2006年09月11日
シャラポワ、USオープン初優勝!
マリア・シャラポワ vs ジュスティーヌ・エナン・アーデン 6-4/6-4 今大会、優勝への意気込みがいちばん強かったのがシャラポワでしょう。 2003年、ノーシードから勝ち上がってウィンブルドンでグランドスラム初制覇を果たしてから、なかなかグランドスラムでは決勝まで勝ち進むことができなかったシャラポワ。日本だけでなく世界でも、どうしても人気先行といわれ、コート外での活動が騒がれる日々が続いていました。 とはいえ、ランキングはNo.4、今年のグランドスラムでは全豪オープンとウィンブルドンでベスト4、昨年も全豪、ウィンブルドン、全米でベスト4、全仏でベスト8の成績をあげているのですから、実際には人気先行というわけではなかったと思います。 しかし、本人はそれだけでは満足していませんでした(プロとしてツアーを回っている限り、そう思うのは当然でしょうが)。
そういえば、同じようにビジュアルで騒がれていたアンナ・クルニコワも、結局、グランドスラムのシングルスではベスト8ぐらいで終わっていましたっけ……同じような道を辿りたくはないと思っていたのかも(笑)? それはさておき、決勝戦。 立ち上がり、お互い、かなりの緊張があったと思います。 シャラポワは顔と腕が汗びっしょり。第3ゲームがおわってサイドチェンジになったとき、実況・解説でもそこを指摘していましたが、第2ゲームを終えるまでに、すでに腕が汗で光っていました。SFまではここまでの汗はなかったと思います。 一方、エナン・アーデンも顔や腕はそれほどわかりませんでしたが、両脚が汗びっしょりだったと思います。何度もグランドスラムの決勝を経験しているエナンでもそうなるのか、シャラポワはそりゃあ、緊張して当然ですよね。しかも、絶対に獲りたいタイトルが目前にあるのですから。 第1セット、最初に相手のサービスゲームをブレイクしたのはエナン。第1ゲームを自分のミスが重なって苦しみながらサービスキープしたエナンが、2回目のデュースから、クロスへのフォアのウィナーを2本奪ってブレイクに成功しました。 ただ、シャラポワは1stサービスと2ndサービスの間に観客の冷やかしの声が入り、サービスに入るリズムを崩されるという、不運なダブルフォルトもありました。 USオープンは、グランドスラムのなかでも観客の盛り上がり方といい、いかにもアメリカらしいラフな感じがあって華やかでいいのですが、今大会は関係ないところでのウェーブをはじめ、プレイヤーにとって集中の邪魔をするような応援(?)が目立ち、TV観戦している私でも不快感があったことは否めません。来年は何とかしてもらいたいものです。 横道にそれました。 今大会の女子シングルスの決勝戦、個人的にはエナンを応援していましたが、おそらくシャラポワが第1ゲームはエナンを圧倒するんじゃないか、と予想していました。シャラポワもそのつもりだったと思います。だからこそ、エナンが背中を痛めていて、サーブの調子が悪いということもあり、コイントスに勝ったシャラポワはレシーブを選択しています。立ち上がりから、エナンのサービスゲームを破るつもりだったのでしょう。 実際、第1セットはシャラポワのショットに面が合わないのか、エナンはフレームショットを含む、フォア2本、バック1本のストロークミスをおかしています。しかし、そこは百戦錬磨のエナン。バックのクロスのウィナーやサービスエースでしのぎ、なんとかキープまでこじつけます。 そして第2ゲーム、シャラポワがエナンにブレイクを許す。 これは意外でした。特に第1ゲーム、エナンはシャラポワのボールに押されていたので、先にブレイクするのはシャラポワだろうと見ていたからです。 しかし、今大会のシャラポワは違っていました。 強打で押しまくるのではなく、丁寧にストロークしながら、ウィナーのチャンスをうかがうといった妙に静かなシャラポワ(ストロークの際に出すおなじみの声も、いつもの3分の1ぐらいの大きさでした)に、ある種の怖さみたいなものがありました。 ブレイクされても崩れない、がんがん攻めてなんとかポイントをもぎとろうとしなくなったシャラポワ。冷静に試合を進めます。そして、第3ゲーム、すぐにエナンのサービスゲームをブレイクするのです。 