Eleven Nine ~日本卓球応援ブログ~

中国男子代表集団ボイコットについて ~前回早とちりな記事を書いてしまって申し訳ありません~

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まず最初に中国男子代表の集団ボイコット事件を当ブログで勝手に日本選手から中国選手が逃げ出したと解釈し、本当に申し訳ありません。ボイコット事件は面子を守る以上に深い意味が隠されていました。

このボイコット事件のおおまかな概略は、劉国梁総監督が中国オープン初日に退任。大会期間中に中国トップ3が棄権し、選手たちが中国版ツィッターに監督解任を批判するツィートした事件でした。

事件を考える前に中国のスポーツ界の構造を知った方が分かりやすいと思うので、簡単に説明します。 中国のスポーツ界のメインは日本のスポーツ庁にあたる国家体育総局、日本体育協会に当たる中華全国体育総会、中国オリンピック委員会があります。なぜかは分かりませんが、国家体育総局局長とオリンピック委員会の会長は兼務されることが慣例となっており、中国卓球協会は国家体育総局の下の卓球・バドミントン管理センター内にあります。

次に解任された劉国梁監督の実績ですが、 現役選手としては ・90年代に活躍、当時はヨーロッパ勢と激しい覇権争いを展開。そんな中、中国人として初の大満貫(ワールドカップ・五輪・世界選手権個人制覇)を達成。 ・ペンホルダーの裏面打法を世界で初めて本格的に導入し、世界選手権シングルスで優勝。

監督としては 2003年に代表監督に就任後、国際大会で中国のメダルを独占し、他国を寄せ付けない圧倒的卓球帝国を築き上げる。

とんでもない実績。国民的英雄で、圧倒的カリスマです。

サッカーの世界で例えると、レアル=マドリーのC=ロナウドが監督になって、マンチェスターユナイテッドのファーガソン監督みたいな実績を上げるようなものです。 (サッカー知らない人にはわかりにくくてすいません。とにかく劉国梁はすごい人です)

14年も代表監督をしていることからも選手たちからの信頼も厚く、圧倒的な実績から中国男子代表は劉国梁監督が絶対的な力を握っていたと思われます。

そんな中、昨年の秋国家体育総局局長に苟仲文という中国共産党の偉い人が就任し、基本方針として扁平化政策を打ち出しました。 扁平化政策とは、数人のコーチでグループを作り、監督は絶対的な存在ではなく、グループの長という立場で指導するといういわゆる首脳陣の権限を横並びにする政策です。 そうなると長年にわたり中国卓球界の絶対的カリスマとして君臨する劉国梁監督は扁平化政策を基本とする苟仲文局長にとって邪魔な存在となります。また、劉国梁監督の後ろ盾になっている中国卓球協会の蔡振華会長は苟仲文局長の政敵と噂されていました。

苟仲文局長は就任した時から劉国梁の解任のタイミングを伺っており、総監督への配置転換は名誉職への左遷の布石だったのだと思います。 しかし中国男子代表は結果を出し続け、絶対的なカリスマである劉国梁を更迭するような失敗を犯さず、これから先も失敗を犯す可能性は低かった。早く扁平化政策を卓球界でも実現させたい苟仲文局長は待つことができず、自らの権力を強権発動し、大会中の「退任」劇を無理やり推し進めたものと思われます。

もしかすると馬龍など選手たちは劉国梁監督が更迭される可能性があることを知っていたのかもしれません。中国人は本当に心を許した人間に対する愛情は深いものがありますから、監督を更迭させまいと必死に頑張っていたのかもしれません。

心酔していた監督の大会中の更迭に張本・木造ペア戦での大逆転負けが重なって気持ちが完全に切れ、監督を退任させた上層部への怒りが爆発して大会を棄権したのが集団ボイコットにいたるまでの流れなのかなぁと個人的に思っています。

権力はいつの時代も恐ろしいものです。

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卓球日本代表の試合を中心に書いていこうと思っています。

~筆者の卓球歴~
中学1年で見ていて楽そうな競技だという邪な思いで卓球を始める。(実際はしんどかった・・)卓球経験のほとんどない顧問の勧めでペンホルダーになる。
チームのレギュラーになりかけたが、中学2年の夏に全国大会ベスト8の強豪中学に転校。一気にチームで一番弱い選手に転落する。
ちなみにその時の顧問の先生は後に島地中学を全国制覇に導いた岡本勝則先生。今にして思うと凄い人に教えてもらったんだな~と思っています。

高校は野田学園高校に進学。今でこそ野田学園は卓球の強豪校だが、当時は存在があるかどうかも分からない程の弱小部。中学時代で卓球は飽きてしまい、高校時代は帰宅部として過ごす。

大学・社会人と卓球に縁のない生活を送ったが、卓球日本代表がテレビで放送されることが多くなり、近くのスポーツジムで時々ペンホルダーを握ってプレーするようになる。

応援している選手=福原愛、石川佳純、許昕 、吉村真晴、野田学園出身選手
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