2008年10月10日

【A代表】コンセプトを紐解く。

UAE戦までを通して選手起用から岡田ジャパンのコンセプトを紐解いてみる。

第二次岡田政権開始時の最初の頃のコメントは既に捨て去っており、別のベクトルへと深化している。進化と書けない所は辛いか。

フィールドプレーヤーを中心に前の選手から紐解いていこう。

【CFや2トップ時のFW2名】
広範囲を攻守に走り回れる運動量豊富な選手が第一。FWは過去から消耗品として捉えており、他を有利にする為に90分持たせようと言う考えは無い模様。切り札を数枚使ってもこのやり方は維持したいようだ。

裏に抜けるスピードに優れ「前を向くこと」でファールを受けやすい小兵の選手への信頼が厚い。(小兵の方がファールを受けたのが分かりやすいってのもある。)この系列の選手はどんどん試合に出てくるだろう。

逆にオールラウンダータイプは呼ばれなくなってきている感がある。勿論、ゴールエリア内でのポジショニングで勝負するタイプやショートカウンターで活きるタイプは、共にある程度の押し上げを必要とする為、全く呼ばれていない。

何とかパワープレイ要員として生き延びているのが大型CF系列。「後ろを向くこと」でファールを受けたり、CK時のターゲット、押された際の逃げ道として期待が出来る大型の選手だが、若干数、終了間際に出てくる程度だろう。

【SH】
右サイドはラストパス、FK、右サイドバックのサポートのできるパサータイプが使われている。身体の使い方が上手いことも必要なので欧州で慣らした彼が第一。バックアッパーがJリーグトップのパサー達という事になるのだろう。近いうちに北京の右SHにも名乗りを上げて欲しいが、今はクラブに専念したほうが彼には良さそうだ。

左サイドは右サイドをパサーが務める為に突破力とスピード、得点力を武器とした選手が集まる。クロスやパスの精度は余り必要としていない。上げても選手いないからね。単独突破で崩せてチャンスを作れる選手が重要視されている。

【OH】
岡田監督がここに求めているのは得点力。点の取れるセカンドストライカータイプが来る。ここは世代交代が起きているね。もっとも信頼の厚かった選手がクラブでもスタメン落ち。白羽の矢が立ったのは北京に滑り込んだ独特の得点センスを持つ若き点取り屋。98の城や02の多くの選手に比べると決して若くは無いのだけど、彼の活躍が予選突破を大きく左右しそうな気もする。

【DH】

いわゆる大型ボランチと呼ばれる選手が好まれている感がある。欧州組で今季唯一クラブでそこそこの地位を確保した選手への信頼が厚く、相方はJトップクラスのパサー達か欧州組の大型ボランチ。一時期は1DHに拘っていたけど諦めてくれたようで光明が差してきた感がある。蹴導的にはまず2枚にして連携を重視してくれればそれで^^;

相方の話。Jトップクラスのパサー達、特にガンバと川崎の司令塔へのサポーターからの安心度は高く、出ることによるワクワク感は高い。現代表のコンセプトでは同時期用が出来ないのが残念だけどね。片方がサブになるのは勿体無く感じるが致し方無しか。また相方の大型ボランチは地盤が不安定でかなり心配な感がある。オシム時代の選手達の力も必要になってくる気がする。

【SB】
3バックの起用は諦めてくれたようだ。

前代表では運動量のあるSBが共に高い位置をキープし、遅攻と数的優位、カウンター封じなどを作り出す要因となっていたが、現代表ではSBでは左が守備的、右が攻撃的と言うのが一般的なようだ。

パサー(右SH)を越えていく右SBと、ゴールへ向かって前進する左SHの裏をカバーする左SBという感でバランスを取っているようだ。

この左SBや左SHには運動量、パワー、守備力、スピード、空中戦と(クロス以外に)隙の無い選手を知っているのだが、入れないのは何故だろう。

【CB】
CBは大型であることが第一条件と言うことのようだ。寄せ切る動きやパスコースの読みが出来たり、空中戦に強かったり、瞬時にバイタルエリアを埋めるなどの判断力が足りなければ大型でも意味は無いと思うのだけど…。UAE戦までを考えるとやはり大きさが大事な模様。

