2012年02月01日
(1)ハイデンハイム・ハイデコッフェがアメリカ人右腕を獲得
昨季、ドイツ・ブンデスリーガ南地区で2位に入った、ハイデンハイム・ハイデコッフェが、アメリカ人右腕のパトリック・ローソン投手(23)を獲得したことを発表しました。
サウスカロライナ州ヒルトンヘッド出身のローソンは、NCAA1部でプレーするノースカロライナ大でプレー。2010年にデトロイト・タイガースにドラフト外で入団し、同年にプロデビュー。ニューヨーク・ペンリーグで16試合に登板(うち9試合に先発)して3勝3敗、防御率2.93の成績を残したものの、翌年のスプリングトレーニング中にリリースされてしまいました。
チームでは、同じアメリカ人で元大リーガーのダスティ・バーグマンに代わり、毎週の第2戦の先発を任される予定。また、同時に投手コーチも兼任し、他の投手たちの指導にもあたることになっています。
ソース:http://www.mister-baseball.com/heidenheim-heidekoepfe-sign-patrick-lawson/
(2)シュツットガルト・レッズにユーティリティが加入
ハイデコッフェと同じ、ブンデスリーガ南地区でプレーするシュツットガルト・レッズが、新たにハーゲン・ラッツ内野手を獲得したことを発表しました。ラッツは先日レッズに加入した、マルクス・ウィンクラー投手の元チームメイトで、クラブ史上初めて1部でプレーするチームを、ともに盛り立てていく役割が期待されます。
ラッツは2009年、ハイデコッフェでウィンクラーとともに、ドイツ国内制覇を達成。翌年のヨーロッパカップでも、ボローニャとの決勝戦に出場しています。1999年には、ドイツジュニア代表の一員でもあった同選手は、ブンデスリーガで10年にわたって、遊撃・捕手・投手の3ポジションでプレー。通算で野手として打率.262、投手としても301イニングを投げ、防御率4.59を記録しています。
レッズのブレット・ヘレニウス監督は、「ラッツのような(複数ポジションを守れる)選手を補強したことは、ポジションを色々と動かし、チームにとって最適なオプションを選択可能にしてくれる。彼はハードワーカーでもあり、チームにいい雰囲気をもたらしてくれるだろう」と語っています。
ソース:http://www.mister-baseball.com/hagen-rtz-added-stuttgart-reds-roster/
(3)C.B.サンボイ監督にヘルナンデス氏が就任
スペイン1部リーグ、ディビシオン・デ・オナーのC.B.サンボイが、エドガー・ヘルナンデス新監督の就任を発表しました。
2010年に国内王者に輝いたサンボイは、昨年は26勝10敗という成績で、優勝したFCバルセロナとは7ゲーム差の2位。同年のヨーロッパカップでは、モスクワ・ノーススターズ(ロシア)とホボーケン・パイオニアーズ(ベルギー)相手に勝利を挙げたものの、ロッテルダムラウンドでは6チーム中5位に終わり、チームに何らかの変化が求められていたところでした。元々地力はあるチームだけに、今回の新監督就任で、再び力を取り返すことができればいいですね。なお、ヘルナンデス新監督の人となりについてですが、残念ながらサンボイの公式ウェブサイトが閉鎖されていたことなどもあって、情報が手に入りませんでした。申し訳ないです。
ソース:http://www.mister-baseball.com/edgar-hernandez-manager-cb-sant-boi/
(4)ドーンビーン・インディアンスにカナダ人捕手が入団
オーストリア・ABLに今季から復帰したドーンビーン・インディアンスが、マット・パトリック捕手兼外野手(26)の入団を発表しました。
カナダ・アルバータ州出身のパトリックは、レスブリッジ大の一員として、エドモントンの大学リーグ、ウェスタン・メジャー・ベースボールリーグでプレー。チームでは捕手と外野手としてプレーする他、両ポジション担当の守備コーチとしての役回りも担う予定。インディアンスの外国人選手としては、ヘッドコーチ兼投手のダン・ホール(アメリカ)、遊撃兼打撃コーチのデヴェリー・ヴァンデキーリー(カナダ)に次いで、3人目の入団となります。
ソース:http://www.mister-baseball.com/matt-patrick-play-dornbirn-indians/
(5)ノースイースト・ナイツに3投手が入団
イタリア・IBLのノースイースト・ナイツが、新たにミシェル・コッピ(29)、マッシミリアーノ・ジエリ(27)、ルーダリー・マニュエル(21)の3投手を獲得したことを明らかにしました。
コッピとジエリは、ともにイタリアの下部リーグ出身。コッピはセリエAのコレッチョ、ジエリはUGFフォルティチュード・ボローニャ1953傘下のカステナーソでプレーしていた投手で、両者ともチームではリリーバーとして起用される予定です。一方、キュラソー出身のマニュエルは、昨年はオランダ・フーフトクラッセのスパルタ・フェイエノールトでプレー。こちらは、エースのボビー・カリントンに次ぐ先発2番手として、起用されることになっています。なお、昨季のオランダでの成績は、4勝5敗で防御率3.70。65回2/3を投げて、47奪三振を記録しています。
ソース:http://www.mister-baseball.com/north-east-knights-add-pitchers-2012-season-ibl/
posted by SYSTEM-R |11:15 |
ヨーロッパ野球 |
コメント(0) |
トラックバック(0)
2012年01月31日
(1)ルーアン・ハスキーズが新監督招へい、本拠地改修も
フランス・ディビジョン1の昨季王者であるルーアン・ハスキーズが、ロビン・ロイ監督の退任と、キーノ・ペレス新監督の就任を発表しました。
ベネズエラ出身のペレス新監督は、かつてロイヤルズとインディアンスの傘下で投手としてプレーした後、2003年からオランダのアルメーレ・マグパイズで、2005年からハスキーズでプレーした経験を持っています。チームでの在籍期間も長いことから、選手たちの勝手も分かっていることが、今回の抜擢につながったのではないでしょうか。なお、ペレス新監督はまだ32歳と、指揮官としては非常に若い年齢になりますが、今回の監督就任で現役を退くのかどうかは、まだ明らかになっていません。
この他、ハスキーズからはさらに2つのニュースが届いています。まず1つめは、今季オーストラリア・ABLのアデレード・バイトでプレーした、マシュー・スミス内野手(20)の加入が決まったこと。同国出身のスミスは、今季は主に二塁手としてプレーし、30試合出場で打率.208、出塁率.300、長打率.338、1二塁打、3本塁打、6得点、12打点という成績をマークしています。オーストラリア代表では、U-16とU-18でプレーした経験を持ち、2009/2010年シーズンには、ABL誕生前の豪州最高峰の大会だった、クラクストンシールドの新人王にも輝きました。
もう1つは、本拠地ピエール・ローランド・フィールドの改修工事を、ルーアン市と共同で実施すること。今回の工事では、バックネッが新しいものに取り換えられる他、300人分の観客席と照明設備が、新たに導入されることになっています。照明設備は、残念ながらナイターがプレーできるほどのものではないものの、夜間練習を行うには十分な照度が確保できるとのこと。工事は8月から10月にかけて行われる予定で、将来的には屋根つきのブルペンと打撃ケージ、クラブハウスの建設も視野に入れているそうです。
