2007年09月12日
「仕掛けるのはもちろんだし、ペナルティーエリアに入ることも大事だと思っている。そこからしかゴールは生まれない。相手が嫌がることをしていかないと、チャンスは生まれない。オシム監督のサッカーは選手としては辛いが、すごく魅力がある」
「ルマンの太陽」松井大輔の試合後のコメント。
さすが結果を残せた充実感からだろうか、良いことを言う。松井待望論はジーコの時からを含めれば、およそ2年にも及ばんとする。それだけの期待とプレッシャーの中で、それなりに結果を出してこのコメント。
「仕掛ける」「ペナルティーエリアに入ること」「相手の嫌がること」・・・すべて、オシムの言う「リスクを冒す」に通じる。
松井が入ったことで、前線のリズムが明らかに変わった。確かに山岸や羽生も良いときは良いんだが、それとはまた異質のリズムを奏でてくれる。オシムも実は呼びたくて、呼びたくてウズウズしていたのだろう。昨シーズン中は、怪我やクラブ内での立場などでタイミングを逸した感があった。今季、ルマンの中心選手となった松井をマンを持して呼ぶことができた。高原と組み合わせられなかったことは残念だが成果は十分にあったはずだ。
あとは、これはクラブでも言えることだが、フィニッシュの精度が必要か・・・ドリブルや突破が華麗な分、フィニッシュの軽さが目立つ。本当はすごく難易度の高いことをやっているのだが、松井がやると器用なのでプレイが簡単に見えてしまう。
1点目のファールを誘うときの(「誘う」という言い方は語弊があるかもしれないが)、体の使い方とか足の絡ませ方とか、ほかの誰かが真似しようとしてもできないプレイだし、練習して身に付くプレイではない。天性の素質だろう。
オシムは最終的に3トップ、または1トップ2シャードー的な前線の配置を考えていると思うが、高原と松井という軸が出来上がれば、あとは組み合わせ次第でオシムサッカーの基盤は出来たということか・・・(俊輔をどの位置で使うかにもよるが・・・)
松井が「日本の太陽」になる日も近い!
posted by take4 |17:05 |
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2007年09月12日
さて、オシムの実験の成果がみ見れたスイス戦が終わった。結果だけ見れば4-3という乱打戦の上の逆転勝利。見た目、放映権を持つTBS的にも、報道するマスコミ的にも「おいしい」結果だし、サポーター的にも久々に「溜飲を下げる」ことができたか・・・が、問題点もいくつか浮き彫りになったような気がする。浮かれるのはさておいて、僕の考える問題点、ポイントをあげてみる。
まずは、3-2でリードした後の守備が問題か・・・一応アウェイで残り10分前後の場面、前線からのチェイシングやボールキープが必須。
その意味では疲れの見えた巻をさげて矢野は正解だと思うが、同じタイミングでスイスも選手交代。その交代選手を矢野がマークしきれず同点に追いつかれてしまった。マークをはずしてしまた矢野も反省しきりの3-3の同点に追いつかれた場面だ。
その前のプレイ。交代選手が入ったところで、日本はボールを簡単にうばわれて速攻に移される。守備は数的優位にあったので慌てる必要がないのだが、慌てた山岸が安易にクリアして相手にCKを与えてしまう。(川口のコーチングのミスか?)
山岸一人が悪いというわけではないが、まさか、矢野の投入がもう1点取りに行く意思であったとは思えない。ここは考えるサッカーをしてほしかった。
以前から言われてきたことだが、日本はホームやアウェイ、またはリーグ戦で置かれた状況(勝ち点、得失点差)、試合の時間帯による局面でのゲームコントロールが下手である。
残り何分で同点、残り何分で勝ち越し点を許して敗退!というシーンを何度見てきたことか・・・
もちろん、こんな局面での対応は練習して向上するものではないと思うが、局面で「考える」サッカーができる「個の力」も必要かと思う。
この試合、前半と後半で全く違うチームが戦っているようだった。一因となったのはスイスの選手起用だろう。
前半は、明らかに左サイドバックのマニャンにやられた。スピード、パス、センタリング、フリーキック・・・いいようにヤラレた。
昨季ブンデスリーガ優勝のシュツットガルトのこの左SBを舐めていたわけではないが、オシム流に言えばリスペクトしすぎたか?
