2006年09月15日
USオープン男子単決勝〈フェデラーvsロディック〉…の続き
1回の投稿で終わるつもりだったUSオープン男子シングルス決勝。 クレーコートではラファエル・ナダルによってライバル対決が確立しましたが、ハードコートや芝では、なかなかライバルが現れない。 もっと誰か盛り上げてくれ~! フェデラーにどうやったら勝てるねんっ…… そう考えながら試合を見ていると、フェデラーの対戦相手目線で試合観戦、ついつい素人ながらに分析しようとして話が長くなってしまいます。 でも、引っ張りすぎ(笑)。 今回でちゃんと終わらせます(反省)。 第1セット、フェデラーに3つのブレイクを許してしまったロディックでしたが、精神的なダメージはさほどなかったと思います。
フェデラーのサービスではじまった第2セット第1ゲーム。 フェデラーの1stサービスをロディックのリターン。それに対して、フェデラーがクロスへのフォアをネットにかけると、続くポイントもロディックが獲ります。第1セットでも何度もトライしていたアプローチショット。そこからロディックがバックボレーを決めるのです(記録は、フェデラーのバックハンドがアウト。フォースドエラーとなっています)。 さらに、フェデラーのクロスへのバックハンドがライン際に落ちて、ロディックがチャレンジを要求。これが成功して0-40とブレイクチャンスをものにします。最後はロディックのネットアプローチに対して、ロディックがクロスへフォアのパッシングショット! 早い段階でのブレイクによって、ロディックは、まず第1に自分のサービスゲームをキープすることに専念すればよくなりました。第2セットのサービスが、第1セットよりもよくなったのは、こういうところにもあると思います(1stサービスの確率もよくなりました)。 第2ゲーム、1度はデュースになりましたが、ワイドへのサービスウィナー、そしてロディックのバックボレーによって(ボレーはフェデラーに拾われましたが、一歩間に合わずボールはネット)キープに成功します。 第3ゲームから第6ゲームまでは、お互いに持ち味を出して、自分のサービスゲームを簡単にキープ。そして第7ゲーム、ロディックに再びブレイクチャンスがやってきます。 第7ゲーム、ロディックのバックのパッシングがアウト、フェデラーのワイドへのサービスエースで30-0となりますが、ここからフェデラーが、ワイドへのフォア(ネット)、ロディックのパッシングに対してのボレー(ネット)、そしてストレートへのフォア(アウト)と、3つ連続ミスをおかします。しかし、フェデラーは慌てません。スマッシュ、ストレートへのバックのウィナーを決めてアドバンテージを握ると、最後はロディックがバックハンドをネットにかけて、フェデラーがキープに成功。 第8、9ゲームはそれぞれ楽にサービスキープ。 そして迎えた第10ゲーム、ロディックのサービング・フォー・ザ・セットです。 最初のポイントをワイドへのサービスエースで獲ると、次のポイントではフェデラーのバックハンドのミスを誘います。30-0からフォアのボレーをオープンコート(ワイド)へ決めて、セットポイント。ウィナーを狙いフォアに回り込んでダウン・ザ・ラインへ打ち込もうとしたロディックのボールがネットコードに当たってアウトになり40-15となったものの、最後はロディックがフェデラーのストレートへのフォアをアウトにさせ、ロディックが6-4で第2セットを奪取しました。 第3セットでポイントとなったのは、第5ゲームと第6ゲーム。 第5ゲーム、クロスへのバックのパッシングショットにフェデラーのラケットがはじかれると、フェデラーがバックのミスを2つおかして、ロディックが0-40とブレイクチャンスを握ります。しかし、フェデラーはすぐさま追いつきます。ワイドへのサービスエース、スマッシュと30-40とすると、ロディックがクロスへのバックのパッシングをネットにかけてデュース。 先にアドバンテージを獲ったのはロディックでした。 フェデラーの1stサービス、読んでいました。フォアハンドでクロスへ角度をつけてサービスを返すロディック。リターンエースとなります。次のポイントも、ラリーからフェデラーの動きを読み、ストレートへフォアを強打します。しかし、これがネット。もったいない! と思わず口にしてしまいました(笑)。このあたりがフェデラーとの大きい差でしょうか。フェデラーなら簡単にパコーンとウィナーを奪っていることでしょう。 こうして2回目のデュース。 