2009年12月07日
デンマーク裏?情報
南アフリカW杯グループリーグで日本とデンマークが同組になってしまったのは非常に複雑な気持ちだが、その一方で、これから約半年間、デンマークが日本で注目されるのはとても喜ばしいことだと思っている。ここで、これまで日本のメディアで紹介されていないと思われるデンマーク情報を紹介したい。 鳴りを潜めるサイドアタック デンマークといえば「ピッチを広く使ったサイドアタック」というイメージを持っている人が多いと思われるが、今予選でのデンマークの戦いぶりは、よく言えば堅実、悪く言えば単調で、華麗なパス回しとドリブル突破を主体としたお家芸のサイド攻撃はあまり見られなかった。モアテン・オルセン監督が路線変更したためなのか、それとも単にサイドアタックが機能しなくなっただけなのか、理由は定かでない。 左サイドバックが固定されていない オルセン監督が就任して来年で11年目を迎えるデンマーク。チームはまさに成熟の域に達しているが、左サイドバックのレギュラーがまだ決まっていない。ミカエル・ヤコブセン(オールボーBK)、レオン・イェッセン(FCミドユラン)、ミカエル・ルン(AGFオーフス)、本来は右を担当するラース・ヤコブセン(ブラックバーン・ローバーズ/イングランド)、そして攻撃的ポジションを主戦場とするミカエル・シルベルバウアー(FCユトレヒト/オランダ)といった選手がこれまで起用されてきたが、いずれもオルセン監督の信頼を勝ち得るには至っていない。個人的には、オーバーラップのタイミングがよく、さらには抜群の精度を誇る左足をもつミカエル・ヤコブセンを起用してほしいのだが。 自由人ベントナー チームの攻撃の柱であるFWニクラス・ベントナーは、本大会出場を決めた敵地でのスウェーデン戦でオルセン監督から攻撃におけるフリーロールを与えられ、センターのみならず左サイドにもよく顔を出し好機を演出した。おそらく本大会でも、相手陣内のいたるところに顔を出すと思われる。所属先のアーセナルFCでウイングとしてプレーしている経験が、代表に還元されているといえる。 デンマーク版ケネディ 前回のドイツ大会では、現名古屋グランパス所属のFWジョシュア・ケネディが長身のスーパーサブとして日本では警戒されていたが、デンマークにもケネディと同タイプの選手がいる。ソーレン・ラーセン(MSVデュイスブルグ/ドイツ)だ。193センチ86キロという体格はまさにケネディと瓜二つ。ラーセンの場合、空中戦やポストワークにも定評があるが、最大の武器は得点力だ。代表では17試合11得点とゴールを量産しており、今予選ではマークした5得点はチーム最多。本大会では控えが濃厚だが、リードを許した場面では必ずや投入されるはずだ。 外国のバックグラウンドをもった選手が皆無 かつて「世界最高のGK」とうたわれたピーター・シュマイケルは父親がポーランド人だが、現在のチームには外国のバックグラウンドをもった選手はゼロに等しい(FWイェスペア・グロンケアはグリーンランド出身だが、グリーンランドはデンマーク領だ)。隣国スウェーデンではズラタン・イブラヒモビッチやベーラング・サファリ、さらにノルウェーでもヨン・カレウやダニエル・ブローテンといった選手が代表でプレーしていることを考えると、デンマークのこの純血路線はスカンジナビアのなかでは異色だ。単純に、外国のバックグラウンドをもった選手で代表レベルに達しているのがいないからなのか、それとも・・・・・・。 ※このテーマに関しては非常に興味があるので、近いうちにコラムで紹介したい 6年周期で爆発するダニッシュ・ダイナマイト W杯初出場となった1986年メキシコ大会ではグループリーグでウルグアイに6対1で大勝するなどしてベスト16に進出し、センセーションを巻き起こしたデンマーク。これまでの成績を調べると、1986年から6年ごとにサプライズを提供していることがわかる。1992年の欧州選手権スウェーデン大会では、内戦により出場資格を取り消されたユーゴスラビアの代わりに出場して見事優勝した。1998年フランスW杯では、決勝トーナメント1回戦で、圧倒的な強さでグループリーグを勝ちあがってきたナイジェリアを4対1で粉砕。続く準々決勝の対ブラジル戦では惜しくも2対3で敗れたものの、カナリア軍団を最後まで苦しめた。2004年の欧州選手権ポルトガル大会では、グループリーグを1位で通過しベスト8という成績を残している(2004年に関して、成績だけみると若干インパクトが弱いが、デンマークらしいパスとドリブルを織り交ぜたサイドアタックが十二分に発揮されたという意味では大きなインパクトを残した)。