1点目をFKで決められて警戒、2点目のワンツーの崩しでDFラインはズルズルと後退するばかり・・・このわずか3分間のマニャンの動きが刷り込まれて、DFラインは下がるばかりでボランチの間が間延びしてしまった。これは前半終了まで修正することができなかった。
後半に入り、そのマニャンが交代すると、今度はスイスのDFラインのバランスが崩れる。3点目まではすべて右サイドのベーラミ絡み・・・
1点目は松井の突破(見た目には、松井がうまく足を絡ませたようにも見えたが・・・そこはご愛嬌)にタマラズファール、2点目は巻に競り負け、3点目はそのトラウマから巻との競り合いでたまらずファール。
スイスはエースFW、ドルトムントのフレイが欠場というのも痛かったか・・・
前半のスイスのようなサッカーを、実は日本がしたかったのではないか?
キーポイントはやはりサイドバック。サイドバックが交代するだけで、試合内容ががらりと変わってしまう。
加地と駒野のパーソナリティについては語りつくされているのでここでは言及しないが、現時点でオシムは両者の「スピード」を評価しているようだ。マスコミ的には「豊富な運動量」も評価されているのだろう。
マニャンを基準とするならば、「スピード」や「豊富な運動量」だけでは足りないということになる。
上がる土俵が違うとか、元々のポテンシャルが違うという話はなしだ。いずれにしろ、日本が上がる土俵を間違えたとしても、そこ(ワールドカップ)で勝負しなくてはならないのだから。
posted by take4 |11:30 |
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2007年09月11日
日曜日はU-17ワールドカップの決勝が行われた。組み合わせはスペインvsナイジェリア。
この試合、非常に興味深く見せてもらった。というよりは、サッカーの面白さが全面に出た両者の攻防は、U-17というカテゴリーを感じさせないもので、改めて、日本サッカーの置かれている状況を考えさせられるものだった。
ナイジェリアと言えば、「身体能力」とか、「スピード」というイメージが常に先行してしまいがちだが、それらをベースとした攻撃的なサッカーが面白い。
相手のサイドバックの技術レベルや運動量にも関係するのだろうけど、面白いようにサイドを切り裂いてセンタリングを上げていくんです。ナイジェリアのサイドの選手は・・・それだけでなく、センタリングの精度も高いし、もちろん前線の2人(オセニとクリサンタス)は、その身体能力だけでなく、FWスキルも高いのでフィニッシュまで持っていける。
サイドからの攻撃だけではなく、中央から、中盤から、前線から、どこでも個人技でしかけるし、強引なドリブル突破もあるし・・・「あれ!?」・・・どっかの国が目指しているサッカーの原点にあるものをみているようで非常に興味深かった。
これが実は、ナイジェリアが圧倒的に強いわけでなくて、スペインのセンターバックの守備能力も高いから決定的な仕事をさせない。
スペインもバルサのボージャンとか、ジョルディといった攻撃の中心選手が不在ではあったが、時には個人技、時にはパス回しでフィニッシュまで持っていける。
両チームともすごくシンプルで、わかりやすいサッカー、見ていても面白い攻撃的なサッカーを展開する。そうした両チームが絡み合うことで、スコア以上に面白い、レベルの高い試合をみることができた。
こういうサッカーこそ、日本サッカーが目指す「原点」なのではないかな?
