2008年03月29日

【代表論】オシムは大事なものを盗んでいきました。

見てもらいたいものがある、凄まじい破壊力を持つロボットの…。
いえ、この布陣です。(GKは除外)

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【A】
      FW
  OH1 OH2 OH3

    LB  AN
SB1         SB2
    CB1 CB2

※相手FW1枚or3枚、相手CB3枚。
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【B】
   OH1(3) FW

  OH2(1)   OH3(2)

    LB  AN
SB1         SB2
    CB1 CB2

※相手FW1枚or3枚、CB2枚。
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【C】
    OH1(3) FW
       OH2   
 SB1        SB2
    AN   OH3(1)

   CB1 LB CB2

※相手FW2枚、CB2枚。
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【D】
      FW
  OH1(2) OH2(3)
SB1         SB2
   AN   OH3(1)

  CB1 LB  CB2

※相手FW2枚、CB3枚。
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【E】CK・セットプレイ

  OH1(3) CB2 FW LB
     ←OH1(3)⇒
 ↑               △
SB1     AN      SB2 
 ▽               ↓
        CB1

※OH1、CB2、FW、LBに相手選手を付かせる。
4名の選手の内、最も有利な選手にOH2(1、3)がクロスを上げる。
左CKの場合、SB1、OH1(3)がショートコーナーと跳ね返ったボールに対処。右Ckの場合、SB2とOH1(3)が対処。
ANとCB1+逆サイドのSBは、もしもの場合の為、味方が戻ってくるまでディレイを行う。
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【A】【B】【C】【D】
これはあるチームのスタメン提出後のフォーメーションです。
試合開始時に、相手を見て【A】【B】【C】【D】いづれかになります。
また、試合中に疲労、怪我、采配、選手の意思によるフォーメーション変更をされた場合、相手のフォーメーションに合わせて、最も有利なフォーメーションで対抗できるようになっています。

非常に理に適っており、臨機応変だと私は感じています。
相手は、攻めるには初期人数が足りない状態にもかかわらず、最終局面でバランスを崩されている為、強襲をかけることが出来ません。また、ガチンコのマンマーク(簡単に言うと走りあい)で来たとしても、慣れていないポジションに選手を配置することになり、対応力で後手を踏むことになります。勿論、走り合いと言う分野において、身体が軽く作られやすいアジア人は圧倒的に有利な面を見せるので走り合いになるとこちらの思う壺です。

また、提出前に相手のサイドに強力な攻撃力を持った選手がいるか。
左にいる、右にいる、両方にいる、両方にいない、によってOH1とOH3の人選が変わります。(ようするに、良い選手であってもW杯本戦時、相手に4タイプのどれかがない場合、外されるってことです。ムードメーカーとしてなら呼ばれる可能性はありますが…。)

そう、これはオシムの行ったサッカー。
「立ち上がりで後手を踏まない為の術(すべ)」です。

また、相手にSBが2枚いる場合、攻撃時は相手の逆サイドのSBには付かないことになってるようです。(フリーにしてても怖くない為。)これによって、フリーになった味方が前線に1枚多く絡むことになります。
大抵は逆サイドのOHか、勝負どころと判断したLBが参加します。

これがオシムの「常に数的優位なサッカー」の全貌だと私は考えています。

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具体的に選手を当てはめてみます。順番は適当、U-23は入れず。
また全体的にスタミナのある選手がより有利です。

【FW】身体を張るポスト役と最初のプレスが出来る選手。
選手:高原、巻、前田、田代、矢野、我那覇、高松など。

【OH1】FW(ST)+SH、もしくはSH+DHが可能な選手。
選手:山岸、松井、大久保、佐藤寿、遠藤、三都主、相馬など。

【OH2】基本的にタメと緩急をつけれる視野の広いOH型。
選手:遠藤、藤本、憲剛、小笠原、小野など。

【OH3】FW(ST)+SH、もしくはSH+DHが可能な選手。
選手:憲剛、俊輔、山瀬、藤本、大久保、田中達、玉田、大悟など。

【AN】アンカーとしてディレイが出来る選手。
選手:啓太、橋本、稲本、今野など。

【LB】高さ、強さ、展開力、カバーリングに優れた選手。
選手:阿部、今野、中田浩など。

【SB1】運動量に優れ、ディレイも出来る選手。
選手:駒野、今野、阿部、橋本など。

【SB2】運動量に優れ、ディレイも出来る選手。
選手:加地、駒野、阿部など。

【CB1】高さや速さや統率力があり、カバーリングに優れた選手。
選手:阿部、今野、坪井、闘莉王、中田浩など。

【CB2】空中戦に強く、攻防両面で活躍できる選手。
選手:中澤、闘莉王など。…だけ?