ソース一覧
http://www.mister-baseball.com/keino-perez-manager-rouen-mathew-smith-joins/
http://www.mister-baseball.com/rouen-huskies-renovate-parts-stadium/
http://www.rouenbaseball76.com/Le-terrain-Rolland-va-s-embellir-1611.html
(2)ボーケール・キャバリアーズが若手3人を獲得
そのハスキーズと、今季から同じディビジョン1で戦うことになるボーケール・キャバリアーズが、新たに3人の若手選手を獲得したことを明らかにしました。
今回獲得した3人の中で、最も期待度が高い存在なのが、フランス球界の若手No.1右腕といわれる、ジョリス・ナバーロ投手(21)。昨季はモンペリエ・バラクーダーズでプレーし、37回2/3を投げて44奪三振、防御率4.78という成績を残しています。2年前のヨーロッパ選手権では、19歳にしてフランスのフル代表に招集され、その後イタリア・ティレニアのMLBアカデミーにも参加。今秋のヨーロッパ選手権や、WBC予選での登板も期待される、フランスきっての超有望株といっていいでしょう。
その他の2人は、シモン・ビセンテ(21)とフロラン・ローレ(25)の両内野手。ビセンテは過去3年間、ナバーロとともにバラクーダーズの一員としてプレーし、昨季は打率.299をマーク。最近、カナダ・バンクーバーのダグラス大にも入学しました。一方、ローレは元パリ大学クラブの一員で、2006年以降はマルセイユのクラブでプレー。ルーアンの野球アカデミーにも所属した経験を持っています。
ソース:http://www.mister-baseball.com/chevaliers-de-beaucaire-add-navarro-vicente-rolet/
(3)新設のイギリスU-23代表監督に、キャロル氏が就任
イギリス野球連盟(BBF)は、今季から新設されたイギリスU-23代表の初代監督に、BaseballSoftballUKのフルタイム地域コーチである、リアム・キャロル氏が就任することを発表しました。
キャロル氏はかつて、イギリス代表の一員として2003年のヨーロッパ選手権に出場。中学生年代(1996~97年)、高校生年代(1998~2000年)と、年代別のユース代表チームにも所属した経験を持つ、貴重な「純正イギリス人プレーヤー」の1人でした。また、アメリカ・カリフォルニア州のポーターヴィル大でプレーした他、イギリス国内リーグでも、ブラックネル・ブレイザーズ、ブライトン・バッカニアーズ、ロンドン・メッツの3クラブでプレーしています。引退後は、コーチとしてイギリスのユース年代の指導に携わり、2008年にはイギリスジュニア代表の監督として、チームをヨーロッパ選手権予選の総合2位に導いています。
今回立ち上げられたU-23代表は、シニア年代とジュニア年代の代表チームの間に存在する、年齢のギャップを埋めることを目的に作られたもの。今年7月には、アメリカ・マサチューセッツ州ボストンに遠征し、ニューイングランド大学野球リーグ(NECBL)と、フューチャーズ大学野球リーグ(FCBL)という、2つの大学サマーリーグに所属するチームと、強化試合を戦う予定。この「レボリューションツアー」は、ちょうどアメリカの独立記念日と重なるため、現地ではそれにまつわる式典も開かれることになっています。なお、キャロル新監督を支えるコーチ陣としては、フル代表投手コーチのブライアン・エサーリー氏と、同三塁コーチのダリル・レイド氏がすでに内定。残るスタッフの陣容は、今春発表される予定となっています。
ソース:http://www.mister-baseball.com/liam-carroll-coach-gb-u23-team/
(4)マインツ・アスレチックスにケリーが復帰
ドイツ・ブンデスリーガのマインツ・アスレチックスが、今季の正遊撃手だったトニー・ベイカー内野手の後釜として、デニス・ケリー内野手(28)を獲得したことを明らかにしました。
ケリーはかつて、スウェーデン・フランス・ドイツの各リーグで、打撃タイトルを獲得した経験を持つ強打の内野手。2010年には同じドイツのマンハイム・トルネードスで、28試合にフル出場して打率.425、出塁率.521、長打率.708、10二塁打、2三塁打、6本塁打、39得点、26打点をマークしています。チームでは今回、ブンデス2部に所属する二軍チームの監督の他、新設されるライン=マイン・ベースボールアカデミーでも、アシスタントコーチを務める予定です。
またアスレチックスは、スウェーデン出身のピーター・ヨハネセン外野手、アメリカ出身のパット・ホーゲン投手とも、それぞれ契約を延長したことを発表。一方、チームの主力格だったヤン=ニコラス・ストッケリン投手は、かつてケリーが所属していたトルネードスへの移籍が決まっています。
ソース:http://www.mister-baseball.com/mainz-athletics-bring-dennis-kelly-europe/
(5)アヘアンとマッカーシーが、ドラッシを退団へ
ともに元大リーガーである、パット・アヘアンとグレッグ・マッカーシーの両投手が、昨季のチェコ・エキストラリーガファイナリストのAVGドラッシ・ブルノから、退団することが明らかになりました。
現在オーストラリアでプレーしているアヘアンは、昨年は先発の柱として、90回2/3を投げて防御率0.99と、見事な成績をマーク。新しい所属先は、同じエキストラリーガのコトラーカ・プラハに決まる見込みです。一方、マッカーシーは投手コーチも兼任し、24回2/3を投げて防御率3.28という成績でした。ともにその肩書に違わず、チームにとって必要不可欠な戦力となっていた両者。昨年限りで、国内連覇が16で途切れたドラッシにとっては、試練のシーズンになるかもしれません。
ソース:http://www.mister-baseball.com/pat-ahearne-greg-mccarthy-returning-avg-draci-brno/
(6)ブランドン・チャベスがリミニに残留
イタリア・IBLのテレマーケット・リミニ・パイレーツは、アメリカ出身のブランドン・チャベス内野手(32)が、今季もチームに残留すると発表しました。
昨季がイタリアでのデビュー年だったチャベスは、39試合に出場して打率.351、出塁率.464、9二塁打、3三塁打、2本塁打、43得点、20打点をマーク。今オフは、ジョシュ・フェルプス、ドゥシャン・ルジック、ブライアント・ネルソンという他のEU圏外選手とともに、退団するのではないかとみられていましたが、今季は唯一の非ヨーロッパ産選手として、再びパイレーツのユニフォームに袖を通すことになります。
ソース:http://www.mister-baseball.com/telemarket-rimini-confirms-brandon-chaves-2012/
posted by SYSTEM-R |14:12 |
ヨーロッパ野球 |
コメント(0) |
トラックバック(0)
2012年01月30日
(1)MLB公式戦開催プロジェクト、着手はもうすぐ?