もちろん、U-17というカテゴリーに即した技術レベル、スキル、戦術理解度もあるし、オフザボールの動きまで完璧に把握できているわけではないので、多少なりとも論理の飛躍はあると思うが、画面から伝わってくるものからはそう感じた。そう感じられた。
posted by take4 |11:20 |
U-17ワールドカップ |
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2007年09月10日
さて、サウジアラビアと0-0で引き分けたU-22代表。
マスコミや協会(強化委)の評価が概ね、意外と高評価なのが疑問だ・・・アウェイ、酷暑という条件で、しかも後半早々に相手は1人退場の数的優位になりながら、前懸りにならず、消耗も抑えた戦い方で0点に防いだ3バックと、流動的な5枚の中盤が高評価・・・デカモリシの前線の守備も高評価。
いや、待てよ!
この試合の前にベトナムvsカタールの試合結果(1-1)は情報として入っていたはず・・・まあ、まだ2戦目で目くじらを立てるなと言う人もいるし、アウェイで「0-0」で勝ち点4で並んでいるならという人もいる、が、次戦が、日本のホームでカタールを迎えるということであるが、カタールはベトナムからの移動距離も少ないという若干のアドバンテージがある。カタールの監督も言っているが、これでカタールは「勝ち点1でグッド、勝ち点3でベリーグッド」な状況、(当たり前だが・・・)負けなければよい。
日本は勝てば問題ないが、引き分けならば状況はかなーり厳しくなって折り返すことになる。折り返しでカタール、ベトナムとのアウェイ2連戦が控えているし、そういう意味では、この「0-0」という結果は、意外とU-22代表の首をジリジリと締め上げているような気がしてならない。
水曜日の試合にすっきり勝ってほしいことは山々だが、マスコミ、協会の高評価ムードに反町監督が浮かれないことを望む。「浮かれるな」という言葉は失礼かもしれないが、ベトナム戦、カタール戦前の「更迭」ムードが一変しての「高評価」ムードに、改めて背水の陣で挑んでほしいという意味も込めて・・・
反町監督には、なぜか「背水の陣」とか「崖っぷち」とか「悲壮」とか「心中」とかの枕詞がよく似合う。
posted by take4 |16:20 |
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2007年09月10日
先週末、A代表はオーストリアとフレンドリーマッチ。U-22代表はサウジアラビアとオリンピック最終予選2戦目。
双方とも結果は90分で「0-0」という結果。(A代表は大会規定でPK戦あり)この結果をどう受け止めるか・・・
A代表は、稲本の守備がよかった(欲を言えば攻撃参加がほしかった)、達也の動きも抜群だった(欲を言えばゴール・・・)、松井もそれなりの見せ場を作った(欲を言えばもう少し長い時間見たい)、憲剛もミドルシュートで存在感を見せた(欲を言えばゴール・・・)。
でも何かが足りない。繰り返し言われることだが、攻め続けても、ボールを支配しても、パスを回しても、やっぱり最後の「決定力」が足りない。「決定力」「決定力」って呪文のように唱えても決まらない。これってやっぱりFWだけが悪いのか・・・と思ってしまうのだが、実はそこまでに至る・・・シュートまでに至るプロセスにやっぱり問題を抱えている。
パスを繋いで、繋いで、走ってバイタルエリア、ゴール前までに行く・・・前が空いているのに、勝負にいかずに、横に横にパス。「アレレ・・・」、そのうちに人数を固められて苦し紛れに枠に飛ばないミドルシュート・・・
速攻から、サイドバックがオーバーラップ・・・「勝負!」と思いきや、バックパス・・・フリーでも精度のないセンタリング・・・
A代表の今遠征に求めれるのは「結果」ではなく、「内容」であったはず。であれば、もっとリスクを冒して勝負する場面が見たかったな。結果として「0-0」という数字は物足りないが、「内容」自体も物足りなかった。
オシムは今回の遠征で、アジアカップで固めた現時点でのベストメンバーが、どこまで通用するか(松井、稲本というニューオプションも含めて)試している。スイスはオーストリアより攻撃的で、より組織的で、リスクを冒して腕試しするには格好の相手だ。流れの中で崩して、崩して、崩して決める、日本のそんなサッカーが見たい。
posted by take4 |13:02 |
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2007年09月10日
先週末にEURO2008の予選グループB、イタリアvsフランスがサンシーロで行われた。
ホームのイタリアはピッポの1トップ、少し下がった左にデル・ピエロ、右にカモラネージ、その後ろにデ・ロッシ、ガットゥーゾ、ピルロの3ボランチ(デ・ロッシがアンカー?)の4-3-2-1の布陣。
ミランの「4-3-2-1」に比べ、2列目が自由に動きまわってスペースを作るのではなく、2列目がサイドに流れてしまうので(特にデル・ピエロ)中盤がぽっかり空いて、ピッポが孤立する場面が多い。これではピッポの得意の抜け出しも活きない状態。後ろの3人も積極的にあがるタイプではないので、イタリアは試合の組み立てに苦労している感じだった。
わずかに、カモラネージが右から突破と、中に切れ込む動きでチャンスを作っていたが、後半早々に交代。ピッポもルカレッリと交代。0-0の状態であればイタリアは点をとりに行くべきで、ピッポとルカレッリの2トップか、デルピエロをもう少し前めで使って3トップ気味でもよかったのでは?
