしてしまうことになります。第3ゲームはそういったフェデラーが垣間見られるゲームになったと思います。

  また、フェレーロも1ポイント、1ポイントの集中力が切れず、体のキレやフットワークなど、動きも良かった。ここまで勝ち上がってきたのも頷けるものだったと思います。

  こうして、第3ゲーム、15-40と2つのブレイクポイントを握られたフェデラー。センターへ厳しいところに1stサービスを入れて1ポイント凌ぎますが、やや甘くなったフェレーロのリターンを、フォアに回り込んでダウン・ザ・ラインに強打しようとしたボールをネットにかけ、フェレーロに先にブレイクを許してしまいます。

  一方、ブレイクに成功したフェレーロは、ここからフェデラーのバックハンドを執拗に攻めはじめます。これが功を奏して第4ゲーム、30-0とポイントを先行すると、センター、ワイドへとサービスを散らし、フェデラーのリターンを崩してラブゲームキープに成功。

  この試合のキーになったのは、その次の第5ゲームだと思います。5回のデュースが続くのですが(うち、フェレーロが2度、ブレイクポイントを握るのですが)、強打だけでなくラリーのリズムを変える、2ndサービスからでもネットダッシュするなど、ベースラインからの打ち合いを分断するような攻撃に転じます。

  こうして、第5ゲームのキープに成功したフェデラーは、ここからフェデラーは怒涛の攻めを見せます。ストロークで、ネットプレーで、なんと7ポイント連続でウィナーを奪い(つまり、ラブゲームで第6ゲームをブレイク)、第7ゲームも簡単にキープ。第8ゲームも0-30とフェデラーがポイントを先行します。フェレーロも粘りを見せますが、バックハンドのウィナーやグランドスマッシュを決めて、フェデラーが第5ゲームから4ゲーム連取、サービング・フォー・ザ・セットとなります。

  第9ゲーム、フェレーロはここでも粘り強くラリーをし、15-30とポイントを先行するのですが、あと1ポイントが遠い。フェレーロがクロスへのフォアをアウトにさせて30-30となると、フェデラーはワイドへサービスエースを奪い、最後はフェレーロがクロスへのバックハンドをサイドアウト。第1セットはフェデラーが奪取しました。

  第2セットに入り、さらに幅の広い攻撃を見せるフェデラー。わざと浅いボールを放ってウィナーを奪うチャンスを作り、15-30とフェデラーがポイント先行すると、ここでフェレーロがダブルフォルト。最後は自らのバックハンドのミス(ネット)で、フェレーロはフェデラーに早々にブレイクを許してしまいます。さらに、第2ゲームではアングルショットにサーブ&ボレー、ドロップショットとフェレーロに主導権を握らせずにポイントを奪うフェデラーは、ラブゲームで自身のサービスゲームをキープしました。

  とはいえ、フェレーロも負けていませんでした。第3ゲーム、すべての1stサービスを入れ、ストローク戦に持ち込むと、フェデラーのエラーやミスを誘って、フェレーロもラブゲームでサービスゲームをキープします。

  結局、このままお互い持ち味を出してブレイクポイントを相手に許さずキープが続き、第10ゲーム、フェデラーのサービング・フォー・ザ・マッチを迎えます。

  第10ゲーム、簡単に40-0とフェデラーがマッチポイントを握りますが、フェレーロのクロスへのフォアハンドに、フェデラーのフォアがアウトになると、2ndサービスからサーブ&ボレーに出るフェデラーに対して、フェレーロがバックハンドのリターンでパスに成功。40-30と迫ります。しかし、最後はフェデラーがバックハンドでダウン・ザ・ラインにパッシングを決めて試合終了。

  スコアは6-3/6-4とフェデラーがあっさり獲ったようなものになっていますが、フェレーロ、あとちょっとだったんじゃないかと思います。第2セット第1ゲームを簡単にブレイクされたものの、その後はフェデラーにブレイクポイントを与えていませんから。欲をいえば、第1セット第5ゲームをブレイクできなかったあとに(まだ振り出しに戻っただけだったので)、なんとか集中力を上げて、ポイントへの執着心を見せてほしかったなぁ、と。

  ただ、まぁ、それをさせないのがフェデラーってことですよね。試合序盤は、いつものごとくミスが多かったのですが、試合が進むごとにミスは減り、ウィナーの数がぼんぼん増えていく。

  しかし、久々にフェデラーのクレーでの試合を見ましたが、クレーのほうがある意味、フェデラーの引き出しの多さがよくわかります。それに、ポイントを奪うことに対する貪欲さが前面に出て面白い(ハードコートや芝ではもっとスマートに、というか、もっと簡単にポイントを奪っているように見える)。アグレッシブさがよくわかる、というか。

  今年はMSMの決勝も3セットマッチですから、フェデラーにも優勝のチャンス、大いにありそう。今年もかなり競った試合になると思いますが、果たしてどうなるでしょう??

  フェレーロは残念でしたが、このクレー・シーズン、いい成績を残しそうな気がします。頑張ってほしいと思います。

posted by takezoh |12:49 | テニス | コメント(4) | トラックバック(0)
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この記事に対するコメント一覧
Re:〈MSM〉シングルスSF フェデラー×フェレーロ

フェデラーの対ナダル戦を観ているとフェデラーの根負け、みたいなとこありますよね。あのナダルの守備力!エース級を何度も返してくる(それも相手にとって楽ではない場所)他の選手になら何本エースを奪っているのやら・・・でもナダル相手ではエースにならない。厳しいですよね。何度も何度もギリギリを狙っては最後に力尽きるのでしょうね。

準決勝はフェデラーらしかったような気がします。ゲームごとにプランを変えて本当に引き出しの多さには脱帽いたします・・・そしてあの面を作り出す手首!プレーヤーなら誰もが欲しがる手首のやわらかさ!私にも欲しい・・・

posted by rieechan | 2007-04-22 14:48

>rieechanさんへ

 やはり、勝ち進めば勝ち進むほどに、フェデラーは本来の力をいかんなく発揮しはじめますね。ひとつひとつの技術が高いから、引き出しも多くなるんでしょうが、1試合ずつ、1ゲームずつとその状況、状況で戦略を変えていくフェデラーはさすがとしかいいようがありません。
 ナダルは今回もあの守備力でフェデラーをねじふせられるでしょうか。白熱した試合が観られそうで、いまからワクワクしております。

posted by takezoh | 2007-04-22 16:31

Re:〈MSM〉シングルスSF フェデラー×フェレーロ

 やはりフェデラーが勝ちましたか。彼は大会の中でも試合の中でも尻上がりに調子をあげてくるタイプなんですね。ナダルとの決勝戦も非常に楽しみです。やはりナダルが優位だろうとは思いますが、差も確実に縮まってきていると思うので、フェデラーにも十分チャンスがあると思います。

posted by バラージ | 2007-04-22 21:43

>バラージさんへ

 どれだけ競った試合になるんだろうと思っていたのですが…やっぱりクレーのナダルは誰も止められないかも??

posted by takezoh | 2007-04-23 00:03

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