2006年10月29日

ツルスノフのブログ〈その1〉

マラト・サフィンご推薦の、ドミトリー・ツルスノフのブログ。
よくまぁ、これだけ書けるわ、と思うぐらい、大会期間中にも書きまくり。
あんた、ポイントと賞金を稼ぐよりも、ブログ書くために大会にエントリしてるんちゃうの? と言いたくなるほど、筆、進みすぎ。

長いので今まで読むのを避けていましたが、あまりにも面白い。
ということで、彼がブログを担当し始めたのは今から半年ほど前の話ではありますが、つたない英語力で「男子テニス界きってのブロガー」ツルスノフのブログをご紹介したいと思います。


2006年4月30日

土曜日

やぁ、みんな!

まず、ブログを始める前にこれだけは言わせてもらう。
断ったらダブルスは出場させへんってATPに言われたんや!
っちゅーのは冗談!!!

ほんまは、こうやって僕たち選手が大会期間中どうやってすごしているのかを読んでもらうのはすごくいい考えだと思うし、1週間、シェイクスピアになれるってのは幸せなことです。
では、スタート……

バルセロナからリスボンに到着したのは土曜日の夕方頃だったんだけど、選手にとってはこれって遅い。普通は金曜日あたりに到着できるようにするもんで、そうしたらコートにも時差にも慣れる時間ができるし、飲みに行く場所とかも見つけておける。値段の高そうなバーとかはすぐ見つけられるだろうけど、大会が始まるまでに他のバーも見つけとかなね。だって、1回戦で敗退したら、賞金が水の泡になってまうやん。

フライトは平穏無事でした! これが一番。ま、着陸のときパイロットは、荷物だけじゃなくて僕ら人間も乗ってるってこと忘れてたみたいやけどね! 思うに、前方で操縦してると、滑走路にどーんって着陸するのほうが楽しいんやろうな。後ろで寝られへんようにって!!!!!!

ポルトガルは初めてで、どんなことがあるのかわからないけれど、ここに来られるのをすごく楽しみにしてたんだ。それに、僕はスペイン語よりもポルトガル語のほうが好きなので、悪い言葉に磨きをかけようと意気込んでる。30分かけてホテルに到着。ホテルはむっちゃいいところ。オーシャンビューのあるホテル。ま、僕の部屋は違うんやけどね。サフィンは絶対もっといい眺めの部屋やで(笑)!

ホテルに着いて最初にしたことは、インターネット。何か見落としてないかって思って。で、思った通り……何もなかった。それから荷物をといた。だいたい、何日かしたらまた荷造りせなアカンのに、いちいち荷物をほどかなアカンのかわからん。毎週、毎週、これを繰り返すのって無意味な気がするねんけど。それから、またインターネット。が、またもメッセージがない!!! ということで、僕はスーパーマーケットへ行って水とさくらんぼジュースを買った! なんでかって?! それは僕がさくらんぼジュースが好きだからだよ!!! とにかく、僕は11時頃に就寝、これで土曜日はおしまい!

日曜日

8時頃に起きてから、音楽をダウンロードしたり、ようやく届いたメールに返事を書いたりして過ごした。が、返事を書こうと思ったら、みんなスパムメールってのに気づいた。なんだ、ガッカリ!!!

それから朝食! 名前は言えないけれど、テニスプレーヤーには食事管理にいちいちうるさい奴がいる。オムレツが食べたいけど白身だけで黄身はなしとか、バターじゃなくてマーガリンにしてくれとか、ナイフとフォークは、使ってるラケットのみたいにバランスよくとか。納得できる部分もあれば、ちょっと変だと思うこともある。でも、基本的に朝食ってのは大事。朝食とは「誘惑」と「感覚」の1日で最初の対決でもある。1日じゅう、食べ物を目にするたびに、この対決は繰り返される。ベーコン、クロワッサン、肉、ソーセージ、カップケーキ。みんな僕に微笑みかけて、味わってくれと懇願してくるんだ。

もちろん、レストランにはコーンフレークやライ麦パン、ウォールナッツ、そしてダイエットウォーターも置いてある。でも奴らは僕に微笑みかけてくれない。というのも、残念ながら僕は健康的なものを食べなくちゃいけないからね。だって、車をスムーズに走らせるには、タンクにいい燃料を入れるべきやろ。ウォールナッツにはそれがわかってやがる!!! ごまかさずに正しい食事管理をするのは特に大変。だって、ここには自分しかおらんからね。いつもなら、トレーナーが僕の食事を監視してるんやけど、いまここにあるのは自由。もちろん、食事制限を守るべきだってのはわかってる。それにだいたい、トレーナーが合流したら、体重でバレるからね(笑)! だけどクロワッサンを1個だけ盗んだった! え~やんか、たった50グラムやろ! 大したことないって!!!

最初の練習はヴィンス(ヴィンセント)・スペーディア! 反論はあるやろうけど、ツアーじゃ一番のラッパーなんだ! まぁ、おそらくそんなことしようってのは彼しかいないし、他のみんなは疲れてるから、やめてくれなんて言えないだけやねんけどね。だから好きなようにやらせてるってわけ。まずお互いに韻を踏んだ詩をぶつけ合う。それからラップでバトルすることになるわけだけど、3回のうち2回は彼がやりたいって言うもんだから。「そろそろ練習しようよ!」そう僕が言って、練習スタート。練習は大したことなかった! 僕らはとってもか弱いから、ウォームアップでマシーンを使ったらヘロヘロになった。そんなん僕らのスタイルちゃうっちゅうねん! ウォームアップが終わって、少しだけゲームをしたんやけど……結果はそんなに重要とちゃうよな! 重要なのは楽しんだってことや!ああ、そうさ、負けましたよ……クレーなんて大嫌いだ!!!

