2008年04月08日

【J2】好調サガン鳥栖と秘話リメイク。

J2前半戦、2DHにし安定性を重視した広島が好調ですが、このクラブも好調を維持しています。そう、「サガン鳥栖」です。
今日はこのクラブの好調の理由と、蹴導の秘話を書き綴ろうと思います。

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【好調の理由】

まず圧倒的な運動量が上げられます。
松本監督と岸野コーチの、いえ、今は岸野監督ですね。熱くスパルタな練習が良い方向へ結果を出していると思います。昨年の開幕は、主力の怪我とチームの「ハート」が1つになってなかったことで出遅れましたが、今年はそういう問題点を鹿児島キャンプで出し切って臨めたのも一因かと思っています。

戦い方は、フォーメーションこそは違いますが、昨年、一昨年の柏レイソルに近く、まず奪うことを主眼においています。要するに鬼プレスのチームです。更に、柏と違うのは、最終ラインが恐ろしく高いことです。トルシエのフラットスリーばりのものがあり、ラインを下げない強い精神力を持って試合に臨めているのが、練習の成果でしょう。

このまま昇格戦線に絡むのか?
自分は「NO」だと思っています。素晴らしい戦い方をしていますが、それゆえの問題点も覗かせているからです。あの運動量は、クラブ向きではないからです。恐らく夏場、早ければGWの連戦で失速する可能性が高いと思います。
トルシエのフラットスリーも同じで、グループリーグ3戦を戦っただけで、スタメンだった選手の多くは動けない身体になっていました。決勝トーナメントで戦えるだけの余裕はありませんでした。

対策として、鳥栖は連戦とGW、夏場を別の戦い方を覚えて戦う必要があると思います。地道に勝ち点1ずつ伸ばし、後半戦に勝負をかける必要があると思います。また、敗戦で戦い方が通用しなくなった時に切り替えられる、もう1つの精神力も必要でしょう。昨年までは負けるとズルズル引きずっていたので。

何とかして越えて欲しいと思います。そうすれば、J1の切符は必ず待っているはずです。

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【秘話リメイク】

その日、私、蹴導は鳥栖の地に降り立ちました。
福岡の「真夏の夜の夢」を体験し、近場の他地域も覗いてみようという好奇心からのことです。

九州のジャンクション、JR鳥栖駅から100mにそびえる鳥の巣を思わせるサッカー専用スタジアム。ハード面はJの中でもトップクラス。

しかし、このクラブは貧弱です。
チーム力は一向に上を向かず、また設立当初(鳥栖フューチャーズ時代)からクラブの存続危機に幾度と無く遭遇すると言う、辛い歴史と苦しい地盤に翻弄され続けていました。

降り立ったのは平日の昼下がりであり、勿論、試合はやっていません。
とりあえず鳥栖のグッズを探そうと、近場の複合デパートやスポーツ用品店を回ることにしました。

…1時間、2時間、3時間。
時間だけは経過したもの、グッズを置いている店に出会うことが出来ません。店員に尋ねたりしたものの帰ってくるのは、間を置いてから「…ありません。」「ないよ。」「知らない。」そういう言葉だけでした。スタジアムはすぐ側なのに…、サガン鳥栖を印象付けるものは何処にも存在していませんでした。

歩き疲れ、途方に暮れて、とあるコンビニに立ち寄りました。

「何処か近くにサガン鳥栖関連のモノが置いてあるお店はありませんか?」
店員に尋ねると、何を思ったか「ちょっと待ってて」と私を呼び止め、あわただしく店長を連れてきました。

「!!」何事と狼狽する私に対し、店長が繰り出した言葉は「グッズがあるとこに連れて行こうか?」頷く私を、店長は仕事中にもかかわらず車に乗せてくれました。

道中、話を聞くと、実は店長はサガン鳥栖の写真を撮り続けているフリーカメラマンでもあるとのこと。良い趣味をお持ちで…。また、何度もの経営不振で多くの企業に被害があり、評判が良くないという事情を聴かされました。お店の露骨な態度の理由を知り、悲しさがこみ上げてきます。

車が止まり、付いた先は、閉店してからかなりの月日を感じる閑散としたスーパーでした。まるで廃墟…いや廃墟です。

(何故にグッズを探して廃墟に??)心の中で呟く私。

その廃墟の奥の一室で数名の従業員があくせくと仕事をしていました。
店長が従業員に話しかけます。

「グッズまだある?欲しい人がいるんだけど。」

従業員みんなが驚いて立ち上がりこっちを見ました。ちょっと気圧される私…。「はい。あります、あります、ちょっと待ってて」と女性の方が案内してくれます。

店長が教えてくれます。
「…(サガン鳥栖の)事務所なんだ、今こういう場所しか(とれ)なくて。」
華やかなJの色に「だけ」染まっていた私は、驚愕の事実を知らされます。


