2008年04月29日

バイエルン×シュツットガルト :一人じゃ無理かな・・・

ブンデスリーガ第30節

バイエルンミュンヘン×VfBシュツットガルト

@アリアンツアレナ


【バイエルン 先発】

GK レンジング
DF ファン・ブイテン デミチェリス レル ヤンセン
MF オットル ファンボメル サニョル シュバインシュタイガー
FW クローゼ トーニ


【シュツットガルト 先発】

GK シェーファー
DF デルピエール タスシ マニン オソリオ
MF パルド アントニオ・ダ・シウバ  ヒルベルト バシュトゥルク
FW マリオ・ゴメス カカウ


優勝へ向けてひた走るバイエルン。リベリ、ゼ・ロベルトをスタメンから外す余裕っぷり。
一方のシュツットガルトはCL圏内も狙えるほど後半戦は調子がいい。キャプテンのフェルナンド・メイラが不在なのは気がかり。
好調のチーム同士の対戦。




試合のペースを握ったのはバイエルン。2トップに当ててサイドへ散らすとドイツらしいサッカーで主導権を握る。そして早速試合が動く。

前半8分の事。サニョルからのクロスが流れて逆サイドのヤンセンの元へ。ヤンセンがここでキープしオソリオとヒルベルトを引きつけペナルティエリア内にスペースを作る。そこへ飛び込んできたのはファンボメル。もちろん、ヤンセンはファンボメルにパス。そしてヤンセンからパスを受けたファンボメルは素早く折り返す。一旦はDFに当たったが、跳ね返りをトーニが押し込んでバイエルンが先制。

タスシ、スペースを埋めきれず。ボランチのオソリオはカバーしきれず。


ただ、これでへこたれないのが最近のシュツットガルト。カカウが広範囲に動いてスペースを作り、出来たスペースにバシュトゥルク、ヒルベルト、アントニオ・ダ・シウバらがどんどん飛び込んでくるダイナミックな攻撃を展開。圧倒されるバイエルン。
ちなみに、マリオ・ゴメスは割りと前線に残って得点を待つタイプ。マリオ・ゴメスとカカウはソシエダ時代のコバチェビッチとニハトの関係に似ているところがある。

そんな攻撃を受けていて溜まらずファールを犯すファン・ブイテン。ゴールからは30メートル以上ある距離。まあ直接は無理かな?キッカーはアントニオ・ダ・シウバ。距離は遠いが狙う気満々。左足のインフロントで壁の外側を巻くようなシュートを放つ。何とこれが決まってシュツットガルト同点。
スローで良く見るとボールが人に当たってコースが変わっている・・・。ドンマイ、レンジング!

同点となった後も流れは変わらずシュツットガルト。4-1-3-2の3の部分+カカウが相変わらず激しいポジションチェンジ。バイエルンにもチャンスを作られたが本当にアウェイで果敢な攻撃を見せる。

ただ、点は入らず。

前半は1-1で終了。



後半に入ってもシュツットガルトが優勢。ヒルベルトの惜しいシュートも枠を捉えられず。そろそろシュツットガルトが点を決めそうな予感。

そして試合が動いたのは後半10分。ゴール前の絶好の位置でFKを得たバイエルン。キッカーはファンボメル。お約束のズドンシュート。シェーファ触れず。これが決まって2-1でバイエルン勝ち越し。
その直後にはリベリ、ゼ・ロベルトが入り、サニョルとファンボメルが交代。ずっと押されてたので攻撃を活性化する意図での交代かと思われる。まあ、直前に勝ち越したがそこは気にしないといったところか。


今シーズンのバイエルンの攻撃の6割はリベリがらみといっても過言ではないくらいの活躍を見せている彼。そんなリベリが入ったことにより攻撃が活性化するバイエルン。サイドでタメを作れるのでゼ・ロベルトがスイスイ中盤から上がって来れる。徐々に攻撃が出来なくなってきたシュツットガルト。さてどうする?

そして、試合が動いたのは後半29分。左サイドでボールを受けたリベリが少しキープをしてペナルティエリアよりかなり前の位置から強烈なミドル。これがシェーファーの手をかすめゴール右隅へ突き刺さる。昨シーズンのCLバレンシア×チェルシーのシルバのシュートのようなスーパーゴール。これで3-1

さらにその2分後にまたリベリがゴール。4-1。これでお手上げのシュツットガルト。後はバイエルンのやりたい放題といった感じの展開。試合はこのまま終了。
最終的にはバイエルンの圧勝となった。




【俺が行くぜシュバインシュタイガー】

後半にペースを取り戻し、圧勝したバイエルン。ではなぜ前半はいまひとつだったのだろうか?

