2006年11月02日

ツルスノフのブログ〈その2〉

2006年5月1日(月)

今日も早起きしなくちゃならなかった。というのも、10時からガエル・モンフィスと練習するよう前日に予定を入れておいたから。練習のセッティングじゃ、10時はそんなに早いというわけじゃないんだけども、起きる時間はまた別やからね! 練習するコートがホテルから30分ぐらいのところにあるから、ちょっと不便。でも、少なくともコートに着くまでは音楽が聴ける! 今日もいい日になりそうや!

ここの天気はどうやた1種類しかないらしい。朝、窓を開けると、お日様が部屋じゅうに差し込んで、空気はとっても爽やか!!! 尻もちはつくけど、コートに行くのが待ちきれない。で、さっそく車に乗って出発! 今日は月曜日だけど祝日で、通りはガラガラなもんだから、ドライバーは速度制限いっぱいにワゴンカーを走らせることにしたらしい。時速140キロで大型ワゴンを走らせるもんだから、スケルトンのカーレースで車から振り落とされるような感じだった。でも、僕はスピードが好きだから、ぜんぜん平気。実際、ハンドルをまるで救命浮き輪のごとく両手で握り締めてるオバさんなんかより、Evel Knevil(takezoh注:伝説のスタントマンEvel Knievel/イーブル・クニーブルのこと?)みたいな人が運転しているほうがよっぽど安全だと思うね。

僕の隣に座っていたコーチはどうやら僕とは違う気持ちだったらしく、生命保険の額をアップするようにって電話してた。面白かったのは、フリーウェイを降りて、大会会場のある地域の下り坂を走ったとき。彼女(ドライバー)は明らかに「ACME InstaStop」と呼ばれる最新式ブレーキ・システムを試そうとしてたな。こっちはシートベルトの具合を試さなアカンかったけど。朝の眠気は一気に吹き飛んで、コートに着いたときには脈拍が175になってたわ。

今日が昨日よりいい日になるっていう最初の兆候は、ガエルがテニスシューズを忘れたって言ったときだった。「チャンス到来!」と思ったね! 「今度こそがっかりはなしだ!」 それで打ち合いを始めたんだけど、ウォームアップを始めてすぐに、ガエルが、大丈夫そうだって言ってゲームをすることになった……。う~ん……。ここは飛ばそう……。う~ん……。え~っと……。ああ、そうそう! ランチはいつものごとく最高だった!

マラト(・サフィン)が12時から一緒に練習したいって日曜日に電話してきた。というのも、彼は日曜日の遅くに到着する予定で、練習相手を見つけられないからなんだ。僕は優しい男だから、スケジュールを彼に合わせてやったというわけ。ということで、僕は12時からまた練習。とはいっても、ウォームアップ兼写真撮影会って感じだったけどね。ただ、注目度はぜんぜん一緒じゃなかったけどね!!! たぶん、ここ何日か僕がヒゲを剃ってなかったせいやろな……

練習の後、一緒にランチに出かけて、バレンシア以来のつもる話をした。マラトは僕たち共通の友人、デニス・ゴロバノフの結婚式に出席するためにモスクワにいたんだけど、絶対に結婚するような奴じゃなかっただけに、彼を知っている人にとってこのニュースは衝撃的。とにかくマラトからその話を聞いて、しばらく噂話をした。それからヴェスニナとビリヤードをもう1ラウンドやって「おっと、ごめんなさいよ」と引導を渡してやった。これで6勝6杯のタイ。これで彼女もペチャンコ! 彼女は何がしたいってんだ?! 相手はプロやで!!! もちろん、今度も彼女が負けるに決まってる!!!

