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約束された挑戦へ~鹿島の10番、柴崎岳のスペイン移籍~

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2017年、1月31日。 欧州の移籍マーケットが閉まるその日。 かねてから海外への挑戦を公言していた、 鹿島の柴崎岳が、スペイン2部テネリフェへ、 移籍が決定した。 この移籍が決まるまでの間、 さまざまな噂、憶測が飛び交ってたが、 この帰結を見る限り、 メディアは、ほとんど状況を把握を、 できてなかったようだった。 もっとも、海外の移籍というものは、 メディアに意図的に流す情報と、 隠し通す情報があるのは、当たり前である。 そういう意味では、むしろ移籍しなかった方が、 個人的には落胆というものだった。 なぜなら、柴崎の海外移籍は、 鹿島に入団するときから、 ステップアップの一環として、 計画されてきたことだからだ。

・入団当初から鹿島のスタメンに絡む

柴崎は、2011年に鹿島に入団した。 高校2年生の時点で、鹿島の入団内定が決まっており、 高校入団内定の形としては、 異例の速度で加入が決まっている。 同期として、昌子、土居、梅鉢がおり、 プラチナ世代と呼ばれた有望株と、 鹿島のフロントが位置づけ、 黄金世代の後を引き継ぐ人材として、 大きな期待をかけられていた。 柴崎はその中でも別格の存在で、 1年目からスタメンに名を連ねて、試合に絡み、 ルヴァン(ナビスコ)の優勝に貢献。 2年目から、ほぼスタメンを保持。 この間、本田拓也や増田誓志など、 日本代表に選ばれるほどのライバルがいたが、 柴崎は、彼らを押しのけ、スタメンを張った。 柴崎自身に、弱点が無かったわけじゃないが、 セレーゾもジョルジーニョも、柴崎を選択したのは、 ある種の英才教育もあったのかもしれないが、 柴崎のパスセンスは、不在時に顕著に現れており、 小笠原が落ちつつあったのもあって、 ボランチの攻の要になっていった。 この後も、台頭しつつあった梅鉢や、 安定した能力を持っていたルイスアルベルトなど、 ライバルが現れるが、最終的には柴崎の前に、 スタメンを確保するに至らなかった。

・ボランチで使い続けたセレーゾの功罪

柴崎の適正ポジションについては、 サポーター内でも、大きく分かれていると思う。 個人的にはMFなら何処でもできる選手だろうが、 どちらかというとトップ下的な選手。 守備に不安があると、よく言われているが、 実際、日本のボランチで、攻撃に優れている選手は、 守備は基本的に全員不安がある。 柴崎だけが特別不安がある言い方をしてる人がいるが、 両立できている選手は、日本には存在してないし、 そもそも世界を広く見ても、なかなか居ない。 話がそれたが、攻撃に特徴があった柴崎を、 鹿島の主要監督はボランチで起用し、 そこから動かさなかった。 もちろん、ボランチ以外のポジションを、 緊急で担ったことはあるが、 スタメン時にボランチではなかったのは、 2016年シーズン以外、無かったように思える。 小笠原の後継者として育成する方針が、 あったのだろうが、柴崎自身の特性を、 少し抑制しすぎた感はある。 特にセレーゾは、柴崎の特性を、 ボランチと信じて疑わなかったようだ。 1トップ時代でも、土居を置いて、 柴崎をボランチで固定し続けたのは、 自分の信念を貫き通すセレーゾならではだった。 しかし、攻撃センス溢れる若手の柴崎に、 イタリア帰りの小笠原と同様のことを、 やれるように育成したのは、 過程を飛ばしすぎたように思える。 そもそも小笠原も、20台はバリバリの攻撃的MF。 その経験があって、イタリアで失敗から学んで、 初めて、あの形に収まったはず。 鹿島でも日本代表でも、 攻守に様々な役割を高いレベルを、 要求してくる現代のボランチの適正が、 入団当初から柴崎にあったのかどうか。 あったとしても、難しい仕事をさせず、 まずは柴崎が生きる形で、もっと伸び伸びプレイさせて、 攻撃面をより活かしたほうが、良かったのではないか。 ただ、鹿島の本線が4-4-2にあって、 司令塔やトップ下を置くのを、良しとしてなかった。 だからこそ、ボランチで育てたという理屈も理解はできる。 最初にボランチを体験させて、組織的守備のノウハウを、 早く植え付けさせる意図もあったかもしれない。 だが柴崎は最終的にボランチとして、 守備の部分での寄せ方が、未だ一流とはいえない。 攻撃に意識が偏りすぎているのである。

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