フェデラーはロディックのリターンをさらに角度をつけてフォアでウィナーを奪うと、最後はワイドへサービスウィナーを決めて、サービスキープに成功しました。 第6ゲーム、ロディックのサービスゲームでは、デュースが7回続きました。 ゲームでポイントを先行したのはフェデラー。フェデラーのバックのスライスにミス(ネット)を誘われ0-15、続くポイントでもロディックはクロスへのバックをネットにかけて0-30とされます。センターへのサービスウィナーで30-30に戻しますが、次のポイントで不運にもフェデラーのバックハンドのリターンがネットイン。フェデラーにブレイクポイントを許してしまいます。 デュースでアドバンテージを握ることが多かったのはフェデラー。それに対してフェデラーは再三、サービスウィナーでブレイクされるのを防ぎました。3回目のデュース、ネットダッシュからロディックがボレーを決めると、ようやくロディックにゲームポイントがやってきます。 ここもまたネットアプローチするロディック。最初のフェデラーのパッシングショットに反応し、相手コートにボレーでボールを返しますが、これが甘かった(というよりも、フェデラーのパッシングショットのコースが厳しい)。もう一度、フェデラーがパッシング、再び反応してボールをフェデラーのコートへボレーする。しかし、3度目は違いました。フェデラーがストレートへのバックのパッシングショットを決めました。 5回目のデュースでもロディックはセンターへのサービスウィナーでアドバンテージを握りますが、ウィナーを狙ったクロスへのバックハンドがぎりぎりアウト。残念! 7回目のデュース、フェデラーのバックハンドをアウトにさせると、最後はワイドへのサービスウィナーを決めて、ロディック、ようやくサービスキープに成功しました。 ここから第11ゲームまでまた、それぞれ比較的楽にサービスゲームをキープ。 おそらく、フェデラー以外の選手との対戦なら、この苦しんだキープからロディックが試合の流れをぐっと引き寄せるチャンスがあったと思います。しかし、フェデラーはなかなかそれを許してくれません。第7ゲーム、フェデラーのクロスへのバックハンドがウィナー、ロディックのクロスへのバックハンドのパッシングで15-15となり、次のポイントでフェデラーがロディックのリターンに対し、クロスへフォアのウィナーを奪います。ロディックはチャレンジを要求しますが、判定は覆らず。 ラインぎりぎりに決められるフェデラーの技術もすごいのですが、第5、6ゲームと激しい競り合いをした後でも、何事もなかったかのように、簡単に、普通に(しかも見事なコースに)ポイントを獲れてしまえるフェデラー。ここでみんな苦戦するんですよね。どうしましょ、これ。どうにもならんな(笑)。 次のポイントでフェデラーはクロスへのフォアをミスしていますから、チャレンジを要求したポイントでは2ndサービスからのリターンだったので、もうあとボール1個ぶんぐらい厳しいところにリターンできていれば……なんていうのは、あまりにも結果論ですな。しかし、ロディックはチャレンジするところ、心得てるなぁ。さすが賛成派。 結局、次のポイントでフェデラーがまたもロディックからのリターンをストレートでフォアのウィナーを奪ってゲームポイントを握ると、ロディックのウィナーを狙いにいったストレートへのフォアがサイドアウトになり、フェデラーがサービスゲームをキープしました。 第12ゲーム、ロディックがこの試合をキープすれば、タイブレーク突入です。 最初のポイント、ロディックのフォアに回り込んだストレートへのボールがネットにかかり、フェデラーがポイントを先行します。そして、フェデラーがクロスへバックのパッシングを決めると、次のポイントでロディックがウィナーを狙いにストレートへフォアを強打します。しかし、これがサイドアウト。これで0-40。ここをしのがなければ、非常に厳しい戦いになってしまうロディック。センターへのサービスエースを決めて1ポイント挽回しますが、最後はボレーをネットにかけてしまいます。 これでセットカウントはフェデラーの2-1。 こうなると、フェデラーは強い。第1セット、ラリーからぽんぽんとウィナーを奪っていたフェデラー。第4セットは第1セットを彷彿させる展開が多くなりました。仕掛けも早い。 第2ゲーム、フェデラーがフォアでクロスへのウィナーを奪ってブレイクポイントを握ると、最後はロディックがフォアのボレーをネットにかけて、フェデラーがブレイクに成功。 