ドナドーニ監督は、カリアリのパスクアレ・フォッジャや、ウディネーゼのファビオ・クアリアレッラ、ディ・ナターレとか面白いメンツを呼んでいたのにもかかわらず、変化もなく、単調にサンシーロの大ブーイングに包まれて0-0で終わってしまった。
まあ、フランスの守備がよかったのでその結果もしょうがないか。特にヴィエラ、マケレレの両ボランチのフィジカル、気合の充実ぶりが凄かった。
イタリアにとっては、この0-0の引き分けは痛い。マジ痛い。
勝ち点はスコットランドに抜かれ3位。得失点差も総得点もスコットランドを下回っている。予選の残り4試合で、当面の予選通過の相手となるスコットランドとウクライナ戦がアウェイだ。唯一の救いは、1試合消化の少ないウクライナがアウェイで引き分けてくれたことか・・・次戦は12日にそのウクライナ戦。ここにイタリアの成否がかかると言っても過言ではない気がする。
関係ない話だが、イタリアは2012年のEURO招致合戦をウクライナ(ポーランド共催)に敗れ、2008年のEURO出場権もウクライナによって断たれてしまうのか・・・フォツァ!アズーリ。
posted by take4 |08:49 |
EURO2008 |
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2007年09月07日
月曜日に行われたミランvsフィオ。
ある意味、今シーズンのセリエAの行く末を占う一戦。長期ビジョンの元、着々と成熟してきたフィオレンティーナ・ヴィオラ。昨シーズンは、八百長ペナルティがなければ実質勝ち点ではミランを上回る実力。
この試合、興味深い選手が何人か出場。
まずは、ヴィオラのビエリ。
ミランで出場機会を失い、一時は引退もささやかれたが、モナコ、サンプドリア、アタランタと渡り歩いてフィレンツェに辿り着く。いや、拾われた感が強いな。
ピッポとの因縁(女?の取り合い)をまだ引きずっているのか、はたまた、ドラッグ漬けから完全復調したムトゥとの反りが合わないか、この試合では全盛期の豪快なヘディングや強引な突破、強烈な左足は鳴りを潜めたままだった。プランデッリの元、再生は可能か?
