2009年12月27日
【2009WC】フォトギャラリー5 男子準々決勝(2)
福岡第一 80(27-20、12-12、23-17、18-21)70 東海大相模198cmのオールラウンダー、#8梅林聡貴選手を中心に4年ぶり出場のインターハイでベスト8。そして激戦区・神奈川でただ1つの切符を勝ち取り初出場を果たしたウインターカップでも、ベスト8まで駆け上がってきた東海大相模の登場です。
対するはインターハイチャンピオンの福岡第一。#10イブラヒマ選手が2回戦で負傷というアクシデントに見舞われ3回戦は不出場でしたが、この試合は始まる前にスタッフとともに動きを確かめていました。そのままスタメンに名を連ねますが、やはり無理をしていた模様。開始後すぐに#12マリック選手を用意させ、開始2分タイムアウトを機に交代します。福岡第一はチームとしてもパスミスが目立ち2-8とリードされていましたが、マリック選手がすぐにゴール下を決めると#14本間遼太郎選手もバスカンで続きます。一方の東海大相模は#5小山拓実選手の3Pで応戦します。動いたのは残り3分。福岡第一が2本続けてスティールからレイアップを決めます。#6和田直樹、#7園幸樹、#8玉井勇気の3年生トリオには、イブラヒマの分まで、という気概が見えます。19-15となって東海大相模のタイムウアウトとなりますが、この直後とQ終了間際には玉井選手の3Pも決まり、終わってみれば27-20と福岡第一がリードしました。2Qは東海大相模が粘りを見せます。2桁差になりそうなところを、#8梅林選手やベンチスタートながら元気のいい#14大石佳佑選手らの得点でもちこたえ、39-32で折り返します。3Qはじわじわと東海大相模のペースに。福岡第一はゾーンディフェンスをなかなか崩せません。福岡第一のミスを得点につなげベンチはこのもりあがりです。一方、対照的な表情で声を掛ける福岡第一ベンチ。就学生選手に注目が集まりがちですが、チームの絆の強さが感じられます。3Q5分、福岡第一は#12マリック選手をコートに戻して仕掛けます。しかし逆に、東海大相模'#8梅林選手'がマリック選手から4ファウル目を奪うバスカン。すぐにベンチへ追いやります。この1スローもしっかり決め、45-45とついに振り出しに戻してみせました。しかし、これが福岡第一に火をつけます。まず#14本間選手の連続レイアップで残り2分半には53-47。そして、東海大相模の速攻で#8玉井選手がテイクチャージすると、それを自らの3Pにつなげて突き放します。際どかったのは次のプレイ。福岡第一#7園選手のレイアップを東海大相模#9柳川貴朗選手が止めに行き吹っ飛ばされます。判定はディフェンスファウル。バスケットカウントとなり、59-49とついに2桁差がつきます。![]()
この後東海大相模#8梅林選手と福岡第一#11田中光選手のブロック合戦もあり、このまま4Qへ突入かと思われた残り5秒。福岡第一#8玉井選手がベンチ前のコーナーから3Pを決めて13点差とします。ベンチメンバーのガッツポーズは、それだけここまで苦しんだ試合運びだったことが伺われます。
4Q立ち上がりには68-52と最大点差に。このまま終わってしまうのか?というところで東海大相模は#4大石幸永選手をベンチに下げ、監督が語りかけてから送り出します。ここからは3年生が意地を見せる時間です。その結果、バスカンを決めるなどチームを引っ張ったのは3年生の1人・#8梅林選手でした。これまでは、「1度気持ちが切れてしまうとなかなか戻って来れなかった」と本人も認めていますが、この試合は唯一のフル出場、最後には「決めてやろうという一心で」ダンクも叩き込んでの31得点。セネガル人選手相手にもひるむことなく、エースの責務を果たしました。 しかし、それでも最終スコアは10点及ばず。「相手の実力が上でした。途中はずっと追いつこう追いつこうとしていたんですが…。緊張し過ぎたわけではないんですが、集中し過ぎたのかもしれません」一方、最後に3年生が活躍したのは福岡第一も同じです。イブラヒマ選手も安心して、ベンチに帰ってきたマリック選手にアドバイスしていました。福岡第一・井手口孝コーチはこの試合の後、複雑な心境を明かしました。 「母と中学時代の恩師を立て続けに亡くして…それで追い込むべき12月に子供達を見てやれなかったんです。うちは練習して何ぼのチームなのに。去年も、最後に3年生の練習を見てあげられなくて悔しい思いをさせたというのに」と、心残りがありました。 ただ、話しながら目に浮かんだ涙は教え子達の頼もしさがもたらしたものかもしれません。