2007年01月15日

あんな話題、こんな話題(1)『出しっ幣(だしっぺい)』

「神さま、土俵はこちらです!」
 神事のお祓(はら)いの際に使われる道具に、御幣(ごへい)という道具があることは皆さんよくご存じだろう。裂いた麻や細長く切った白い和紙を、棒のように長い板(木)の先に挟んで垂らしたもののことである。だから、豊作を祈る神事から来たとされる土俵祭でも当然のように活躍する。神主さんが祈祷をするときに振る棒も、横綱が綱から垂らす紙も当然御幣だ。大相撲で用いられる一風変わった御幣のひとつに「出しっ幣(だしっぺい)」がある。

 本場所になると、太鼓櫓の上から大空に突き出すように斜め上に向けて掲げられる2本の長い棹がある。そしてその先端には麻と幣が結び付けられている。あれが「出しっ幣」である。しかしそれが単なる神事の飾りというだけでは面白くもなんともない。では、何のためにこのようなことをするのだろうか。古式の説明には何も古臭い日本語を弄する必要はないだろう。現代生活に欠かせぬ身近なカタカナ語ですっきり解決といこう。

 さあて、お立ち合い。大空でひらひらしているあの御幣は何を隠そう、「国技館に土俵の神様を呼び込む目印、アンテナ」なのである。国技館の前を通ったら、ぜひこの「出しっ幣」を見上げて、そこから神さまが出入りする様子を想像し、次にお祓いを受けているつもりで頭を垂れてみることをお勧めしたい。大相撲がグンと身近なものに感じられること請け合いである。
国技館の出しっ幣(だしっぺい)



posted by sumo-m |11:05 | トラックバック(0)
みんトピに投稿 このエントリをlivedoorクリップに登録 このエントリをはてなブックマークに登録 newsing it! このエントリを Buzzurl に追加