こんな感じ…色々忘れてそうだけど。
ここにU-23や今後2年間で台頭してくる選手が勝負を挑む感じになります。この中で今一番層が薄いのはCB1かな。数はいるけどみんなギリギリだと思います。台頭が待たれますね。

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次はオシムが行った日本化です。

日本人のもっとも大きな弱点であり克服できないと思われていたのが、フィジカル、特に当たりの弱さでしょう。
ジーコが黄金の中盤と惚れるほど類まれな技術を持つ日本のサッカー選手達ですが、フィジカルの弱さという壁が目の前に立ちはだかります。競られると技術を発揮できないと言うもの。

海外の、特にトップリーグに参戦した多くの日本人選手は、敵も味方も大きく(そういうサッカーを展開してる)彼らのサッカー感の前に夢破れ続けます。絶頂時の英だけは違いましたが^^;

やはり当たりの強さで劣る日本人はサッカーに向かないのか?

いや、一人だけならそうかもしれないが、11人が(技術に優れ勤勉な)日本人なら違うぞ!と最初に克服に乗り出したのがトルシエ元代表監督でした。

コンパクト、ウェーブ、オートマティズム、。中盤の(三都主と森島)を除くすべての選手にDHを経験させ、視野を広げさせます。

その上で、最終ラインでの当たりを極端に減らす為にフラットスリーなるものを導入します。4枚の最終ラインを3枚でやっちゃってその分中盤の人数を増やし、相手がサッカーをする前に潰して、ショートカウンターを決めちゃおうという戦術です。

3バックと言うと守備的なイメージですが、この3バックは超攻撃的です。

これがはまり、極限までラインを上げた最終ラインの選手達は、極限を経験したからこその余裕を覚え「ブレイク」なる監督の想定外の技まで極めてしまいます。

ただ、このサッカーは弱点がありました。時を前後して主流となる4-2-3-1、4-2-1-3に対処しづらいのです。これぞ日本の型と思われましたが、まだまだ研究の余地があることを知らされてしまいました。

そしてジーコを経て、オシムの時代を迎えます。
日本人=零戦。
技術は優れてるし、機敏だし、スタミナもそこそこある。でも当たりに弱い、当られると技術が発揮できない。コンパクトも良いけど、狭ければ狭いだけ身体を当られる可能性も高い。…じゃぁ、プレッシャーを受けづらいサッカーにすれば良いのでは?

オシムの答え:無理に選手間を縮めずに、適度な距離以上で縦に横になるべく広く選手を配置して、プレッシャーを受けづらくして技術を発揮させよう。マンマーク付かれても、日本人の方が軽くて機敏だから走り負けないだろうし、走り負けない選手を選ぶし!スペースに賢く走る選手選ぶし!
んでもって、正確なボールを回しながら、ライン上げてカウンターもさせないようにしちゃえ!!(岡山、柏に家買っちゃえ調)

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そうして、オシムの日本化が動き出しました。

アジア上位のサウジアラビア(アウェー)に何もさせないさせない、負けたけど…。
強豪のガーナに何もさせないさせない、負けたけど…。
アジア上位のサウジアラビア(ホーム)に何もさせないさせない。
役者が揃い上昇中のコロンビアと互角で引き分け。
1年前に大敗したオーストラリアに何もさせないさせない、引き分けだけど…。
サウジアラビア(中立)に3度目ってこととギリギリまでJリーグやらで疲労困ぱいってことで、リスクを侵してみたけど、何もさせないさせない。2-3で負けだからされてるけど(笑)
アジア上位の韓国に何もさせないさせない、PK負けだけど。
強豪カメルーンに何もさせないさせない。
強豪スイスと互角で勝利。
エジプトに何もさせないさせない。

ちと、長かったですね…。悪ノリしてすいません。
何が言いたいかというと日本人にとって凄く価値のあるサッカーをしてくれていたと言うことです。このサッカーを続けていけば、世界ベスト16クラスと互角に戦える日がやってくると感じたと言うことです。

付加として、U-23以上の年代でのみですが、世代交代にも成功したと言う恩恵もあります。過去8年殆ど変わらなかった代表メンバーがです。

オシムは大事なものを盗んでいきました。

そして、オシムは大事なものを残してくれました。大事にしなければいけないと思います。託せる人に託さないといけないと思います。
似ても似つかないサッカーをして、結果も内容も出なかったのに「今後は自分の思い通りやらせてもらう」と、オシムのせいにしない人にです。

オーバー。

posted by syuwdow |09:32 | エレンシア・オシムの日本化 | コメント(53) |
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