一番の原因はシュバインシュタイガーのポジショニングの悪さである。
恐らく今日は左サイドで先発したであろうシュバインシュタイガー。しかし、そんな約束事はどこへやら、ファンボメルやオットルの位置まで下がってボールをもらい、パスやドリブルをしていた。「俺が何でもやるぜ!」千両役者って感じで。これでは左サイドはガラ空き、中央は密集地帯。ヤンセンのオーバーラップを待つしかない状態。必然的に右サイドのサニョルへボールが流れる。

ここで、サニョルがリベリ張りのキープとドリブルやパスを見せれば問題ないのだが、それを今のサニョルに要求するのは酷。したがって完全にパスの流れが読まれ、インターセプトされていた。まあ、サニョル自身の出来もあまりよくは無かったが。


ただ、後半に入るとこの事態はすっかり修正されてシュバインシュタイガーもポジションどおりに動いていた。それでも相手の流れを止められなかったのでリベリとゼロベルトを投入し、活性化を図ったのだと思う。

それにしても今のリベリは止められない。



【一人じゃ無理かな・・・】

後半戦は絶好調なシュツットガルト。この試合もその勢いをそのままに攻撃サッカーを展開した。

ただ、ボランチはパルド一人。他のチームではパルド一人でも十分裁けるが、相手はバイエルン。守備の穴をカバー仕切れなかった。特に先制されたシーンは、タスシのポジショニングも微妙だったが、ファンボメルを完全にフリーにしてしまった。残念。

きっと、相手に合わせてシステムを変えるよりは自分達のサッカーを継続した方が良いと感じたのだろう。そうは言っても去年マイスターシャーレを獲得したチームなのだから。
  
攻撃は最大の防御、チームプレーで攻めまくったシュツットガルトが報われなかったのはちょっと悲しい気がした。





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posted by nishi |20:31 | ブンデスリーガ | コメント(2) | トラックバック(0)
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2008年04月28日

ベティス×ビジャレアル :セナ様ピレス様

リーガ・エスパニョーラ 第34節

レアル・ベティス×ビジャレアル

@ルイス・デ・ロペラ



【ベティス 先発】

GK カスト
DF ファニート メジ ベガ ブランコ・イリッチ
MF アルス ファンデ シスコ オドンコール カピ
FW ホセ・マリ


【ビジャレアル 先発】

GK ディエゴ・ロペス
DF ゴンサロ ゴディン カプテビラ ハビ・べンタ
MF セナ エグレン カニ カソルラ
FW ニハト ロッシ
 


残留も決定的という状況でなかなかモチベーションを上げにくいベティス。一方のビジャレアルはチャンピオンズリーグ本選出場権確保の為には負けられない。そんな両者の一戦。

ビジャレアルはピレス不在がどう出るか?




試合はホームのベティスが押す展開に。
シスコ、オドンコールの両サイドがDFラインのウラをつく動きが多く、それにたじたじといった感じのビジャレアル。本来のパスサッカーは出来ずじまい。だが、先制点は意外な形で入る。

試合が動いたのは前半16分。DFでボールをインターセプトしたビジャレアルはゆっくりと攻撃に移り、ボールはセナの元へ。センターサークルの中でボールを持ったセナはGKの動きを見てそこからシュート。なんと、これがカストの手をかすめゴールへ吸い込まれる。ビジャレアルがセナの超ロングシュートで先制。

その後は時折ビジャレアルが押し込むシーンもあったが、その度にカウンターでベティスが徹底してDFラインのウラを狙いチャンスを作るも決まらず。

前半はこのまま0-1で折り返す。


後半の頭から交代カードを切ってきたのはビジャレアル。後半の頭からハビ・ペンタに代わってアンヘルを投入する。恐らく、前半はシスコに対面するハビ・ペンタがやられていたので、そこを気にしての交代かと思われる。

そしてこの交代が当たり、前半に比べるとウラを取られなくなる。

が、これは一時的。今度はホセ・マリが左へ流れて、空いたスペースにカピやシスコが飛び込むシーンが目立つようになる。これでまたベティスペースに。
さらに、ベティスは後半19分に運動量の落ちたオドンコールに代えて重戦車パボーネを投入。2トップで攻めに出る。

