2008年04月20日
攻めに攻めた大宮から、命からがら、浦和が何とか勝ち点1を守り抜いたというゲームだった。
この試合最大の見せ場は、前半の40分過ぎだった。中盤でボールを受けた高原直泰が、ドリブルでゴールへと突進。キックフェイントで一人をかわして、強烈なミドルシュートを放った。
このシーンが、この日の浦和を象徴していた。大宮は一人一人が献身的に走り、非常に組織的に整備されたプレッシングで、浦和の連携を分断。対する浦和は3トップにボールが収まらず、闘莉王、細貝萌の2ボランチも効果的に攻撃に絡めなくて、高原や永井雄一郎が個人技で仕掛けるしかなかった。
田中達也、梅崎司の同時投入も、状況の打開にはつながらなかった。2人の交代以降で最大のチャンスは、左からのクロスに合わせた永井のヘッドが、ポストを叩いた場面。この場面を見て、浦和にとって最も得点の可能性がありそうなのは闘莉王の頭を目がけたシンプルパワープレーではないかとも思ったが、この日の闘莉王は控え目で、試合は0-0で終わった。
大宮にとっては、終始試合をコントロールしていただけに勝ち点3がほしい試合だったが、決定的なチャンスはほとんど作れなかった。パスはきれいにつながっていくのだが、最後の30mを崩しきれないその様は、良い意味でも悪い意味でも、非常に日本的だった。
ただし逆に見れば、浦和の守備陣がよく踏ん張った、というべきか。守備の粘りでここ数シーズンを勝ってきたチームだけに、クロスにしてもドリブル突破にしても、対応に「ペナルティエリアの中でだけは絶対にやらせない」という意地のようなものが見えた。
内容では負けていようと、こうして「粘り強さ」で勝ち点を拾うあたりが、浦和の嫌らしいところであり、強さであると感じている。ポンテが復帰し、エンゲルス監督のやり方が浸透するであろう中盤戦以降に、浦和が優勝争いに絡んでいるようであれば、それは苦しい今の時期にも、粘り強く勝ち点を積み重ねた結果に違いない。
posted by taka |19:46 |
Jリーグ |
コメント(3) |
トラックバック(0)
2008年04月20日
またしても、大竹洋平が流れを変えた。
登場は、2-2で迎えた63分。その直後にドリブルからループシュートを決めると、70分には走りこむ今野泰幸に見事なタイミングでスルーパスを通した。30分足らずの出場ながら、1得点1アシストの活躍。4-2での勝利の主役となった。
今季FC東京U-18から昇格したばかりの18歳だが、「外れ」だった試合を見た記憶がない。先発出場した札幌戦では後半運動量が落ちたり、守備面での激しさが足りなかったりと課題を残したが、その札幌戦でもセットプレーから何度かチャンスを作っている。
18歳の大竹が、若い選手にありがちな不安定さとは無縁のままに、高い技術とアイディアでチャンスを作り、途中出場でも決定的な仕事をして流れを変えているのは、本当に素晴らしいことだと思う。
さて、なぜ大竹が、これほどまでに鮮烈な活躍を続けているのか。
技術が素晴らしい。アイディアが豊富で、面白い。それはもちろんある。ただ、それだけでなく、FC東京が、大竹のような選手を必要としていたことも大きい、と私は思う。
今野、羽生直剛に代表されるように、FC東京には真面目でよく走る選手が多い。大ブレイク中の長友佑都、ゴールを量産している赤嶺真吾もそうだ。
ただし、アイディアがあって、ゲームに変化を付けられるゲームメーカータイプの選手は少ない。日本代表の今野、羽生はそういう選手ではないし、負傷離脱中の石川直宏やエメルソンにしても、スピードやドリブルが武器の選手だ。
その中にあって、大竹は異彩を放っている。真面目な選手たちがよく走り、ボールを動かしている中で、大竹はその技術でリズムを変え、周囲を使うこともできる貴重な存在だ。
開幕前、オシム監督の下で「ボールと人が動くサッカー」に慣れていた羽生が、城福サッカーの申し子と言われた。しかし同時に、動くボールにアクセントを付けて、動く人を使える大竹のような選手も、城福サッカーには不可欠な存在だったのだ。しかも大竹は、単なる配球役に止まらず、自らも足を止めることなくパス&ゴーを繰り返すことができる。
大竹にとっても、真面目に走り続ける先輩がパスコースを作ってくれることは大きい。多くの選択肢の中から、自由にアイディアを発揮することができる。
チーム戦術にフィットしていて、同じタイプの選手がいない。FC東京と幸福関係を築いている大竹の活躍は、決して偶然ではない。今後もスーパーサブとして、18歳は流れを変える働きをしてくれるはずだ。
posted by taka |00:41 |
Jリーグ |
コメント(2) |
トラックバック(0)