6年周期のダイナマイトは来年の南アフリカで爆発するか。 デンマークリーグでプレーしている有名選手 オーゼンセBKに所属する北アイルランド人GKロイ・キャロル、カメルーン人MFエリック・ジェンバ・ジェンバは、かつてマンチェスター・ユナイテッド(イングランド)でプレー。1990年代から2000年代前半にかけてデンマーク代表で活躍し、ウディネーゼやACミランでのプレー経験をもつDFトーマス・ヘルベグもオーゼンセに籍を置いている。南アフリカ代表として日韓W杯に出場したFWシブシソ・ズマは、かつて元日本代表GK川口能活選手が所属していたFCノアシェランで中心選手として活躍。そのノアシェランに今季途中まで所属していた、日本人と英国人の両親をもつカナダ人FWナカジマ・ファラン一生は1部のACホースンスでプレーしている。伝説の名選手、ミカエル・ラウドルップの長男マズと次男アンドレアスもデンマークでプレーしており、マズはHBクーゲ、アンドレアスはノアシェランに所属している。2人とも攻撃的なポジションを主戦場にしており、将来が期待される。
posted by swe1707 |05:48 |
コラム |
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W杯グループ組み分け決定 【イッチーの欧州サッカー応援日記】
来年のワールドカップ南アフリカ大会のグループリーグ組み合わせが決定しました。 グループA:南アフリカ メキシコ ウルグアイ フランス グループB:アルゼンチン ナイジェリア 韓国 ギリシャ グループC:イングランド アメリカ アルジェリア スロベニア グループD:ドイ..
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Re:デンマーク裏?情報
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デンマークの6年周期爆発説のデータはなかなか興味深いですね。
私はアーセナルの試合よく見るので、ベントナー情報を…クラブでベンゲル監督にCFで勝負させて欲しい話をした事がある様ですが、今は確かにサイドで使われて正直サイドは馴染んでません。現在鼠径部の怪我で離脱中、12月中には復帰予定です。アーセナルCFのV.ペルシが怪我で長期離脱のため、ベンゲル監督がセンターで使う可能性も出て来ましたが、ベンゲル自身がセンターに張り付くFWを好まないため若手でのびしろのあるベントナーをあえてサイドで使っているのでは!?と思います。本大会まであと半年、まだまだ化ける可能性秘めてますね。
posted by takkun | 2009-12-07 06:51
ズマ!!
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懐かしいですよね!あのスピードは脅威でした。密かにガーナに関してはアベディペレさんの長男、アイェウとフレドリクスタからACミランに移籍したアディアーとローゼンボリのアナンは注目。アイェウとアディアーに関してはまだまだ若いので未知数ですがアナンに関しては守備力はエッシェンやナイジェリアのミケル以上と言われてますし。期待大。デンマークの左サイド…FCコペンハーゲンに素晴らしい左サイドバッグがいたなぁと思いきや、彼は列挙としたスウェーデン人でしたね。課題ですね。ノルウェーなんかは移民からそのまま代表へ入るパターンが多いですがデンマークは確かに純血ですよね。どちらがどうとは言えませんが強いのは間違いないですよね。グロンキアのドリブルを止めれるのか、不安でしょうがないですね。
posted by kmy30 | 2009-12-07 09:43
デンマーク裏?情報
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デンマークと言えば、おじさん世代にはラウドルップ兄弟よりも、やっぱりアラン・シモンセン。
格好良くてボルシアMGのユニホームが似合ってました。
posted by kaz | 2009-12-07 12:11
デンマーク裏?情報
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ユーロで優勝したときのイメージが強いですね。あのチームの原動力だったオルセンには強烈な印象を受けました。管理人さんはまだ中学生ぐらいだったかな?