ここからフェデラーはサービスエースもペースアップ、危なげなくサービスゲームをキープし続け、ロディックにブレイクチャンスを許しません。ロディックのサービスゲーム(第4ゲーム)でもフォアのクロスへのパッシングでポイント先行すると、ロディックのミスを誘ってブレイクポイント。最後はスマッシュを決めて、4ゲーム連取。 フェデラーの5-0となった第6ゲーム。30-0からロディックの2つのミスとフェデラーのクロスへのパッシングショットが決まり、30-40とし、フェデラーがマッチポイントを握ります。しかし、ロディックがセンターへのサービスウィナーを決めてデュースに持ち込むと、ネットにつめるフェデラーに対してバックでクロスへパッシング。そして今度はロディックがネットアプローチし、オープンコートへボレーを決めて、試合を終わらせませんでした。 あとはロディックがフェデラーのサービスゲームを破るしかない。 どこまで粘りを見せられるか? しかし、フェデラーはやっぱり強い…… 最初のポイントこそ、バックのミスをしてロディックに与えてしまいますが、センターへのサービスエースを決めて15-15に戻すと、次のポイントでロディックのリターンがアウト。ウィナーと言ってもいいストレートへのフォアを決めて、あっという間にマッチポイント。最後はスマッシュを決めて、フェデラーが3連覇という偉業を成し遂げました。 第1、4セットはスコアだけ見れば、フェデラーの圧勝です。 しかし、ロディックがプレスカンファレンスで「これまではグランドキャニオンほどの差があったけれど、そのときよりはずいぶん縮まっていると思う」と言っていた通り、圧倒的な差というものはなくなってきていると私も感じました。 これはロディックだけでなく、ジェイムズ・ブレイクの試合でも思いました。 芝ではまだどうかわかりませんが、ハードコートは試合数も多いし、ロディックにしてもJBにしても、相当研究していると思います。そして、どう戦えばいいのか、という戦術的な面、そのための技術的な部分でも努力の結果がよく出ていたと思います。 だいたい、5-0になってもずるずるいかないロディック、メディアでも何度も言われていますが、精神的なところがまったく違う。完全に自信を取り戻しましたね。 それにしても、フェデラーの読みの良さ、読みがはずれてもすぐさま立て直せる技術とフィジカル。 偉業を成し遂げたフェデラーに「おめでとうございます」。 あんたはほんまに強いですわ…… そして、頑張れ、他の選手たちも(笑)! まずは彼の動きを分析していけば、必ず道は開ける! ロディック、来年のグランドスラム、期待してまっせ! もちろん、JBやナダルも、よろしく頼みます!
posted by takezoh |00:16 |
USオープン2006 |
コメント(2) |
トラックバック(0)
トラックバックURL
このエントリーのトラックバックURL:
http://www.plus-blog.sportsnavi.com/takezoh/tb_ping/185
この記事に対するコメント一覧
Re:USオープン男子単決勝〈フェデラーvsロディック〉…の続き
こんにちは。
いやぁ、お疲れ様でした。同時に、ありがとうございました。タケゾウさんのレポート読んでると、ロディックの頑張りがすごく伝わってきます。内容のあるファイナルだったんですね。
しかし、やっぱりフェデラーって人は…。(笑) タケゾウさんの仰るように、打倒フェデラーに向けての研究は相当のはず。それを突っぱねる強さは圧巻ですねぇ。
私は、バグダティスにも肩入れしたい感じです。今回はアガシに負けちゃいましたけど、個性の強い選手って好きなんでですよね。(笑)
posted by しん太 | 2006-09-15 15:28
しん太さんへ
こんにちは。コメントありがとうございます。
フェデラー…どうしましょ(笑)。コーチなしでも勝ててしまうプレイヤー。相当、他の選手と開きがありますよね。でも、常にフェデラーに勝つことは難しくても、大きな舞台で勝つチャンスはロディックをはじめ、他の選手にも出てきたんじゃないかと思います(というか、私がそう思いたいだけかも/笑)。
バグダティスは魅力的な選手ですよね。重そうな体格しているのに(笑)フットワークもいいし、ストロークももちろん素晴らしいです。全豪オープンで準優勝したのも頷けます。来年1月は彼にとって縁起のいい大会なので、もっと上まで勝ち上がってきてくれそうですよね。
posted by takezoh | 2006-09-15 22:10