3月28日から2日間、東京で行われる予定のマリナーズ-アスレチックス戦。このカード、かつて2003年にも、日本での開催が計画されていたものの、イラク戦争の開戦によって安全確保のめどが立たなくなり、開催を断念。今回は9年ぶりの開催となります。残念ながら、去年までアスレチックスに在籍していた松井秀喜外野手(37)が、チームの戦力構想から外れてしまったため、マリナーズのイチロー外野手(38)との日本での直接対決は、実現しない見込みとなりましたが、それでも日本のMLBファンにとって、楽しみな対決であることは間違いないでしょう。
一方その裏で、もう1つのMLB公式戦開催プロジェクトも、着々と進められています。オランダ王立野球・ソフトボール協会(KNBSB)は一昨日、2014年にロッテルダム・ホーフドループ地区で予定している、MLB公式戦誘致計画に関する記事を配信しました。それによると、プロジェクトのフィールド・設備コーディネーターのマレー・クック氏が、今月初めにスタジアムの建設予定地の視察に訪れていたそう。今回「パーク21」と名付けられた、ホーフドループ地区の都市再開発計画の一環として、建設されることになっているスタジアムの工事は、今年9月以降に着工する予定となっているそうです。
KNBSBの計画では、ホーフドループに3万人収容規模の新スタジアムを建設し、そこで2014年度MLB公式戦3試合を実施する、という予定になっています。対戦カードは未定ですが、アメリカとの移動距離の関係から、東海岸の2チームが選ばれる見込み。KNBSBがMLB側から受けた連絡では、現在進められているこのプロジェクトが、ヨーロッパの中では唯一、本格的に実現に向けて動いているものだということで、後は彼らからの正式な受諾を待つのみという状況。なお、このプロジェクトが実際に動き出すことになるか否かは、今後5年間の国際的な展開について話し合われる、5月のオーナー会議で決定される模様です。
ソース:http://www.mister-baseball.com/dutch-mlb-bid-waiting-green-light/
(2)イスラエル代表にスポンサー企業が誕生
今秋のWBC予選に出場する予定のイスラエル代表が、アメリカ企業からのスポンサーシップを受けることが、イスラエル野球連盟(IBA)から発表されました。
代表チームのスポンサーとなるのは、フロリダ州アヴェンチュラでスポーツ・エンターテイメントビジネスを展開している、トライアングル・フィナンシャル・サービス社。アメリカでは、バスケットボールチーム「マッカビ・ハイファ」の球団スポンサーも務めている同社は、チームとIBAに対して経済的なサポートを行う予定。あくまで推測の域を出ませんが、支援を行うことが決まった背景には、おそらくユダヤ系同士の何らかのつながりもあったものと思われます。
トライアングル社の代表で、ハイファのオーナーでもあるジェフリー・ローゼン氏は、「我々トライアングルは、IBAとイスラエル代表に対してスポンサリングできることに、非常に興奮している。究極の目標は、イスラエルが予選を突破し、本大会に出場する16チームの一員となることだ」と語っています。また、IBAのハイム・カッツ会長も、「トライアングルの支援によって、我々は来る予選に備えて準備に最善を尽くし、WBCに挑戦するための最高のチームを、作り上げることができるだろう」と話しているとか。
将来的には、イスラエル代表をコンスタントに本大会に出場できるチームに育て上げ、同国に初のマイナーリーグスタイルのスタジアムを建設する、というプランも持っている両者。かつて、イスラエルベースボールリーグ(IBL)というプロ野球も存在しながら、1年で消滅してしまった経緯を持つイスラエルですが、今回のスポンサリング決定が、再び同国における野球の存在感を高めるための、1つのきっかけになってくれたらいいですね。
ソース:http://www.haaretz.com/weekend/anglo-file/baseball-world-baseball-classic-team-israel-lands-florida-sponsor-1.409431
(3)スウェーデンアカデミーが「公開トレーニング」を実施へ
スウェーデン野球・ソフトボール連盟(SBSF)が、同国・リュクサンドで運営している野球アカデミーが、選手や指導者向けにトレーニングの様子を公開する、オープンハウスを実施することになりました。
今回、こうした試みが行われる目的は、指導者や選手に対してアカデミーでのトレーニングの様子、特に寒い冬場の練習を、いかに行っているかを紹介すること。北欧にあるために、気候が非常に冷涼なスウェーデンでは、他国以上に寒い時期のトレーニングは重要な課題。他国の指導者にとっては、この国の取り組み方に学ぶことは、自身の指導を行う上で非常に参考になることでしょう。
今週末には、イタリアソフトボール代表コーチのパオラ・マルフォグリア氏の他、レイズのジャレッド・エリオット・コンディショニングコーチ、ロイヤルズのジェリー・ニーマン投手コーチ、MLBインターナショナルのアカデミーコンサルタントである、トム・ギレスピー氏が視察に訪れました。5日間にわたって行われる、今回のオープンハウスでは、選手たちはトニー・クラーバーグ氏の指導の下、月曜・木曜・金曜に普段と同じ練習を、週末には1日中に及ぶ長期メニューを、それぞれこなす予定とのことです。
このスウェーデンアカデミーは、他のヨーロッパ諸国にあるアカデミーとは、少し趣向が異なります。というのもこの組織、スウェーデン国内の学校と同じ方式で運営されているから。在籍期間は3年間で、所属選手は全員、リュクサンド市内にある学校に通学しながら、週に8回から10回の練習をこなします。さらに、晴れてアカデミーへの入学が認められた場合、その選手は出身地に関わらず、スウェーデンの教育省から、リュクサンドの学校に通うための奨学金を取得できるとのこと。こうした試みは、同国の若手選手たちの心を掴んでいるそうです。
