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スウェーデン女子代表監督、女子サッカーに対するヘイトスピーチに怒り

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 スウェーデン女子代表のピーア・スンドハーゲ監督が、同国サッカー協会が配信するポッドキャスト番組にて、女子サッカーを取り巻くヘイトスピーチについて語っている。

 昨年に地元スウェーデンで開催されたEURO2013で3位という好成績を残したスウェーデン女子代表。だがピッチの外では女子サッカーそのものを嘲笑するような声が挙がるなど、代表チームを大いに悩ませた。

 たとえばグループリーグ初戦のデンマーク戦後にはツイッター上で「女子代表チーム……レズビアンの売春婦がお前らそのものだ」といった見るに堪えない書き込みが見られた。この書き込みをした20代男性は後日、個人情報保護法に違反したとして起訴されている。なお、この男性は将来有望なホッケー選手だったという。

 また大会前の2013年2月には同国女子代表のニッラ・フィッシェル(現ボルフスブルク/ドイツ)が、2003年から2011年まで在籍していたLDBマルメ(現FCローセンゴード)時代に「女がサッカーをしているから」という理由で殺害を脅迫する手紙を受け取っていたことを明らかにして大きな波紋を呼んだ。

 こうした女子サッカーを取り巻く状況を憂い、そして怒りを覚えているのが、スウェーデン女子代表のスンドハーゲ監督だ。同監督は、スウェーデンサッカー協会のポッドキャスト番組『Heja Sverige』にて、たとえば以下のように語っている。

「何よりも驚いているのは、サッカーを愛している男性が一方で女子はプレーすべきではないと考えていること。そういう意見を持っているのがサッカーについて何も知らないのであれば、まあいいでしょう。ですが彼らはサッカーについて知っていて、サッカーに喜びや素晴らしさを見出しているのです。そしてサッカー人口の50パーセントが女性であるということを考えないようにしている。非常に奇妙なことです」

 スンドハーゲ監督は、こうした女子サッカーに対するヘイトスピーチを止めることが自らの役割であると考えているようだ。

「(代表監督という)ポジションのおかげで私には『止めましょう』と言う機会があります。たとえば『売春婦』という言葉に対してストップと言わなければ、限度を超えてしまう。そうなると嫌がらせや脅迫めいた言葉が次から次へと出てきてしまうのです。状況が悪くならないよう、そして状況を良くしていきたいのです」



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スウェーデン女子代表監督、女子サッカーに対するヘイトスピーチに怒り

あなたは蔑視と軽視を混同しているようです。
女子サッカーが男子サッカーに比べて洗練度が低いのは事実だと思いますが、だからといって女性がサッカーをプレイしてるだけで売春婦と罵倒され、まして脅迫だの受けるのは正当ではありません。
それは女子サッカーはまだ未発達であるという事実に基づいた軽視とは別次元の話です。

スウェーデン女子代表監督、女子サッカーに対するヘイトスピーチに怒り

この手の女性蔑視に対して、「サッカー人口の50%が女性」という男女同権の原理的な話を現実の状況とすり替えて反論してしまうと、そこには男性蔑視が含まれ互いが平行線を辿ってしまう。
数多ある男女のスポーツの中で、男子サッカーという競技が積み重ねてきた歴史と努力、その上で獲得した競技人口と人気については、女子サッカーとは別物として敬意を払う必要がある。

日本では女子のスポーツに対して多少の偏見があるものの、サッカーが野蛮だから女子に向かないとか、そういった類の欧州文化的な偏見はほとんど無い。
それでも、なでしこジャパンはW杯を制してなお、優勝は女子サッカー普及の為の1歩に過ぎないと言い切った。
欧州のトップ選手や監督には度々、男子サッカーと同等の評価や注目を浴びてない事に不満を述べる方がいるけど、偏見を持つ人を黙らせるのに最も効果的な方法は、本当にサッカー人口の50%を女性に出来るように、女性に興味を持って貰うように努力を重ねることだと思う。

他のスポーツではコートのサイズやルール、試合時間などを男女別に設定して魅力度を増す工夫がされていたりする中、女子のサッカーにはまだまだ競技としての伸びしろがあるはずだ。

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東京都葛飾区生まれ、埼玉県草加市出身。 94年の米国W杯でスウェーデン代表を観て、スウェーデンという国に関心を持ち始める。 大学卒業後は就職するも、憧れのスウェーデンで生活してみたいという思いを捨てきれずに退職。2006年8月、中堅都市ヨンショーピンの国民高等学校に留学してスウェーデン語を学ぶ。 帰国後は企業でネットワーク運用・保守に携わる傍ら、スカンジナビア諸国のサッカー情報を日々チェックしている。『ワールドサッカーダイジェスト』『スポーツナビ』『サッカー批評』『フットボールサミット』で執筆経験あり。
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