今日はダブルスの試合もしたっていうのを忘れてた。センターコートの最終戦! 午後6時から試合が始まったんだけど、まだスタンドにはたくさん人が残っていた。だから僕はボレーミスしないよう集中した! たぶん僕のせいなんかな、観客を見てると、ポルトガルでは女性が人口の90%を占めているようだ。まぁ、ロシア人のダブルス・チームに熱狂してるっていうのもあるやろうけど! う~ん……

最初の何ゲームかはちょっとぎこちなかった。というのも、一緒にダブルスを組むのは初めてで、マラトは「僕のエリア/君のエリア」という概念をまったく理解していないんだ。それに、どうも自分のフォアハンドは僕のバックハンドよりも優れていると思っているらしく、そうじゃないってことをわからせなくちゃいけなかった。女性の夢である、2メートルの法則(takezoh注:2メートル以内に接近すると恋愛に発展するという人間行動学の論理)を論理的に伝えるだけの能力が僕に備わっていたから、第1セットは6-4で獲ることができた。

第2セットで先にブレイクして3-1とリードしたのに、僕たちは僕のサービスゲームを失ってしまった。実際は「僕たち」というべきじゃないな。だって、僕にやれることは何もなかったから! 僕が水の補給と新しいタオルを取りに行っている間、マラトが不覚にもそのゲームを落としてしまったんだよ。もし物事を終わらせたかったら、自分でなんとかすべきと思うけどな! 不運な何ゲームかの後(僕たちはデュースでノー・アドバンテージ・スコアリング方式を使った)デュースになって、僕たちはまたサービスゲームをブレイクされ、第2セットを6-4で落としてしまった。

タイブレークに突入。これが一番楽しくない。だって、何が起こるかわからんし、自分がドジってポイント落とす側にまわりたくないやん。お互い何度かミニブレークがあってんけど、それは僕らが生まれもって紳士で太っ腹やからやろな、7-8でサーブを迎えることになってしまった。マラトがサーブする番やってんけど、僕の頭の中は真っ白! ただ2本連続エースをとってくれと祈るだけやった! いいサービスが2本入って、9-8とリード。マラトのレシーブ。僕がレシーブするのはデュースサイドで良かった! マラトのレシーブはとんでもないフォアハンド。どうやらスタンドの上段27列目の観客のフォアハンドを狙ったらしい。ダビド・スコフはその観客に当たっちゃかわいそうだと思ったらしく、ボールに手を伸ばした。彼のパートナーは、アウトだ、って叫んでいるのに! ダビドは途中でラケットを引っ込めようとしたけど、デカラケだったせいでボールがフレームにかすって、僕らの勝ち! ベストな勝ち方じゃなかったけど、お客さん、ありがとう!!!

試合後はインタビュー。あげられるラケットは持ち合わせてないっちゅうのを子供にわからせるのに苦労して、記者会見場に到着したときには、マラトはすでにパンツを脱いで席についていて、どれだけクレーが好きか、どれだけUSオープン・シリーズをクレーコートでやってもらいたいと思っているかを話していた(takezoh注:サフィンはクレーが苦手です。友だちならではの嫌味です)。僕も席につくと、火曜日の1回戦で対戦するラッキールーザーのポルトガル人について質問された。僕は彼がどんな選手かまったく知らなかったから、彼のことはぜんぜん知らないけど、試合には勝ちたいね、と答えた。そして2つ目の質問が-これ僕の冗談ちゃうで!-「マラトのこと、どう思うか?」。う~ん……我、言葉を失う……。この記者は、今朝起きたとき「え~っと、ドミトリーへのいい質問って何だろう?! あ、そうか!!! マラトのこと、どう思うかって質問するのはどうかな!!! そうだ、そうだ! これはまさに素晴らしい質問だ!!! 忘れないうちにメモしとかないと! よくすぐに思いついたな!」とでも思ったんか?

インタビューの後、明日の練習を登録しに行って、それから車に乗った。僕は防炎服とヘルメットを渡されて、メルセデスVitoのコックピットに押し込まれた。僕らが離陸のための安全確認が終わると、ドライバーはすべてのシステムをチェックし、レバーを引き、スウィッチを入れ、翼を下げ、そしてマフラーを着火した! またね!!!

posted by takezoh |06:06 | ツルスノフの筆技 | コメント(0) | トラックバック(0)
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