SBSFに加えて、スウェーデンスポーツ財団とリュクサンド市のジョイントベンチャーとして運営され、MLBインターナショナルからもバックアップを受けている、スウェーデンアカデミー。2006年に始まったばかりの、まだ比較的新しい組織ではありますが、同国の野球を支える存在として、非常に重要な拠点になっていることも確か。これからも、次世代のスターを生み出すための、必要不可欠な場所であり続けてもらいたいですね。
ソース:http://www.mister-baseball.com/clinics-open-house-swedish-academy/
posted by SYSTEM-R |10:59 |
ヨーロッパ野球 |
コメント(0) |
トラックバック(0)
2012年01月29日
最近、ヤフーニュースでは日本人サッカー選手のヨーロッパ移籍に関するニュースが、相次いで伝えられている。どんな種目であれ、より高いレベルでのプレーに挑戦していくことは、アスリートの行動としてはいたって自然なこと。褒められこそすれ、決して否定されるべきものじゃない。しかし、そうした記事につくコメントの中には、国籍規定についてあまりよく理解できていないものも見受けられる。例えば、オランダのフィテッセに移籍した、日本代表FWのハーフナー・マイクに対して「次はオランダに帰化、なんてことはやめてよ」というものだ。
サッカー界の国籍規定は、結構厳しい。代表資格の定義には、国籍主義が採用されているため、その国の国籍を持っていなければ、代表チームに参加することはできない(このため、特に中東の国などにおいては、帰化選手の扱いがしばしば問題にされる)。また、仮にその国の国籍を持っていても、他国の代表でプレー歴がある場合は、同様に国家代表には参加不可能だ。ハーフナーの場合、血筋こそ純粋なオランダ系ではあるものの、既に日本代表でのプレー歴があるため、仮にオランダに帰化してもオランダ代表ではプレーできない。つまり、いまさら帰化する意味がそもそもないわけだ。
一方、野球の国際大会においては、代表資格の規定はもう少し緩やかだ。その国の国籍を持っていれば、代表チームでプレーできることはいうまでもないけれど、国籍を持っていないからといって、サッカーのように即代表から締め出されるということもない。WBCの規定では、国家代表資格は以下の通り定義されている。
1.その国の国籍を持っている
2.その国の永住権を持っている
3.その国で生まれた
4.両親のいずれかがその国の国籍を持っている
5.両親のいずれかがその国で生まれた
この5項目のいずれかに該当すれば、選手はその国の代表チームに選ばれることができる。例えばポーランド代表は、昨年のヨーロッパ選手権予選で、ニューヨーク育ちのジョン・ドブコフスキーなど、多数のポーランド系アメリカ人・カナダ人をロースターに加えた。これは、彼らやその親がポーランドの生まれだったり、パスポートを持っていたりしていたことから、彼らにも代表資格が生まれているわけだ。ポーランド以上に大胆な手を使っているのはイギリスで、世界中からイギリスにルーツを持つ選手をかき集めているのは周知のとおり。現在イギリス代表でプレーしている選手の中で、純粋なイギリス人はわずか6人しかいない。
こうしたルールがあることは、中堅レベル以下の国々にとっては、代表チームを組織するうえで非常にやりやすい。例えば、今秋のWBC予選に出場するフィリピンは、MLB傘下でプレーするフィリピン系アメリカ人を招集し、代表強化に役立てようとしている。ニュージーランド代表が、既に2度カナダ代表での出場歴がある、スコット・リッチモンドの招集を目論んでいるのは、彼がニュージーランド移民2世であるためだ(野球の場合、代表チームの鞍替えも可能になっている)。WBCよりももう少し厳しいルールを採るW杯が、昨年限りで廃止されたことから、今後はこうした規定が、他の大会でも採用されていくことになるだろうと思われる。
もっとも、「必ずしもその国の国籍がなくても構わない」という現在のルールは、サッカーの規定に慣れ親しんだ人間からすると、非常に違和感があることも確かかもしれない。WBCがよく「所詮はただの代表戦ごっこ」と揶揄されたり、「どうせオランダなんて、マイナーでやってるオランダ系アメリカ人ばっかり揃えてるんだろ」と誤解されたりするのも、こうした感覚の違いや違和感から来ているのは間違いない。日本プロ野球選手会の新井貴浩会長も、WBC出場問題が取りざたされていた頃、週刊ベースボールで宮本慎也前会長と対談した際、「もしNPBが出場しないと決めたら、日系アメリカ人で固めればいいという声もあるが、それでは本当の意味での日本代表とは言えないと思う」と語っている。
確かに、こうした移民選手をどこまで受け入れるべきかは、非常に微妙な問題だ。もちろん、フィリピンやNZの関係者がそう考えているように、野球先進国で育ったフィリピン系やNZ系の選手を、代表ロースターに組み入れることができれば、それは即戦力として、強化につながることは間違いない。ただあまりにやりすぎると、代表チームの経験値が国内に還元されない、イギリスのような例も生まれてしまう。仮に、ロースター全員を移民で固めたチームで優勝したとして、それがその国の野球界に何をもたらすのかと言われれば、俺だって答えに窮してしまうだろう。
しかし、忘れてはいけないことが1つある。それは、代表に実際に選ばれた選手たちが、その国の野球界に対して抱いている感情だ。彼ら野球移民とて、単なる代表ごっこや助っ人の感覚で、代表チームへの招集に応じているわけじゃ決してない。怪我の防止や、国内でのプレーを優先するという理由で、自国代表への招集すら拒否する選手がいる中で、わざわざ他国の国家代表のユニフォームを着る理由はなぜなのか。それはひとえに、彼ら自身がその国を「他国」とは捉えていないからだ。