理由としては、攻守両面でのCKでの力不足だろう。相手に2名以上高い選手が居たら、小兵を多く使う岡田ジャパンにとってCKは不利になるからだ。少なくとも2名は高く、と言うことだろう。ほんとは相手の空中戦に強い1位から4位ぐらいに対処出来る数の強さが欲しいのだけど、アジア相手ならそこまで要らないという事か。

あえて名前を挙げるけど、森重、水本、青山直、岩下、槙野。彼らは良い物を持っているのだけど台頭は2010以降な気がする。呼ばれるとしても今は岩政、栗原、吉田麻也(クラブで勝てば)だろう。

【総括として】
どのポジションを見ても身体能力(一瞬のスピードor身長)を中心に特化した選手が多く、似た選手が揃っている。ここはクラブ監督時代からの不変の一貫性を感じる。違うのは技術で選んだ右SHぐらいだろう。

特に得点を取るという事に関しては、正確なパスから裏への飛び出し→シュートかファール→FK・右サイドを経由してニアへのFWやOHの飛び込み・左サイドの単独突破、と面白いかはともかく勝つ為の味を感じる。CK時のCB2枚上がりは止めて欲しいが。

守備に関しては心配事は多い。楢崎を擁してどの相手にでもこれだけの失点があるという事は何か問題があるという事だろう。それが前線の負担が大き過ぎる為なのか、守備陣(DH、SB、CB)の実が軽すぎる為なのか。

自身は両方に足りなさを感じるけど、変えると違う部分に問題が起きることも確かなのだろう。岡田監督がアジアレベルに勝つ為に一貫性を変えないことは分かったけど、日本の特性を活かした上へ通じる戦い方なのかは疑問が残る。

岡田監督のサッカーのコンセプトは、W杯勝つ為ではなく、W杯に出る為のサッカー、ということだと感じる。

岡田監督のコンセプトには確かな味がある。
個人的にはオシムのような遅攻やトルシエのようなエキセントリックな味が好みなのだが、これはこれで味を感じる。脅威も感じる。「勝つための味」として認識できる。ただ現実的な味だけど楽しむ味は少なく感じるね。

オーバー。

posted by syuwdow |11:01 | 2010A代表 | コメント(9) |
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この記事に対するコメント一覧
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【A代表】コンセプトを紐解く。

勝てるならどんなサッカーしようが構わないと思います。
そもそも代表に内容を求めてはいけないと思います。(ヨーロッパや南米の強国なら別ですが)

posted by 橙 | 2008-10-10 17:30

【A代表】コンセプトを紐解く。

私も概ね同様の考えです。
オールラウンダータイプのFWに関しては高原、前田辺りはコンディションが充分なら呼ぶのでは?と考えています。
私の見方だと玉田等のCF起用が暫定的な感じで、上記の選手が呼ばれればスンナリCFの位置で起用される様な気がします。

posted by 不思議 | 2008-10-10 23:32

【A代表】コンセプトを紐解く。

正直CB+DHの連携というか、固まりがなさ過ぎて失点が多いような気がします。
バーレーン戦で今野を途中から出したように、たぶん、この三角形を動かさないという意識はないような気がします。
ここが重要で本来ならDHはCBとの連携が取れてないといけないんじゃないかなとは思うんですけど。

全然未来が見えなくて不安ではあります。

posted by jose | 2008-10-11 02:19

【A代表】コンセプトを紐解く。

>北京の右SH

要らん要らん!

posted by neo | 2008-10-11 07:48

【A代表】コンセプトを紐解く。

いろいろ考え方あるけど、
今の代表では結局のところFK,PKに必要な選手を集めればいいだけ?と思う今日この頃です。

posted by 1234 | 2008-10-11 12:03

【A代表】コンセプトを紐解く。

コメントありがとうございます。

橙さんへ。

「勝てば官軍」と言う言葉は嫌いですが、それを差し置いても最近勝てて無いですよね。勝つ。試合に勝つ。未来を勝ち取る。前者は運も入ると思いますが、後者はやはり準備やコンセプトが必要だと感じるのでそこを大事にして欲しいと思います。売れるから汚染米でOKってわけには行かないのです。ためにならなければいけないのです。まぁ、味どうこうは完全に自身の好みですけど^^;