「そうして自分が強い気持ちでやれていないのが子供達にも伝わったから、初戦がふがいなかったり、ビラの怪我があったりしたと思っています。でも今日しっかりできたので、経験のある子達が明日明後日はしっかりやってくれるでしょう」と、 この日の午前中は、“強い気持ちでやれるように”とコーチの母校の体育館を借りて練習したそうです。ピンチのときに力になってくれるのは、やはり「これまで積み重ねてきた頑張り」です。北陸 85(22-18、16-14、23-31、24-21)84 京北 18時を回り、女子の試合を含めれば6試合目の最終戦。男子準々決勝の前3試合に劣らない熱い試合が待っていました。 1Qにまず抜け出したのは北陸。#10野本建吾選手の連続3Pで14-6とします。しかしマッチアップの京北#6目健人選手が3P、バスカンを返しと譲りません。目選手は3回戦の能代工戦に続き自分よりサイズのある選手をうまく守っていました。1Q終盤は両チームの下級生達が活躍します。京北#14田渡凌選手が速攻を決めれば、北陸は#10野本選手から#9リュウ孟涛選手へのハイロー。1Qは北陸が22-18とリードします。しかし2Qに入ると一転、京北が連続得点、さらに#4平久保秀紀選手がテイクチャージと流れを引き寄せるかと思われます。が、この後のフリースローを落としてしまうなど足踏み。その間に北陸は#8田野司選手がドライブにリバウンドショットにの活躍で30-23とし、京北のタイムアウトとなります。仕切りなおした京北は#6目選手の3Pなどで1点差まで詰め寄ります。しかしここでも北陸の#12藤原選手が躍動。連続得点で36-31とし、残り1分半再び京北をタイムアウトに追い込みます。 京北はこの後フリースローのチャンスを生かしきれず、38-32と北陸のペースで前半を終えます。北陸が離すか、京北が詰めるか。大事な3Qは北陸#10野本、京北#5池田龍之介選手の両得点源が決め合います。その中でも池田選手のほとんどシュートを落とさない“ゾーン”ぶりが光り、残り5分にはジャンプシュートで50-51と京北が逆転に成功します。 この池田選手のチャージにはきっかけがありました。尊敬する2年上の先輩、「田渡さん(修人、現筑波大)の姿が見えたので、それで火か付きました」 「初めて出会った、バスケも人柄も生活面も、全て尊敬できる人」が修人選手なんだそう。「甘えてはダメなんですが、どんなミスでもカバーしてくれて、一緒にやっていて本当に安心できる人でした。1年のときは修人さんが作ってくれたスペースで自分はもらって打つだけでよかったんです」 修人選手が卒業していったあとは、彼のような「チームが不安になったときも、“あいつが打てば大丈夫”と思ってもらえるような人間になること」が池田選手の目標になりました。しかし、今に至るまでには紆余曲折も。 「2年の新人戦では相当怒られて、1人残されて代々木第2のあの石床の上で何十分もルーズボールをやらされたこともありました。もちろんつらかったですが、そういう屈辱的なことがなければ今の自分はないです」 そう言えるのは、池田選手が目指すところにはまだ届かなくても、チームの柱に立派になったからこそ。チームにぐっと勢いをもたらします。北陸はたまらずタイムアウトを請求しますが、#9前川ジェシイ選手も加勢した京北の勢いは止まりません。残り2分には池田選手のバスカンで52-60まで差が開きます。 しかし、簡単には終わらないのが北陸の伝統です。ここまで、怪我明けということもありなかなか調子の上がらなかった#6坂東拓選手の3P、#7藤永佳昭選手の3P、そして再び#6坂東選手の3Pで61-61と一気にビハインドを帳消しにしてしまいます。目選手のジャンプシュートで2点リードした京北は残り15秒、ルーキーガード・#14田渡選手に託します。4Qにつながる大事なラストオフェンス、選んだのは自らのレイアップシュートでした。結果はチャージング。するとベンチへ戻ってきた凌選手に田渡コーチは厳しい言葉を浴びせます。 「なぜ自分なんだ。どうして先輩たちを信じないのか?」 1年生の選手が背負うにはとても重い言葉ですが、得点力もある田渡選手だからこそ、向き合い消化していかねばならない1プレーでした。4Qは壮絶な点の取り合いになります。北陸#9リュウ選手がバスカンを決めれば京北#6目選手が返し、残り7分70-70と譲りません。ここから京北が#6目選手の3P、#14田渡選手の速攻で5点をリードしますが、北陸もここで取った最後のタイムアウトが効き、#9リュウ選手の連続シュートと#10野本選手の3Pで75-77と一挙に逆転します。残り4分逆に京北のタイムアウト。その後も81-81と互いの意地がぶつかりあったまま残り2分を切ります。 