2009年06月07日
08-09 CL決勝 バルサvsマンU
__この試合は、ここまでの流れも、残ったチームも とにかく期待させる、ワクワクする対戦になった。 もう一度試合を見てみるとまた違う感想もあったりする。 最初に観たときの印象は、最初の10分はマンU、得点後はバルサ、 と言うどこを読んでも書いてある流れ。 あらためて観ると、 まず、序盤動きが硬い印象なのはバルサ、 キックオフでボールを蹴ったバルサはボールを自陣深くに戻す。 ここは、主力が実戦から離れていたことと緊張からか。 まずは、自分たちのペースでじっくり攻めよう、という感じ。 マンU、そこは前年度王者。試合前から余裕が感じられる。 バルサが下げたボールに、猛然とチェイスし奪取しに行く。 その流れのままに、ペナルティエリア外でバルサはマンUにフリーキックを与える。 キッカーは、ロナウド。 いつものように無回転でゴールに向かうボール、GKバルデスがはじく そこにパクがつめている、マンU得意の得点パターン。 ここで硬いけど集中力が高いバルサの守りは、プジョルがぎりぎりで パク飛び込みに反応し間一髪はじきだす。 そしてこの後のロナウドのシュートはエリア外から枠の外へ。 バルサのディフェンスは徐々にペースをつかんでいく。 そして、センターサークルあたりでボールを持ったイニエスタは マンUゴールに向かってドリブルを開始。 アンデルソンノ軽めのチェックをかわすと、するするとペナルティエリア付近まで この動きにいつものように連動していたエトーは右から走りこんできている、 そこに、短いけど正確なパスが通る、エトーは高い集中力で スピードにのったままボールを正確にコントロールしてDFをかわしてゴール。 これでバルサは思い出した、自分たちのサッカーを、動きを。 この集中力の差は結局最後まで続いていく。 アーセナル戦の残像、チェルシー戦の残像 マンU、準決勝の相手はアーセナル。このショートパスサッカーの相手を 難無く攻略していたことが、バルサ相手にも応用でき対応可能との思いを 持ってしまったのか。序盤攻めて点を取り、後は試合をコントロールする。 そしてこの時もロナウドの基本位置はセンターだった。 マンUが苛立ったのはアーセナルとバルサのここの技術の差だったはずだ。 バルサの選手のボール扱いは別格、しかも全員。特にプレミアのチームでは 比較対照は無いレベル。 ボールは奪われない。(ボール保持中も、パスを出しても、受けても) 獲られたら、すぐ獲り返す、しかもチームとして。 アーセナル戦では獲れた、出せないはずのところでことごとくかわされ、通される。 奪ったと思ってもすぐに取り戻しに来る。(そんなにボールが好きか!!) この状況が、マンUを焦らせ、苛立たせる。 王者のプライドが、余計に苛立ちを誘う。(もて遊ばれてるのか?) 準決勝のバルサの相手だったチェルシーは、難敵バルサに対し堅守速攻を徹底。 モウリーニョ時代を思い出した、思い出させたヒディンクの采配が的中。後一歩まで行った。 しかし、バルサは勝った。 勝因は、ホームの初戦でバルサは無失点で守りきったこと。 攻守速攻の相手に対して攻めながら、カウンター攻撃をしのぎきることに成功した。 _バルサのやり方_ バルサの場合、みんな何でもできると思えてくる。(GK除く) 攻めるときは、DFから組み立てて行き、DFもシュートを打つ。 基本技術(=ボール扱い:蹴る、受ける、ドリブル)が あらゆる場面(スピードに乗っているとき、相手のプレッシャーがきついとき)で高く その上、サッカーIQ(知識と適切な判断力)が高い。 判断の基準がバルサとして明確でそれゆえに統一されている。(バルサに関わる全員に) ボールをゴールに入れるために、 適切な場所に現れ(複数箇所)、 そこにパスがとおり(小さい隙間から)、 それを動かす(最初のタッチで、パス、かわす)、 その間にボールは奪われない、失わない(失えば皆ですぐに取り返しに行く)、 がゴールまで続いていく。 これをやっていると、基本的に敵陣にいることになる。 戻って来る時も、最初のチェックが早いのでカウンターを食らう確立は低い。 つまりサボっている時間はないし、サボっているとベップから声が飛ぶ、交代させられる。 集中を切らすことは許されないのだ。 アウベスかプジョルか -MVP級のプジョルの躍動- 結果的には、マンUの攻撃サイドであるバルサの右サイド、 ルーニー、ロナウドを中心に侵入を繰り返すが、プジョルは的確に止めていく。 後半も時間がたつと思うように行かないロナウドの苛立ちは誰の目にも明らか。 そしてルーニーも本来の動きを取り戻すことはこのゲーム中にはできなかった。 そしてアウベスほどではないにせよ、攻撃参加も、しかも後半から増えていく。 クロスも上げ、シュートも打っている。前に行けば当然前線から守備も行い、 こちらは慣れたもので、中盤からのボールの供給をさせない。 プジョルはシーズン中もサイドバックをやっている。シーズン当初は少しぎこちなかったが この試合であらためてサイドバックに適応したことを見せていた。 テベスもベルバトフも 両チームで似ているのは、攻めるとき、実はセンターフォワードのキャラがいない。 ローマのゼロトップを高次元で仕上げた印象。 ポジションは無いに等しく、必要なときに必要なところに現れる。 そこにボールが動く。 4トップって言っても、張っているわけではない。 しかし、持っていけるのはロナウドだけ、ということは誰かがパスを通す、 または遠くからでもシュートを打たなければゴールにつながらない。 しかし中盤の人数が多いバルサのチェックをかいくぐってパスを出せる状況にはなかった。 ジダンのヘッドを彷彿とするメッシのヘッド ジダンもメッシもヘッドでのゴールのイメージは無い。 しかしここ一番、ジダンはW杯決勝(このときはしかも2発)、メッシはCL決勝でその裏をかいた。 ゴール前でのハイボールに対してマーカーの意識は小柄なメッシのヘッドよりは 落として二列目からのシュート、飛び込んでくるブスケッツ、こぼれ玉に来る エトーなどにまず注意を向けてしまう。有能であればあるほど。 その一瞬の遅れが、メッシへのマークを一瞬遅れさせる。 メッシのボディバランスは空中でも生かされ、早すぎたジャンプタイミングを 体を後ろに倒しながらタイミングを合わせ、しかもこの体制でループ気味に 聳え立つファンデルサールの上を越えてゴールへ。 サッカーが上手 翼くんと同じメンタリティ、試合内容も漫画か!!、って。 サッカー大好き、ボール大好き、ゴール大好き、強い相手との対戦も大好き。 若き指揮官は、バルサの誇るテクニックを前面に出して勝つ方法を編み出し実践した。 ベースが高い技術と責任感(獲られない、獲られたら取り返す)である以上、 同じ方法でバルサを超えるチームは出ないだろう。 チェルシーのようにプライドを持って守り倒す、これ以外の方法を来期は見せてくれるチームが 出てくるか、バルサがこの高い気持ちを持続していられるのか。 今シーズンは、EUROもCLもスペインだった。 来シーズンがいまから楽しみ。もう一年早ければ日本でバルサが見れたのに。
posted by swallowseye |12:49 |
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