2006年08月24日

誤審とビデオ判定について考える その1

どうも、タケゾウです。

仕事せなアカンのに、ちょっとばかりデッドラインが後ろ倒しになったからといって、こうやって違うところに逃げ込む自分に嫌悪感(汗)。

さて、先日、投稿した「グランドスラムでも遂にビデオ判定導入」に、いくつかコメントをいただきました。

まだまだ大枠でしか考察していなかったにも関わらず、その投稿記事を読んでいただいた上に、とてもしっかりしたご意見をいただき、恐縮しております。

改めて、この場を借りてお礼申し上げます。

ありがとうございました。

USオープンを見ながらテニス界におけるビデオ判定導入について改めて考えてみよう、などと悠長に構えておりましたが、せっかく建設的なご意見をいただいたので、続編としてこれからここで考えていこうと思います(テニスのカテゴリからスポーツカルチャーに移動させました)。

その前に、テニスファンの方ならご存知の方も多いと思いますが、テニス界にビデオ判定導入へ踏み切る大きなきっかけとなった話をしておきます。

それは、2004年USオープン女子シングルス4回戦、ジェニファー・カプリアティvsセリーナ・ウィリアムズの試合でのことです。

ハードヒッターどうしの白熱した戦い。4回戦で当たるのはもったいないぐらいの好カード。
試合は観客の期待どおり、ファイナルセットまでもつれ込みました。

第3セット第1ゲーム、セリーナがダウン・ザ・ラインにバックハンドを放ちます。
線審はインの判断でしたが、主審がオーバールールでアウトとコールしました。

主審にはオーバールールという絶対的な権利はありますが、通常、主審からいちばん遠いところのジャッジには関与せず、線審の判断を優先します。
それにも関わらず、このときの主審は、その状況でオーバールールをコールしてしまいました。
セリーナは猛抗議しますが、それは受け入れられず、ポイントを失うことになります。

しかし、リプレイで主審の誤審が明らかになります。

この誤審も大きな波紋を呼んだのですが、それよりももっと問題だったことは、その誤審以後、主審が自信を持ってコールできなくなったことでした(※)。

※そして、それがことごとくセリーナに不利なジャッジとなり、結局、セリーナは逆転負けを喫しました。

当然ながら、観客は騒然となり、大会側も黙ってはいませんでした。
その後、大会側は正式に「誤審」と認め、レフェリーがセリーナに直接、謝罪の電話を入れています。
そして、その試合の主審は、大会から追放されることになりました。

もうひとつの例を挙げましょう。

1999年の全仏オープン女子シングルス決勝。その年のウィンブルドンで引退することになるシュティフィ・グラフと、生涯グランドスラムをかけて決勝にのぞんだマルチナ・ヒンギスの一戦でのことです。

大事な局面で2度もヒンギスに不利なジャッジが出ます。
1度目も執拗に抗議をしていましたが、2度目のジャッジでとうとうヒンギスはキレてしまいます。
そして、執拗な抗議も受け入れられないヒンギスは、ルールを無視して相手のコートに入っていき、ベースラインのわずかに内側についたボールの跡をラケットで示しながら、「入ってるじゃないの!」と怒りをあらわにします。

観客はこのヒンギスの態度に大ブーイング。
ヒンギスは完全にすべての観客を敵に回すことになりました。

この観客の反応は当然でしょう。
舞台は決勝。観客はどちらが勝っても負けても、素晴らしい試合を期待しているのです。
その期待をぶち壊しにしたのは、確かに、ヒンギスのあってはならない態度でした。
ただ、審判のジャッジもまた、試合を壊した要因でもありました。

この試合を見ながら私が不快感を抱いたのは、ヒンギスの執拗な抗議だけでなく、審判の態度でした。

当時、ヒンギスは腹立たしいほどにその天才ぶりを発揮し、女王という名前を欲しいがままにしていました。コート外でも相当、生意気だったと聞きます。それも影響していたかもしれません。主審はそんなヒンギスの抗議に、ある種、意固地になっていたとも言えるのではないでしょうか。

さて、次回からは、コメントいただいた方のお話も参考にしつつ、具体的に「誤審」と「ビデオ判定」について考えていきたいと思います。

posted by takezoh |14:09 | スポーツカルチャー | コメント(0) | トラックバック(0)
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