ジャイアンツ傘下のAAA級フレズノに、ジェノ・エスピネリという投手がいる。この投手、アメリカ生まれなのでもちろん米国籍だが、両親はともにフィリピン人で、血筋は完全なフィリピン系だ(フィギュアスケートの長洲未来を思い浮かべてもらえれば、イメージしやすいかもしれない)。そうした自身のルーツもあって、本人はフィリピン国内リーグの始球式にも登場するなど、同国の野球に対する愛着が非常に強いという。WBC予選でも、フィリピン代表のユニフォームに袖を通すことは、まず間違いないとみられている。
こうした選手たちが抱いている思いを、頭ごなしに否定してしまうような真似は、少なくとも俺にはできない。彼らには彼らなりに、それぞれの国に対して思うところがあるわけだから、それはきちんと尊重しなければならないだろう。そもそも、彼らは何もルール違反を犯しているわけじゃない。「国籍を持ってなくても、他の所で法的にルーツが証明できるなら、代表でプレーしてもいいよ」という前提でルールが作られており、それに基づいて代表チームが組織されているわけだから、あくまでも彼らの行為は、国際球界においては「合法」なわけだ。それを否定してしまったら、元も子もないだろう。
もし、将来的に野球がもう少し国際的になってきたら、ハーフの日本人選手が日本代表ではなく、野球後進国の代表チームでプレーすることがあるかもしれない。例えば、父親がチリ人、母親が日本人という選手が、チリ代表に選ばれるとかね。日本は二重国籍を法的には認めていないので、もしそうなったら揉めることがあるかもしれない。彼の選択に後ろ指を指す人間も、きっと出てくるだろう。しかし、そうやってよってたかって叩く前に、まずは1回冷静になって、なぜ他国の代表を選んだのかを、きちんと考えてみるべきじゃないかな。きっとそこには、彼なりの明確な理由があるはずなんだから。
posted by SYSTEM-R |12:32 |
国際大会 |
コメント(0) |
トラックバック(0)
2012年01月28日
(1)レーゲンスブルグ・レギオネーレが、同市の最優秀スポーツ賞に選出
ドイツ・ブンデスリーガにおいて、目下2年連続国内王者に輝いている、レーゲンスブルグ・レギオネーレ。そのドイツ球界きっての強豪が、昨年度のレーゲンスブルグ市最優秀チームに選出されました。
スポーツファンの投票で選ばれる同賞では、レギオネーレは31.22%の票を獲得。0.61%差と僅差の2位には、サッカー・ブンデスリーガ3部で目下首位を走っている、SSVヤーン・レーゲンスブルグが選ばれています。実は、レギオネーレがこの賞に選ばれるのは、ここ5年間で何と4回目。以前も紹介したバイエルン州の地元紙「mittelbayerische」には、レギオネーレの専門コーナーまで設けられています(http://www.mittelbayerische.de/sport/legionaere/)。
どの種目であろうと、スポーツの世界においては、より高いレベルのリーグでより良い結果を残しているチームの方が、より魅力的に感じられるもの。ブンデスリーガファイナルに毎年のように進出し、本拠地アーミンウォルフ・アリーナを満員にしているところを見ると、確かにレギオネーレがこうした評価を勝ち得るのは、ある意味自然なことかもしれませんね。何はともあれ、このような賞の受賞に預かれたのは、チーム全員の日々の努力の賜物。レギオネーレ関係者の皆さん、おめでとうございます。
ソース:http://www.mister-baseball.com/buchbinder-legionaere-win-team-year-award-regensburg/
(2)ベースボール・グロッセートの参入正式承認、監督は一転未定に
イタリア野球・ソフトボール連盟(FIBS)は、先週土曜日に行われた会合を経て、新球団「ベースボール・グロッセート」の、グロッセート・オリオールズに代わるIBLへの新規参入を、正式に承認したことを発表しました。
マリオ・マッゼイ、アンジェロ・マガロッティ、アルド・コディスポーティの3氏によって創設されたベースボールグロッセートは、アメリカのクリス・カルミヌッチ・スポーツグループから資金提供を受けて活動します。月曜日に行われた加盟申請手続きの場には、球団代表のピート・カリエンド氏の他、グロッセート市長のエミリオ・ボニファッツィ氏、FIBS会長のリカルド・フラッカリ氏、GMのダレン・ハリソン氏が同席しました。
一方、新規参入にあたっては一点だけ、懸念事項も生まれてしまいました。それは、監督に就任予定だったマイク・マーシャル氏が、急きょ就任を取りやめ、指揮官の座が空白になってしまったこと。チームとしては、再び指揮官探しに奔走することになりますが、その際はイタリア語を話せる人材を念頭に、フリーの指導者を見つけるという方向性になる見込みです。
ソース:http://www.mister-baseball.com/grosseto-baseball-official-marshall-coming/
(3)T&Aサンマリノが新投手コーチの入団を発表
そのIBLの昨季王者である、T&Aサンマリノ・タイタンズが、ピエール・パオロ・イルミナティ前投手コーチに代わり、へスス・ヘルナンデス氏が新たに投手コーチに就任すると発表しました。
40歳のヘルナンデス新投手コーチは、現在ベネズエラウィンターリーグのカラカス・ライオンズで、ブルペンコーチを務めています。かつては、シアトル・マリナーズの傘下で働いていたこともあり、あのサイヤング賞投手「キング・フェリックス」こと、フェリックス・ヘルナンデス投手の指導にも携わりました。現在のMLBを代表する右腕を育てた名伯楽の加入で、タイタンズは自らの覇権を、今後とも維持していくことはできるんでしょうか?