ここからは密度の濃い時間が流れます。京北#6目選手がゴール下でファールをもらって雄たけび。しかしフリースローは2投とも落としてしまいます。このリバウンドは北陸に出ますが、#9リュウ選手が惜しいトラベリング。タイムアウトを残していた京北は2つ目を取ります。ハーフラインから京北ボールで再開。京北は好調の2年生、#9前川選手に託します。レイアップシュートに北陸#4占部賢人選手が吹っ飛びますがファールコールはなし。そのかわり、ではありませんがバランスを崩した前川選のシュートはリングをこぼれます。リバウンドをつかんだのは北陸でした。残り50秒、北陸も下級生の「#9リュウ選手に託します。シュート体勢に入ると、ここまで6ブロックの京北#10皆川徹選手も届かずファール覚悟で止めに行きました。コールの後、体勢を崩しながらもボールをリングへ投げたリュウ選手。ボールはネットに吸い込まれ大きなバスケットカウントになります。駆け寄った上級生の真ん中のリュウ選手の表情は、このときだけは1年生らしい、初々しい笑顔でした。![]()
1スローが決まったあと、残り40秒で京北が最後のタイムアウト。北陸もタイムアウトは残っておらず、コートの10人に託されます。
もう1度京北ボールのスローイン。これをカットに出るも北陸#10野本選手はさわれません。しかし京北#6目選手はよけるためにハンドリングがわずかに乱れてしまいました。ボールはラインを割り北陸ボール。明暗がくっきりわかれた瞬間です。北陸は#8田野選手が逃げて時間を使います。京北はボールに触りますがラインを割って依然北陸ボールのスローイン。残り13秒、京北はここからファールゲームに出ました。ラインに立ったのは2年生の田野選手。1投目ははずれ、2投目。これが決まったら4点差、2ポゼションゲーム(2回攻めなければならない)になってしまう―と祈るあまり、コートを直視できない京北ベンチです。![]()
結果はきっちりイン。京北は#5池田選手の3Pが外れ、#10皆川選手のリバウンドから#6目選手が3Pを決めますが、あと1点、あと1秒、足りませんでした。呆然とする3年生と泣きじゃくる下級生達。このメンバーでの公式戦はこれで終わりを告げました。「キャプテンを中心にまとまったし、1年生の田渡は先輩に言いにくいことも言ってくれた」(京北#5池田)、一方「インターハイからここまでの間に下級生も経験を積んで、今はもう学年関係なくできている」(北陸#4占部)と、両チームとも1~3年生が力をあわせた、とびきりのゲームでした。 北陸は、インターハイと同じベスト4まで来ました。「ベスト4は本当に嬉しい」とキャプテンの#4占部選手。ただ、「でも…」と続けました。 「でも僕達が目指しているのはこんなところじゃないので、もっと上を目指します。準決勝で戦う福岡第一には、僕としては中学で一緒に日本一になったメンバー(#7園&#8玉井)がいます。その2人を倒して、日本一になりたいと思います」
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この後東海大相模#8梅林選手と福岡第一#11田中光選手のブロック合戦もあり、このまま4Qへ突入かと思われた残り5秒。福岡第一#8玉井選手がベンチ前のコーナーから3Pを決めて13点差とします。ベンチメンバーのガッツポーズは、それだけここまで苦しんだ試合運びだったことが伺われます。















1スローが決まったあと、残り40秒で京北が最後のタイムアウト。北陸もタイムアウトは残っておらず、コートの10人に託されます。


結果はきっちりイン。京北は#5池田選手の3Pが外れ、#10皆川選手のリバウンドから#6目選手が3Pを決めますが、あと1点、あと1秒、足りませんでした。呆然とする3年生と泣きじゃくる下級生達。このメンバーでの公式戦はこれで終わりを告げました。「キャプテンを中心にまとまったし、1年生の田渡は先輩に言いにくいことも言ってくれた」(京北#5池田)、一方「インターハイからここまでの間に下級生も経験を積んで、今はもう学年関係なくできている」(北陸#4占部)と、両チームとも1~3年生が力をあわせた、とびきりのゲームでした。
北陸は、インターハイと同じベスト4まで来ました。「ベスト4は本当に嬉しい」とキャプテンの#4占部選手。ただ、「でも…」と続けました。
「でも僕達が目指しているのはこんなところじゃないので、もっと上を目指します。準決勝で戦う福岡第一には、僕としては中学で一緒に日本一になったメンバー(#7園&#8玉井)がいます。その2人を倒して、日本一になりたいと思います」