不思議さんへ。

うーん、過去の岡田監督なら好調と見たら呼びそうな気もしますが、1stチョイスは機敏な小兵で決めた気がしますね。高原の得点力も前田の足元の柔らかさも良いですが、攻防における範囲の広さ、稼働率で言えば玉田らがずっと上に居るわけです。


joseさんへ。

仰るとおりです。そろそろ固めて欲しい気がしますね。今、Jで磐田が苦戦してるのはそこの選手が安定せずに入れ替わりすぎているからですよね。逆に名波とドゥンガ(後ろのマコら)、福西と服部(&後ろのマコら)の頃は固かった。ジーコさん以降、トップの選手が欧州で活躍している為に呼びづらく合わせずらいというのはあるのですが、折角オシムが日本に居る選手を中心に組んでくれた(いわゆる日本化)のだからそこをベースに組み続けて欲しい気がしますね。もう遅いのでしょうが。一試合毎に組みなおしは辛いですよ。


neoさんへ。

彼はもう少し真っ直ぐ見ても良い選手だと思いますよ。有言実行>有言失敗>有言不実行>無言実行>無言失敗≧無言不実行だと思います。想いを世界に伝えるのは勇気がいることです。北京で日本を勝たせたい。その気持ちは誰よりも強かったはずです。プレー面でも北京の彼は強靭な体格でポストをしながら、内田を活かしまたカバーもしてました。北京の日本代表の中で良い活躍をしていた選手だと思います。今また海外でしっかりと揉まれています。このまま育てば自分は俊輔の後の一番手だと感じてますね。ただ、私は海外の選手はオプションだとも思いますが。

posted by 蹴導です | 2008-10-12 10:43

【A代表】コンセプトを紐解く。

1234さんへ。

そうですね^^;FKとPK(と小兵の俊敏性)を考えての今の選手の選び方なのは間違いとは言えないと思いますね。ついでに言うとCKも重要視して無い気がします。オシムの時は大型CBを1枚残しておいても空中戦で戦える選手が4枚存在してましたからね。(巻(高原)、闘莉王(中澤)、阿部、山岸、など。)

posted by 蹴導です | 2008-10-12 10:49

【A代表】コンセプトを紐解く。

岡田監督の就任当初は、守備的なサッカーと言われたので、今度は攻撃的なサッカーを目指した。

その結果、間延びしたフォーメーションになり、カウンターを喰らって失点する。

岡田監督は行き当たりばったりで、一貫した戦術なんてないと思う。

次のウズベキスタンに負けたら、また守備的なサッカーに戻すんじゃない?

posted by ラビリンス | 2008-10-12 18:27

【A代表】コンセプトを紐解く。

岡田監督自身ね、拒否権がもてない状態に置かれて就任になったと思うんです。まぁ、決断したのは彼ですけどね。サッカーから数年離れてて、戻っていきなり代表監督です。オシムを標榜すると書いて、何故か4-1-3-2と4-1-2-3を指宿合宿でテスト。この時点で不安要素抜群でしたよね、信頼しろと言うのが難しかった。今はなんとか彼なりの方法を見つけたかなと、思うわけです。

自分はある程度の形が出来れば「J3、4、5軍でも実質5枠もあるアジアは突破できる」「Jはそれだけのものを与えている」と考えているんで^^;形が出来ればとりあえず出ることは出来るかなと。ただ勝ったり惨敗を避けるには、それじゃ足りないんですけどね。

でも、仰るように一貫したモノは無く、またコロコロ変わるかもという不安も拭い去れませんね。自分は結果だけじゃ満足しませんから、十分な準備を行って欲しいですね。

posted by 蹴導です | 2008-10-13 17:57

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