ソース:http://www.mister-baseball.com/jesus-hernandez-pitching-coach-san-marino/
(4)ベースボール・バルセロナが若手外野手を獲得
スペインリーグ1部のベースボール・バルセロナが、新たにスペイン系アメリカ人のダニエル・シピン外野手(22)を獲得したことを発表しました。
自身はアメリカ出身ながら、祖父母が地元バルセロナの生まれであることから、スペインのパスポートも保有する同選手。スイッチヒッターでもある彼は、昨年はカリフォルニア・デービス大学の一員として、49試合出場で打率.250、出塁率.303、長打率.276、4二塁打、16得点、14打点をマークしています。
ソース:http://www.mister-baseball.com/outfielder-daniel-cepin-uc-davis-barcelona/
(5)MLBの3コーチがオランダのアカデミーを訪問へ
オランダ王立野球・ソフトボール協会(KNBSB)は、MLB球団に現職のコーチとして所属する3人が、近日同国のアカデミーを訪問することを発表しました。
今回渡蘭する3名は、コンディショニングコーチのヴォーン・ロビンソン氏(アリゾナ・ダイヤモンドバックス)とロブ・ヘルミック氏(トロント・ブルージェイズ)、捕手・内野守備コーチのチャーリー・グリーン氏(ミロウォーキー・ブルワーズ)という顔ぶれ。いずれも、ヨーロッパ球界では名の知られた人物であるとのことです。3人はオランダ国内の各アカデミーを訪問し、ゲストコーチとして若手選手たちの指導を務める予定となっています。
ソース:http://www.mister-baseball.com/mlb-coaches-visit-dutch-baseball-academies/
posted by SYSTEM-R |09:43 |
ヨーロッパ野球 |
コメント(0) |
トラックバック(0)
2012年01月27日
毎年冬、MLBや独立リーグの球団との契約を目指す選手たちが、自らのスキルをアピールする場として開かれる、カリフォルニア冬季リーグ。カリフォルニア州パームスプリングスで行われるこのリーグに、ヨーロッパ人選手限定のチーム「ダッチ・シーエクスプローラーズ」が誕生することになりました。
このチームがリーグに参戦するのは、来年1月下旬から2月末まで行われる、次年度のシーズン。現時点では、合計20試合の公式戦を戦う予定となっています。今回チームが募集するのは、18歳から29歳までのヨーロッパ人選手で、2500ユーロの参加料(保険料と航空チケット代は別)の支払いと、アメリカのプロリーグでのプレーの両方をこなせる能力を持つ者。トライアウトを経て、22人(投手10人、捕手3人、内野手5人、外野手4人)の選手を決めるとのことです。
参加が決まった選手には、前述した20試合の公式戦の機会に加えて、ホテルのツインルームでの滞在、1日2回の食事、ホテルと試合会場との間での送迎、ランドリーサービス、フィットネスクラブ「ゴールドジム」の会員権、プロ指導者からの指導と、MLBや独立リーグのチームからスカウトされるチャンスが保証されるとのこと(もちろん、実際に契約できるかどうかは腕次第ですが)。また、ユニフォーム、バット、キャッチャー防具一式も、チームから貸与されるそうです。
カリフォルニア冬季リーグは、若手選手たちに自身の腕を披露するための機会として、2009年9月10日にアンドリュー・スターク氏によって創設されました。今年は、ともに同氏がオーナーを務めている、パームスプリングス・チル(元アリゾナ冬季リーグ)とパームストリングス・パワー(大学サマーリーグの選抜チーム)の2球団の他、スノーバーズ、アスレチックス、ブルーソックスという3チームも加わり、計5球団でリーグ戦が開催される予定となっています。試合は全てパームスプリングス・スタジアムにおいて、1月から2月にかけて消化されます。
「○○人限定」の野球チームといえば、2005年にゴールデンベースボールリーグ(GBL、現在は消滅)に1シーズン限定で加盟した、日本人のみの「ジャパン・サムライ・ベアーズ」が有名かもしれませんが、今回こうした試みが行われることは、非常に興味深いですね。チーム名に「ダッチ」と入ってはいますが、もちろんオランダ人だけではなく、色々な国から若い選手が集まって、お互いに切磋琢磨できるような環境にできるといいですよね。このチームの陣容などに関しては、今後発表された時点で、改めてここでお伝えできればと思います。
ソース:http://www.mister-baseball.com/dutch-sea-explorers-players-play-2013-californian-winter-league/
posted by SYSTEM-R |21:49 |
MLB |
コメント(0) |
トラックバック(0)
2012年01月26日
オーストリア野球連盟(ABF)は、2013年シーズンから実施される、国内リーグ「オーストリアンベースボールリーグ(ABL)」の再編計画を発表しました。
現在は、8チーム体制の28試合制で行われているABLですが、2013年からは枠が2つ減らされ、6チーム体制で実施されることになります。このため、試合数も8つ減って、年間20試合制に。6チームのうち、上位4チームがプレーオフに進出し、セミファイナルとファイナルをともに7戦先勝制(日本シリーズやワールドシリーズと同じ、4回先に勝った方が勝ち抜け)で争うことになります。
一方、5位と6位になった2チームは、2部リーグである「ブンデスリーガ(BBL、ドイツのトップリーグとはもちろん別物)」の上位2チームとともに、7イニングのダブルヘッダーによる総当たり戦を実施。その上位2チームが翌年のABLに、下位2チームが同じくBBLに配属されることになります。再編に向けた準備段階となる今年は、ABLの8位チームが自動的に降格、同6位&7位チームと、BBLの優勝チームが、残る1枠を賭けて総当たりプレーオフを戦うことになります。
また同時に、ABFは今年度におけるABLのリーグ編成も発表。リコ・ハイランダーズとシュワシャット・ブルーバッツに代わって、ダイビング・ダックスとドーンビーン・インディアンスが、それぞれ1部復帰を決めています。なお、シーズン日程はまだ未定のままとなっています。今季のABL参加チームはこちら。
・アタナン=プッシュハイム・アスレチックス
・ウィーン・メトロスターズ
・ウィーン・ワンダラーズ
・ストックシティ・カブス
・ドーンビーン・インディアンス
・シュワッツ・タイガース
・ユニオン・カフスタイン・バイキングス
・ダイビング・ダックス
これは、イタリアのIBLなど他国を見ていても感じることですが、ヨーロッパリーグの場合はドラフトやレベニューシェアリングといった、戦力均衡策が存在しないため(レベニューシェアリングは日本にもありませんが)、上位と下位の戦力差が非常に大きくなる傾向があります。特にどの国にも多いのが、上位6チームと下位2チームとの著しい格差。IBLで、毎年のようにリーグ再編騒動が起きているのも、そうした部分の影響が少なくないと考えられます。