負けたからって自分に言い聞かせてるんやないで。色は嫌いやけど、そういうことじゃない! ただクレーコートが嫌いってだけなんや! ここのクレーコートはバルセロナのコートよりもちょっと遅いし、ボールが軽い! あぁ、良かった! バルセロナのボールはスイカみたいやった。ストロークするたびに肩が抜けそうやったわ! それに、もっと靴下が汚れるクレーコートもある。いい解決法はないものか! とにかく、2回目の練習があるから、印象も変わるかも。さて、昼メシの時間だ!

ランチもすごく美味しかった。「誘惑」と「感覚」の対決で、オデュッセウス(takezoh注:理性を意味していると思われます)という名のサイレンが僕のなかで鳴っていたことについては触れないでおく。僕はサラダやパスタ、魚を食べた。ロシア人ばっかりのテーブルでロシア人の女の子と楽しいおしゃべりも。噂話や笑い話をしたり、たいていは人をからかったりしてる。ところで、言うのを忘れてたけど、今大会(エストリル・オープン)は男女共催の大会なんだ。だから早々に負けてしまって自信を失ったときには、女子と試合するといいよ。

2回目の練習相手はLukas Dlouhy(ルーカス・ドロウィー)。もし彼の名前を発音できたら、意味することはひとつ。君はチェコ人っちゅうことやね! 彼の名字に今度ばかりはビビらへんで。だって練習する準備は出来てるもんね。ウォームアップしてから、ゲームをやったんだけど、彼はずるい選手だ。というのも、彼はドロップショットが好きなんだ。彼が最初にドロップショットを打ったとき、ボールを追いかけた僕は足をスライドさせるつもりが、コートに穴を掘ってしまった。つまり、ボールを打ち返すつもりが、背中からコートをずるっと滑るハメに。う~ん……まぁ、いいか……これで僕は全身土だらけ、パンツの中に200gは土が入ってるな。しかもポイント獲られたし!!! 今度からはそんな卑怯なドロップショットは追いかけないからな!!!

その2ポイント後、僕はまたこけた! 今度は尻もち!隣のコートの女子が面白がってやがる!!! フェンス越しに見てた子供もな! 「ママ、見て~!!!ピエロみたい!!!」 今回は少なくともポイントは奪った。構うもんか、だろ!? もう僕のパンツのなかは土だらけ!!! 僕にどうしろっちゅうねん?!?! たびたび土の採集はしたけど、練習はなかなか良かった! このサーフェスをものにするまでには時間はかかったけれど、1時間ほど打ち合いをして、少しは居心地よく感じてきた。思うに、このサーフェスにぴったりな環境は火星しかないね。だから全仏オープンはハードコートにするとか、クレーコートの大会は火星でやるべきだ!

練習のあとは、他の選手と一緒にランニングをした。素晴らしいサッカー競技場で15分ほどランニングをしたんだけど、ひとりの男が近づいてきて、競技場を閉めるって言うんだ。僕らは後ろにあるトラックを指差して、そこで走れるかどうか聞いたんだけど、それでもその男は競技場を閉めなきゃならない、でも、もし1ユーロ渡すんなら、1時間は使っていいよ、だって。公共施設やで?! たぶん僕がちゃんと理解してなかったのかも。それにしても、誰が財布持ってランニングするっちゅうねん?! 代わりに水のボトルを渡そうとしてもいらんっていうから、通りの向こうの別の競技場でランニングすることにした。それからマッサージを受けて、シャワーを浴びた。その後、ロッカーへ行って、ストレッチをして、持って帰ってきた土を返しておいた。時間が余ったので、プレイヤーズ・ラウンジに行って、ビリヤードでエレナ・ヴェスニナをやりこめてやった! まぁ、4ゲームやって1回勝っただけやけど。でもそれは、他のボールを沈めるまで8番ボールを沈めたらアカンっていうアホらしいルールのせいなんや……どうでもいいけど!

部屋に戻ってすぐ、インターネットに接続。(イゴール・)アンドレエフと(マリア・)キリレンコにIPアドレスの見つけ方を教えるのに苦労した。奴らはコンピュータはからっきし。タイプラターを買うべきやったな!!! やってられんから、(ニコライ・)ダビデンコと、ホテルからそう遠くない小さな通りにある美味しいシーフードレストランへディナーに出かけることにした。魚がすごく美味しくて、すっかり好物になった。今週はずっとこのレストランに来てしまいそう!!! 僕らは先週の水曜日にバルセロナであったパーティのことで盛り上がった。これはまた別の機会に!!!

posted by takezoh |07:25 | ツルスノフの筆技 | コメント(2) | トラックバック(0)
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この記事に対するコメント一覧
Re:ツルスノフのブログ〈その1〉

おもしろすぎる。
最高!
翻訳も最高!
ツルスノフが関西弁を話すとは。

posted by ダビレンコン | 2006-11-01 12:09

>ダビレンコンさんへ

こんにちは、はじめまして。
コメントありがとうございます。
お楽しみいただけて何よりです。
すいません、自分が関西人なもんで、ついつい関西弁を入れてしまいました。
そのうち、また続きをエントリします。
ちなみに、ツルスノフ最新ブログがATP公式サイトに上がってました(またも長い)。

posted by takezoh | 2006-11-01 14:41

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