2008年08月10日

レッスンは、もういらない。 ~U-23米国戦~

U-23アルゼンチン代表との試合のあと、僕はこのブログに「貴重なレッスン」というタイトルの記事を書いた。世界のトップチームとの対戦を経験することで、選手たちも学ぶことが多かったのではないかと思ったからだ。

経験、という意味でいえば、米国戦も北京五輪の初戦にして、選手にとって学ぶことの多い示唆に富んだゲームになったと思う。

勝負を分けたのは、「あと一歩」の差だった。ストレートな意味でも、比喩的な意味でも。
ストレートな意味では、前半、内田篤人(鹿島)のクロスに対しての、森重真人(大分)。後半、李忠成(柏)が投入された直後に、長友佑都(FC東京)が左サイドからクロスを送ったが、中央の3人が触れずに右に流れていった場面。日本はビッグチャンスに、文字通り「あと一歩」が出なかった。

比喩的には失点シーン。水本裕貴(京都)がもう少し大きくはね返せていれば、辛うじてシュートに触れた西川周作(大分)が弾き出せていれば。あるいは、防げていたかもしれない失点だった。もちろん彼らを責められるプレーではないし、素人の勝手な要求であることは百も承知。しかし勝手ついでに書けば、こうした小さくて大きい「あと一歩」を詰めていかなければ、世界で勝つことは難しいように思われた。米国戦で片や勝ち点3、片や勝ち点0と明暗が分かれたのは、「あと一歩」が出たか、出なかったの小さな差が、90分で積み重なった結果だったからだ。


ただ、「経験」を持ち帰ることが今大会の目的ではないはずだ。
しかし僕は、米国戦に「経験」以外の収穫を見い出すことができなかった。一部の選手を除けば自信を付けたわけでもないだろうし、チームとして「日本らしいサッカー」を見せられたわけでもないからだ。


もう、「良い経験になった」という使い古された言葉でしか語れないようなゲームは、見たくない。今大会、レッスンはもう、いらない。

見たいのは日本らしいサッカーであり、日本の勝利。その両立は難しいが、要するに形や結果はどうであれ、手応えや自信を持ち帰ってきてほしい。

もう、悔しさと経験だけを持ち帰ってくる代表チームを見るのは、たくさんだ。まずは今夜のナイジェリア戦。一人でも多くの選手が、自分の実力に、日本のサッカーに手応えを感じられるような試合になることを望む。

posted by taka |09:47 | 年代別日本代表 | コメント(0) | トラックバック(0)
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