そのため、今回オーストリアで1部リーグの球団数が減らされたのは、リーグ全体のレベルを一定に保つうえでは、ある意味やむを得ない選択だったのかもしれませんね。トップリーグの規模縮小は、もちろんある意味ではやや寂しいことではありますが、この試みがどのように作用するのか、今後も注目したいと思います。
ソース:http://www.mister-baseball.com/austrian-baseball-federation-ratifies-format-abl-2013/
posted by SYSTEM-R |12:17 |
ヨーロッパ野球 |
コメント(0) |
トラックバック(0)
2012年01月25日
日本、韓国、アメリカ、ドミニカ共和国、キューバ、ベネズエラ、カナダ…。一般的に、「野球が強い国はどこか」と聞かれたら、大体このような名前が上がるんじゃないだろうか。いずれも大リーガーを擁し、過去2度のWBCにも出場した国々ばかり(キューバは国策上、代表戦に出てくるのは「国内組」オンリーだが)。もちろん、どの国もトップクラスの実力を持つスター選手を揃える、強豪国であることは間違いない。
しかし、スポーツの世界でどこが強いか弱いかという議論は、基本的には絶対的な評価(表彰台の頂点に上れるのは、1チームしかないのだから当たり前だ)ではあるけれど、一方ではある意味で、非常に相対的な側面もある。一口に「強い」「弱い」といっても、程度はまさにピンキリ。その物差しをどこに置くかによって、まるで議論の在り方が変わってくるからだ。具体的に言うなら、アジアのラグビー界では圧倒的な実力を持つ日本が、オセアニア勢やヨーロッパ勢が登場するW杯では、最弱クラスであるといった具合。世界レベルでは強豪とは言えなくても、各大陸や地域ごとに見れば強いという、いわば「隠れ強豪国」は、どの競技にも存在するんだ。
もちろん、国際球界においてもそれは全く同様。南アフリカやチェコは、WBCのトップレベルから見れば実力はまだまだではあるけれど、それぞれアフリカや東欧では、他を寄せ付けないくらいの実力を有している。オランダにせよ、現在ではW杯王者にもなり、強豪であることが認知され始めてきたけれど、ほんの数年前までの評価は、おそらく彼らと似たようなものだったはずだ。彼らとは少し毛色が異なるものの、南米におけるアルゼンチンという国は、ある意味でそうした「隠れ強豪国」の1つといえるかもしれない。
俺がこの国の野球に興味を持った理由は、端的に言うと2つ。1つは、言語や民族が共通していることから、イタリアやスペインといった、ヨーロッパの強豪国とのつながりが深いこと。イタリア代表の現正捕手であるファン・パブロ・アングリサーノや、元主砲のマクシミリアーノ・デビアーゼが、イタリア国籍も保持するイタリア系アルゼンチン人であることが、その象徴であると言ってもいいだろう。また、アルゼンチン代表正三塁手のガブリエル・サンソは、スペインリーグのエル・イラーノでプレーしていた経験も持っている。
2つ目は、昨年行われた南米選手権で優勝を飾ったこと、そして自分が思っていた以上に、熱いファンがたくさんいたことだ。決勝のエクアドルとの試合は、Justin.tvでフル視聴することができるけれど、一塁側のスタンドはほぼ満員(三塁側も半分程度は埋まっていた)で、鳴り物応援団(ラッパと大太鼓が数台ずつという編成で、雰囲気はまるで他の中南米諸国と変わらない)まで登場するなど、かなりの盛り上がりを見せていた(http://ja.justin.tv/dguddat/b/300425020)。結果的に落選したとはいえ、WBC予選への招待も有力視されたほどの国だから、グラウンドの内外両面において、ある一定のレベルには達しているだろうとは思っていたけれど、実際に映像で見た彼らの姿は、予想をはるかに上回るものだったと思う。
これは以前、世界の野球ブログさんでも指摘されたことだけど、一般的に中南米の国というのは、両方とも手広くやっているメキシコを除けば、「野球に入れ込んでいる国」と「サッカーに入れ込んでいる国」に分かれる。大まかに言うなら、野球好きな国が中米+ベネズエラ、サッカー好きな国がベネズエラ以外の南米諸国、ということになるだろうか。もちろん、アルゼンチンがどちらかと聞かれたら、間違いなく後者だ。アルゼンチンはアメリカやオランダと同様、さまざまな競技で強豪国としての座を維持している、まさにスポーツ大国といえる国だけど、その中でもサッカーはやはり別格の存在と言っていい。
事実、サッカーやバスケ、バレーボール、ラグビーといった他競技に比べれば、アルゼンチンの野球には華々しさはない。決勝戦にも先発した、絶対的エースのフェデリコ・タンコは、普段はナショナルズのA級(5軍)で投げている投手。前述のサンソにしても、一般的にはなじみの薄いスペインリーグの、1部と2部を1シーズンごとに行き来するチームでやっていた、という選手に過ぎない。サッカーのリオネル・メッシ、バスケのエマニュエル・ジノビリといった、スーパースターたちに肩を並べるような野球選手は、残念ながらまだこの国には存在しないんだ。
それでも、アルゼンチンの野球が絶望的な状況かと聞かれると、決してそうじゃない。国土の広いこの国には、日本のNPBのような全国リーグはなく、首都ブエノスアイレス近郊で開かれている「リーガ・メトロポリタン(LMB)」が、事実上の国内トップリーグとしての役割を果たしているものの、代表チームにはコルドバ州など、他リーグからも相当数の選手が招集されており、戦力的には決して一極集中という状況じゃない。また、タンコのようにMLB傘下でプレーするマイナーリーガーも、2009年時点で7人存在していたけれど、彼らの中にはマイナーをお払い箱になった後も、国内に戻って野球を続けている選手もいる。つまり、そういう選手を受け入れられるだけの環境が、きちんとアルゼンチンでは整っているわけだ。
南米選手権で優勝という、素晴らしい成績を収めることができたのも、こうした選手層の厚さや土壌があったが故のことだろう。ベネズエラとコロンビアという、大リーガーを複数擁する南米大陸の両巨頭は、過密日程などを理由に今回は不参加だったものの、WBC予選出場国のブラジルをエクアドルが破る(最終的に準優勝)など、大会のレベル自体は決して低くはなかった。その大会で頂点を掴んだことは、十二分に評価に値すると思う。これはドイツやチェコにも言えることだけど、他に盛んなスポーツがいくらでもある中で、こうした環境を整えることができていること自体、そもそも驚異的なことなんだ。
もちろん、国内のトップレベルにいる選手たちのレベルを考えれば、アルゼンチンは全体的にはまだ「発展途上国」だ。IBAF加盟国全体で見れば、せいぜい中堅クラスといったところで、強豪国と中堅国とのボーダーラインにも、おそらくまだ達してはいないだろう。しかし、この先国内での裾野がさらに広がっていき、同時に三角形の頂点も上に伸びてくれば、案外彼らならその境界線は、簡単に超えられるような気がする。大陸別の完全予選が導入されるとも噂される、2017年WBC。そこでベールを脱ぐであろう彼らは、世界の列強相手にどんな戦いぶりを見せてくれるだろうか。「隠れ強豪国」アルゼンチンが、真の意味での強豪国へと進化する瞬間が、とても待ち遠しい。
