2006年11月13日

〈ATPマスターズ・カップ〉大会初日 フェデラーvsナルバンディアン

女子の頂上決戦が始まる前に、男子もランキング上位8名(と、ダブルス8組)によるガチンコ対決が上海で幕を開けました。

大会初日のシングルスは、レッド・グループの2試合。
2試合とも白熱した戦いが繰り広げられました。

まずは最初の試合から。

【第1試合 レッド・グループ】
ロジャー・フェデラー vs ダビド・ナルバンディアン 3-6/6-1/6-1

立ち上がり、フェデラーはまだサーフェスやボールへの感触がしっくり来ていないせいか(まぁ、いつも試合序盤はミスが多いのですが)、第1ゲーム(フェデラーのサービスゲーム)はネット、第2ゲームではボールをアウトにさせるシーンが目立ちました。

また、ナルバンディアンのリターン、そしてラリーでのストロークが良い。第1セット第3ゲーム、フェデラーはナルバンディアンにラリーで主導権を握られる上に、リターンエースを2本連続して決められ、先にブレイクを許してしまいます。続く第4ゲームも、すべてのラリーで主導権を握るナルバンディアン。ブレイクチャンスを与えてくれません。

ここまであまり1stサービスが入らなかったフェデラー。
第5ゲーム、ワイドへの2本のサービスエースを含め、すべて1stを決めてラブゲームでキープ、流れを引き寄せようとします。そして、その通り、次の第6ゲームで、強烈なフォアのダウン・ザ・ライン、パッシングショットを連続して決めて(すごー!を連発しました/笑)、ブレイクバックに成功。

しかし、それだけでは流れはフェデラーに行きませんでした。ナルバンディアンのリターン、そしてストロークがまだ勝っていました(コートカバーリングも見事でした)。

第7ゲーム、フェデラーはワイドへのサービスを多く使い、何とかナルバンディアンをコートの外へ追い出して、オープンコートを作ろうとしますが、先にミスをしてしまう。そして、ナルバンディアンがリターンダッシュを見せてフォアのボレーを決めて、ブレイクチャンスを握ります。ナルバンディアンの、ウィナーを狙ったダウン・ザ・ラインのバックハンドリターンがネットにかかって1本凌ぎますが、ボディに来た2ndサーブをナルバンディアンが見事にフォアでストレートへリターンエースを決めて、再びナルバンディアンがブレイク、第1セットを4-3とリードします。

第9ゲームも、最初のポイントでナルバンディアンがバックのダウン・ザ・ラインを決め、次のポイントでフェデラーのフォアのミスを誘うと、(センターへのサービスウィナー、エースで2ポイント挽回するも)ナルバンディアンがここでもラリーで主導権を握ってフェデラーがバックハンドのミス。ナルバンディアンがセットポイントを握ります。

ここで、なんと! フェデラーが、ダブルフォルト!
ダブルフォルトでフェデラーがセットを落とすなんて……
あ~、びっくりした。

フェデラーは当然、今大会の優勝を狙っていると思います。
そのためには、まず大会最初のこの試合は絶対に勝たなくてはいけません。
そして、第1セットを落とした今、なんとか状況を打開しなくてはなりません。
ふだん、涼しい顔で淡々とゲームを進めることが多いフェデラー。
これほど険しい表情のフェデラーは久しぶりに見ました。

第2セットに入ると、フェデラーは早い展開で、先に仕掛けようとします。
これが功を奏して、第1ゲーム(ナルバンディアンのサービスゲーム)、フォアのパッシングショット、バックボレーのウィナーでポイントを先行し、ナルバンディアンのダブルフォルトでブレイクチャンス。最後のポイントはラリーでぐいぐいナルバンディアンを押して、ナルバンディアンのミスを誘って、ブレイクに成功します。

第2ゲームはフェデラーががんがんいい1stサービスを入れてラブゲームキープしますが、まだフェデラーに流れは完全に行ってなかったと思います。ナルバンディアンは1stサービスの確率は悪いものの、ラリーではまだまだフェデラーのエラーを誘うことができていました。そして第4ゲーム、チャンスはやって来るのです。

ナルバンディアンのロブと、フェデラーのバックハンドのミスで0-30とポイント先行。ワイドへ2本のサービスエース、センターへのサービスウィナーを決められてフェデラーが40-30と逆転しますが、ラリーになると、ナルバンディアン主導で進みます。フェデラーを追い込んでスマッシュを決めてデュースに持ち込むと、ナルバンディアンのストレートへのバックハンドに、フェデラーがフォアをアウトさせ、ブレイクポイント。

このフォアのアウトで、フェデラーが声を荒げ(おそらくFから始まるNGワードを言ったか、と)、怒りをあらわにします。これまた、最近のフェデラーにはあり得ない光景。それほど、まだラリーで自分の思い通りに行ってなかったわけです。

が、2nd、1stといいサーブが入ってナルバンディアンのリターンはネット、アウトとなり、逆にフェデラーがゲームポイント。それでもまたフェデラーがラリーからフォアハンドをアウトにさせて、2回目のデュース。次のポイント、ナルバンディアンはワイドへ入ってきたサーブを何とかリターンして、センター方向へ走ります。が、フェデラーが逆を突いてウィナーを奪います。