posted by satake | 2009-12-07 12:49
デンマーク裏?情報
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たいへん興味深く拝読しました。充実の内容に感謝!
その昔、ミカエル・ラウドルップは神戸をすぐにやめちまったので良い印象がないのですが、12chの「ダイヤモンドサッカー」を見ていたころは、弟のブライアン同様、ドリブルしだしたら誰もとめられない凄さを画面を通しても感じてました。
今回のW杯ではオランダ以上の難敵になると想像してます。
管理人さんの北欧情報、今後も期待しておりますよ。
posted by chabo | 2009-12-07 14:23
デンマーク裏?情報
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takkun様
コメントありがとうございます。
ベントナーに関する情報、ありがとうございます。ベントナーの「俺は真ん中でプレーしたい」という発言はデンマークのメディアでも紹介されていました。やはり適性はサイドよりもセンターなのでしょうか。
ただ、サイドハーフやサイドバックには一般的に小柄な選手が多く、そこに大柄なベントナーを対峙させることによってサイドで攻撃の起点を作るという意味では、ベントナーのサイド起用はとても興味深いです。
posted by swe1707 | 2009-12-08 00:59
デンマーク裏?情報
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kmy30様
コメントありがとうございます。
ズマは、2000年から2005年まではコペンハーゲンでプレーしたことがあり、デンマークではよく知られている選手です。
アナンは楽しみなのですが、W杯で活躍してローゼンボリを退団、なんてことになったらと思うと少し残念ですね。もちろん、本人にとってはいいことなのでしょうが。
コペンハーゲンの左サイドバックはベントですね。彼のクロスは精度が高く、チームにとって大きな武器になっています。
スペインのマラガで左サイドバックとしてレギュラーとしてプレーしているパトリック・ムティリガ(タンザニア系)は代表に定着してもおかしくないのですが、どういうわけかほとんど招集されません。デンマークの左サイドバックは固定されていないので、試す価値はあると思うのですが。
左サイドで起用されたグロンケアがウッチーを置き去りにする。想像しただけでもワクワク・・・・・・いや失礼、不安ですね。
posted by swe1707 | 2009-12-08 01:21
デンマーク裏?情報
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kaz様
コメントありがとうございます。
私がデンマークに注目し始めたのは2002年の日韓大会以後なので、シモンセンはもちろん、ラウドルップ兄弟についても正直よく知りません(フランスW杯での活躍は知っていますが)。シモンセンは去年にデンマークサッカーの殿堂入りを果たしました。
posted by swe1707 | 2009-12-08 01:26
デンマーク裏?情報
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satake様
コメントありがとうございます。
ユーロ92で優勝したときのインパクトは、ユーロ2004のときのギリシャよりも強かったのではないでしょうか。代替出場して頂点に立つなんて、考えられないですから。
おっしゃる通り、当時の私は中学生で、あのころはサッカーがあまり好きではありませんでした(笑)。
posted by swe1707 | 2009-12-08 01:30
デンマーク裏?情報
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chabo様
コメントありがとうございます。
ラウドルップ兄弟のドリブルの凄さについては、ある友人が「2人がボールをもつと味方はだれもサポートにいかなかった。つまり、2人がボールをもったら絶対に奪われないという確信があったのだと思う」と話していたことがあります。まさにその通りだったのでしょうね。
