高校野球観戦日記

第99回選手権3回戦・聖光学院v広陵

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晴天のなか、やや強い浜風が吹き抜けている。グランドには大量の水が撒かれて土がまた黒っぽくなった。聖光は先発が#1ではないようだ。野球の試合の進め方や、控え選手の試合への関わり方など、似た要素を多く持つチームどうしの対戦。球場にいなければ分からない選手の動きが非常に多く、スタンドにいて目の離せない攻防の連続となることだけは間違いない。そして2007年以降、この両チームの対戦は3度目だが、そのすべてに立ちあうことができることには因縁めいたものを感じる。 広陵は1回表、聖光先発#11の立ち上がりを攻め、二死二三塁と先制の好機を迎えるが5番が倒れて逸機する。5番打者のときには暴投があって走者が二三塁へ進塁したのだが、進塁後に聖光ベンチが右翼手に少し前に守るように指示をしていた。個々のプレーに対する執着心が尋常ではないと感じる。対する聖光は1回裏、二死後に3番が左越本塁打を放って1点を先制する。いきなり本塁打で試合が動く展開は想像していなかった。 しかし広陵も即座に反撃し、2回表に四球を足がかりとして8番の二塁打と1番の右前適時打で2点を挙げて逆転する。そして聖光は3回裏の攻撃で打順が9番に回ったときにいきなり代打#15を送り、序盤から投手交代して継投策に出る。聖光二番手#13が4回表と5回表の広陵の攻撃をなんとか抑えると、聖光は5回裏に8番の左越本塁打で2-2の同点に追いつき、さらに一死二三塁として2番の右前適時打でさらに2点を挙げて4-2と逆転した。 追う展開となった広陵はグランド整備の後の6回表、このイニングから登板した聖光三番手#1を攻め、2本の安打と敵失で迎えた二死満塁から3番の中前適時打で二者が生還して4-4の同点に再び追いつく。同点となった後は聖光#1と広陵二番手#10が好投し、試合はこう着して終盤勝負になった。 迎えた9回表、広陵は先頭2番がイレギュラーした内野安打で出塁すると、続く3番が左越本塁打を放って6-4とリードを奪う。この本塁打のときの打球音と、スタンドから沸き起こったどよめきは凄まじかった。打った広陵#2がスイングした直後にガッツポーズをするほどの凄まじい打球だった。その裏、聖光も反撃したかったが三者凡退で攻撃を終了して6-4でゲームセットになった。 広陵としては二番手で登板した#10が、聖光に6回以降は安打を許さない好投を見せたことが終盤での勝ち越しにつながったと思う。そして随所で見られた内野手の好守備が投手を助けていたことは間違いないだろう。そして広陵#1は初回に本塁打を打たれたとき、打球の飛んだ方向すら見ずにスパイクの紐を結びなおしていたことが目に留まった。 聖光としては勝つチャンスはあっただけに、広陵#2の一発にやられてしまったという印象である。5回裏の攻撃で2点を勝ち越した後、なおも二死一二塁の好機でさらに突き放しておけば、広陵としても追い上げるには苦しい展開になっていただろう。そして8回裏の攻撃では先頭打者を出塁させたものの、バントが相手捕手の好フィールディングで併殺になり、走者を進塁させることができなかったことが惜しまれる。そして6回表の守備なのだが・・・、二死無走者から安打二本で一二塁と攻められたが、広陵2番の投ゴロの打球をうまく処理しておけば打順は3番まで回ることはなかったわけで、同点となる適時打もなかったと思えるだけに惜しまれる。試合終了のあと校歌斉唱が終わっても、聖光#1はずっと泣いていたけれど、負けた責任をそんなに自分一人で背負う必要はないと思う。そんなに泣いていたら幸せな人生が送れないぞ、などと彼の所作をスタンドで見ながら思っていたが、さすがにあれほどまでに泣かれてしまうと、この試合に立ちあった者として胸が痛んでならなかった。笑顔で福島へ帰ってね。 両チームともに打者や状況によって野手の守備位置を細かく変えていたし、一塁走者のリードを取る位置がカウントによって変わる場面もあった。私が観察しきれないほどの細かい要素が複雑に絡み合ったナイスゲームだったが、そんな細かい要素を広陵#2の本塁打がすべて吹き飛ばしてしまったような印象の試合だった。   後日付記:この試合の広陵の応援で、アフリカンシンフォニーのときにタオル回しをやっていないので怪訝に思っていたが、どうやら主催者が応援団にタオル回しを自粛するよう要請していたようだ。アルプススタンドに陣取る応援団に自粛を要請するのなら、ネット裏や内野席に来ている一般の観客にも自粛するよう要請することは可能だろう。

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