またもフェデラーのゲームポイント。ナルバンディアンはドロップショットを試みて、フェデラーを前後に揺さぶります。しかし、猛ダッシュしてフェデラーがボールを拾って返す。ネット際に入ってきたボールをナルバンディアンはバックハンドで角度をつけて返球しますが、これがサイドアウトとなり、ブレイクできず。

ここでナルバンディアンが、少しガックリきたんじゃないかと思います。
一方、フェデラーにはとにかく1ポイント、1ポイントにかける執念みたいなものを感じました。それこそ、すべてのゲームを獲るぐらいの。

ナルバンディアンも、本人の表情や態度に出ていないだけで、何とかポイントをもぎとってやる! という思いはあったかもしれませんが、フェデラーのメラメラした気迫はナルバンディアンからはなぁ……1セット獲ってるし、まだラリーでは負けてない、ブレイクだってたったの1ゲームじゃないか! と思ったりしました。

このあたりから、フェデラーのウィナーの数は各段に増え、逆にナルバンディアンはそれまであまりなかったミスや、痛いところでのダブルフォルトが出始めます。そして、第5ゲーム、第7ゲーム、簡単にフェデラーにブレイクを許し、第2セットはフェデラーが6-1で獲り返しました。

第2セットは結局、スコアだけだとフェデラーの圧勝なんですが、まだナルバンディアンには勝機はあったと思います。

その証拠に、第3セット第1ゲーム(フェデラーのサービスゲーム)、ナルバンディアンのリターンやストロークはフェデラーを押していました。が、要所でまともにリターンさせないサーブを打つフェデラー(ここもワイドでした)。いいリターンやフォアのウィナーを奪って30-30とするものの、ブレイクチャンスにはあと一歩届きませんでした。

ここからですね、ナルバンディアンがさらに精神的にも弱っていくのは。
第2ゲーム、ミスを連発してサービスゲームを落とすと、第4ゲームは2つのダブルフォルトをおかし、フットワークも悪くなります(そしてブレイクされる)。さらに、第5ゲーム、フェデラーが簡単にサービスキープして、第3セットはフェデラーの5-0となります。

それでも、ナルバンディアンは第6ゲーム踏ん張った。
フォアのミスを2つおかしますが、30-30からフェデラーをラリーで左右に振り回します。そして、フェデラーが走りながらバックハンドのダウン・ザ・ラインを狙うもネット。最後はワイドへのいい1stサーブが決まって、ようやくナルバンディアンがキープに成功。

でも、さすがに遅すぎました。

フェデラーは最終ゲーム、あまり1stは入らなかったものの、ワイドへの2ndでリターンをアウトさせると、バックのアングルボレーでウィナーを奪い、簡単に30-0とします。ナルバンディアンは次の2ndをフォアで強打しに行きますが、残念ながらボールはネットを越えず。最後はクロスへのフォアハンドをネットにかけてしまい、試合終了です。

あぁ~、ナルバンディアン、もったいない……
いや、それよりも、フェデラーの執念ですよね。
こんなガツガツしたフェデラーの試合が観られるってのも、なかなかないこと。
やっぱりトップ選手どうしのガチンコ対決はたまりません。

あ~、また長くなってしまいました(反省)。

posted by takezoh |08:32 | テニス | コメント(3) | トラックバック(0)
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Re:〈ATPマスターズ・カップ〉大会初日 フェデラーvsナルバンディアン

 フェデラーのオールストレート勝ちは、いきなりなくなっちゃいましたね(笑)。まぁ、そうでなくては面白くありません。他の選手にもがんばってもらわないと。
 ナルバンディアンはできればストレートで決めたかったでしょうね。フェデラー相手に1-1のタイに持ち込まれたら、精神的にもかなりのプレッシャーになっちゃうでしょうし。
 フェデラーにすれば、去年負けた相手ですし、今回は絶対に負けられないという思いがあったんでしょうね。

posted by バラージ | 2006-11-13 19:44

Re:〈ATPマスターズ・カップ〉大会初日 フェデラーvsナルバンディアン

 結果がわかってるのでついでに書いちゃいますが、ロディックも勝ちましたね。
 彼のプレイスタイル自体はあまり好きではないけれど、テニス人気の盛り上がりとか考えると、彼のような華のあるイケメン選手(女子で言うとシャラポワみたいな)にはぜひがんばってほしい。いろんなプレイスタイルの選手がいたほうがいいとも思いますし、皆が皆フェデラーになってしまったらそれはそれでつまらないですからね。

posted by バラージ | 2006-11-13 19:56

>バラージさんへ

そうなんですよね、昨年のマスターズ・カップの決勝でナルバンディアンに負けていることもかなり影響していると思います。しかし、フェデラーも人の子(当たり前か/笑)。超人的なプレーばっかり見ることが多いですが、こんな人間臭いフェデラーもなかなかオツなもんです。

ロディックはサーブ&ボレーヤーに徹してましたね。すんごいアグレッシブで頑張ってました。あとでエントリしようと思いますが、いい試合でした。

ただ、ちょっと気になるのは、リュビチッチが(まぁ、劣勢だったというのもあるでしょうが)元気がないなぁ、と思ったことです。基本的にクールにプレーをするとは思うのですが……最後はちょっとガックリきていたような感じでした。

まぁ、気持ちを持ち直して明日は試合をしてくれると思います(ナルバンディアンも)。

posted by takezoh | 2006-11-13 22:19

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