そしてピッポ。スーペルコパでの活躍は関係なく、相変わらずリーグ戦の先発はアンチェロッティのお気に入りのジラルディーノ。決めきれないジラと後半途中交代。空振りあり、ピッポらしい抜け出しもいくつかあったが決定打は決められず・・・ピッポは週末サンシーロでフランス戦に招集。イタリア代表のドナドーニ監督は今回のメンバーで面白いチョイスをしているので、ピッポがどのように使われるか、こちらも興味深い。
あとは、移籍市場終了間際でマドリッドからやってきたエメルソン。
自分はどうもこの人があまり好きではない。ローマからユーベへの移籍の際の経緯や、今回もそう。自分本位なイメージがあって、かなり(個人的な)印象はよくない。確かにボランチとしてはまだまだ一流で、ミランの3枚のボランチのバックアップとしては最高の人材だと思うが・・・実際、この試合でも唸らせるパスカットがいくつあった。カペッロの腰巾着だった男が、アンチェロッティのお眼鏡にかなうことができるか・・・
試合は、双方「らしさ」を見せたが、決定機がポストやバーに嫌われる場面が多く、カカのPKとムトゥのヘッドで痛み分け。アウェイながらヴィオラの試合運びは今シーズンの再ブレークを予感させるものがあった。ミランは、不調ではない(たぶん、ついてない)ジラをどう爆発させるかが課題か・・・今のまま1トップでいくならば、ピッポ、ロナウドとの共存はないし、2トップでいくならば・・・またまた中盤(カカ)の不満が爆発するかもしれない。アンチェロッティの手腕の見せどころだな。
posted by take4 |10:48 |
セリエA |
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2007年09月06日
昨日、「オシムの実験」というエントリーを書いたあと、アジアカップ以降の「オシムの言葉」を振り返ってみた。
「なぜアジアカップと代わり映えしないメンバーを選んだか?」、オシムの言葉を紐解くことで、何か答えが見えてくると思う。
まずは、アジアカップで韓国に負けての言葉・・・
「負けた場合にはチームをいじるという原則がサッカーにはある。私はそれと反対のことにトライした。負けてもチームを変えなかったのだ。レギュラーの選手たちにもう一度、チャンスは与えられるようにした。私が選んだメンバーがよかったのか悪かったのか、もう一度見たいという考えが方針としてあった。結果については選手には何も文句は言いたくない。個人的にそう考えている。」
ここから窺えるのは、アジアカップ準決勝、3位決定戦の先発メンバーをオシムは現時点で「レギュラー」「中心選手」として考えていることだ。
サウジ戦
GK 川口能活
DF 駒野友一、阿部勇樹、加地亮、中澤佑二
MF 遠藤保仁→羽生直剛(後半30分)、中村俊輔、鈴木啓太、中村憲剛→矢野貴章(後半42分)
FW 巻誠一郎→佐藤寿人(後半23分)、高原直泰
韓国戦
GK 川口能活
DF 駒野友一、阿部勇樹、加地亮、中澤佑二
MF 遠藤保仁、山岸智→佐藤寿人(後半33分、中村俊輔、鈴木啓太、中村憲剛→羽生直剛(後半27分)
FW 高原直泰→矢野貴章(延長後半10分)
確かに、交代選手まで含めて不動のメンバーになってます。このうち、今回の遠征に呼ばれなかったのは怪我の高原と阿部だけ。ほかは全員呼ばれている・・・代わり映えしないわけだ。
また、オシムはこうも言っている。
「戦術的な選手の配置については、1人の選手が複数の役割を担わなければならないスタイルを取っている。選手がもう少しだけ個人のテクニックを上げることができていたら、さらに2~3人のよりスピードある選手を使うことができた。」