「これくらいしかないけど」と、従業員の方(今思うと当時の古賀社長だったのかもしれません。)が、在庫僅かのグッズを見せてくれました。購入して感謝や応援の言葉を伝え、帰路に着きました。


帰りの車で店長が口を開きます。

「正直、この町の人は(サガン)鳥栖を愛していない。でも、いつかこのチームに誇りを持てる日が来ると思うんだ。それまで俺たちは応援しながらみんなで頑張って盛り上げていきたい。」

大きな感銘を受けました。


サガン鳥栖は小さな田舎のクラブです。
しかし、今J2の首位戦線を走っています。それは今の人々の努力の成果でもありますが、どんなに辛いときでもチームを愛して、残し続けるために頑張ってきた人々がいたからでもあります。歴代のスタッフ、店長、サポーター、勿論、永久欠番である#17番の故坂田道孝教授もです。それぞれは小さな砂粒ですが、其々の時代に積み重なり、現在のサガン鳥栖は作られています。

希望の灯を絶やさずに燃やし続けてくれた人々のことを忘れずに、これからもまい進していって欲しいと思います。

オーバー。

※この話は一部、フィクションです。

posted by syuwdow |16:22 | サッカーコラム | コメント(7) |
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この記事に対するコメント一覧
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【J2】好調サガン鳥栖と秘話リメイク。

地方の、なかなか成績を残せないクラブの経営は難しいとは聞いた事があります。
しかし、地域の人に疎まれる程とは・・・絶句です。

ただ一つ思う事があるのですが、地方に暮らす方々は、自らの地域を必要以上に卑下し、成功とは誰かがもたらしてくれる物、といった意識があるように思います。
成功は自らが努力して掴み取る物、という意識が希薄なように見受けられる事が多いのです。
努力してもここでは報われる筈も無い、と端から諦めている方が多いように思います。
地方ゆえの僻みなのでしょう。
努力の上に成り立っている事を知らずに、中央都市の華やかさにばかりただ只憧れている方が多い事に閉口する事が多いのです。
地方に暮らす多くの方は勘違いされているのでしょう。
報われない努力はありません。
しかし、誰かの努力すら報いようとしない人間は、地方にばかり多いのだと思います。
結果地方に失望し、中央に出てくるしか無くなるのです。
恥ずかしいのはサガン鳥栖ではありません。
努力すら認めない佐賀の人間です。

posted by 考えさせられました | 2008-04-08 21:44

【J2】好調サガン鳥栖と秘話リメイク。

コメントありがとうございます。

考えさせられましたさんへ。

それは違うのです。
都会があるから田舎があって、田舎があるから都会があるんです。互いは表裏一体です。ただ、今、現在は、努力で埋めれないほどの「道」が整いすぎていることにより、仰るように人口の流出が激しく、それにより地方は苦しい生活を迫られているのは事実です。田舎と都会両方での暮らしを経験すれば、努力で埋めきれないその差を理解できます。田舎ゆえの良さもあることはあるんですがね、それだけではカバーしきれないものが今はあると思います。

また、今回のコラムは佐賀の人が悪いとかクラブが恥ずかしいとかいう話をしているんではないんです。

例えば、A社と言う会社の株券を買ったとします。ところがそれが暴落して借金だけ残ってしまった。それをA社は十分努力してたから認めよう、問題ないという人はいないと思います。当時は、そういう状態だったんですよ。

「それでも」諦めずに火を灯し続けた人がいたから、今があるということを書いているんです。

表で目立つ所だけをピックアップせずに、過去にも感謝をして忘れずに、まい進して欲しいと言うことです。

posted by 蹴導 | 2008-04-08 22:24

【J2】好調サガン鳥栖と秘話リメイク。

地方と中央の格差をことさらに取り上げようと意図した訳ではありません。
しかし、大きな隔たりがあるとは地方の方からしか聞かれない意見です。

私個人は地方に勤めた事もあります。
世界的に地方と認められるであろう、東南アジアに出向した事もあります。
そこで自ら経験した上での発言ですから、地方での暮らしを経験しなければ判らないという言葉は当たりません。

また、株式を例に挙げられておりますが、これは基本的に市場主義オンリーで刹那的な物です。
例えに使用するに不向きであるばかりか、同等に扱うその見識を疑わせるものです。
それとも、そういった意識が貴方の地域では一般的なのでしょうか?

posted by 意図した訳でない意見です | 2008-04-08 23:20

【J2】好調サガン鳥栖と秘話リメイク。

横槍ですが失礼します。

意図した訳でない意見です氏

例えに使用するに不向き云々と言っても本当にサガン鳥栖に起こった出来事です。

この機会にサガン鳥栖の過去を少し調べてみてはいかがですか?

posted by つっこみ | 2008-04-09 01:05

【J2】好調サガン鳥栖と秘話リメイク。

つっこみさん、フォローありがとうございます。

考えさせられましたさん(意図さんですよね?)。
サッカーと離れた話を展開してしまいますが、

地域:賃金:地価:物価で見てみるとですね、一例ですが、

鹿児島:低い:高い:高い
東 京:高い:高い:安い

なんですよ。不思議な現象でしょう?