確かに、ミスはシャラポワのほうが多かった(スタッツを見ると、シャラポワ24、エナン19でした)。でも、それは攻撃の(ポイントを獲る)ための布石になるようなミスが多かったように思います。ときおり、あの脇の下があいたフォームでフォアもバックも打ってしまいますが、ここと決めたところでウィナー、もしくはそれに等しいショットを放つときは、冷静にしっかりとスウィングして、エナンにカウンターを許さないようなボールを打つ。 ウィナーはシャラポワ20、エナン15と、お互いあまり多いとはいえない数でしたが、勝負どころでのウィナーの数は圧倒的にシャラポワが多かったといえるでしょう。 結局、第2セットはエナンに1ゲームもブレイクを許さず(シャラポワ自身は第7ゲームでエナンのサービスをブレイク)、最後はエナンのフォアがネットにかかって、シャラポワの優勝が決まりました。 チャンピオンシップポイントを握ったときも、集中して、落ち着いていたシャラポワ。 強いメンタルと、弱点の克服、そしてタイトルへの強い思いが優勝をもたらしたと思います。 おそらく、来年のグランドスラムも、すべての大会で決勝進出を狙ってくるでしょう(というよりも、No.1を狙っていると思いますが)。 決勝戦と表彰式の模様は、スレイブさんの奴隷の道徳のなかのシャラポワがかわいいと思えた日(USオープン)にもありますので、ぜひ参考にされてみてください。 とはいえ、最近は、シャラポワと同世代の有望なプレイヤーがどんどん頭角をあらわしています。 エナンやモレスモを抜きそうな勢いのシャラポワが、下から上がってくるプレイヤーとどう戦っていくのか。 今年のグランドスラムでは、エナンがすべての大会に決勝進出を果たし、モレスモは全豪、ウィンブルドンとタイトルを獲りましたが、来年のグランドスラムはシャラポワを中心に、もっと混戦になりそうな予感がします。 とにもかくにも、USオープン初優勝、おめでとうございます。
posted by takezoh |00:15 |
USオープン2006 |
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シャラポワがかわいいと思えた日(USオープン) 【奴隷の道徳】
プロテニス選手、マリア・シャラポワはロシアのシベリア出身。身長183cm、体重59kg、両利き(基本右手)でバックハンドは両手。パワーと長身を活かした高い打点からの強打、サービスを得意としている選手です。 4歳からテニスを始め、6歳の時にナブラチロワにフロリダの...
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Re:シャラポワ、USオープン初優勝!
すみません、トラックバックがなぜか2重に送られてしまいました。
片方は削除していただけるとありがたいです。
相変わらず、詳細にレポートされていますね。
タケゾウさんのエントリを読んで、試合で受けた印象が、ほぼ僕と同じでうれしいです。
今回のシャラポワ、素晴らしかったですね。
正直、今までシャラポワはあまり好きな選手ではなかったのですが、ちょっと好きになりました。
しっかりエナンにあわせたテニスをしていた、と言う印象を受けました。
今までだと、どんな相手でも強打強打というイメージがあったので。
>プレイヤーにとって集中の邪魔をするような応援(?)が目立ち、TV観戦している私でも不快感があったことは否めません。
これは僕も感じました。
ウインブルドンみたいに堅苦しい雰囲気がないのはいいのですが…。
シャラポワの試合は特にジャマが入りますね。
サーブの時なんかはかなり冷やかされてたようですし。
posted by スレイブ | 2006-09-11 22:29
スレイブさんへ
こんにちは、いつもコメントやTB、どうもありがとうございます。
今大会のシャラポワは、本当に、これまで受けていた印象とはずいぶん違うプレイヤーになったなぁ、と強く思いました。
でも、さすがに優勝の瞬間や、観客とのハイタッチする姿、優勝カップのフタ(?)が落ちて、パカパカやってる姿は19歳の女の子なんだなぁ、という感じがとてもよく出ていて、なかなか可愛らしかったです。
posted by takezoh | 2006-09-11 23:12