前々から言ってきた、「複数のポジション(役割)をこなせる選手」「スピードのある選手」がオシムのサッカーでは、やはり重要である。
そして・・・
「これは極めて大事なことだが、より優れたFWがいたら…。これには注釈があって、今のFWがよくないといっているのではない。もっと優れたFWがいたらという仮定の話だが、それに多少の経験を積んだ選手がいればもっとよかっただろうと思う。」
「今日は高原を長く残した。フィジカル的には無力であったにもかかわらず残したのは、彼は疲れていても、何とか試合を決めてくれるではないかと期待したからだ。その意味で、矢野の投入は遅すぎたのかもしれない。」
高原への信頼は揺るぎないものと言える。
さらに、
「今日はあえてリスクを冒してメンバーを組んだ。今日の試合を含めてこの大会はそうであったわけだが、相手が2トップできても2ストッパーで対応し、その隣にサイドがいるが、事実上真ん中の2人のストッパーとボランチ2人のうち1人の3人で中央を守る。そういうリスクのある守備をしつつ、中盤のプレーメーカーを自由にさせる。そういうリスクを冒しながらプレーするサッカーが、日本人には合っていると思う。そういうものを見たいと思う方には、変えるべき点が見えると思う。」
オシムが提唱する日本式のサッカーの定義が見えてきた。
「事実上真ん中の2人のストッパーとボランチ2人のうち1人の3人で中央を守る。そういうリスクのある守備をしつつ、中盤のプレーメーカーを自由にさせる。」サッカーが日本式のサッカーだということ・・・
そして総論として、この言葉・・・
「もちろん、人間だからミスは出る。サウジ戦で負けたが、もう一度、同じチャンスを与えた意味はそこにあった。もっとも、そのチャンスを生かせたかどうか。チャンスは3度ないかもしれない。私の故郷サラエボの諺で『同じチャンスは2度来ない』というのがある。それを2回与えて結果を出せなかった人間には、もうチャンスはないかもしれない」
この言葉をどう捉えるかによってオシムの考えが理解できるか変わってくるが、このメンバーには「2回のチャンス」を与えて、結果を出した。だからもう1回チャンス(今回の遠征)があるということか・・・
オシムはこうも言っている。
「サッカー監督とジャーナリストとは思考回路が違う。『2回続けて負けた』、つまりチームがカタストロフィー(破綻)に陥ったという雰囲気を作ろうとしてるのであれば、そしてオシムをクビにしようというのであるのなら……」
性悪説に立って考えればそういことか・・・
「興味のある方は、日本がアジアカップで優勝した当時の映像と、今日の試合の映像とを比べてみてほしい。細かいところまで、よく比べてほしい。その分析の結果、どちらの日本代表のほうがよいサッカーをしていたか、感想を言ってもらえるとうれしい。負けた勝ったではなく、試合の内容を見てほしい。」
「トルシエ、ジーコといった歴代監督、どちらのサッカーがいいサッカーをしていたのか。私は私の考えを持っている。今日の試合は…こういう比喩は顰蹙(ひんしゅく)を買うかもしれないが『2回ズボンを下ろして見せるべきでないものを2回見せてしまった』ということになるだろう(苦笑)」
そして、総論として
「これはアジアカップの結果だが、これでサッカーが終わるのではない。」と
その通りだと思うな。歴代監督との比喩はご愛敬だが・・・アジアカップの結果で、コンフェデの出場権が!という言う人がよくいるが、3位決定戦も含めてエキストラゲーム的な要素が強いので、(監督更迭論も含めて)あまり重要視する必要はないかと私も思う。
そして、カメルーン戦後にひとこと・・・
「一部の選手が予想以上に興味深いプレーをしてくれたことが収穫だと思います。」
収穫はあった。誰だ?その一部の選手とは?