さてさて、カウンターから攻めるのがやっとになってきたビジャレアル。ただ、それでも2、3人でシュートまで持っていってしまうのが今のビジャレアル。いくつか惜しいシーンを作る。ただ、明らかにベティスの方が得点しそうな勢い。
と、言う事で後半27分にニハトに代えてマティを投入。前線でタメを作るのが狙いか。
ベティスも後半30分にシスコに代えてソビスを投入。

マティを入れてもなかなか流れが変わらないビジャレアル。ホームの後押しもあり、ベティスに決定的なシーンを何度も作られるが、ディエゴ・ロペスがファインセーブを連発しゴールを死守。ディエゴ・ロペスは試合を重ねるたびに上手くなっている気がする。



試合はこのまま0-1で終了。ビジャレアルがベティスの攻撃を振り切った試合だった。


正直シスコは代えない方が良かった気がした・・・





【セナ様ピレス様】

今日のビジャレアルは両サイドがカソルラとカニのペア。

カニとカソルラ。この二人はどちらも前への意識がかなり強いタイプ。ただ、前への意識と言っても2人の前への意識の質は全く違う。簡単に言うとカソルラはドリブルの意識、カニはパスの意識だ。

どちらも違うタイプなので、ビジャレアルには必要な選手(パス志向の強いビジャレアルサッカーではカニの方が合っている気はする)だが、お互いに共通の問題点がある。

それはボールをもらいに寄ってくる事が少ない事。

この試合ではしばしばセナとエグレンがセンターサークル付近でぽつーんとボールを持っているシーンが目立ったのはそのせい。このため、守備と攻撃が分断された感じになって、結局ベティスに攻め込まれてしまうシーンが多く見られた。

もしピレスならボールをもらいにカプテビラやセナ、エグレンの元へ寄っていきパスを引き出す動きをするはずである。
ビジャレアルの攻撃の基点が左サイド偏重なのはピレスのパスを引き出す動きが多いからと言える。

ただ、ピレスがいなくても何回かはチャンスを作れてしまうのが今のビジャレアル。その要因は中盤の底に位置するセナ。セナのキープ力が高いために何とかタメが作れるし、セナのパス供給能力が高いのも要因の一つ。
ユーべに狙われているらしいが、それも納得。移籍金の設定が30億ぐらいらしいので結構ヤバイ気がする。まあ、売れる選手は売るのがビジャレアルの方針なので仕方が無いが。

ファンとしてはいなくならないのを願うしかない・・・。



【ベテランと若手】

ベティスについて気になった事。

この試合は得点を奪えなかったものの、なかなかいいサッカーをしていた。特にカピが広い範囲を動き回り効果的なパスを供給するので、シスコやオドンコールといった両サイドが思い切ってオーバーラップできていた。ベティスにとってカピは替えが効かない選手な気がする。

あと、気になったのはボランチのファンデ。今シーズン途中からレギュラーに定着したベティスのカンテラ出身で、前節のアトレティコ戦を見た時も結構気になっていた存在。まだ荒削りな部分は多いが、しっかり守備も出来るしパスもそこそこ出せる印象。バランスがいい。3年後ぐらいには主力になってそうである。今後注目したい。


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posted by nishi |23:47 | ビジャレアル | コメント(0) | トラックバック(0)
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2008年04月27日

リバプール×チェルシー :中盤の構成力

UEFA Champions League 準決勝 1st leg 

リバプール×チェルシー

@アンフィールド


【リバプール 先発】

GK レイナ
DF シュクルテル キャラガー ファビオ・アウレリオ アルベロア
MF マスチェラーノ シャビアロンソ バベル カイト ジェラード
FW トーレス



【チェルシー 先発】

GK チェフ
DF テリー カルバーリョ アシュリー・コール パウロフェレイラ
MF マケレレ ランパード バラック
FW ジョーコール マルダ ドログバ




キャラガーをSBから本来のCBに戻してきたリバプール。一方のチェルシーはバラックが病み上がり、ランパードは母親の看病で試合に最近2試合に欠場ということで、この2人のコンディションが気になるところ。

アンフィールドの魔力はチェルシーに襲い掛かるのか?




