2007年01月27日

【全豪】女子シングルス準決勝 セリーナ×バイディソワ

セリーナ・ウィリアムス vs ニコール・バイディソワ 7-6(5)/6-4

 先にリードしたのはバイディソワでした。
 リターンやラリーでのストロークはセリーナに負けないパワーとコントロール力があります。これによって、第1セット第1ゲームをいきなりブレイク。しかし、第5ゲーム、ダブルフォルトでセリーナにブレイクポイントを許すと、いいサーブを連続して決めて挽回するものの、ラリーになるとどうしてもポイントが獲りたい焦りからかストロークがアウトになることが多くなり、セリーナにブレイクバックを許してしまいます。

 このあたりは、バイディソワの若さ(メンタルがまだ不安定なところがある)でしょう。第9ゲームと第10ゲームも同じような状況でした。ストロークでセリーナを勝り、第9ゲームをブレイクするものの、第10ゲームはセリーナの集中力に屈する。セリーナは試合を通して、集中力が切れることがほとんどなかったように思いますが、バイディソワはメンタル面でも波がありました。

 タイブレーク、5-2とリードして自分のサーブからのポイントで、珍しく緊張を見せてセリーナはダブルフォルトを2連発したものの、気合いでバイディソワの2ndを叩き、甘く浮いてきたバイディソワの返球をすかさずオープンコートへウィナーを奪う。そして、ラリーで押されていたセリーナがやっと取ったボール(大きな弧を描いたボール)を、バイディソワがフォアでネットにかけるミスをおかして、第1セットはセリーナが奪取することになりました。

 第1セット、リードしながら追いつかれ、またリードしながら逆転されたバイディソワ。このあたりにもメンタルの影響が出たのでしょう、第2セットの最初のゲームをいきなりラブゲームでブレイクされてしまいます。これは一気に試合の流れがセリーナに傾くか? そう思いましたが、さすがバイディソワ。大物ぶりを発揮。第2ゲーム、動きが良くなり、ストロークでセリーナを揺さぶります。要所でサービスエースを決めて、簡単にブレイクを許さないセリーナでしたが、ラリーで強気の攻めを見せたバイディソワがブレイクバックに成功。流れを止めにかかります。

 このあと、バイディソワはストロークで力んでしまい、セリーナは2つのブレイクで4ゲーム連取。5-1と突き放しますが、バイディソワも負けていません。第7ゲーム、ポイント先行されながらもサービスエースでキープすると、第8ゲーム、セリーナの1stも2ndも大胆に叩いていきます。そして、30-40からクロスへのバックハンドのリターンエースでブレイク。土壇場で、セリーナのサービスゲームをブレイクします。

 第9ゲーム、セリーナも容赦なくバイディソワのサーブを叩き0-40とマッチポイントを握りますが、バイディソワが3ポイント連取してデュースに持ち込みます。二度目のデュースではやや力んでしまったバイディソワのボレーがアウトになってしまい、またもセリーナにマッチポイントを握られますが、深いサーブでセリーナのリターンをアウトさせて逆にゲームポイント。最後はセリーナのフォアをネットにかけさせて、キープに成功。これでセリーナの5-4、まだ逆転のチャンスは残されました。

 しかし、第10ゲーム、最初のポイントでバイディソワのクロスへの厳しいフォアハンドを切り返したセリーナは、ぐっとテンションを上げてきます。バイディソワのパッシング、際どいクロスへのバックハンド(判定はINでしたが、セリーナはチャレンジを使い切っていたので、何も言えない)でデュースに持ち込まれるものの、ワイドのサービスエースでアドバンテージ。最後もいいサービスからラリーで主導権を握り、浮いたバイディソワのボールをしっかりオープンコートへボレーを決めて、試合終了となりました。

 試合と通して、メンタルにもサーブにも波があったバイディソワ。集中力を切らすことなく、要所でポイントをしっかり獲れたセリーナ。ストロークではバイディソワが打ち勝つシーンはたくさん見られましたが、このあたりが試合の勝敗を分けることになったと思います。

 それでも、バイディソワはやはり、トップランカーとしての素質が充分にある選手。今はまだサーブが安定していませんが、長身、手足の長さを生かして、体をしならせるように放たれるあのサーブ(スピン系のサーブはまたちょっと違いますが)。1stでも2ndでもバウンドしてからぐんと伸びてきます。これが安定してくれば、(すでに週明けにはトップ10入りが決定しているようですが)、今後、トップ10内をキープするのは難しいことではないと思います。
 また、現在はまだGSでのSF進出が最高成績。ここを突破して1度でも決勝進出、そして優勝を経験すれば、一気に、トップ(1位)へ上り詰めることもあるかもしれません。

 そして、セリーナ。
 正直、1回戦のセリーナの動きを見ていると、第2週目にさえも残れないだろうと思いました(事実、そう書きました)。しかし、やはり元女王。まだ伸び盛りの若手を跳ね除けるだけの技術とパワー、そして何よりも強い精神力がありました。また、ペトロワ戦を境に、セリーナの動きはずいぶん良くなり(フットワークそのものよりも、動き出しの一歩が早くなった)、サーブやストロークにキレが戻ってきました。
 今の状態なら、久しぶりのGS優勝もあり得ます。

 さて、間もなく全豪オープン2007の女子シングルス決勝がはじまります。
 果たして、今年最初のGSタイトルは、どちらが手にすることになるでしょうか?

posted by takezoh |06:57 | 全豪オープン2007 | コメント(2) | トラックバック(0)
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この記事に対するコメント一覧
Re:【全豪】女子シングルス準決勝 セリーナ×バイディソワ

 セリーナが決勝まで来ると予想した人も、これまた少ないでしょうねぇ。いや、恐れ入りました。

posted by バラージ | 2007-01-27 18:57

>バラージさんへ

 セリーナはほんと、第1週で大会を去ると思いました。それぐらいフィットしていなかったので・・・
 バイディソワは惜しかったです。かつてのヒンギスみたいに怖いもの知らずというような神経の太さがあれば(笑)、いますぐにでも優勝だってありそうな実力だとは思うのですが。でも、次のGSはかなり楽しみです。

posted by takezoh | 2007-01-28 08:14

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