「カメルーンに勝ったからといって、世界チャンピオンになったかのように錯覚するとすれば、話は振り出しに戻ってしまいます。」
「選手同士の関係、走る量、押し上げ、自己犠牲のプレーに対する意欲はトップレベルに近いものを出すことが出来たと思います。」
このメンバーでほぼ理想に近付いてきたと、オシムは自負しているが、
「選手たちはリーグ戦が詰まっていて、疲労がある中頑張ってくれたと思います。しかし問題はアジアカップに出場した選手は何とか走れていた、しかし出ていない人間はエネルギー切れをきたしていたというのは、皮肉なことです。いずれにせよ、今後の様子を見なければなりません。」
Jの結果から新たに選んだ選手より、アジアカップのメンバーをやはり「中心」と考えているようにうかがえます。
そして、
「阿部や鈴木啓太が遠藤のような攻撃が出来る選手だったらよかったのにと今は思っています。同時に、遠藤が先ほどの2人のような守備力を持っていればとも。しかし天は二物を与えませんでした。とくに日本では選手の役割分担がまだまだはっきりしている。モダンなサッカーに追いつくためには、攻撃も守備も両方出来る選手を増やしていかなければならないと思いました。」
またしても、「複数ポジジョンをこなせる選手」=ポリバレントな選手の必要性を唱えている。
そして、今回の遠征メンバーの発表に関して、
「日本代表は日本人相手に試合をするわけではない。Jリーグは大きな参考にならない。私はFWたるものはどんなプレー、どんな言動をすべきかというメッセージを出している。つまり日本ではボールを扱うのがうまい選手はいるが、もっと必要な要素があると考えている。それを含めてのメッセージだ。」
「大きなサプライズがないのは、いじる必要がないと感じたから。カメルーン戦メンバーで、今回呼ばれていない選手がだめというわけではない。中盤、DFの選手の力は信頼しているが、さらにレベルアップが必要だ」
アジアカップメンバーを「レギュラー」と考え、前線のオプションとスピード(松井、山瀬、達也)、複数ポジションをこなせる選手(稲本、橋本)を入れてきたと考えられますね。
以下は、呼ばなかった選手へのコメント
「高原の力は分かっている。私の計算のうちに入っている。彼のコンディションさえ良ければオーストリアに来るかもしれない」
改めて、高原への信頼は揺るぎない。
そして宮本への一言・・・
「年齢(30歳)の問題じゃなく、彼は遅い」
・・・。宮本へのコメントはあえて避けよう・・・
そして、
「(日本には)残念ながら技術があっても、スピードのある選手が少ない。現代サッカーでは攻撃的な中盤にはスピードが必要。松井は速い?きょうの試合でそう思ったなら、少しどうかしている。目が悪い。眼鏡をかえた方がいい。加地、駒野、(佐藤)寿人にはスピードがある。松井にそれがあればスーパープレーヤーだ」
やっぱりスピードか・・・加地、駒野、寿人のストロングポイントはスピード。
オシムの言葉を振りかえってみると、「スピード」「複数ポジション」「コレクティブ」「攻撃も守備も両方できる」がキーワードであることがよくわかる。これが「対世界」を考えたオシムの日本式サッカーであり、この熟成されたメンバーでの今回の「実験」の結果が楽しみになってきた。
posted by take4 |10:31 |
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2007年09月05日
アルゼンチンの至宝、ファン・ロマン・リケルメが苦しんでいる。所属するビジャレアルでは構想外になっていて、今夏の移籍市場で騒がれる(た)はずのこの男の移籍先がまだ決まらない。
ボカ・ジュニオルスは、ビジャレアルへ1200万ドル(約14億5000万円)+エベル・バネガかパラシオスの優先交渉権をつけたオファーを出したらしいが、無碍に断られたらしい。移籍市場が締まる寸前には、アトレティコマドリッドへの噂もでたが、結局実現せず。
ビジャレアルは何を出し渋っているのだろうか?首脳陣が高く売りたいのか?05-06年シーズンまでの活躍を見れば、彼はクラブをヨーロッパの舞台に引き上げてくれた功労者であるはずで、そんな飼殺しを受けるほどの仕打ちをされる覚えはないはず。
マヌエル・ペレグリーニ監督との仲も、少なくとも去年のクリスマスまではうまくいっていたはずではないのかな?百歩譲っても、この監督はリケルメのおかげで3年間はおいしい思いができたはずだよな・・・
リケルメは、「愛するボカなら1シーズンくらいなら無償でプレーしてもよい」と言ったらしいが、ビジャレアルには実際に移籍金が入るのだから出してやっても良いと思うが・・・そこは大人の事情なのか?
ボカもクラブワールドカップという大目標があるだけに、というより、リケルメのおかげでコパリベルタドーレスを勝ち抜けたわけで、リケルメ抜きのチームは考えられないのだろう。
しかし、現実問題として、冬(1月)までは、出口の見えないトンネルに入り込んだままの迷える子羊状態であることは変わりない。
「恐竜」リケルメはこのまま絶滅してしまうのだろうか・・・
posted by take4 |18:29 |
リーガエスパニョーラ |
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