立ち上がりは両チームとも守備を固めて落ち着いた感じで、ポゼッションはリバプールが若干有利。

リバプールは相手のよさを消すことに関してはプロ中のプロ。しかも相手も守備がいいチェルシーなので、両チーム共になかなかゴールシーンまで行き着く臭いがしない・・・。

そんな中一際目立っていたのがシャビアロンソ。中盤の底からサイドへ散らすパス、トーレスへのラストパスや楔のボールを入れるのは大体この人から。数回あったチャンスは大体彼がらみ。この試合は何かやってくれそうな予感・・・。

試合が動いたのは前半42分。マスチェラーノのシュートミスがうまい具合にロブパスになりカイトの元へ。これをカイトが押し込んでリバプール先制。基点はシャビアロンソのリスタート。ランパードのボールキープがまずかったのもあるが、カイトとシャビアロンソのハードワークは見事だった。

前半は1-0で終了。

チェルシーは前半ではほとんど見せ場を作れず。



後半に入ると若干ペースを落としたのがリバプール。時間が経つにつれて1-0を守り抜こうという意識が徐々に強くなっていったのか、ボールにガツガツいかなくなる。結果として、前半ではなかなかボールを持てなかったチェルシーMF陣が徐々にボールを持ち、前半に比べてチャンスを作るようになる。

ただ、ホームでは絶対的な自信を持っているチェルシー。アウェイで1-0なら悪くないと考えたのか、そこまで得点への意気込みが無い。途中ジェラードのミドルシュートやマルダの切り替えしからのシュートなど惜しい場面があったが、全体としては眠たい感じの試合に・・・。

ああ、このまま終わるのかなと思ったロスタイム最後のプレー。
カルーが上げた低いクロスをリーセがクリアミスし、それがそのままゴールへ・・・。

試合はこのまま1-1で終了。リバプールは痛恨のオウンゴール。チェルシーはアウェイゴールという嬉しいプレゼントをもらった形となった。


【中盤の構成力】

リバプールの特徴は皆さんもご存知の通り、相手のよさを消す堅い守備。ただ、せっかくの堅い守備がなかなか生きずに、特にシーズン前半は勝ち切れない事も多々あった。

その最たる原因がパス。特に縦パスの精度の悪さ。

リバプールがシーズン開幕からずっと採用していたのが、4-4-2。プレミアシップではお馴染みのシステム。シーズン序盤はボールを奪ってから中盤を省略し、素早く前へ蹴りだすことの多かったリバプールDF陣。ポストプレーの出来るカイトやクラウチが2トップの一角を担っていればロングフィードはそこまで悪い選択肢ではない。ただ、せっかくボールを奪ってもロングフィードの精度が酷い為に、サイドや2トップに収まらずにチャンスをフイにしてしまう事が多かった。

それを解消するためにシーズン中盤から終盤になって使い始めたのが4-5-1のシステム。ジェラードをボランチ(サイド)からトップ下に入れることにより、ジェラードの攻撃力を最大限に発揮し、チャンスを増やそうという意図だ。シーズン後半に入ってからトーレス-ジェラードのホットラインが目立つのはシステムを変えた事によるものであろう。

また、中盤を厚くした事によって、4ー4ー2の頃のロングボール一辺倒から、パス交換でゲームを組み立てる事をするのが多くなった。まあ、ポストプレーに関して言えば一般人のトーレスがワントップで張っているのだから、ロングボールが少なくなるのも必然。

さらに運動量豊富で、ポストプレーの得意なカイトが右サイドに入ったことにより、ボランチのパスの出し所が4-4-2時代に比べて格段に増えた。この試合を見ても、先制点にシャビアロンソとカイトが大きく絡んでいるのが分かる。

ただ、このシステムはトーレスが居てこそ成り立つシステム。トーレスに決定力がある分、フィニッシュはトーレスに任せて、構成力を増したMF5枚にする事が出来るのだ。


この試合では後半から時間が経つにつれて、守りの意識が強くなってしまったリバプールだが、前半はチェルシーの守備陣を加味しても、らしい攻撃が出来ていたし、後半もプランどおりだったはず。

オウンゴールを除いては・・・。


【コンディション不良か?】

チェルシーについてサクッと。

アウェイゴールをプレゼントしてもらったので結果オーライのチェルシー。ただ、この試合のランパードとバラックの状態はあまりよくない。

ランパードは精神的な面が大きいと思うし、状況が状況だっただけにそこまで批判はできない。バラックも病み上がりなのでキレが無かった。


リーグ戦でユナイテッドに勝ったのでチームの士気は上がっているが、エッシェンが帰ってくる2nd legは思い切ってどちらかをスタメンから外すのも手かもしれない。

まあ、ユナイテッド戦を見てないので何ともいえませんがね。


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posted by nishi |20:39 | UEFA Champions League | コメント(0) | トラックバック(1)
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2008年04月22日