posted by SYSTEM-R |22:30 |
ラテンアメリカ野球 |
コメント(0) |
トラックバック(0)
2012年01月25日
ヨーロッパ球界のスーパースターが1人、国際舞台から去ることになりました。オランダ・フーフトクラッセのL&Dアムステルダム・パイレーツに所属する、シドニー・デヨング捕手(32)が、このたびオランダ代表から引退することになったのです。
デヨングは2001年のヨーロッパ選手権(ドイツ)で、オランダ代表の一員としてデビュー。当時は、正捕手ジョニー・バレンティナのバックアップという立場でしたが、徐々に主力として頭角を現し、2003年の同大会では打率.409、出塁率.480、長打率.409をマークしました。この2大会を含め、ヨーロッパ選手権(2001年、2003年、2005年、2007年、2010年)とW杯(2003年、2005年、2007年、2009年、2011年)に5度ずつ、ワールドポートトーナメント(2003年、2007年、2009年、2011年)に4度、オリンピック(2004年、2008年)とWBCに2度ずつ出場し、ヨーロッパNo.1捕手としての座をほしいままにしました。
今回、彼が代表引退を決めた理由は、「家族と共に過ごす時間を増やしたい」というもの。昨年オランダが初優勝を果たした、パナマでのW杯が結果として最後の大会となりました。デヨングは今回の決断について「11年間、オランダ代表の一員として、本当に充実した時間を過ごすことができた。ただ、これからは自分の家族とともに、これからの未来について考える時だ」と語っています。
もちろんオランダ代表にとっては、デヨングの代表引退は非常に重大な問題であることも事実。ブライアン・ファーレイ監督は「彼とその家族に、次のステージでの多くの幸せが訪れることを祈りたい」と前置きしたうえで、「シドニーはフィールドの中で最も過酷なポジションにおいて、世界最高峰の選手の1人であり続けた。彼は賢い頭脳、強いハート、そしてもちろん高い能力を兼ね備えた我々のリーダーで、過去7年間にわたってオランダが成し遂げてきた成功の中で、常にキープレーヤーであり続けてきた。代表を引退することになって、本当に残念だ」と語っています。
一方で、オランダ代表TD(テクニカル・ディレクター)のロバート・エーンホーン氏は、「デヨングの引退は残念だが、オランダ代表は足を止めるわけにはいかない」と語っています。事実、ジェイソン・ハルマンの殺人容疑での逮捕によって、次の代表を担う捕手の育成は急務。現時点ではバス・ヌーイ(L&Dアムステルダム)、ロドニー・ダール(パドレス傘下)、マーク・デュルスマ(コレンドン・キンヘイム)、ショーン・ザラガー(ブルワーズ傘下)などの面々が、次代の正捕手候補に挙がっており、この4人をはじめとする人材の台頭が望まれます。
エーンホーン氏は、デヨングが代表引退した後も、オランダにおける野球の発展の上で、依然としてカギを握る役回りを演ずるだろうとみています。当然、その中には元代表正捕手として、自身の経験を若い選手たちに伝えていくことも含まれているでしょう。これからは、選手としてはクラブでの戦いに専念することになりますが、エーンホーン氏の期待通り、いつまでも彼のような「オランダ野球の中心」であり続けてもらいたいですね。代表生活お疲れ様でした。
ソース一覧
http://www.mister-baseball.com/sidney-de-jong-retires-dutch-national-team/
http://www.baseball-reference.com/bullpen/Sidney_de_Jong
http://www.honkbalsite.com/nieuws/2012/dejong_oranje2301.html
posted by SYSTEM-R |12:29 |
ヨーロッパ野球 |
コメント(0) |
トラックバック(0)
2012年01月24日
(1)スイスリーグの2012年度スケジュールが発表に
スイス野球・ソフトボール連盟(SBSF)は、国内リーグ1部「ナツィオナルリーガA」の2012年度シーズン日程を発表しました。
今シーズンの戦いは4月15日に、昨季王者のベルン・カージナルスと、同2位のサーウィル・フライヤーズという、国内2強によるダブルヘッダー(ヒューネンベルク)で幕を開けます。チーム数は昨季と同じく8で、昨季6位ながら下位プレーオフで敗れ、入れ替え戦に回ったシザック・フロッグスを破ったウィル・デビルズが、新たに1部昇格を決めています。9月2日の閉幕まで、全112試合が行われる今シーズン。今年のタイトルの行方は、どこに決まるのでしょうか?
ソース一覧
http://www.mister-baseball.com/schedule-2012-season-swiss-nationalliga-published/
http://www.spielplan.ch/schedules.asp?liga=NLA
(2)ケビン・マローンが新生バルセロナに加入
昨季までFCバルセロナの名称で、スペイン1部のディビシオン・デ・オナーに加入していたベースボール・バルセロナが、初めて今オフの移籍市場に参入しました。
第1号となる補強選手は、バレンシア・アストロズから移籍する、アメリカ人のケビン・マローン(24)。昨季は35試合に出場し、打率.311、出塁率.411、長打率.467、9二塁打、3三塁打、2本塁打、32得点、20打点をマークしています。バルセロナでは、ベースボール・ナヴァーラに移籍するエマニュエル・フェブレスの後釜として、切り込み隊長を任される予定です。
ソース:http://www.mister-baseball.com/kevin-malone-valencia-barcelona/
(3)パルマにベネズエラ人捕手が加入
イタリア・IBLのカリパルマ・パルマが、新たにベネズエラ出身のオスマン・ホセ・マーヴァル捕手(25)を獲得したことを発表しました。
本職の捕手の他、一塁と三塁もこなせるというマーヴァルは、2066年から2010年までブレーブス傘下でプレー。ルーキー級からA+級までの通算で、打率.282、出塁率.348、長打率.371をマークしています。現在は母国のウィンターリーグに所属する、ズリア・アギラスでプレーしており、チームではイタリア代表でもプレーする、正捕手リカルド・ベルタニョンとマスクを分け合うものと予想されます。
ソース:http://www.mister-baseball.com/cariparma-parma-add-osman-marval-catcher-riccardo-bertagnon/
posted by SYSTEM-R |14:44 |
ヨーロッパ野球 |
コメント(0) |
トラックバック(0)