2007年08月27日

それなりの理由  ~浦和対FC東京~

 一昨日25日は、初めて埼玉スタジアムに行った。夏休み最後のホームゲームに集まったのは4万6951人。これほど多くの観客が集まった試合、それも見渡す限り「赤」に囲まれて試合を観るのは初めてだったので、それだけで興奮してしまった。

 そんな中で確認したのは、首位に立つ浦和の強さ。オジェック新監督の下「未完」のまま開幕を迎えた浦和が、6年目の西野政権で成熟のときを迎えるG大阪を振り切って1位に君臨するのには、それなりの理由がある。
 その理由に関しては、私にも誤解していたところがあって、これまでは「両ゴール前の個人能力」が浦和の強味だと思っていた。

 要するにこれは、
「得点の大半はゴール前の攻防で生まれるんだから、そこに強い選手がいるから勝ってるんでしょ?」
という単純な論理。昨シーズンの優勝を振り返っても、ゴール前での身体の使い方が上手く決定力も高い得点王ワシントン、高さと闘志でゴールを守り、自らゴールも奪うリーグMVP闘莉王の2人の個人能力が非常に大きかった。

 だが浦和の強さはそれだけではない。上記の2人が今季は負傷で満足に働けていないからいうわけではないが、ゴール前以外の目立たない場所でも、1人1人が自分の役割を着実にこなしているからこそ、ゴール前での強さが生きているのだ。

 その点で代表的なのはボランチの鈴木啓太だろうが、この日強烈な印象を残したのは平川忠亮。オシムも注目しているという左サイドのアタッカーは、田中達也の同点弾、堀之内の逆転弾をアシストした。
 目を引くのは快速を生かした突破力だが、それだけではない。俊足を飛ばして守備に戻るのも怠らず、何度もアップダウンを繰り返す。どうやらその献身性が、オシムを喜ばせているらしい。
 オシムを喜ばせそうな選手をもう1人挙げれば、GKの都築龍太。この日に限ればキャッチングにやや安定感を欠いたが、「攻撃の第一歩」としての意識が素晴らしい。彼のフィードキックやスローイング、攻守の切り替えの早さが非常に効いていた。
 平川、都築ら脇役たちのこうした細かな気配りが、浦和の強さを支えているのだろう。


 一方、FC東京にはこうした細やかさが欠けている。
 13位と低迷しているFC東京には、タレントも気持ちもある。顔ぶれを見れば、浦和やG大阪と伍して戦えるほどではないが、13位にいるほどでもない。FWルーカスがCKからのカウンターに対して全力でハーフウェイラインまで戻ってスライディングタックルにいくなど、戦う気持ちもある。

 だがFC東京には、浦和のようなきめ細かさがない。
 ゴール前で丁寧にプレーするのは簡単だ。重要だとわかっているから、誰もが集中する。問題は、それ以外の部分でいかに集中できるか。FC東京を見ていると、守備から攻撃に移る1本目のパスや、縦パスをサイドにはたくパスが、どうも雑になっているのが気になる。
 一見、それらのパスミスは目立たない。そこでミスは、それほど重要には映らない。だが浦和と見比べると、そこで雑になるか、細やかにできるかが明暗を分けていることが見て取れる。象徴的なのはポンテのゴールシーンで、田中と今野泰幸がもつれて倒れたとき、フォローに走っている選手は誰一人いなかった。

 きめ細かさを欠いているのは、監督の采配もそうだ。原監督は未だに、ベスト布陣を決めかねている。この日の交代も、スピードで左サイドを突いていたリチェーリを下げてFW平山を入れるなど大味で不可解なものだった。

 結局、13位にいるのにはそれなりの理由がある、ということだ。

posted by taka911 |03:29 | Jリーグ | コメント(2) | トラックバック(0)
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Re:それなりの理由  ~浦和対FC東京~

ガンバは一番いいサッカーしてると思う。でも浦和との差はなにか?

taka911さんの言うように個々の差。
個ではJで勝てるチームはいませんね。ガンバの選手の能力は高いが浦和にはかなわない。


浦和は守備的って言われてるがそうではないと思う。攻める時は阿部ちゃんや闘莉王、堀之内も上がる。③バックやってるチームであんな攻撃的な3バックないですよ。
かと言って攻撃的でもない。勝っていたら皆が守りの意識を高く持って守備をする。
バランスをとろうとしてるんだと思う。
(でもそれのせいでバランスが悪くなってる気がするが…)


勝ってたら守備の意識を高くもって結局守れる。
先攻されたら相手(J限定)は相当きついですね。

posted by 鉄拳さんです。 | 2007-08-27 05:06

Re:それなりの理由  ~浦和対FC東京~

鉄拳さんです。のいう通り
ガンバは一番いいサッカーをしている

でも、浦和は一番勝つ確率の高いサッカーをしている。
西野はロマンチストでオジェックもギドもリアリストだ。
浦和が首位にいるのは当然の結果だ。
だが、魅力的なサッカーではない
ガンバのサッカーは魅力的だが、(千葉もそうだが)あれだけ走り回るサッカーでは日本の猛暑のなかでの馬鹿な日程は乗り切れない。

posted by 木拳さん | 2007-08-28 16:40

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