バルセロナ×エスパニョール :グジョンセンとイニエスタ

リーガ・エスパニョーラ 第33節

バルセロナ×エスパニョール

@カンプノウ



【バルセロナ 先発】

GK ビクトール・バルデス
DF プジョル ミリート ザンブロッタ シウビーニョ
MF トゥーレ・ヤヤ シャビ グジョンセン
FW ボヤン エトー ドス・サントス


【エスパニョール 先発】

GK カメニ
DF トレホン ハルケ チカ・トーレス サバレタ 
MF アンヘル ウルタド ルフェテ コロミナス
FW ルイス・ガルシア ラウル・タムード


ここ数試合、リーグ戦が引き分けと負け続きで波に乗り切れないバルサとリーガ4連敗中のエスパニョールのダービーマッチ。

バルサはリーガ優勝に向けて一つも星を落とせない。一方のエスパニョールも4連敗の嫌な流れを断ち切り、UEFAカップ出場権争いに踏みとどまりたい。そんな両者の対戦。

バルサはイニエスタ、アンリが控えと言う布陣。イニエスタ不在がどう出るか?



前半は両者共に攻め手を欠くような展開。と、言うよりエスパニョールは元々守備意識を高くして試合に臨んでいた感じなので、どちらかと言うとバルサの攻撃に問題があるといったところ。
前半での惜しいシーンはザンブロッタのミドルシュートやグジョンセンの飛び出しからのシュート。しかし決まらず。
ここ数試合はバルサの攻撃が大味。自慢のパスサッカーはどこへ・・・

一方のエスパニョールは完全にカウンター狙い。チャンスらしいチャンスはほとんど無かったが、全体としての意思統一ははっきりしていた。そういう意味ではバルサよりマシなのか・・・!?

結局前半は0-0で終了。



後半の頭から選手交代枠を使ってきたのはバルサ。グジョンセンに代えてイニエスタ、ドス・サントスに代えてメッシを投入。最近のライカールトは打つ手が早い。
ミッドウィークのチャンピオンズリーグを睨んでの交代か?

ライカールトの真意はともかく、この交代がズバリ的中する。

特に広く動き回るイニエスタが入ったことによって前線の動きが活発化。メッシも得意のドリブルで左サイドを切り裂き、多くのチャンスを作り出していた。

が、得点できないのが今のバルサ。シュートを何本放っても入らない。ひたすら耐えるエスパニョール。

そして、バルサは後半の21分にプジョルに代えてマルケスを投入。ロングボールというオプションを使いたかったのか、CLに向けての調整なのか・・・

結局、バルサのシュートの雨あられとなったこの試合。エスパニョールがこれを耐え抜き勝ち点1を獲得、一方のバルサは勝ち点2を取り損ねた格好となった。



【イニエスタとグジョンセンの動き】

この試合、途中出場するや否や前線を瞬く間に活発化させたイニエスタ。前半に出ていたグジョンセンとどのような違いがあるのだろうか。



まず、先発したグジョンセン。アイスランド人のストライカーで父もアイスランド代表・・・

そう、ここで分かると思うが、グジョンセンは元々FW。どうしても動きがFWっぽくなる。一番それが顕著に現れるのが、ボールの受け方とその後のプレーである。

例えば、ヤヤ、シャビなど自分より後ろのプレーヤーからパスが来た時、グジョンセンの場合はFWのポストプレーのように体を張ったり、ワンタッチでサイドなどへ叩いて前へ飛び出すパターンが多い。

一方のイニエスタは、もちろんワンタッチで叩く事もあるが、ボールをもらうとまずキープの動きを見せる。このキープの動きと言うのは自陣へ向ってのドリブルの事で、これを相手のマークがある程度離れるまで行う。こうする事によって自分が前を向いてボールを裁く事が可能になる。

すると、どうなるか?