この理由は先に私が語った「道」が整ったせいなんですよ。起きたことが、物流の高速化であり、取り決めの高速化、また鮮度の長持ちなどです。

経済力のある都会は、田舎で大量に仕入れることで、田舎の平均価格よりずっと安値で交渉できるんです。ですが、「道」が整っている為、地価は大きく下がらないんです。よって不思議な現象が起き、田舎と都会の差は広がり続けるんです。

土地に住む高年齢層とは違い、若者は「夢」を持っています。特に日本は識字率ほぼ100%の国であり、知識欲が旺盛です。より高みを目指して皆、楽に行きやすくなった都会を目指すのです。それが続いた結果、田舎は労働力を失い、生産力を失い、活気を失い、苦しくなるんです。田舎が助け合って生きる意識が高いのはその為です。

逆に、都会は労働力を受け入れ、生産力を高め、活気が続き、生活するには苦がなくなるんです。それ故に他人を気にする意識が乏しくなり、隣の人のことを気にならなくなる。

隣の人のことを気にならないから、勿論田舎のことなど知らなくなる。結果、都会と田舎の意識に大きな差が生まれる。そして田舎も擦れて行く。
老人の孤独死や、あるのに耕されない田畑、乗り手のいない漁船が増えていく。

それが「中央集権」という問題です。

お互いが表裏一体だから起きた事です。ですので、何らかの形で互いの差を軽減しないといけないんですよ。勿論、都会の中でも、田舎の中でも、差はあるんですけどね。後、賢くないって言うのは同意します。

実はサッカーは「中央集権」に反しているものだったりします。地域愛と帰属意識を高めるものですからね。

まぁ、個の話は置いといて、私が伝えたかったのは、サガン鳥栖は、正に砂岩でできたクラブであって、誇りに思い、皆も砂岩になってほしいという事、また他のクラブも苦しい時期からの多くの人々の支えがあって今があるので、そこを忘れないで欲しいということです。

posted by 蹴導です | 2008-04-09 22:43

鳥栖の思い出

私も実は、鳥栖を通った(!)事だけはあります。電車で旅行中に。
駅に近いスタジアムは、威容は素晴らしく、駅前の寂しさとは全く異次元の建物でした。近くにはショッピングモールもあり、駅前の寂しさは人の流れの無さとも関係があるように思いました。


とにかく、「器」を作って、あとから中身が入ればいい、という感じで出来上がっているのですが、あのスタジアムを鳥栖市民や佐賀県民はムダにはして欲しくないものです(鳥栖は佐賀ではないという意見もありますが)。

「実はサッカーは「中央集権」に反しているものだったりします。」
この一節はとても大切ですね。浦和があれだけ盛り上がるのも、首都圏にありながら、「マイタウン」という意識を持ちたかったためと考えられますものね。

実は、私はサッカーが(Jリーグが)「脱・中央集権」へのプロパガンダになればいいと思っている一人です。故郷のチームを応援できる、それは素晴らしいことですし、そこを中心に盛り上がればそこに自然と人が集まり、活性化する。話が大きくなってしまいましたが、「地方活性化」のトリガー(引き金)にもなると思っています。そういう意味では、サッカーは日本において、単なるスポーツ以上の可能性を秘めているといえ、他のスポーツには無いものを持ち合わせているので、応援(サッカー界全体に)に力が入るのです。

posted by ball_no_think | 2008-04-15 20:17

【J2】好調サガン鳥栖と秘話リメイク。

こんばんは、ball_no_thinkさん。久々です。

鳥栖駅を通ったんですね、向かったのは鹿児島方面かな?長崎方面かな?鳥栖駅はなるべくなら一度降りることをお薦めします。何故なら…。

駅ホーム内のうどんがめちゃめちゃ美味しいからです(笑)

鳥栖スタはなんと総工費81億円という安い(?)費用で作れちゃってます。正に神スタジアムだと思いますね。

政治とスポーツを繋げるのは本当であればお薦めしないことなんですが、地域の活性化のベースとしてはやはりサッカーは素晴らしいものだと思います。

スポーツを応援する際に、その地域の名を呼べるって言うのは、素晴らしいことだと思います。どのクラブもより深く地域と交わっていって欲しいと思いますね。

posted by 管理人です | 2008-04-16 04:21

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