2008年04月06日

フェネルバフチェ×チェルシー :ボールを持つ、持たされる

UEFA Champions League 準々決勝 1st leg 

フェネルバフチェSK×チェルシー

@シュクル・サラジオウル

 
【フェネルバフチェ 先発】

GK ヴォルカン・デミレル
DF エドゥ ルガーノ オンデル・トゥラジ べデルソン
MF メフメト・アウレリオ マルドナード デイビッジ ウーウル・ボラル アレックス
FW ケジュマン


【チェルシー 先発】

GK クディチーニ
DF テリー リカルド・カルバーリョ アシュリー・コール エッシェン
MF マケレレ バラック ランパード 
FW マルダ ジョー・コール ドログバ


戦力だけ見れば圧倒的にチェルシーが優位なのは間違いないこのカード。フェネルバフチェは今シーズンのチャンピオンズリーグはホーム無敗。一方のチェルシーもアウェイは無敗。果たしてどちらが2nd legを優位な立場に持っていけるのか?




試合開始から積極的に動いてきたのはチェルシー。前線からプレスをかけ、フェネルバフチェがボールを中盤に運ぼうとすると、マケレレ、ランパード、バラックらが素早いプレスでフェネルバフチェの選手を囲い込んでボールを奪取。そこからFW陣に素早く預けてカウンターを仕掛ける。この一連の作業が早い事早い事・・・。ゆっくりボールを回すのがスタイルのフェネルバフチェにとってみれば、何も出来ない。そんな感じで試合は進んでいく。

試合が動いたのは前半13分。ランパードのパスで抜け出したマルダがグラウンダーの早いクロス。これがデイビッジの足に当たってゴールへ吸い込まれる。チェルシーがOGで先制。

その後も試合はチェルシーペース。右サイドのジョー・コールやエッシェン、ドログバらが崩し、多くのチャンスを作り出すが決めきれず。

前半の終盤からはフェネルバフチェもボールを持てるようになるが、クディチーニを脅かすほどのシュートは無し。前半はこのまま終了。



後半になってようやく攻めらしい攻めが出来るようになってきたフェネルバフチェ。右SBのオンデル・トゥラジからいいクロスが入るも決まらず。やはり高さではチェルシーが上。

ボールを敵陣深くまで回せるようになってきたものの、なかなか雰囲気の変わらないフェネルバフチェ。そこでジーコは後半9分にウーウル・ボラルに代えてカジム・リチャーズを投入。

すると、徐々にラインが下がり始めたチェルシー。前半の高速プレスはどこへやら。流れは完全にフェネルバフチェへ。

そして、後半20分に試合は動く。中盤でボールを持ったメフメト・アウレリオがチェルシーDFラインの裏へパス。これにカジム・リチャーズが絶妙な飛び出しでパスを受ける。キーパーとの一対一を冷静に押し込んでフェネルバフチェ同点。

スタジアムも一気に元気を取り戻し、イケイケのフェネルバフチェ。
さらに後半36分にはデイビッジのOGを帳消しにするスーパーミドルで逆転。ノーステップであの威力は驚き・・・

結局試合はこのまま2-1で終了。前半と後半で全く違う内容だったこの試合。チェルシーは後味の悪い感じとなった。



【ボールを持たされる】

前半は完全にチェルシーペースだったこの試合。それを支えていたのはチェルシー得意のガチガチプレス。中盤の3人が精力的に動いて相手を囲みボールを奪取。当にお手本のようなプレス。フェネルバフチェがサイドに逃げてもアシュリー・コールとエッシェンが遅らせ、その間にMF3人の誰かがサポートに来る。ボールを持ちたがる傾向のあるフェネルバフチェはどうしてもDFまでボールを下げるしか選択が無くなってしまう。

こういった具合でボールを持たされていたフェネルバフチェ。持たせていたチェルシー。チェルシー守備陣に成す術無しといった具合。シュートも前半は2本しか打てなかった。



【ボールを持たれ始めた原因】

チェルシーがフェネルバフチェに「能動的に」ボールを持たれ始めたのは前半の終盤から。ただ、フェネルバフチェがチェルシーのプレスに対して徐々に慣れてきたのもあるし、試合展開や多少の疲れが原因であった。後半の立ち上がりもそのような感じ。ここまではボールを持たれても「アウェイだから」で済まされる範囲。

しかし、フェネルバフチェがカジム・リチャーズを投入してきた事で流れは一変する。

先発したウーウル・ボラルはドリブラーで、どちらかと言うと足元でボールをもらいたがる選手。逆サイドのデイビッジも足元でもらいたがる選手。中央のアレックスも。パスをゆっくり回して崩していくのがフェネルバフチェのスタイルなので、自然とこういう選手がスタメンを張るようになる。

ただ、この試合のような展開だとプレスをかいくぐるのが必要になってくる。

そこで、ジーコが出した結論が「DFラインのウラを狙う」という事。

それまでは足元や横パスが多かったが、カジム・リチャーズが縦への走りこみを見せることで縦パスという選択肢が増える。また、DFラインのウラを狙う選手がケジュマンとカジム・リチャーズに増えたことでDF全体の負担が増加。対面するアシュリー・コールが押し込まれるシーンが多くなる。

ただ、パスの出所を潰せば問題無いのであるが、後半に入ったチェルシーは前半のころのようなプレスが中盤で出来無い。

結局、中盤に締りが無くなった事も影響して、カジム・リチャーズにやられてしまった。ランパードの出来が良くなかったのもあるかもしれない。


2点目のデイビッジのゴールそのものはデイビッジ自身を褒めるべきであるが、プレスが出来なくなり、DFラインがズルズル下がり始めたチェルシーのチームディフェンスにも問題があった。




前半は完璧な内容だったチェルシー。だが後半にここまでパフォーマンスが低下するのは2nd legへ向けてかなり不安である。あと、DF陣の縦への変化への弱さも気がかりだ。

ただ、ランパードが病気明けだったのでそこまで一概には言えないが・・・



フェネルバフチェにしてみれば、してやったりの大金星。内弁慶なチームがスタンフォードブリッジでどこまで頑張れるのか?

注目である。



個人的にはフェネルバフチェがリケルメのいた頃のビジャレアルに見えて仕方が無い。

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posted by nishi |23:33 | UEFA Champions League | コメント(0) | トラックバック(0)
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