前を向いたイニエスタはFW陣に当てて飛び出して再びパスを受け、フィニッシュorラストパスをする。もしくはオーバーラップしてきたSBに預けることもドリブルをする事も可能になる。要するに、最初にパスを受けた時点で一度自由になる動きを採ることによってその後のプレーの幅を広げている。

グジョンセンの場合はボールの受け方がFWのポストプレーのような感じなので、ゴールを奪うような動きに直結する事が多く、バルサのMFでやるべき仕事であるチャンスメイクが出来なくなってしまうのだ。
単純に考えても分かると思うが、FWが3人いるのにFWのように果敢にウラへ飛び出されたらどうしても混乱気味になってしまうし、パスの出し手が少なくなってしまうと言う事だ。


FWでプレーするグジョンセンを久しぶりに見てみたい。2トップの一角とか。今のバルサだと叶わぬ願いだが・・・




【開き直ったエスパニョール】

エスパニョールについて。

デ・ラ・ペーニャがいなくなってから全く調子の上がらないエスパニョール。ラストパスを出す人間がいないのだから4連敗も納得と言えば納得だが・・・

そんな彼らを象徴するかのようだったこの試合。
見せ場はほとんど無し。ただひたすらバルサの攻撃を耐えしのぎ、カウンターを試みているが守るので精一杯。正直、カメニが一番目立っていた。

通常、こういう試合だと、守りつかれて最後にやられるパターンが多いのだが、ダービーマッチと言う事もあってか最後まで集中が途切れなかった。

実力的に言ってもバルサの方が上なのは明らか。ましてデ・ラ・ペーニャがいないのだから尚更・・・。

そんな訳かは知らないが、いい意味で開き直れていた気がする。まともに戦ったら負けるのは目に見えているのだから、何としても守りきってやる!どんな手を使っても4連敗の流れを止める!ダービーだから負けられない!という感じが全体に伝わってきた。意思統一は完璧。そういう意味ではバルサよりは上だった。ラフプレーや内容うんぬんは置いといて。

エスパニョール自体は昨年のUEFAカップ準優勝が示すように、実力は十分あるチーム。そのチームが自分達のサッカーを壊してまで勝ち点にこだわったこの試合。こだわりを持ってサッカーをするのはすばらしい事だが、プライドを捨てる勇気も時には必要なのかもしれない。


曖昧なので気持ちが~とか、精神的な~という表現はあまり好きではないが、気持ちでどうにかしたこの試合のエスパニョールであった。


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posted by nishi |13:05 | リーガエスパニョーラ | コメント(0) | トラックバック(0)
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2008年04月14日

バルセロナ×シャルケ04 :This is footballか?

UEFA Champions League 準々決勝 2nd leg

FCバルセロナ×シャルケ04

@カンプノウ



【バルサ 先発】

GK ビクトール・バルデス
DF プジョル テュラム ザンブロッタ アビダル
MF トゥーレ・ヤヤ シャビ イニエスタ 
FW ボヤン エトー アンリ


【シャルケ 先発】

GK ノイアー
DF ボルドン クルスタイッチ ラフィーニャ ベスタマン
MF エルンスト コビアシビリ ジョーンズ アルティントップ
FW クラーニィ アサモア





1st leg は0-1でアウェイのバルサが勝利。カンプノウでは絶対の自信を持つバルサに対してシャルケがどう立ち向かって行くか?



前半ペースをつかんだのはシャルケ。前半早々からバルサのお株を奪うようなパス交換でバルサDF陣を圧倒。アルティントップのミドルシュートやジョーンズからクラーニィへのクロスボールなどでゴールを脅かすも脅かすだけ。何故か入らず。


一方のバルサは全体的にピリッとしない。と、言うより動きが無く、シャルケに押されっぱなしの展開。唯一のチャンスと言えば、イニエスタのスルーパスに反応したシャビが放ったシュート。しかしこれはノイアーのスーパーセーブに阻まれる。
それにしてもイニエスタはパスがうまいし視野が広い。


そんな感じでシャルケの猛攻にあうバルサ。こりゃカンプノウでひとつ波乱が起きるのか・・・?と微かに期待していたが、そんな期待は脆くも崩れ去る。

試合が動いたのは前半43分。中盤でボールをカットしたアビダルがトゥーレにパス。アンリとのワンツーで抜け出したトゥーレがペナルティエリアの前までそのままドリブルし、右サイドのボヤンへパス。パスを受けたボヤンはゴール前へ低いクロス。これをボルドンがスライディングでカット。ボールはポーンと真上へ上がり、クロスバーをかすめてゴールへ入りそうになるが、クルスタイッチがヘディングで間一髪クリアー。しかし、クリアーボールが不運にもトゥーレの元へ・・・。飛んできたボールをトゥーレが押し込んでバルサが先制した。