posted by swe1707 | 2009-12-08 01:54
デンマーク裏?情報
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いつも楽しみに記事を拝見させていただいております。他の方も述べられていますが、デンマーク代表ファンとしては本大会での日本戦は非常に複雑な気持ちを抱えての観戦になりそうです。できれば、両チームとも決勝トーナメント進出決定後に和やかに2-2ぐらいでのドロー決着を望んで止みません(笑)。私がデンマーク代表のファンとなったのは98年フランスW杯準々決勝のブラジル戦がきっかけでした。恥ずかしい話ですが、それまではデンマークという国の場所すら知りませんでした(当時、無知な中学生・・・)。試合後に地図でデンマークの場所を調べ、同時にブラジルの面積と比べて、例え地図の上では小国であろうと大舞台で堂々と大国と戦える「サッカーの素晴らしさ」に感動したことを覚えています。管理人様の考え同様、私も本大会までの期間の間に日本でデンマークが注目されることを大変嬉しく思っています。これを機会に両国の交流も盛んになってくれると万々歳ですね。
posted by TOM | 2009-12-08 23:26
デンマーク裏?情報
コメント投稿者ID :
TOM様
コメントありがとうございます。
デンマークと日本が仲良く決勝トーナメント進出、これがやはり理想ですね。
あのブラジル戦、ロベルトカルロスのクリアミスからラウドルップが豪快に叩き込んだゴールはよくおぼえています。あと、若きころのヨルゲンセンも試合に出てましたね。
面積では九州くらいの大きさ、人口では東京の半分にも満たない小国がサッカー王国と互角に戦うなんて、本当に奇跡に近いです。
メディア(このブログも含めて)のなかにはデンマークを正しく伝えきれていない部分もあり、そのことに対して怒りを覚えているデンマークファンの方がいますが、まだ組み合わせが決まって間もないわけで、そういう意味では仕方のないことかと思います。デンマークだって、日本のことを詳しく報じているメディアはいまのところ少ないですから。お互い様です(笑)。今後、半年かけて両国の距離が縮まればよいですね。
posted by swe1707 | 2009-12-09 00:01
デンマーク裏?情報
コメント投稿者ID :
ヨルゲンセン、ロンメダール、トマソンは衰えという言葉も時折見たりしますが、プレーぶりは全盛期とは変化してきてるんでしょうか?またそれはデンマーク代表にとって効いていますか?
サイドアタックが鳴りを潜めて単調ってのが1番気になりますね。2006年だったかの4-2でポルトガルに勝った親善試合の3点目のヨルゲンセンのゴールなんかが特にパスワークすごくて好きなんですが、もうああいうのはまったく見られなくなってるんでしょうか?前線の選手の高齢化っていうのは関係あるんですかね?
posted by P | 2009-12-13 17:40
デンマーク裏?情報
コメント投稿者ID :
P様
コメントありがとうございます。
ヨルゲンセンに関しては、以前よりもプレーの幅が広がっているので、進化という表現のほうが適切だと思います。フィオレンティーナで主将を務めることもあり、若手選手にとってよい手本になっているようですね。国内で不要論が出ていますが、私には理解できません。彼のような選手はチームに必要です。
一方、ロンメダールとトマソンに関しては、やはり衰えという言葉がふさわしいかもしれません。とくにロンメダールは、これまでスピードを武器にプレーしていたわけですから。キックの精度は以前よりも上がっていますが、やはりチームへの貢献度では以前よりも落ちるかと思います。
2006年のポルトガル戦、あらためyoutubeでハイライト動画をみましたが、おっしゃるとおり、3点目のパスワークは圧巻ですね。
今回の予選をみた限りでは、最終ラインからのシンプルな縦パスが以前よりも増えたように感じられました。プレースタイルが変化した原因については、正直オルセン監督に直接聞いてみないとわかりません(笑)。
posted by swe1707 | 2009-12-15 02:25
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