2008年02月07日

「気持ち」の賜物  ~W杯予選タイ戦~

「2点目はラッキーな点だったが、とにかく泥くさくても何でも、点を取って勝つ。選手たちに点を取りたい気持ち、意思があったので、ボールがこぼれたのだと思う」

 テレビで岡田武史監督のインタビューを見ながら、僕はジーコ監督の言葉を思い出していた。

「我々があれだけプレッシャーをかけていなかったら、果たしてあのゴールは生まれていたか、ということを考えると、やはり選手全員が前を意識して、あるいはゴールを意識した結果、生まれたゴールだと思う。本当に立派な1点だと思うし、みんなの気持ちが乗り移った1点だと思う」

 2005年3月、ワールドカップ最終予選、ホームでのバーレーン戦。日本の、この試合唯一のゴールは、相手選手のオウンゴールによるものだった。上記の言葉は、「オウンゴールによる勝利は好運によるものか?」という質問に対するジーコ監督の答え。
 幸運にも思える決勝点の理由を、両監督が「気持ち」に求めたのは興味深い。「執念」や「気持ち」の効果は理屈で説明できるものではなく、故に形容し難いが、相手のミスを誘うのも、幸運をゴールに結びつけるのも、勝利への意思なければありえないということか。ワールドカップ予選ともなると、相手も必死。「勝負は時の運」というが、より強い気持ちを持って戦った側が勝利を引き寄せるというのを、経験豊富なジーコも岡田も肌で感じているのだろう。
 強い気持ちが日本代表に脈々と受け継がれていることをうれしく思う。他の3カ国との力関係を考えれば、その気持ちがある限り、3次予選は問題なく勝ち上がれるだろう。ただ同時に、気持ちだけでは、最終予選、ワールドカップ本大会は厳しいだろうな、とも思う。


 岡田監督は試合後、
「セットプレーで点が取れたことは喜ばなければいけない。しかし、セットプレー以外で取れなかったことは反省しないといけない」
と語った。非常に正しい総括だと思う。
 だがその反省点は、就任3戦目のタイ戦の段階で解決していなければならなかった類のものではないだろう。「世界を驚かす」ことを目標に掲げているのだから、流れの中からスムーズな連携で相手を崩し、ゴールを奪う場面が見られるのは、もう少し先でもいいはずだ。
 タイ戦については、ポイントと見られていたセットプレーからしっかり3点を奪えたことを、今は喜んでも良いと思う。「意思」とセットプレーで乗り切れそうな3次予選中に、流れの中からでも点を取れる連携の構築と、メンバーの見極めを完了してほしい。

posted by taka911 |22:11 | 日本代表 | コメント(0) | トラックバック(0)
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