前半はこのまま1-0で終了。2試合合計2-0。



後半に入ると、前半のゴールが効いたのか、全く元気のなくなってしまったシャルケ。スロムカはなかなか交代カードを切らない、前半よりはましになったもののバルサは相変わらず低調なパフォーマンス、眠たい試合に・・・。

おまけに、いい働きをしていたボヤンを交代でベンチに下げてしまった事で、ライカールトには大ブーイングでハンカチが振られるし・・・。

終盤には観客席スカスカだし・・・。

なかなかひどい状態で試合終了。バルサにとっては、勝ったはいいものの不安の残る試合となった。



【バルサの不調】

ボールを少ないタッチ数で回してポゼッションを上げることによってチャンスを多く作り出すのがバルサのサッカー。しかし、ここ数試合(この試合でも)それはほとんどできていなかった。では、なぜそのような事になってしまうのだろうか?

バルサの4-3-3で特徴的なのは全体がコンパクトにまとめられている事である。全体をコンパクトにまとめる利点としては、選手間の距離が短い事によってパス交換をしやすくする事とプレスをかけてボールホルダーを囲い込める事にある。これがマッチした時にバルサの真の強さが発揮されるのだが、今のバルサにはそれが出来ていない。

その原因は全体が間延びしてしまっている事。間延びする事によって選手間の距離が遠くなるので素早いパス交換というのは必然的に難しくなるし、数人での囲い込みも一人一人の距離が遠いためになかなか出来ない。

攻撃面においては、間延びしていてもパスではなくドリブルという選択肢があるのでまだ救いようはあるし、バルサの選手の個々の能力が高いのでどうにかなるかもしれないが、守備は連携が基本なので間延びしていたらどうにもならない。それに、バルサの中盤はトゥーレ以外は守備能力が高い選手とは言えないので、一対一の守備は期待できない。バルサのシステムやメンツを考えると全体が間延びしている事は致命的と言える。

ちょっと前のバルサならバルデス以外の全選手が画面に収まってしまうなんて事もかなり見受けられた。ただ、今のバルサはと言うと、DFラインはズルズル下がるしFW陣はほとんど守備をしない。結局シャビやイニエスタの負担が増えるという事態に陥ってしまっているのだ。

ジュリ、エトー、ロナウジーニョの頃はFWも守備をしてたんだけどな・・・(ロナウジーニョは別)

そんな訳で、バルサの不調の原因はチーム全体のコンパクトさが失われているという結論です。皆さんはどうでしょうか?


【いつものシャルケ】

シャルケについて。

スロムカの交代には疑問が残るが(前半のコビアシビリ⇒グロスムレル、後半のアザモア⇒サンチェス)、クラブ史上初のベスト8は評価するべき。

まあ、グループリーグではバレンシアの自滅に助けらたが、一つ結果を残したのだから・・・


この試合については前半の猛攻を仕掛けるもヤヤのゴールで意気消沈し、後半には心身ともにガス欠といった感じ。おそらく、スロムカは前半に猛攻を仕掛けて追いつき、バルサにプレッシャーを掛けたかったはず。だが、サッカーというスポーツは不思議なものでいいプレーをしているからといって点が入る訳ではない。

確かにシャルケの前半のサッカーはかなり良かった。エルンストとジョーンズの押し上げによって攻撃に厚みが増していたし、バルサが悪いのもあって得点の臭いはぷんぷんしてた。ただ、何故かゴールは入らなかった。これは自分にも分からない。まさに『This is football』。

ただ、後半にシャルケが失速するのは今シーズンのブンデスでは見慣れた光景。サッカーにおいて45分で2点取るのは、難しいかもしれないが、ものすごく確率が低い訳ではない。そういう意味でシャルケの選手にはもっと頑張って欲しかったし、意地を見せて欲しかった。

カンプノウだから無理かも・・・という気持ちがよぎったのかもしれませんがね。


別に根性論を言うつもりは無いが、スポーツにおいてメンタルは重要な部分を占めてるはずである。シャルケの選手、監督には強い気持ちをプレーで見せて欲しかった。せっかくバルサの状態が良くなかったのだから。


悪い意味でシャルケの癖が出てしまった気がした。










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posted by nishi |21:41 | UEFA Champions League | コメント(2) | トラックバック(0)
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